この日の2戦目は、str会長持ち込みの「K2」(Rebel)です。BIBI隊・str隊・にし隊・mitsu隊が、2隊ずつ、パーティを使って、極めて登頂困難のK2に挑みます。登山趣味の自分として、いつかプレイしたかったアイテムです。
全景
 ネットのゲーム紹介によれば・・・
 世界第2位の標高・世界一高い登頂難易度を誇る雪山「K2」に挑戦する登山家となり、18日間を天候や高度による苛烈な環境による体力の消耗と戦いながら、手札による進退やテント設営によって生き長らえ、より高所に達した記録を競うゲーム。
 プレーヤーはそれぞれ登山家2名を、手札のカードを使うことで移動(ルート毎にコストが設定されている)や、体力の回復を行います。1日が終わるたびに各登山家のいる場所に応じて体力が減らされ0になると死亡します。体力減少には高度や天候により左右されます。1~3日先の天候はわかるので、体力状況を見て、なおも進む、留まる、テントを設営する、いったん高度を下げる等の判断を迫られます。頂上付近ではルートの登山数制限がかかります。天候変化や他の登山者の動向を見ながらここぞというタイミングで登頂アタックを狙います。
 18日目を終えたらゲーム終了、生き残った登山者が達した高さに応じた得点を合計し、最高得点の人が勝ちです。
 とのこと。いわゆる体力と回復カードのリソース管理ゲームです。登れば登るほど、スタック制限がキツくなり、8000m以上は1パーティしかいられません。当然、史実の高所登山のように渋滞が発生します。これに、天候やアクシデントが襲い、テントに籠もっていても体力が低下するリアリティも!
 今回は3人が初プレイだったので、比較的天候の安定している夏山の登頂となります。BIBI隊(緑)・str隊(赤)・にし隊(青)・mitsu隊(黄)です。
 序盤、4隊8パーティは、徐々に高度順応をしながら、高度を上げていきます。再先行は、BIBI隊(緑)で主登攀ルート(左稜線)を上がります。これに、mitsu隊(黄)が追従。このまま行くと、渋滞になると判断したstr隊(赤)は副登攀ルート(右稜線)へ向かいます。にし隊(青)は登攀カードが来ず、やや出遅れます。
2日目
 その後、BIBI隊(緑)・にし隊(青)・mitsu隊(黄)が主登攀ルート(左稜線)に取り付きますが、天候の悪化予報を受け、アタック・チャンスを狙って待機します。と、この隙を突いて、str隊(赤)が一気に副登攀ルート(右稜線)を駆け登り、8日目に登頂に成功します。急ぎ、降りてきたstr隊(赤)と入れ替えに、吹雪く前にと、翌日にBIBI隊(緑)がK2の頂に立ちます。
8日目、str隊が登頂成功!
 ここから、一時的に高空が大荒れに。夏山といえ、氷点下で20m以上の強風が吹く苛酷な世界で、各隊はテントを張るなどして耐え凌ぎます。唯一、行動したのはstr隊(赤)で、ロープ下降を繰り返し、体力回復ができる6000mまで降りていきます。
 第3週になり、徐々に天候は回復。行くなら今しかないと、mitsu隊(黄)が猛アタックをかけ、3番目に登頂に成功します。
12日目、mitsu隊も成功だが・・・
 が、ここから天候は、猛烈に悪化。3日のうち、2日間が猛烈な暴風雪となります。mitsu隊(黄)は急ぎ、下山しようとしますが、なぜか、下降カードが来ず。8000m以上は酸素もなく、いるだけで消耗する世界で、あっという間にパーティのHPが危険水域に。
削られる体力
 それでも、7500mのキャンプまで降り、確率的には来るはずの回復カードを待ちますが・・・・・ああ、なんで来ない!13日目、とうとう、mitsu隊(黄)の1パーティが燃料不足で低体温に襲われ、死亡してしまいます(テントに逃げ込んだのに!)。
7500mのセカンドキャンプで、1名が凍死
 第5週になると天候が回復し、にし隊(青)も登頂に成功します。その後は、BIBI隊(緑)とstr隊(赤)の第2パーティの登頂を狙い、高度を上げていきますが、さすがに山頂までは間に合わず。それでも、第2パーティが頂上直下まで辿り着いたBIBI隊(緑)が1点差で、str隊(赤)を抑えて、勝利しました。
 BIBI隊(緑):17点(1隊が登頂、1隊が8000m越え)
 str隊(赤):16点(1隊が登頂、1隊が7800m越え)
 にし隊(青):16点(1隊が登頂、1隊が8000m越え)
 mitsu隊(黄):11点(1隊が登頂、1隊が7500mで死亡)
18日目終了時
 一応、天候の安定した夏山で、これです。歴史的にも、夏のK2アタックの死亡率は25%!(他のヒマラヤ連峰は、10%台)という、あり得ない困難さです。2年前(2021年1月)まで、冬季のK2は、人類が登頂できなかったというのが、よくわかります。
 ゲームとは別に、今回の参加では、宿を取って翌日の筑波山攻めを考えていたのですが、あまりの寒さ!(前日の山頂カメラでは、がっつり降雪)一歩、間違えれたら、「リアルK2」になってしまうと、断念しました。
 K2とは比べものになりませんが、今夏に2000m弱の日光白根山に登った際、山頂付近で暴風雨に遭い、一旦、行動食を取りながら岩陰で待機したことを思い出し(中腹までは単なる曇りで、若干の晴れ間も)。装備も十分にあった上に、すぐに天候が回復したので登頂できましたが、あのまま、降り続いていたら(吹き続けていたら)、下山する見込みでした。他の登頂者も多く、今は携帯があるので、簡単には遭難しませんが、山は元気で帰ってきてなんぼ。山好きなには、すごく実感できるゲームでした。