今月のソロプレイ第2弾は、「幸村外伝 EPISODE-0」(GJ)から、シナリオ1「道明寺合戦」です。合戦級で定評のある「幸村外伝」のシステムを援用し、決戦前の道明寺の戦いと八尾・若江の戦いを描きます。元のシステムは移動・防御射撃・戦闘とシンプルで、強ZOCとモラルチェックが色を添えます。
T0
 このシナリオでは、関東方唯一の進撃路である小松山に、後藤又兵衛が率いる精鋭が立てこもっています。山地には射撃・白兵戦とも1シフトが付くので、先陣の水野信成隊だけでここを抜くのは困難です。そこで、強力な増援である伊達の鉄砲隊を、水野隊の後詰めにするとともに、行動力のある騎馬及び足軽隊を小松山系の南方を突破させ、後藤隊を迂回殲滅する作戦を立てます。大和街道が抜ければ、後方部隊を道路移動で前進させ、タイミングを見て石川越えを実行します。
 大坂方には、強力無比な精鋭真田隊をはじめ、毛利隊・明石隊がいますが、それぞれ、指定ターンにならないと参戦できず(史実の霧による遅れ)。明石隊が第5ターン、毛利隊が第7ターン、真田隊に至っては第10ターンと、最終盤に参戦するのがやっと。関東方が早期に石川を渡れば、参戦(の確率)が高まりますが、手練れの関東方であれば、敵に隙を与えず、延翼後に一斉渡河を試みることになるでしょう。
 勝利条件は、第12ターン終了時に関東方の10ユニット以上が石川西岸にいること。大坂方はこれを阻止すれば勝利です。
 第1ターン、関東方の先鋒水野隊が、後藤隊に接触し、開戦となります。激しい銃撃が起こり、山の上から撃ちかけられた水野隊の3ユニットが敗走します。1ユニットのみが踏みとどまり、攻勢射撃を行い、後藤隊1ユニットを後退させます。
T1K 防御射撃
 大坂方は、前進してきた水野鉄砲隊を包囲し、1ユニットが防御射撃で後退するも、+9戦力差攻撃でこれを撃破し、山腹の防御線を維持します。
T1O
T1終了時
 第2ターン、水野隊と援軍として街道を猛進してきた伊達鉄砲隊が、再び、山麓に取り付きます。激しい防御射撃で1ユニットが壊滅するも、関東方の3ユニットが残り、白兵戦を仕掛けますが、まさかのA4(dr2!)で1ユニットが士気判定に大失敗し、壊滅。もう一つもA2となり、未だ、小松山に取り付けません。また、延翼を展開した水野足軽隊も中央部の山麓で足止めを受けます。
T2K 攻撃
 対する大坂方は、足軽隊も投入して、+9戦力差攻撃で敵の1ユニットを撃破します。
T2O
T2終了時
 第3ターン、水野隊と追いついた伊達隊が、数の力で小松山に押し寄せます。後藤隊も防御射撃を見舞いますが、drに恵まれず、敵の1ユニットを後退させるのに止まります。このチャンスに、水野及び伊達の鉄砲隊は果敢にも白兵戦を挑み、+4戦力差攻撃で見事にE!勇躍した鉄砲隊が山頂に迫ります。一方、南側でも優速の伊達騎馬隊が山を駆け登り、水野足軽隊とともに敵を後退させ、突進を果たします。
T3K 攻撃
T3K
 強力な敵の圧力に崩れかけた後藤隊ですが、又兵衛の陣頭指揮で逆襲に転じ、包囲下の2ユニットを除去します。が、すでに山中に入られており、援軍は来たらず。次ターンの攻防が焦点になります。
T3O 反撃
T3終了時
 第4ターン、大坂方に倍する関東方が、ここを先途と前進をしてきます。後藤隊は防御射撃で突出した1ユニットを排除するものの、続く、関東方の戦闘で+6戦力差攻撃を受けて1ユニットが除去になります。ここから進入した3ユニットが、次々と大坂方を捕捉します。退路を失った大坂方は狼狽し、決して強力とは言えない攻撃に崩れ立ち、さらに2ユニットが壊滅します。
T4K 攻撃
 大坂方は乱戦の中で移動不能となり(全て、敵ZOCに)、激しい鉄砲攻撃を受けながら、どうにか又兵衛本隊のみが白兵戦で血路を開き、後退します。
T4O
T4
 第5ターン、山中に孤立している敵に容赦なく関東方が襲いかかり、2ユニットを撃破。さらに前進後の防御射撃で2ユニットを撃破し、事実上、後藤隊は崩壊します。残るは、ZOCに捕らえられた又兵衛本隊のみに。
T5K
 大坂方は明石隊の制限が解除されたため、急ぎ、部隊を前進させますが、戦場までは距離があり、石川の西方に到達するのがやっとです。
T5O 後藤隊崩壊
 第6ターン、障害のなくなった大和街道を伊達隊と本多忠政隊が突進し、先鋒は石川付近まで達します。そして、後藤隊を幾重にも包囲して、これを壊滅させます。また、伊達の騎馬隊が中央の山中を踏破して、石川東岸に到達します。
T6K 小松山を突破7
 大坂方は明石隊を北に向けたいところでしたが、伊達隊の南下に対応するため、一部を南に回し、残りで石川沿いに薄い戦線を張ります。そして、最南端で反撃を実施し、浸透を試みる伊達騎馬隊を殲滅します。
T6O 南部で反撃
T6
 第7ターン、狡猾な関東方は真田隊の介入を遅らせるため、あえて、石川を渡らず。南北に延翼運動を行い、敵の分散を図ります。
T7K
 大坂方もこれに合わせて、戦線を構築しますが、部隊密度が違いすぎて、どうしても薄い戦線に。
T7O
 第8ターン、部隊を展開して、ほぼ前線を埋め尽くすと、関東方は石川越しに激しい防御射撃を見舞います。中央から南はこれに耐えたものの、北部の毛利隊の2ユニットが耐えきれずに、後退します。
T8O
T8
 第9ターン、関東方は一斉に石川の渡河を開始し、全面攻勢に出ます。満を持した7カ所の攻撃はdrに恵まれ、なんと4カ所でDEを出し、8ユニットが敵後方に浸透します。
T9K 全面攻勢
 大坂方は毛利隊・明石隊が全力を持って反撃を行い、2ユニットを撃破するも、そもそも兵力差がありすぎ。最も頼りになる真田隊は濃霧の中で、激しい鉄砲音を聞くも、敵の待ち伏せを警戒して、物見を出すのみ(行動drに失敗し、未だ、動けず)。
T9O 必死の抵抗も
T9
 第10ターン、このチャンスに関東方は水野隊・伊達隊のみならず、後続の本多忠政隊も合わせて、延べ15ユニットが石川を渡河します。毛利隊はこの大海に呑み込まれたものの、かろうじて士気判定に成功し、1ユニットを除き、敵中に生き延びます。
T10K 容赦なく襲いかかる関東軍
 大坂方は、やっと真田隊が参戦!集められる兵力をかき集めて、北に向けるものの、距離があるため、前線には届かず。その間に、8火力の包囲射撃を喰らった1ユニットが壊滅します。もはや、北部の渡河を止める手立てはなく。
T10O やっと真田隊、参戦
T10
 第11ターン、関東方は、さらに多数のユニットを渡河させ、ひたすら、数の暴力で押しまくります。ここでも大坂方は奇跡の士気判定を連発し、崩壊を免れます。
T11K 北部であふれ出る関東軍
 そのまま、次ターンに真田隊が北部の敵に突入し、猛攻を加えます。直前の敵の防御射撃で毛利勝永が戦死したものの、高い士気を元に強烈な攻撃を繰り返し、戦闘後前進で敵の退路を断って3ユニットを除去します。しかし・・・。
T11O 真田隊が猛反撃を開始するも・・・
T11
 最終の第12ターン、雲霞のごとき関東勢が道明寺村を占拠し、もはや押し返すことは全く不可能に。それでも、精鋭真田隊は一歩も引かず、高いモラルで敵の攻撃を耐え抜きます。すでに時刻は申の刻を過ぎ、さすがの関東勢も早朝からの行動で疲労困憊に。
T12K 関東の分厚すぎる戦列
 夕闇の迫る中、真田隊は総花的な反撃を実施し、3ユニットを撃破。なおも追いすがる敵に、地雷を爆発させ足止めをすると、天王寺方面への退却を行いました。
T12O 最後の反撃
 ゲーム終了時点で延べ25ユニットが石川西岸におり、関東方の勝利となりました。第5ターンまでに後藤隊が実質的に崩壊し、大和街道が開通したことと、関東方が敢えて早期に石川を渡河をせず、南北に十分に展開してから一斉に越えたことが勝因でした。
終了時