今月のソロプレイ第16弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から西部戦線シナリオAS39「新型砲弾」です。ドイツ軍の堅い防御に苦しんでいた連合軍が、貫通力に優れたAPDS(装弾筒付徹甲弾)を実戦投入するという設定です。
 参加兵力は、イギリス軍がクロムウェル6両に、偵察及びVP地点占領用のAPCが2輛です。対するドイツ軍が、Ⅳ号戦車2両に、パンター2両に、西端の建物防衛にPak38と擲弾兵が1ユニットずつです。確かに普通の射撃戦になれば、パンターはもちろん、Ⅳ号でさえ、命中率及び貫通力でクロムウェルを上回ります。しかも、ドイツ軍は守備側で森を占めることができ、命中率はさらに広がります。連合軍は、各戦車が1発ずつ、APDSを撃てますが(貫通力+5)、通常弾ではパンターを撃破するのは至難の業です。
 勝利条件は、敵よりも多くのAFVを撃破することで、連合軍のみ、2カ所の指定建物を占領していると、撃破と同じとみなす特典があります。
 数回、ソロ演習をして、クロムウェルを分けて挟撃を試みたり、南端の建物の占領を目指したりしましたが、新型砲弾もまともに撃てぬままに、自力で勝るドイツ軍に圧倒される展開に。結論としては、全AFVを集中し、チャンスがあればAPDAを迷わず使用し、パンターの撃破を狙う作戦しかないかと。
 初期配置ですが、ドイツ軍は当初の計画通り、中央付近の森林に籠もるべく、4両のAFV前衛に配置します。
T0
 第1ターン、イギリス軍は方針通り、全てのクロムウェルを南東から投入します。偵察及び拠点占拠用のAPCは、後方の森林で待機します。
T1Br
 ドイツ軍は,これらを優位な位置で迎撃できるよう、車輌を前進させます。Ⅳ号戦車は早くも防御位置の森林に入ります。
T1D
 第2ターン、イギリス軍は、なおも前進を続けます。ドイツ軍のⅣ号戦車は撃破できる率が低いので(弾切れを警戒して)あえて、防御射撃を行わず。イギリス軍はダメ元で4両が前進射撃をしますが、命中率3以下で全て外れます。
T2Br
 ドイツ軍ターン、Ⅳ号が旋回して敵に正面を向けるとともに、パンターが絶好の迎撃位置に前進します。イギリス軍は、ここがチャンスと、一斉にパンターに全てのAPDS弾を発射します。命中率は5以下でしたが、2発が命中!その一発が敵の履帯を吹き飛ばしますが、ああ、もう1両の正面装甲を叩いたAPDSがまさかの跳弾!!(1/12の偶然)なんという不運!
T2D
 ドイツ軍は高い命中精度を生かして、ここぞとばかりに前進射撃を行いますが、こちらも3発は外れ、パンター1両がまさかの弾切れに。序盤から、両軍とも波乱の展開です。
 第3ターン、特殊砲弾がなくなったクロムウェルは、数を生かして肉迫するしかないと、2両の援護射撃の元、突進をかけます。ドイツ軍は臨機射撃を実施しますが、不運は続き、命中弾なし。パンターの側面を取った2両が前進射撃を行い、1発が命中。±0の貫通結果は、またも跳弾。が、Ⅳ号戦車に向かった2両のうち、1両が前進射撃を命中させ、これを撃破します。
T3Br
 ドイツ軍は防御射撃で撃ち尽くしていたので、弾薬切れに1両を撤退させるに止まります。
T3D
 第4ターン、ここが勝負と、イギリス軍は足を止め、準備射撃を行います。パンターの側面に1発を命中させましたが、ああ、これが三度目の跳弾に。時間がなくなってきたため、森に待機していたAPCを迂回させて、敵後方の建物(#2212)に向かわせます。
T4Br
 ドイツ軍は、移動不能で陸上砲台となったパンターで、側面にいるクロムウェルを攻撃し、一撃でこれを撃破します。中央にいるⅣ号も準備射撃を行い、クロムウェルに一発を命中させますが、跳弾となります。
 ここで、弾薬切れにパンターが全力で後方へと待避します。これを逃がさじと、クロムウェル2両が臨機射撃を行うも、惜しくも外れます。
T4D
 第5ターン、中央では激しい撃ち合いが続きます。なんとしても、パンターを屠るしかないと、クロムウェルが突進し、前進射撃で側面に一発を当てるも、またも跳弾!ええい、ドイツ軍の豹は化け物か!
T5Br
 ドイツ軍は臨機射撃で、クロムウェル1両を撃破します。が、同様に移動中のクロムウェルを狙ったⅣ号戦車が、ああ、弾薬切れに。これで、まともに射撃ができる戦車は、パンター1両のみに。
 第6ターン、この豹に、イギリス軍の主力が次々と砲弾を放ちます。2発の通常徹甲弾がパンターの側面装甲に命中しますが、ああ、ああ、跳弾。6発の砲弾を全てはじき返すとは!
 パンターは近距離まで近づいたクロムウェルを、長砲身の75mm砲で紙屑のように吹き飛ばします。
 この隙に、快速のAPCが敵の背後を迂回します。 
T6Br
 ドイツ軍ターンに、逃走に入ったⅣ号戦車ですが、クロムウェルの臨機射撃で、これは撃破となります。
T6D
 第7ターン、森林の怪物と化したパンターに、今度こそはと2発の命中弾を出しますが、どうしてもこれを貫通できず。ならばと正面から突撃したクロムウェルは、射撃体勢に入る前にパンターに討ち取られます。
T7Br
 最終の第8ターン、後方に浸透したAPCが西端のPakの臨機射撃をくぐり抜けて、VPの建物を占領します。この時点で、両軍は同点になりますが・・・。
T8Br
 もはや勝敗は、パンターを撃破できるかどうかにかかっています。いくら当てても撃破できないイギリス軍は、最後の準備射撃を行いますが、2発の命中弾を出すも、跳弾!延べ10発(!)の命中弾をはじき返した伝説の豹が、さらにクロムウェル1両を撃破して、終了。結果、損害数4:5で、ドイツ軍の勝利となりました。そう、5両撃破は、全て、1両のパンターの活躍でした。
T8D
終了時