今月のソロプレイ第12 弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)からTANKS+(CMJ)西部戦線シナリオAS13「丘を朱に染めて~112高地争奪戦」です。ノルマンディ上陸作戦の初期にカーン近郊で起こった要地112高地の争奪戦です。
 両軍とも、参加兵力は豊富です。イギリス軍が高い対戦車能力を持つファイヤーフライ2輛に、M4A1とA3が4輛、APCと歩兵が各3ユニットです。一方のドイツ軍も、最強のAFVのタイガーⅠが2輛に、Ⅳ号戦車が4輛、Ⅲ号突撃砲が2輛、APCと歩兵が各3ユニットです。
 勝利条件は、中央の丘により多くのユニットを確保した側が勝利です(同数なら、ドイツ軍勝利)。ユニット数ではイギリス軍がやや有利ですが、丘の上にはドイツ軍が先に到着することやタイガーの優秀性があり。
 丘には歩兵以下の戦力が向かいますが、この時、少しでも戦力を削れるよう、長射程AFVのファイヤーフライとタイガーⅠを配置します。
T0
 第1ターン、イギリス軍は、高地に向けて前進を開始します。ドイツ軍は、あえて防御射撃をせず、移動を優先します。当然ながら、前進射撃は当たらず。
T1B
 ドイツ軍も、同時に前進を開始します。先に丘に到着できるドイツ軍を牽制すべく、ファイヤーフライ2輛がAPCに臨機射撃をしますが、長距離で外れます。この時、ファイヤーフライの1輛は、弾薬切れになってしまいます。
T1D FFがAPCを狙うも
T1D
 第2ターン、イギリス軍は遅れを取り戻そうと、さらに前進します。数を生かした前進射撃でM4A3がⅣ号戦車に命中弾を出しますが、これは跳弾となります。
T2B
 ドイツ軍は丘の陰に隠れて、早くも斜面に取り付きます。
T2D
 第3ターン、イギリス軍はM4A3の2輛で準備射撃をして、Ⅳ号を牽制しますが、当たらず。それ以外アは丘を目指します。先頭を切って突進するAPCに、タイガーⅠが臨機射撃を実施します。距離はありましたが、命中!88mmの威力で、歩兵ごとAPC1輛を撃破します。
T3B 虎がAPCを撃破
T3B
 一方のドイツ軍は、先んじて高地への登頂に成功します。
T3D ドイツ軍、丘を駆け上る
 第4ターン、イギリス軍も遅れて、反対斜面から高地へ。ただし、ドイツ軍もいるため、進撃路が制限され、APCを含む5ユニットのみしか登頂できません。
T4B イギリス軍も反対側から進入
 ドイツ軍は、敵の位置を確かめると、中央の建物に歩兵を突入させます。イギリス軍のAFVはパンツァーファウストを喰らう前にと発砲し、歩兵1ユニットを撃破します。敵が防御射撃を撃ち尽くした後で、Ⅳ号戦車も建物に侵入します。至近距離の前進射撃により、M4の2輛を撃破します。さらに巧みにAFVを前進させ、イギリス軍の登頂ルートを射線下に置いてしまいます。
T4D ドイツ軍が建物を抑える
 第5ターン、イギリス軍は、やむなく五月雨式にAFVを登頂させる羽目に。満を持していたドイツ軍の防御砲火が近距離で火を噴き、次々と敵AFVを昇天させます。なんとか形勢を覆そうと、歩兵をAFVのいる建物に突撃させますが、戦果はなし。
T5B 後手に回るイギリス軍
 この歩兵も、ドイツ軍のAFVやAPC、歩兵の準備射撃で壊滅します。
T5D
 第6ターン、もはや風前の灯火ですが、イギリス軍は最後のM4戦車を高地に突撃させます。敵が弾切れを起こしてくれれば、という虫の良い期待は消え去り、近距離での防御砲火でM4隊は全滅。
T6B 最後の希望も・・・
 ドイツ軍ターンの準備射撃で、APCも全滅し、丘の上からイギリス軍は一掃されます。
T6D 高地のBr全滅
 第7ターン、最後の1輛だったファイヤーフライがタイガーの餌食になり、ゲームエンド。112高地を完全掌握したドイツ軍の勝利となりました。
T7D 最後のFFも昇天
 今回は初期の長距離防御射撃の成果が暗雲を分けました。ともにAPCを狙った射撃は、ドイツ軍(タイガーⅠ)のみ成功し、歩兵ごとAPCを撃破(本当は、ファイヤーフライの方が命中率が高かったのですが)。これでユニット数が同じとなり、イギリス軍は高地確保のために、無理な突撃をせざるを得なくなりました。登頂ルートを射線下に収めたドイツ軍の濃密な火線にかかって、AFVを五月雨式に失い。高地という限られた空間もあり、数の優位を生かせずに、敗北となりました。