この日の緒戦は「ドイツ戦車軍団」(CMJ)ハリコフで、ソ連軍(mitsu)対ドイツ軍(ライン)です。前回と陣営を入れ替えての再戦になります。
全景
 ソ連軍の作戦は、史実のようにハリコフ方面と南部方面に兵力を分断するのではなく、主力の戦車・機械化部隊を集中して、南西部に圧力をかける作戦です。
 第1ターン、ソ連軍は第1親衛軍がドネツ河を渡って、第62歩兵師団に1:1攻撃をかけます。これは失敗となりましたが、後退ルールを利用して、前進を果たします。ポポフ戦車軍団と第6軍は無人の野を突進します。
T1S (2)
T1S
 ドイツ軍は、3個の歩兵師団で南部を固めると、ポルタワ方面の歩兵の内、2個師団を南下させます。
T1D
 第2ターン、ソ連軍は足止めの敵歩兵を包囲殲滅し、回り込んだ戦車軍団が森林に陣取る敵歩兵を後退させます。主力の2個集団は、ドネツ河の鉄道橋に向かって突進をかけま
す。
T2S
 ドイツ軍は、南部の戦線を整理し、装甲増援を持って、ドネツ河の鉄道橋付近まで二重戦線を構築します。
T2D
 ソ連軍にとっては勝負所の第3ターン、南部からの増援と第1親衛軍を持って、敵の南部戦線に正面猛撃を仕掛けます。撃破に至らずも、多くの部隊を混乱状態にし、敵戦線の維持を困難にします。
 焦点となるドネツ河の鉄道橋付近では、主力の総力を上げて攻撃をかけ、敵の1個装甲連隊を潰滅させ、1つを後退させます。
T3S
 ドイツ軍は、南部からの増援を全てつぎ込み、また、ポルタワからの歩兵増援で二重戦線を維持します。
T3D
 第4ターン、薄く広がった敵戦線に対し、ソ連軍が5カ所で全力攻撃をかけます。drも冴えて、結果、装甲連隊3個を含む4ユニットの撃破に成功します。このころ、北方では、第40軍がハリコフ市街地の占領に成功します。 
T4S
 ドイツ軍は自転車操業で健全な部隊をローテして、南部の戦線を維持しますが、度重なる敵の攻撃で、正面密度はかなり低くなります。唯一、兵力上で上回ったのは、SS装甲擲弾兵師団とGD装甲擲弾兵師団が到着した北部ですが、このターンは移動力が足りず、反撃準備に止まります。
T4D
 第5ターン、ソ連軍は攻撃の手を緩めず、薄くなった南部で6カ所の攻撃を継続します。後方予備が置けなかった1カ所を、兵力を集中して突破すると、背面展開した機械化部隊が敵の2ユニットの退路を遮断し、これを潰滅させます。これ以外にも最大比率の攻撃で1ユニットが潰滅し、また、EXでさらに敵の装甲擲弾兵連隊を道連れにします。
T5S
 ドイツ軍は戦線を後退させて、なんとか戦線を維持しますが、南部はかなり危険な状態になります。唯一、攻撃ができたのはハリコフ近郊で、盤端を守るソ連軍の機械化部隊をLAH装甲擲弾兵師団が攻撃し、これを潰滅させます。
T5D SSの反撃開始も
T5
 第6ターン、もはや二重戦線を引き切れず、3へクス間隔の配置でかろうじて戦線を維持しているドイツ軍に、ソ連軍のスチームローラーが襲いかかります。結果は全ての攻撃が成功し、2ユニットを潰滅し、1ユニットを相討ちで屠ります。
T6S
 南部の戦線が崩壊しつつある状況で、ドイツ軍は攻めてハリコフの奪還を目指しましたが、後方から追いついた敵の狙撃兵師団と中央から転用した一部の機械化部隊で二重戦線を構築され、奪還はかなり困難に。
 撃破された部隊数も相当数になり、大きく情勢を変えることは困難ということで、協議終了としました。
終了時
 やはり、定石ともいえるソ連軍の機動兵力の集中と南西部突進は、有効でした。それでも、初期のポルタワ方面の歩兵の援用により、ソ連軍のdrがそれなりに悪ければ、ドイツ軍も戦うことができます。これだけ、簡単なルールで、様々な手を試せるこのアイテムは、やはり傑作でしょう。