今月のソロプレイは、「PEGASUS BRIGDE」(S&T)のランダムオプションで、Hardモードの難易度です。
 ドイツ軍のセットアップはFで、以下のような戦力となりました。
 守備隊5ユニット+ダミー3ユニット
 Schmidt大佐を監視哨に
 Hickman軍曹+2個小隊をLe Portに
 橋の爆薬あり(1/3の確率)
 追加の歩兵2個小隊をBenouvilleに
 史実より歩兵4個小隊も多く、かつ、橋の爆破の可能性も高い戦力です。制圧までは、かなりの時間がかかると思われます。
 第1ターン、北部・南部ともグライダー隊に損失なく、全6機がマップに進入してきます。が、パイロットが暗闇で目標確認が不十分となり、多くのグライダーが橋からかなり離れたエリアに降着してしまいます。
 北側から進入した3機のグライダーは、第1グライダーがわずか2エリア目で着陸し、しかも着陸態勢が悪く、指揮官のHoward少佐を含む、全員が戦死(!)してしまいます。第2グライダーは3マス目、第3グライダーは4マス目に着陸します。
T1G北
 南側から進入した3機のグライダーにも、厄災が。第4グライダーこそ、6マス目まで進んだものの、第5と第6グライダーは1マス目に着陸。しかも、第5グライダーは着陸で3戦力(約4割)を失います。
 これは史実を上回る損失であり、かつ、どの部隊でも指揮できるHoward少佐を失ったのは、かなりの痛手です。
T1G南
 イギリス軍移動フェイズに、全力で移動するも、敵のいる掩体壕には届かず。
T1Br移動
 ドイツ軍の後方予備の4個小隊は、道路沿いあるいは最短距離で、橋に向かって移動を開始します。
 第2ターン、北部では、2個小隊が河川沿いに第1掩体壕に辿り着き、隣の壕に偵察をします。ここにも、守備隊!この守備隊は、命令通り、イギリス軍に突撃を行いますが、至近距離から放たれた16火力射撃で、全滅します。
 南部ではFox隊が2番目の掩体壕に突入します。隣接のエリアには、ともに守備隊!対岸を含む8火力-3drの臨機射撃を受けて、Fox隊は制圧状態になります。後続のSween隊とHopper隊はこの被害に緊張するも、一刻も早く、突撃するしかないと、同様に掩体壕に飛び込みます。こちらは、うまく臨機射撃をくぐり抜けます。
T2Br移動
 ドイツ軍移動フェイズに、対岸の守備隊は橋を目指して、移動をします。そして、機関銃を持った守備隊は、果敢にもイギリス軍のいる掩体壕に突撃をかけますが、臨機射撃により制圧状態になります。そこへ、射撃フェイズの高火力が襲いかかり、守備隊は壊滅し、機関銃を敵に手渡すことに。
T2D移動
 ドイツ軍の後方予備の4個小隊は、Le PortとBenouville街道の合流地点に接近します。
T2終了時
 第3ターン、制圧状態だったFox隊は、きっちり、回復します。
 イギリス軍は、まず、南部で制圧を続け、2つの掩体壕を掃討し、捕虜1ユニットを得ます。そして、監視哨に隣接したところ、これがダミー!Schmidt大佐のみが単独でいるため、すかさず、Hopper隊が突入しましたが・・・この瞬間に、Schmidt大佐が爆薬の起爆装置を作動させ、敵の守備隊ごと、轟音とともにペガサス・ブリッジが崩壊します(爆薬が本物!)。抵抗を続けるSchmidt大佐は、白兵戦で負傷し、捕虜となります。
T3 橋が爆破さる
 一方、北部では工兵隊が掩体壕1つを掃討しましたが、隠れていた敵兵の抵抗に遭い、1ヒットを受けて、除去となります。着陸で1個小隊と指揮官を失い、橋を修復できる工兵1ユニットを失った部隊は、運用の危機になりましたが、それでも精鋭の空挺部隊は高いモラルで、最も抵抗が予測される対戦車砲の掩体壕に接近します。結果は、ダミー!すかさず、対戦車砲の捕獲に成功します。
T3白兵戦
 ドイツ軍の予備隊は、橋の袂まで到着するも、爆破により、敵が西岸を省察するのを見守ることしかできず。
T3終了時
 第4ターン、接近路がないため、両軍の接触はなし。イギリス軍は、残った掩体壕を掃討すると(さらに1ユニットの捕虜を獲得)、工兵を橋に隣接させて、次ターンの架橋準備に入ります。
T4 工兵が突入準備
 ドイツ軍は、橋の東岸で迎撃準備をします。ここで、増援の内容が判明します。最良のNo.2で、第6ターンに4輛のⅣ号戦車と6個小隊の歩兵の登場が決定します。
 第5ターン、イギリス軍は危険を承知で、1個工兵隊を橋の残骸に前進させると、付近の民家から掻き集めた資材を利用して、仮橋をします。対岸で待ち受けている4個小隊の臨機射撃を受けましたが、奇跡的に生き残ります。
T5 工兵が仮橋
 ドイツ軍は群れをなして、この工兵に突撃をかけましたが、イギリス空挺部隊の猛烈な防御射撃を受けます。-2修整があるものの、最大の21火力の射撃により、半数の部隊が制圧状態になり、2ユニットが各2損害を受けます。
 さらに続く、射撃フェイズで、捕獲した対戦車砲や3回に渡る射撃により、全てのドイツ軍が制圧下になり、延べ2ダメージを受けて、敵は動揺します。
T5射撃と白兵戦
 それでも白兵戦は多勢に無勢で1:2になりましたが、制圧状態と後手の修整+2の結果、なんと-:1/2E(ドイツ軍が1/2戦力を消失!)。わずか、10名に満たない工兵隊が、奇跡の勝利を捥ぎ取ります。
T5 工兵隊が奇跡の勝利
 第6ターン、後がないドイツ軍は、必死のdrで3ユニットが回復します。
 が、工兵隊の死に物狂いの奮闘に鼓舞されたグライダー隊は、危険を顧みずに、橋へと突入します。10火力-3修整の防御射撃を受け、先導のSween隊が制圧下になるも、これを掻い潜ったFox隊が手榴弾攻撃を行い、敵の最大戦力(6火力)ユニットを制圧します。
T6 突入するグライダー隊
 これで敵の臨機射撃は実施的に無効になり(ヒットが出ない)、捕獲したMGを持ったHopper隊、Smith隊も突入し、戦力を整えます。
 ドイツ軍も移動フェイズに、2ユニットが果敢に突撃をしますが、猛烈な近距離射撃を喰らって全滅します。
 さらに射撃フェイズで、制圧下の最大戦力ユニットに一方的に2ダメージを与えます。 この間にも、イギリス軍工兵は、冷静沈着に橋の修理に取りかかります。
T7 さらに東岸へ
T6
 が、ここで、ついにドイツ軍の増援が登場します。強力なⅣ号戦車4両がLe Portから道路沿いに、6ユニットの歩兵小隊が最短路を前進してきます。前線到着には、まだ、2ターンほどかかりますが、イギリス軍はそれまでに前衛の守備隊を壊滅させておきたいところです。
 第7ターン、イギリス軍のSween隊は高い士気で回復するも、ドイツ軍は制圧下のままです。
 敵の増援が到着する前に、前衛を排除して迎撃態勢を取れるか、イギリス軍はギリギリの状態です。ドイツ軍歩兵が回復しないうちに、一気に片を付けるべく。グライダー兵は東岸に進出します。これをMGスタックが迎え撃ちますが、先陣のWood隊は辛くもこれを躱し、手榴弾による反撃で、敵のスタックを制圧状態にします。
T7 さらに東岸へ
 もはや、怒濤の勢いの空挺兵を止める術はなく、東岸の平地と南東の障碍建物にイギリス軍が殺到。至近距離からの射撃で、前衛の敵を全滅させ、MGを捕獲します。
T7 MGも捕獲
 ドイツ軍の増援は、銃声を聞きつけて前進を続けますが、まだ、1-2ターン分の距離があります。
 第8ターン、西ルートの占領を続けていた司令部隊が、Ranville橋を通過します。と、ここで、イギリス軍に待望の指定増援Bが登場します。Coffin大佐と4個小隊(ピアット2つとガモン爆弾1)が、Ranvilleから全速力で進入してきます。
 一方、ペガサス・ブリッジ周辺の敵を一掃したグライダー隊は、敵の増援に備えて、急ぎ、部隊を広範囲に散開させ、陣地構築に取り組みます。また、最短路を進んでくる敵歩兵小隊を迎え撃つため、Fox隊とWood隊で東側の道路を封鎖します。
 曲がりくねった道路上を進む戦車隊は、戦闘車両のみがイギリス軍を視認します。同時に内陸を全速力で進行したドイツ軍の2個歩兵小隊が、一歩先にイギリス軍の前衛と接触します。急ぎ、抵抗線を引いたFox隊とWood隊の臨機射撃により、延べで4ヒットの損害を受けます。
 続く、射撃戦でFox隊とWood隊は、敵をともに制圧状態にして、反撃をさせず。
T8 突撃するドイツ軍歩兵に痛打
 ドイツ軍はⅣ号戦車が75mm砲を発射し、これがFox隊に命中、1ヒットを与えます。
T8
 第9ターン、イギリス軍は前衛の2個小隊を陣地に後退させ、迎撃態勢を整えます。一方、Coffin隊は西進してきた司令部隊と連結し、Ranville橋を通過します。
 ドイツ軍はⅣ号戦車を先頭に、歩兵1個小隊を随伴させ、敵陣地に肉迫します。イギリス軍は、この歩兵に狙いを定め、最大の21火力以上-1修整で2ヒットを与えます。
T9 迫り来る戦車と敵歩兵
 続く、射撃フェイズ、イギリス軍は、至近距離から敵の先頭車両にPiatを撃ち込みます。1発目は命中するも効果なし。が、2発目が装甲の薄い部分を捉えて、撃破!これを目撃した2両目の戦車は、パニックを起こし、盤端に向かって待避を始めます。
T9 Piatで先頭車両を撃破
 戦況が混乱しつつある中、ドイツ軍歩兵は反撃をしますが、減少戦力では効果なし。代わりに、逃走中のⅣ号が苦し紛れに放った主砲弾が、分割中のSween隊に命中!1ヒットを与えます。
 第10ターン、側面から敵が接近してきたため、イギリス軍はさらに撤退し、橋直前の陣地に籠もります。これに対し、ドイツ軍は3両目の戦車と1個歩兵小隊が道路上を、歩兵4個小隊が左右の障碍建物から、イギリス軍陣地に接触します。
 イギリス軍は、小銃では効果のない戦車を除き、肉迫する5個小隊の敵歩兵に猛烈な防御砲火を浴びせます。21火力で放たれた5回の射撃の結果は、なんと延べ7ヒット(!)となり、すでに損害を受けていた1個小隊が昇天します。
T10 肉迫する敵歩兵に強烈なDF
 射撃フェイズに、イギリス軍は主要陣地から21火力を、その側面から12火力の射撃2回を浴びせ、1ヒットの損害と2ユニットの制圧に成功します。
 ドイツ軍も行動可能な2個小隊で、6火力射撃を行うも、効果なし。ならばと、2両の戦車が主砲と機関銃で射撃を行いましたが、巧みに隠蔽されたイギリス軍に命中せず。
T10
 第11ターン、制圧状態のドイツ軍のうち、1個小隊のみが回復します。
 イギリス軍は、ついに橋梁上の最終陣地に追い込まれましたが、ここに待ちに待ったCoffin隊が到着!全力を持って、敵を迎え撃つ態勢を整えます。
T11 戦術的後退と強靱な抵抗
 ドイツ軍も戦車の残骸や地形を利用しながら、近距離まで接近。イギリス軍は防御射撃を放つも、drの神に嫌われ、ヒットはなし。
 勝負は、続く、射撃フェイズに。十分な対戦車兵器を持つイギリス軍は、惜しげもなくPiatを発射し、3両目の敵戦車をスクラップに替えます。さらに、21火力の通常射撃により、敵歩兵小隊に3ヒットを与えます。
 ドイツ軍は、生き残った歩兵と4両目の戦車の主砲で一矢報いんとしますが、ああ、一切の命中なしに。
 この激しい攻防戦が行われている間も、工兵隊は危険を顧みず、橋の修復を続けます。
 第12ターン、気が付けば、増援の半数以上が撃破され、AFVもあと1両に追い込まれたドイツ軍は、橋に向かって決死の突撃を敢行します。4両目のAFVと6戦力歩兵が隣接ヘクスに肉迫。さらに、戦力半減も士気が衰えない1個歩兵小隊が、ついに橋上陣地へ。が、これは、21火力+1修整の猛烈な臨機射撃を喰らって、壊滅します。
T12 三両目のAFVを撃破
 そして、工兵隊が、もう一つの焦点-ペガサス・ブリッジの修復に成功します。
 射撃フェイズに、イギリス軍は、最後の敵戦車に向かってPiatを放ちます。2発目の発射で見事にAFVを捉え、炎上!ドイツ軍戦車の3両が撃破され、一両は逃走して、戦車隊は崩壊します。さらに、生き残って戦車の残骸を盾に抵抗するドイツ軍歩兵にも、通常射撃で1ヒットを与えます。
T12 三両目のAFVを撃破
 ドイツ軍も、5火力で反撃するも、マイナス修整(-3)が高く、戦果は挙げられず。
 第13ターン、ドイツ軍は後方から駆けつけた歩兵がスタックで、橋に最後の突撃を行いましたが・・・21火力の激しい防御射撃と先制射撃で、延べ9損害に!ドイツ軍の射撃は効果なし。
 ただし、ドイツ軍が同一へクスにいるため、白兵戦に移行します。7戦力のドイツ軍対のべ52戦力のイギリス軍と、戦力差は圧倒的で、最大欄の4:1に。+2修整もあって、結果はドイツ軍の全滅!
T13 白兵戦で殲滅
 これを持って、ドイツ軍の組織的抵抗は終結し、ゲームエンドに。VP計算をしたところ、
 掩体壕の掃討:20点
 監視哨の占領:5点
 ペガサス・ブリッジの占領:15点
 ランビル橋の占領:8点
 機関銃と対戦車砲の捕獲:14点
 (Schmidt大佐を含む)捕虜:3点
 敵AFVの3両撃破:15点
で、のべ、80点に到達し、イギリス軍の圧倒的勝利となりました。
T13
 ドイツ軍はもっともハードな設定で、イギリス軍がグライダー1個隊が壊滅でしたが、イギリス軍は原則として指揮修整があり、かつ、ドイツ軍が連携せずに突撃してくるので、5個小隊をしっかりと運用できれば、今回のような展開は可能でしょう。
 ただし、Piat隊が着陸に失敗したり、ドイツ軍に戦車の特別増援(チットH)が早期に登場し、橋の爆破も成功したりすると、かなりの苦戦は免れません。いつか、ダイハードモードで、チャレンジするか?!(かなり、M的かも)