今月のソロプレイ第5弾は、「箱館湾海戦」(WGJ)から、シナリオ3「松前沖海戦」です。このシナリオは、松前要塞攻撃に来航した新政府軍艦隊を、共和国軍艦隊が迎え撃つというもので、史実ではなかった仮想戦です。前年末に江差沖で座礁した開陽が健在という設定です。
 勝利条件は、敵により多くの打撃を与えた側が勝ちですが、松前砲台に損害を与えられなければ、自動的に共和国軍が勝利します。
 そこで、共和国軍は、松前砲台を攻撃しにくくするため、前面の海域に艦隊でスクリーンを張る作戦を取ります。新政府軍は、共和国海軍に打撃を与えつつ、タイミングを見て松前砲台を損傷させる計画です。
T0
 第1ターン、共和国海軍は優速の開陽と回天を前進させると、事前の計画通り、上端から6へクス目で転進し、阻止ラインの準備をします。新政府軍は、一斉回頭で単横陣となり、距離を詰め始めます。
T1
 第2ターン、接近する春日に対し、いち早く頭を押さえた開陽が砲撃します。が、距離があったため、混乱状態にするに止まります。
T2
 第3ターン、同航戦に入った春日と朝陽が、後方の回天を砲撃し、こちらも混乱状態に。
T3
 第4ターン、主導権を取った新政府軍は、事前チットで共和国軍回復をホールドすると、左舷砲撃で混乱中の回天を連続砲撃。またも混乱状態にし、累積で1ヒットを与えます。開陽も先頭の春日に撃ち返し、こちらも1ヒットを与えます。
T4 初の命中弾!
 第5ターン、両軍の低速艦が追いつき、横二線の単縦陣の撃ち合いが開始となります。
T5
 当初、優勢に立ったのは新政府軍でした。最新鋭艦甲鉄のアームストロング砲が火を噴き、共和国海軍旗艦の開陽に1ヒットを与えます。
T6
 が、第7ターン、共和国軍も撃ち返し、損害を与えている春日に2ヒットを追加し、速力-1、砲撃力-1とします。新政府軍は先頭と殿に砲火を集中し、開陽に1ヒット、千代田形に2ヒットを与えます。
 その後、共和国軍の回復と砲撃のタイミングが合い、小破している春日にさらに2ヒットを与え、これを大破(8行動不能)にします。お互いにヒットを与えていますが、いまだ、松前砲台は健全です。
T9
 ここで、新政府軍は目の前の敵艦隊を飛び越して、松前砲台に遠距離砲撃を仕掛けます。これが見事にヒットし、砲台に1ダメージを与えます。これで、敵の自動的勝利をソ失できたので、再び、敵艦隊との決戦に。
 第10ターン、与えたヒット数で同数の新政府軍は、相打ち上等と敵との距離を詰めて
激しい砲撃戦に。かなりの艦艇が混乱しながらも、回天に2ヒット目を与え、1ポイントリードします。
T10  松前砲台にヒット!
 第11ターン、突進した朝陽が開陽の一斉射を受けて、中破しますが、甲鉄のアームストリング砲で回天も中破に。
T11
 最終第12ターン、先手を取った新政府軍は、回天に砲撃を集中し、ついにこれを大破に。結果、総ダメージ数は、10:7となり、新政府軍の勝利となりました。
終了時
 今回の勝利に寄与したのは、主導権の獲得数でした。引き分け1回、共和国軍3回に対し、新政府軍が8回と、圧倒的にチットコントロールをできたことが、有利に働きました。主導権を取ったから絶対的有利とまではいえませんが、事前チットで敵の動きをある程度、制御できるのは、最終的な優勢に繋がります。シンプルなシステムですが、海戦における運不運や優秀な艦隊の機能性をうまく発揮していると思います。