今月のソロプレイ第6弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から西部戦線シナリオ3「遠すぎた街」です。表題からはマーケットガーデンを連想しますが、実際はマップ上にある5つの建物を奪い合い、同時に敵の撃破を目指す遭遇戦スタイルです。 占領すると1VPになる建物は、マップD上に5つあります。位置的にはイギリス軍、ドイツ軍とも2個を奪取しやすく、1個はマップの外れでお互いに取りにくくなっています。ただし、ドイツ軍の建物は最短距離なら3ターンほどで確保できますが、そのためには側面を曝して敵から中長距離の射撃を受けることになります。
 これ以外に、敵の車輌を撃破すると各1点になり、残っている車輌と占領建物の合計が敵の2倍になると勝利します。参加兵力は、イギリス軍が12輛で、ドイツ軍が8輛です。
 今回はドイツ軍は、占領に1ターン分、余計に掛かるものの、敵から距離が取れ、より安全なマップ南端付近にセットアップをします。
 第1ターン、イギリス軍は二手に分かれて登場します。装甲は厚いけれども足の遅い(移動力2)のチャーチル隊は、ドイツ軍の建物に最短のD盤北辺から投入します。一方で装甲は薄いがパンターに次ぐ長距離射撃能力を持つアキリーズ隊と移動力に長けたクロムウェル隊は、視界の開けた中央北端から登場します。中央の両隊は、移動後に前進射撃を行いますが、さすがにこの距離だと外れます。
T1B
 ドイツ軍は予定通り、パンターを援護役として敵に向かって前進させ、主隊の4号戦車及び3号突撃砲は一路、南端沿いに前進をします。
T1D
 第2ターン、イギリス軍はなおも前進し、敵主隊に接近するルートを選びます。前進射撃は、距離と移動射撃修整で今度も当たらず。
T2B
 ドイツ軍は、パンターを中距離で撃ち合える位置に向かわせます。ここでアキリーズが側面を狙って遠距離の臨機射撃を行いますが、惜しくも外れます。パンターを射撃戦に適切な位置で固定すると、主隊は森林に隠れて前進します。
T2D Pantherの援護の下、前進
T2D 臨機射撃を受けるも、外れ
 第3ターン、さすがに正面からの突進は無謀と考えたイギリス軍は、遮蔽地形を利用しながら、前進をします。ここでパンターが得意の中距離射撃能力を生かして、森林に入る直前のクロムウェルを臨機射撃し、撃破します。
T3B
 さらに、ドイツ軍ターンに、中央で遮蔽できなかったクロムウェルを準備射撃で撃破し、援護役として敵の動きを掣肘します。この間に、主隊は森林の陰から飛び出し、VPの建物群に向かって前進を行います。中央で唯一、射撃位置にいるクロムウェルが、4号戦車に準備射撃を命中させるも装甲に弾かれます。
T3D
 第4ターン、イギリス軍は戦車を森林や建物に進入させ、射撃位置に。
T4B
 ドイツ軍は、パンターを持って最も危険な敵アキリーズを狙い撃ち、2輛を見事に撃破します。その隙に主隊は建物付近に接近します。ここで側面を曝した4号戦車に、クロムウェルが臨機射撃を命中させるも、奇跡的に無傷に。
T4D
 第5ターン、ここまで一方的に叩かれているイギリス軍は、半減したアキリーズ隊でパンターを狙い撃ちます。前進射撃のため、命中率は低かったのですが、命中!が、傾斜装甲に弾かれ、損害なし。
T5B
 続くドイツ軍ターン、パンターがアキリーズを狙うも、地形効果もあり当たらず。お互いにどちらが先に当てるか、緊迫した中距離戦に。この間にドイツ軍主隊は建物に到着し、これを確保します。さらに前進射撃で近距離にいたクロムウェルを撃破し、これでVPはドイツ軍10点:イギリス軍9点と逆転します。
T5D
 第6ターンは、両軍の射撃戦に。頼みのアキリーズ隊がにっくきパンターに命中弾を出し、ついに初撃破します。対するドイツ軍も撃ち返し、クロムウェルとアキリーズの各1輛を撃破します。
T6B
T6D
 第7ターン、鈍足のチャーチル隊がやっと戦場に到着し、5つ目の建物を占領した敵に近距離射撃を開始します。が、全弾が外れの上、1輛は弾薬切れに!
T7B
 実質の稼働戦車が7輛対4輛と優位に立ったドイツ軍は、積極的な攻撃に出ます。主力が砲撃戦を行う一方、3号突撃砲が側面攻撃を可能な位置に前進します。この危険な3号突撃砲に行った3輛の臨機射撃は、1発のみが命中となるものの、これも跳弾により、戦果なし。
T7D
 第8ターン、残り1輛同士の遠距離戦となっていたアキリーズが豹狩りに成功します。
T8B 豹狩りに成功するも・・・
 が、時すでに遅し。3号戦車がチャーチルの側面装甲を貫き2輛を撃破すると、街に籠もっていた4号戦車も一斉に突進をかけ、前進射撃で最後の1輛も撃破。この瞬間、VPは9点対3点のトリプルスコアとなり、ドイツ軍の勝利となりました。 
T8D
 今回はイギリス軍の中長距離での臨機射撃(側面攻撃)が当たらなかったことと、建物を予定通り占領できたことが勝因でした。イギリス軍は序盤に敵を削れなかったので、慌てて前進して射撃位置に付くのがばらけ、各個撃破に近くなってしまいました。もっとも事前のソロでは、アキリーズの射撃が当たりまくってドイツ軍が出血死したこともあるので、振れ幅はあるものの、バランスは取れているかと思います。
生きて帰らず