年末になりましたので、恒例の「行く年、来る年」で、2023年のゲームライフを振り返りたいと思います。
2年半以上続いたコロナ禍の影響がやっと解消され、ほぼ全ての例会が開催できました。ところが、6月にまさかの台風余波で会場が閉鎖。急遽、別取りをしてなんとか実施できました。近年の異常気象は尋常ではなく、国内のみならず、全世界でたがが外れつつあり。もはや、自国ファーストなんて言っている時ではないのに。
そんな折でしたが、年度の半ばから、新たに日本史好きの3名が参加いただき、なんと10名越えを連発。ちはら会史上、最も参加者が多い一年だったと思います。こんな地方零細例会に、ありがたや~!
同時に、ここ数年で盛り上がってきた、歴史探訪が相当数、実施でき。神田明神と坂東市(平将門)、長浜と賤ヶ岳、小谷城(羽柴・柴田・浅井)、会津若松(保科・松平)、復興記念館(関東大震災と東京大空襲)、富津岬と防衛拠点(江戸末期から昭和の東京湾防衛)、大山湖畔公園(鹿島航空隊施設跡)などなど。大学時代の仲間とふた月と置かず、また、個人旅行と合わせると、のべ6回以上の史跡・施設巡りができました。
かわりに、業務形態の変更に伴い、遠征が激減。茨城会と千葉会に各1-2回程度しか、参加できませんでした。また、記事数としては、1月から最低10記事を目指しましたが、オフ会と遠征が減った分、総数は減少に。15記事や20記事がある一方で、10記事に満たない月も。もう数年で現役を引退するまでは、やむなしかな~。
[目標達成ジャンル]
個人的に体調が優れない時期もありましたが、アイテム数No.3の巨大ジャンルと小ぶりな1ジャンルを攻略しました(昨年からは1ジャンル減)。
<世界に冠たるイタリアよ!地中海は、われらがもの!~地中海戦域>
昨年中に相互実行システム(両軍が交互に1ユニットずつを行動させる新ボンバシステム)の「ラストスタンド:ロンメル」(Bonsai Games)をプレイし、「TANKS+」(CMJ)の地中海シナリオをソロクリアできました。そして、年末ギリにルール的には重量級の「シシリー上陸作戦」(HJ)で、このジャンル初めての更新となりました。
昨年中に相互実行システム(両軍が交互に1ユニットずつを行動させる新ボンバシステム)の「ラストスタンド:ロンメル」(Bonsai Games)をプレイし、「TANKS+」(CMJ)の地中海シナリオをソロクリアできました。そして、年末ギリにルール的には重量級の「シシリー上陸作戦」(HJ)で、このジャンル初めての更新となりました。

<生まれた刻を選ばず、時代に立ち向かった漢たち~戦国時代アイテム>
すでに概要で伝えましたが、新たに日本史好きのご新規さん3名に参加いただき、戦国時代アイテムがフル稼働しました。
前半は、久々に傑作「信長包囲戦」(GJ)をohaさんと対戦し、6月には「時は今」と時期ものの「本能寺の変」(新Tactics誌)をソロ演習。
一気に参加者が増えた夏場から、ちはら会のスタートアイテムだった戦国群雄伝シリーズの複数卓が立ち(!)、Jさんと「秀吉軍記」(GJ)の「天王山」シナリオを対戦。さらに、ルーデンス・フェベルの「山崎の戦い」と「賤ヶ岳の戦い」をソロと対戦で攻略。合戦続きで、「幸村外伝EPISODE-0」(GJ)と「講談級大坂の陣」(GJ)まで。
後半には、GJ誌初のソロアイテム「孤高の信長:一五七〇」を制覇し、最後は440周年記念でリアル探訪した「賤ヶ岳戦役」(GJ)を対戦できました。
気がついたら、ゲーム数94と、第3位となった戦国時代ジャンルで、6割プレイを達成しました。

[記憶に残る対戦・ソロプレイ(アイテム)]
続いて、今年にプレイした対戦(またはソロ演習)で、記憶に残るベスト7を紹介します。
第1位 魔法帝国の興亡(エポック)
この一年で最もプレイしたアイテムが、剣と魔法の国のFantasy級アイテムでした。ヒーローによるダンジョン探索に始まり、パーティの結成、軍隊の旗揚げ、領土の拡大がバランス良く組み込まれたルール。昔のゲームだけにプレイ時間が長いのが難点ですが、膨大なNPCに、多彩なイベント、魔界の生き物、マジックアイテム、魔法カードなど、ありとあらゆる要素を詰め込みながらが、十分なデベロップのおかげで、破綻なく機能する奇跡。1月に基本シナリオを始めて9戦、そのまま、上級シナリオに移って7戦、さらにソロ以外の対戦者はのべ40人と過去最大級の対戦数と人数に!ちはら会得意のオリジナルコンポも相当数、作成し、魔法帝国に始まり、魔法帝国に終わった1年でした。

第2位 熱闘12球団ペナントレース(HJ/同人)史実再現日本シリーズ
この業界では、プロ野球ゲームの定番だった「熱闘12球団ペナントレース」(HJ/同人)。WBCや大谷翔平の活躍、そして、我らが阪神タイガースの躍進を受けて、歴代の日本シリーズを再現することに。ゲーム化された83年から、HJ版のある6年間をソロ対戦しましたが、始めると往年の選手たちが盤上で生き生きと!
ホームランアーティスト田淵、頼れる外人スティーブ、松沼兄弟、核弾頭石毛、中日からの移籍の平野、オールランダーの秋山、無冠の帝王清原、燻し銀の田辺
三冠王のブーマー・レーシッチ、三拍子揃った松永、完全試合の今井雄太郎
大エースの阿波野、抑えの吉井、首位打者の新井、当たり外れが大きいラルフ・ブライアント
鉄人衣笠、ミスター赤ヘル山本浩二、練習の虫髙橋慶彦、若き主砲小早川、エース北別府、炎のストッパー津田
デビュー満塁HRの駒田、広角打法の篠塚、若大将の原、ビッグ吉村、愛されるウォーレン・クロマティ、桑田・江川の両輪に、斎藤・槇原の強力先発陣、タフすぎる抑えの鹿取
核弾頭彦野、左の切り札川又、一発屋から変貌を遂げたゲーリー・レーシッチ、エース小松、ベテラン鈴木孝政
名前を聞いただけで、その姿が浮かぶのは、世代ですね~.来年は、ビッグ野球や同人の「プロフェッショナル・ベースボール」で、隙間を埋めて、90年代を満喫します。

第3位 明日なき世界 Tomorrow the World 2(CMJ)
はっきりいって、ゲームとしての完成度はどうよ?!というレベルですが、設定がぶっ飛びすぎている仮想戦。第二次世界大戦に勝利した第三帝国と大日本帝国が、お互いの本土を戦略爆撃するという、ボンバ節が全開でして。Me262や震電改のジェット戦闘機が標準で、史実は特攻用の秋水が局地戦闘機だったり、爆撃機のくせに先制防御能力を持つHortenなど、魅惑の航空機がいっぱい。なにより全爆撃機が反応弾(核)を搭載しているというシュールさ!ノービスのfhoさんとインストプレイをしたのを皮切りに、地道にソロを続け、秋口にkawaさんとフルルールでの対戦にこぎ着けました。結果は、ドイツの一部と日本本土が焦土に・・・振り返ってみると、禁断の反応弾を使ったシミュレーションは、kawaさんとプレイした「NATO」(VG)以来かしら。やっぱり、Nukeはいかんです。
第4位 志士の時代 新版(CMJ)
昨年から対戦を開始した「志士の時代 新版」(CMJ)を、オプションの黒幕ルールまで入れて完全プレイ。マルチとしてはかなりトリッキー(経験が必要)ですが、その分、幕末好きには堪らない展開になることも。せっかく幕府軍を準備したのにVPに目が眩んだ小栗上野介が勝手に解隊とか、岡田以蔵による龍馬暗殺計画と中村半次郎の身代わり(?!)とか、最もおいしい展開を狙って一向に腰を上げない「島津の空弁当」とか、天皇と商人が権威と金に物をいわせて粛正(!)とか。確かにあり得ないわけではない、オルタネイティブ・ヒストリーが笑えました。

第5位 MODERN NAVAL WAR イージーっす!2020(グループ乾坤一擲)
ちはら会の定番であり、傑作SF艦隊戦の「Ships&Tactics」を援用した、現代海戦カードゲーム。ゲーム上のバランスから、艦艇は同数にしていますが、各軍の特徴がよく現れていて。イージスを中心に鉄壁の防御を誇る海上自衛隊、空母を含む打撃力が尋常でない人民解放軍、ここ一番のウリナラ判定で詰め切れない韓国海軍、実は攻撃力では中国に負けないインド海軍など、それっぽく表現されています。んっ?アメリカ第7艦隊がないと思うでしょうが、デザイナーの平さんによると余りに強力すぎて、とのこと。なんといっても、盛り上がるのは韓国海軍のウリナラ判定(整備不良)で「今こそ、6を出せ!」「やっぱり、出たー!!」と偉い盛り上がりぶりでした。来年は、北朝鮮(!)とか、ベトナム海軍(!)とか、拡張キットに挑戦したいです。

第6位 幸村外伝EPISODE-0+講談級大坂の陣(GJ)
折からの日本史ブームに肖って、プレイ準備を進めていた大坂の陣の2作をプレイ。「幸村外伝EPISODE-0」は「幸村外伝」(ツクダ/GJ)の正当な後継者で、道明寺合戦と八尾・若江合戦が手堅く再現されています。「講談級大坂の陣」(GJ)は一見、猿飛佐助や雲隠才蔵などの真田十勇士チックな設定に敬遠される向きもありでしょうが、展開はチットドリブンで至ってまとも。ほとんどはソロでしたが、大坂冬の陣をプレイできるのも、これしかないと、Jさんと対戦にこぎ着けました。
第7位 カタン+海カタン(GP)
シミュレーションではなく完全なドイツ系なんですが、制作者が逝去したという報道を受け「カタン」(GP)を複数回、プレイ。運の要素が適度に多く、「なんで羊ばかり(ニュージーランドか)」とか「盗賊が全然、働かない!(治安国家?)」とか、想定を超える展開に笑いが。後半には、「カタンの開拓者 航海者版」(GP)-通称海カタンにも拡張し、「居座る海賊」「島唄よ、風に乗り」状態も堪能(?)。いけそうでいけない展開といかに流れを読んで建築をするかが肝で、さすが、非電源ゲームブームの嚆矢となった傑作でした。

【番外編】
いつものように「神セブン」にならなかったけど、楽しかった対戦アイテムを、番外編として掲示します。
秀吉軍記(GJ)
いわゆる戦国群雄伝シリーズの一作で、6月から日本史好きの新人さんが複数、現れ、急遽、掘り起こしてプレイしました。シナリオは明智光秀が勝てたかも知れない「天王山」で、熟練のJさんと初対戦。戦国群雄伝は習熟度やシナリオの特性によって、展開が大きく変わるのですが、数での正面攻撃と陽動をする羽柴軍と山崎のラインでひたすらローテで防御する明智軍の丁々発止の戦いが楽しかった!まだ、賤ヶ岳と小牧長久手が残っているので、来年はぜひ、プレイしたいものです。

連合艦隊(URA)
フォーミタブルに、サウザンプトン級、ブルックリン級という玄人好みのラインナップに当てられて、ゲムマで衝動的に購入してしまった、同人の2人用艦隊決戦カードゲーム。艦コレに肖った便乗かと思いきや、特殊効果や艦艇編成、本土防衛のリソース等の妙味があり、勝つためにはカード巡りと編成とdr運が必要と、思いの他、本格派でした。一撃で勝敗を決められる本土攻撃がよく効いていて、万全の防御をするのか、捨て身の本土攻撃かのジレンマがいいです。

今年はF級、スポーツ系、ファミリー系、戦国時代、幕末維新、仮想戦、旧未来戦と、7つの個別ジャンルとなり。まあ、ちはら会らしい悪食のラインナップでした(笑い)。それにしても、WWⅡのシミュレーションは、ソロばかりでしたので、来年は、意図して、へクスを追い求めん!
[心に残るゲーマー交流と歴史探訪]
今年も、番外編として、ゲーマー交流とゲムマ参加、歴史探訪を話題にします。
<一気に3人のご新規さん!>
長いこと例会を続けていると、数年に一度ずつ、ご新規さんが来訪されるのですが、今年は一気に複数の参加があり!ゲーム経験が豊富で手練れのJさん、ちはら会のブログで楽しそうな姿に憧れて(?)というohaさん、寡黙ながら実はおかしな展開を楽しんでいる若月さんと、3人の方々が参加。その後も、継続参戦で、大量の新兵を確保できました(喜)。いずれも日本史がお好きということで、ちはら会きっての戦国群雄伝シリーズ同時2卓展開や再版なったセミビッグゲームの「激闘!関ヶ原」(GJ)、同人の「賤ヶ岳」まで!おかげで参加者数が毎回、10人前後と、かつてない盛況ぶりでした。続けていると、いいこともあるもんだ~。
<今年も、2回のゲムマに行けました>
今年も、ビッグサイト開催のゲムマ2022に行ってきました。相変わらず、少ないSLG系でしたが、定番のグループ乾坤一擲で「運命のミッドウェー・カードゲーム」を、ジブセイル・ゲームのニッチ過ぎる「民青VS全共闘」をゲット。中黒さんのBonsai Gamesでは、最新のBANZAIまがじんと国民的古典アニメ「宇宙戦艦ヤ☆ト」をテーマにしたソロアイテム「STAR BLAZERS」を購入。さらに、戦国ブームに乗っかって、ルーデンス・フェベルの「山崎の戦い」と「賤ヶ岳の戦い」、つい、目が合ってしまったURAの「連合艦隊」を仕込み。
ゲムマ秋では、多分,過去最大の規模でしたが、やっぱり少ないSLG系を廻り。久々のえ~ゲームズさんで「武士ライフ第伍号」を購入したところ、はがきの「大坂夏の陣」セットをいただき。攻めのジブセイルの「海保のお仕事」、グループ乾坤一擲で「なでしこ」と運命のミッドウェー・カードゲーム」の拡張をゲット。トリックテイキングのウルトラマンの「ウルトリテン」に、イエサブが投げ売りしていた「LAST NIGHT on EARTH」と「クトゥルフ・ダイス」で「もう、お腹いっぱい」だったのですが、アジアンゲーマー田村さんに教えて貰った黒猫製造総局で「南京!南京!」と「砥平里」(中国人民義勇軍!)まで。プレイ時間(と対応能力)が減っているのに、ああ、また、買いすぎてしまった(泣き)。
年明けから病休リハビリの一環で、房総横断ついでに、内房の徒歩行軍を開始。風光明媚な富津岬と海堡(江戸末期から昭和の東京湾防衛)、遠くその任に当たった会津藩士の墓を歴訪。
GWには、ここ数年の茨城訪問が加速し、大学時代の同期と宿泊で、戦後初の公開なった大山湖畔公園(鹿島海軍航空隊施設跡)と平将門ゆかりの坂東市を訪問。
その流れで、将門を祭っていた神田明神に単独行しました。秋には、岩井将門まつりで、國王神社を再訪。たいへん残念なことに、茨城県がまたも魅力度ランキング最下位になってしまったので、これからも茨城詣をします。
その流れで、将門を祭っていた神田明神に単独行しました。秋には、岩井将門まつりで、國王神社を再訪。たいへん残念なことに、茨城県がまたも魅力度ランキング最下位になってしまったので、これからも茨城詣をします。
11月には、二度目の宿泊で長浜と賤ヶ岳、小谷城(羽柴・柴田・浅井)の戦国史跡ツアーを決行。名物のサラダパンを食べ、美しい賤ヶ岳(余呉湖と琵琶湖)攻めへ。途中で虎姫駅の虎神殿で必勝祈願したおかげか、阪神タイガースが38年ぶりの日本一!
最後に、ウクライナとパレスチナに、一刻も早い平和が訪れますように。来年も、辺境戦線ちはら会を、どうぞ、よろしくお願いします。



















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