後半にTommyさんをお誘いして、BANZAI MAGAZINEの最新作「NORAD3:米ソ戦略核戦争」(Bonsai Games)をプレイしました。ああ、また、ちはら会で「核」を撃ってしまった!
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 その名の通り、ICBMが登場する以前の戦略爆撃機による核戦争を題材にしています。ソ連軍の大型爆撃機による敵の主要都市への核攻撃(!)とアメリカ軍の防空戦闘機による迎撃を描きます。詠い文句は「プレイ時間30分の核戦争」で、ルールは実質3ページという簡便さ。
 手順としては、ソ連軍の移動・爆撃-アメリカ軍戦闘機の迎撃のみ。ソ連軍は4移動力を持ち、北極圏から飛来します。アメリカの各都市には重要度に応じてVPがあり(ニューヨークやワシントンは9VP、デトロイトやサンディエゴは8VP)、到着できれば自動で爆撃が成功します。この時、SAMがある場合は、自動命中の迎撃ができます。
 アメリカ軍戦闘機は6移動力があり、敵爆撃機とスタックすると、自動撃墜します。ちなみに、全ての行動後はユニットは役割を終えて除去します。
 ここで、ポイントになるのが8機あるデコイで、ルール上の役割はないのですが、先に挙げた自動除去のため、アメリカ軍戦闘機や対空砲火に無駄打ちをさせられます。アメリカ軍にも6機の戦闘デコイがありますが、こちらは移動も戦闘もできないため、防空体制の見せかけに使います。
 第一戦は、ソ連軍(Tommy)対アメリカ軍(mitsu)で行います。
 序盤、ソ連軍は4機編隊を縦深に組んで、アメリカ本土に迫ります。戦闘が国境に迫った時点で防衛協定を結ぶカナダへ、2機の戦闘機が突進。戦闘の2機を叩いたところ、本物!当然、これを撃墜します。
1 本土に迫る戦略爆撃機
2 初迎撃
 なおも侵攻を続ける梯団に、さらに2機で迎撃し、ここも本物を撃墜。
第2迎撃も成功
 第三弾は一気に4機をスクランブルしますが、これも全て核搭載機に。ここまでの迎撃は完璧でした。
第3弾も全て本物を撃墜
 この戦果に焦ったのか、ソ連軍は国境に近い都市に核攻撃を実施し始めます。ボストン、ピッツバーグ、トロント、ハンクーバーなど6都市が灰燼と化します。
ソ連軍、早期に核を投下
 アメリカ軍は東部主要都市に向かっている敵爆撃機に、果敢に迎撃をかけましたが、2機は撃墜したものの、初めてデコイに引っかかります。
2機撃墜も、2機はデコイ
 次に西海岸を攻める編隊に迎撃をかけ、さらに1機を撃墜しましたが、この時点で戦闘機隊はかなり消耗しています。
さらに1機撃墜も、戦闘機がごくわずかに
 ここで、ソ連軍は首都ワシントンに到着。アメリカ軍は迷った末、SAMで迎撃。結果は・・・デコイ!後方から進攻してきた本物の核搭載機が、ワシントンDCを吹き飛ばします。
ワシントンにデコイ、SAMが無駄に
 アメリカ軍は最後の戦闘機を出撃させ、怪しい敵機を迎え撃ちましたが、ああ、デコイ。もはや、アメリカ軍はSAM以外の抵抗手段がなくなります。
最後の迎撃
 その後、ソ連軍機はSAMの配置都市を避けて南下し、残りの爆弾を全て投下。総得点は92点で、ゲーム上はアメリカ軍の勝利になりました(100点以上でソ連軍の勝利)。でも・・・ワシントンDCを含む15都市が潰滅して「勝った」といってもなぁ~。
主要部を避けて、東海岸から南部を博奕
 第二戦は、陣営を入れ替えて、ソ連軍対(mitsu)アメリカ軍(Tommy)で対戦します。
 こちらも4機編隊を軸に東側の主要部を目指して、梯団進攻します。アメリカ軍は慎重で国内に引きつけたところで、初の迎撃に。1機は撃墜するも、1つはデコイで無駄に。実は全デコイを編隊に紛れ込ませてあり。その後も、一定数が迎撃するも、SAMがデコイに引っかかり、こちらのペースかと思われましたが・・・。
初迎撃
2機撃墜も、デコイ効果
 「う~ん、動きが・・・怪しい」アメリカ軍は慎重になり、なかなかデコイに手を出さなくなり、後方にいる本物の爆撃機を狙い始めます。なんとか、引っかけたいソ連軍はデコイの位置を入れ替えたり、本物で核攻撃を実施したりしますが、なかなか、乗ってこず。VPの高い5都市を潰滅させるも、不十分に。
3機が邀撃さる
 ここで、当初の計画に沿って、配置が薄いと踏んだ西海岸側へ爆撃機を向けます。が、アメリカ軍は少数ながら戦闘機を配備しており、ここまでデコイを使い果たしたソ連軍に確実に損害を与えます。それでも、これを突破した爆撃機がシアトル、サンフランシスコ、サンディエゴなど4都市を潰滅させます。
西でも邀撃に成功
 が、いまだ、70点台。勝つためには、再度、東側の高得点都市を狙うしかない。当初は西側に向かっていた最後の梯団を大きくシフトし、中央から東側へ。アメリカ軍も必死に残った戦闘機とSAMで迎撃し、3ユニットを撃破。生き残った爆撃機が容赦なく核を打ち込み、ゲームセット。得点は88点で、ソ連軍の敗北となりました。
西海岸と東部主要部を叩くも、VP足らず
 どうも、基本ゲームだと、届きそうで届かないバランスのなっているようで。最後は、デコイ次第の「当たるも八卦、当たらぬも八卦」といったところでしょうか?確かに「プレイ時間30分の核戦争」というのは本当で、ハードゲームの後の調整にはいいかも。
 一応、立場を逆にしたソ連邦侵攻の「PVO STRANY」と両軍が仁義なき核戦争を行う拡張ゲームシナリオもあり、ぜひ、プレイしたものですが、全爆撃機の目標をプロットする(!)というのが老齢ゲーマーにはきついかしら。