今月のソロプレイ第5弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から末期戦シナリオAS31「イエナへの道」です。
 参加兵力は、アメリカ軍はM4A1とA3が各5輛で、重装甲のショーマン・ジャンボ(M4A3E2)が2輛と、ドイツ軍の2倍を誇ります。ドイツ軍は、Ⅲ号突撃砲2輛とStuH42が2輛に、ランダムで追加2輛を決定します。これが、末期戦らしい珍車輌でして。
 グループA:Waffentrager×1、SturerEmil×1
 グループB:Waffentrager×1、Nashorn×1
 グループC:SturerEmil×1、Nashorn×1
 グループD:Nashorn×2
 Waffentragerは、Nashorn同様の88mm砲を誇りますが、装甲は0(!)。SturerEmilは、128mm砲を積んでいて破壊力は抜群ですが、命中率はⅢ号突撃砲とどっこいどっこいです。長射程で撃ちまくることを考えると、「グループD:Nashorn×2」が最良だったりしますが、いずれも命中弾を受ければ、即昇天の自走砲です。
 勝利条件は、アメリカ軍4輛が盤端から突破すること。ドイツ軍はこれを防げば勝利ですが、元の兵力差が大きいので、かなりdrに恵まれないと厳しいか。 
 今回のランダム車輌は、「グループB:Waffentrager×1、Nashorn×1」に。ドイツ軍はⅢ号突撃砲2輛とStuH42が2輛を南西の森林に隠蔽し、Waffentragerは突破へクスに、Nashorn×1は、中央の稜線越しに配置します。
T0
 第1ターン、アメリカ軍は数を生かして消耗戦をしかけるべく、全速力で前進します。これに対し、ドイツ軍が長距離射撃を実施しますが、命中率は低くなかったものの、drに祟られ、はずれに。
T1
 第2ターン、アメリカ軍は行軍を続け、距離を詰めます。そろそろ、アウトレンジが危なくなってきたドイツ軍は、Nashornが防御射撃をしますが、またもはずれ。逆にアメリカ軍は数に物をいわせた飽和攻撃で、Nashornを撃破してしまいます。
T2A ナスホルン撃破
 続くドイツ軍ターンに、Waffentragerが準備射撃を命中させますが、M4A3の装甲に弾かれ、効果なし。ドイツ軍は敢えて姿をさらして、長距離戦を挑みましたが、アウトレンジできず、全くの誤算です。
T2D WTが命中も跳弾
 第3ターン、なおも前進するアメリカ軍に、Waffentragerが命中弾を出し、やっと1輛を撃破します。
T3D 長距離砲撃
 第4ターン、この間にアメリカ軍はさらに前進し、Waffentragerまで20へクス以内に迫ります。一方、南下を続けていた別働隊は、盤端近くに辿り着き、方向転換して、敵を挟み込むように機動します。
T4A
 ドイツ軍は、再び、Waffentragerが88mm砲の命中弾を出しますが、ああ、またもや跳弾します。史実を無視して、堅すぎるぞ、アメリカ軍!
T4D 命中も跳弾
 第5ターン、15へクスまで接近したアメリカ軍に対し、Waffentragerが5度目の射撃を行います。さすがにこの距離だと命中率も上がり、やっと、M4A3の2輛目を撃破します。
T5A 防御射撃でM4A3を撃破
 ここで、側面を晒している敵に対し、森林に潜むⅢ号突撃砲が射撃をしますが、命中drが悪く、当てられず。ドイツ軍は、敵の数を減らさないといけないのに、これは厳しい。
T5D Ⅲ突の側面攻撃も外れ
 第6ターン、中距離に辿り着いたアメリカ軍は、M4A3が足を止めて、Waffentragerに準備射撃を見舞います。これが命中し、なきに等しい装甲を引き裂いて、敵を昇天させます。残りの車輌は、一斉に方向転換すると、森林に向かって突進します。
T6A WTを撃破し、残存兵力へ
 ドイツ軍は、決死の射撃を見舞い、側面を向いていたM4A3の1輛を撃破しますが、近距離まで近づいたM4A1に命中弾を出すも、またも跳弾となります。これだけ、射撃しているのに撃破できないとは、魔女の呪いか?!
T6D 1両を撃破
 第7ターン、敵にツキがないと踏んだアメリカ軍は、決定打を与えようと、さらに距離を詰めてきます。危険なまでに接近されたドイツ軍は、防御射撃を実施。結果、M1A1の1輛を撃破するも、もう1輛はなんと4度目の跳弾で生き延びます。
T7A 防御射撃でM4A1を撃破
 第8ターン、地形修整と小型修整で+2のハンディはあるものの、アメリカ軍は満を持した準備射撃で、Ⅲ号突撃砲1輛を撃破します。
T8A 準備射撃!
 同時に、南端の別働隊が、一気に敵の近距離を駆け抜けます。これに対し、StuH42が臨機射撃を実施しましたが、陣地攻略用の105mm榴弾砲は外れに。逆に前進射撃で、StuH42の1輛が即撃破となります。残るドイツ軍は、2輛のみ。
 ドイツ軍ターン、唯一、射撃のできるⅢ号突撃砲が、乾坤一擲の一撃を見舞いましたが、ああ、M4A1相手にまたも貫通できず。やっと当てても、5回の跳弾とは、天は枢軸を見放したか。
T8D 決死の一撃も・・・
 第9ターン、十分な有効射程に入ったM4A3(とジャンボ)が容赦ない準備射撃を、ドイツ軍に行い、ついにⅢ号突撃砲が全滅。StuH42だけが側面を撃たれたにもかかわらず、奇跡的な跳弾で生き延びます。
T9A 後1両に
 が、旋回砲塔のないStuH42の射角外を、アメリカ軍の別働隊が駆け抜け、突破はほぼ確実に。
 第10ターン、敵の勝利を防ぐことは不可能ながら、せめて一矢報いんと、StuH42が、必死に森林内を移動・旋回し、再び、射角内に敵を捕らえます。
T10D
 第11ターン、盤端から全力で突破を図る敵に対し、StuH42がその後方から防御射撃を行います。が、結果は射撃を外した上に、弾薬切れ!この瞬間、アメリカ軍が5輛の戦車の突破に成功し、勝利となりました。
T11A ああ、ここで弾切れ!
5両が突破
 先に述べたとおり、ドイツ軍は数が半数の上に、前進射撃ができない突撃砲ばかりであり、少なくとも確率通りのdrが出ないと、今回のように相当、厳しいことになります。ただし、事前の演習では、drが冴えてアウトレンジが効果を発揮し、敵を出血死させることもありました(1輛を残し、アメリカ軍が全滅)。ちなみに、この時のランダム車輌は、優秀だけど偏りのある試作自走砲ではなく、実績のあるNashorn2輛でした。
 そういった意味では、勝ち負けを越えて、末期戦らしい珍車輌の奮闘を楽しむのが、正しいSLGゲーマーなのかも?!