この日の緒戦は、ちはら会謹製の商業誌デビュー作「マルタ島攻防戦:ペデスタル作戦1942」(Bonsai Games)です。15年前に完成したものの、当時はニーズに合わず、近年のソロブームに乗って、まさかの製品化となったわけで。「時代がペデスタルに追いついた」記念に(笑い)、10番勝負を進めてきました。この日は、記念すべき10戦目で、連合軍(mitsu)対枢軸軍(タナック)のインストプレイになります。
こりゃ、盤石だと思いきや、一日空けた第5ターン、いきなり、イタリア戦艦隊が出撃!2隻の戦艦と多数の巡洋艦が、ロイヤルネイビーに接触に成功します。イギリス海軍もロドネイとネルソンの40cm搭載艦がおり、重巡以外の戦力では、有利なはずでしたが・・・。
イギリス軍もジュリオ・チュザーレを損傷させるも、2対1で中距離砲戦になり、第6ラウンドにはロドネイも撃沈されます。こうなると、イタリア海軍の一方的な長距離砲撃となり、軽巡も次々と被弾します。
イギリス軍も巡洋艦に的を絞り、少なからずの敵艦を撃沈破しますが、かわりに防空巡を含む軽巡も1隻を除き、全滅。
さらに、船団エリアに入り込んだ敵駆逐艦隊が、猛烈な砲撃で次々と輸送船を撃沈。最後は油槽船オハイオまで砲撃を受けて、船団は壊滅。損傷した2隻の輸送船のみが、マルタ島に到着するという、史上希に見る大損害を喰らいました。
輸送船団が壊滅したため、ペデスタル作戦は中止に。枢軸軍は船団撃滅という戦略的目標を達成します。一方、イタリア海軍の損害も多かったため、イギリス艦隊の撃破は差し引き10点となり、惜しくも達成できず。勝利条件的には、引き分けとなりましたが、14隻の輸送船のうち、わずか2隻しか生き残らなかった上、貴重な戦艦2隻と全巡洋艦を失う状況で、とてもイーブンとは言えず。
実は、ソロを入れると50戦以上はプレイしてきたのですが、ゲーム途中で船団が全滅したのは、今回を入れて、わずかに2回のみです。ああ、記念すべき、10番勝負の最後は、ロイヤル・ネイビーとマルタ島の墓場でした。これを鑑みて、以下の追加ルールを付け加えたいと思います。
4.4 ペデスタル作戦の中止(戦略的敗北)
輸送船団がゲーム途中で壊滅(全輸送船が撃沈または損傷)した場合、ペデスタル作戦は中止となる。枢軸軍は、戦略的勝利を収める。