歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

日本史 戦国時代

 続いて、Jさんと戦国会戦アイテムの「講談級 大坂の陣」(GJ)真田丸の戦いを対戦しました。陣営は、関東方(mitsu)対大坂方(J)です。
 第1ターン、関東方は大坂城壁に向かって、前進します。
T1
 第2ターン、予定通り、関東方は精鋭の井伊隊と藤堂隊を持って、城壁に押し寄せ、一部が城内への突入に成功します。ここで、伊達隊も進入できれば、一気に有利になる場面でしたが、織田隊が頑強に抵抗し、松屋町口を死守します。
T2
 第3ターン、ここで長宗我部隊が反撃に転じ、進入した井伊隊と藤堂隊を駆逐します。ならばと、再び、伊達隊が突進しますが、空堀に手間取るところを鉄砲で撃ち取られ、5ユニットが壊滅し、伊達隊は半壊します。代わりに、松平忠直隊が堀に取り付くのがやっとです。このままだと、大坂方が有利か?!
T3
 第4ターン、ここで真田隊が出撃!馬出しから、空堀を迅速に渡ると、高機動力で南部利直を討ち取り、小橋村を奪回します。が、関東方は、これに目もくれず、大坂城に突進。気合いで突撃路を開いた松平隊の5ユニットが突入に成功します。また、東端の黒門口では、前田隊が進入路を確保します。
T4
 第5ターン、大坂方は真田隊で敵の大将首を狙いますが・・・最強の真田幸村が榊原康勝への攻撃に失敗し、逆襲を受けて討ち取られてしまいます。
T5 幸村、討ち死に
 また、中央部にシフトした猿飛佐助は藤堂隊の攻撃を受けて、壊滅。やむなく、残った真田隊を城内に戻し、進入した前田勢の排除に向かわせます。一方、西側では松平忠直本隊も城内に突入し、撃破を狙う長宗我部隊と一進一退の攻防となります。
T5
 最終の第6ターン、真田隊の猛攻により、利常本隊も討ち取られ、前田隊は2ユニットを残し、崩壊します。が、活性化した榊原・古田・脇坂勢が隙を突いて、真田丸から本城に侵入。さらに、松平隊が中央から東西に背面展開し、空いたスペースに回復なった伊達隊が侵入して、延べ14ユニットが城内に。こうなると、ほぼ排除は不可能で、大坂方は東高津宮を奪還するのが、やっと。
T6
 結果は、
 関東方:16VP
 大坂方:5VP
で、関東方の勝利となりました。
 今回は、Jさんが初プレイだったので、どうにか経験を生かして勝利になりましたが、大坂方がより強力な木村隊を活用し、かつ、真田隊が不運に巻き込まれなければ、関東方は相当の被害を受けていたはずで。初プレイでも1時間程度という、プレイアビリティから、もっと評価されてもいいなと感じました。

 今月のソロプレイ第2弾は、「講談級 大坂の陣」(GJ)夏の陣「狙うは家康の首一つ」です。その名の通り、夏の陣における天王寺の最終決戦を描いた合戦級です。史実と同様に関東方には膨大な兵力があり、わずか、20ユニット程度の大坂方とは圧倒的な差があります。大坂方に勝機があるとすれば、高い戦闘力と機動力に物をいわせ、家康を討ち取るのみ。
T0
 ここでのポイントは、真田隊チットにあります。これが引かれると、即、ターンが終了します。つまり、論理的には、真田隊チットを引き続ければ、関東方は行動できず、一方的に殴られることに。さすがに確率的にはありえませんが、大坂方はとにかく早く真田隊チットを引くことを祈ります。
 対する関東方は、尋常ではない部隊数を生かして、いかに徳川隊に近づけないか、あるいは攻撃できる場合は、損害上等で大坂方を削るかを目指します。また、徳川家康には、影武者ルール(討ち取られても戦術値以下ならば、他のユニットと入れ替える)があり、多少の攻撃ならば、drによって凌げます。なお、今回は、オプションの真田幸村の影武者ルールも取り入れます。
 第1ターン、特別ルールでこのターンは大坂方のみが行動できます。引いたチットは、石川隊-真田隊で両隊が関東方の間隙を縫って、家康本陣に接近します。
 第2ターン、2手目に毛利隊が来て、これで大坂方3部隊がそろい踏みします。行き掛けの駄賃と、前線にいた小笠原秀政を攻撃し、これを殲滅。この部隊を麻痺させます。
 あとは、いかに早く、石川隊と真田隊チットが来るかでしたが・・・これが全然、来ず、関東方のみ。第二線にいる榊原隊が活性化し、すぐ脇を駆け抜ける穴山小介を攻撃し、幸先良く、これを討ち取ります。
 さらに、最大の兵力を誇る松平忠直隊(30ユニット!)が活性化し、真田隊の行く手を塞ぐように機動。手前にいた真田勢にも攻撃をかけ、1ユニットを討ち取ります。
T2 忠直参戦
 しばらく、小大名チットが続き、これも家康本隊に向けて、前進をします。
 後半になって、右翼からの有力な援軍-細川隊と井伊隊が参入。関東方屈指の高い戦闘力と機動力を持つ両精鋭により、石川隊3ユニット、毛利隊3ユニットが壊滅します。しかも、指揮官の石川康勝を討ち取る戦果!これにより大坂方の主力は、2部隊になってしまいます。
T2 細川隊の横撃
T2 井伊隊の突撃
 17手目にやっと、真田隊(遅い!!)。真田隊は松平忠直勢を一蹴し、突破口を開けると、ここから全部隊が突進。途中で松平忠良を撃破し、早くも家康隊に槍を突け、2ユニットを撃破します。
T2
 第3ターン、ここで関東方の一柳、松平忠明、本多忠政の後方隊が活性化し、一時的に真田隊の前方を塞ぎます。
T3 後方隊のスクリーン
 しばらく、関東方のチットが続き、中盤に精鋭の井伊隊が活性化。損害にかかわらず、遮二無二、突進をかけ、なんと石川隊1ユニット、毛利隊2ユニット、真田隊1ユニット(影武者!)を討ち取る大殊勲!このうち、毛利勝永も撃破され、その直後に空になった毛利チット!(一手、遅い!)もはや、大坂方は真田隊を残すのみになります。
T3 残りは真田隊のみ
 その後も、雲霞のごとき関東方が続き、松平忠直隊が真田隊1ユニットを撃破。内府の前に、分厚い防御部隊が敷き詰められます。
 16手目で、やっと真田勢に(遅すぎる!!)。獅子奮迅の真田隊は、本多忠政を討ち取り、他4ユニットを撃破し、徳川家康本陣に2へクスまで迫ります。が、この過程で、さらに猿飛佐助と雲隠才蔵を失います。
T3 なおも突進するが・・・
 第4ターン、わずか4ユニットに磨り減った真田隊に対し、関東方が足止めと相討ち上等攻撃をかけ続けます。酒井家次が勇躍し、さらに真田隊1ユニットを撃破。
 ここで、最大戦力の松平忠直勢!忠直の指揮の下、後方に残った三好伊三に無数の兵が群がります。三好は獅子奮迅の働きを見せ、なんと単独で6ユニットを撃退!さらに1ユニットの攻撃を躱しましたが、8ユニット目の攻撃で、ついに力尽き、全滅します。
T5 三好壊滅
 しばらく、小大名チットが続いた後、初の徳川家康チット!家康隊は攻撃面に切り替えると、残り2ユニットの真田隊に猛攻を加えます。そして、ついに、真田幸村を討ち取り!(影武者にあらず)。これで、真田隊は、残すは望月六郎の1ユニットのみに。
T5 徳川隊の反攻
 最後の真田チットで、望月六郎は敵の1ユニットを撃破するも、それ以上、前に進めず。
 第5ターン、もはや風前の灯火となった大坂方でしたが、家康隊が動く前の5手目に奇跡的に真田隊が活性化!2ユニットを吹き飛ばし、あと、1ユニット撃破できれば、家康本陣(と思われる)に届くチャンスがありましたが・・・。
T6 家康まであと2へクスも
 第6ターン、引いたチットは無情にも家康。家康勢が猛烈な波状攻撃をかけ、3ユニットの損害と引き換えに、ついに最後の真田隊を殲滅!大坂夏の陣は、こうして幕を下ろしました。
真田隊、壊滅
 チット制のならいで、今回は大坂方が雲霞の如き関東勢に呑み込まれ、完敗でしたが、事前のソロでは、逆に大坂方チットが冴えて、家康隊を残り4ユニットにまで削る奮闘を見せたことも(!それでも影武者で凌がれましたが)。ともあれ、こちらも1時間前後というプレイ時間であり、かつ、リプレイアビリティは極めて高いので、もっと評価されてもいいなと感じます。
終了時

 今月のソロプレイ第1弾は、「講談級 大坂の陣」(GJ)冬の陣「真田丸の戦い」です。大坂の陣を巡る合戦級で、GJ誌からは再版を含めて3つの同規模のアイテムが出ています(幸村外伝及び幸村外伝EPISODE-0)。その中でも、このアイテムは最も難易度が低く、非常にプレイしやすくなっています。
T0
 システムの基本は、チット・ドリブンでそのターンに使用できる部隊のマーカーを選択して、カップから順に引いていくというもの。該当のマーカーを引いた部隊は活性化し、行動力の範囲内で自由に移動と戦闘(3移動力分)を行います。この時、雑兵は、大将の指揮範囲内(最大で4へクス)にいないと、活性化できず。また、攻撃面(攻撃力と移動力に優れる)にするのか、防御面(防御力は高めだが、ほぼ移動できず)にするのかを、部隊統一で選択します。
 推測の通り、各隊の行動力が大きくものをいいます。東軍は士気と練度の低さを反映して、伊達隊や前田隊などの大大名でも7行動力(最大でも、井伊隊や藤堂隊の9行動力)で、中小は4程度です。対する西軍は、一部を除き、7行動力以上で、長宗我部盛親や木村重成、後藤又兵衛など名のある武将は10と突出しています。最強の真田隊に至っては、通常が10で、幸村本隊は12(!) という驚異的な評価です。
 戦闘はシンプルで、両陣営の武勇値を比較し、高い側が先制のdrをします(同じならば、防御側が先制。または一方が陣地にいれば、そちらが先制)。この時、戦闘力以下が出れば、敵を一発除去(!)できます。よって、強力な部隊は一方的に敵に攻撃を仕掛け、撃破すれば全くの損害を受けずに移動を再開し、さらに敵を撃破という、まさに講談における戦いぶりが再現されます。ZOCのルールがないのも、この攻撃側無双を効果的にしています。
 実際にプレイしてみると・・・雲霞の如く押し寄せる東軍を堀で防ぎつつ、西軍が城内に進入した敵を攻撃モードで撃破。さらに、最強の真田隊が、隙を見て真田丸から出撃。高い行動力で敵の重層陣地を粉砕し、そこから次の部隊が突撃して、大将を除去(大将を討ち取られた部隊は、以後は防御のみに)。次々と大将ユニットを失った東軍は大混乱に陥り、史実同様(あるいは、史実以上?)の大敗に。
 漫然とプレイすると、ほぼ確実にこの展開になり、真田信繁に名を上げさせるだけになります。数度のソロ演習の結果、東軍が勝つには、以下の作戦が有効とわかりました。
・井伊隊・藤堂隊を先陣に、伊達隊・松平隊が松屋口・谷町口・八丁目口を攻め、ルートができたら可能な限り、突入し、VP獲得を目指す。部隊にゆとりがあれば、突入部隊の連絡路を確保する(VPが2倍に)。
・上記のいずれかでも、大将の安全を最優先にする。真田隊は簡単に戦線を突破してくるので、連続攻撃を受けにくいよう、一定の距離を取っておく。
・史実の轍を踏まぬよう、真田丸は無視する。ただし、敵の出撃路には、小大名を(できれば防御面で)配置しておき、時間を稼ぐ。いずれ、真田隊が出撃するだろうが、その場合は、部隊の全力を持って、反撃をかける(こちらが攻撃面なら、幸村を除き、戦闘力は五分である)。
・前田隊は、真田丸を迂回して、平野口・黒門口に攻撃をかける。
 主力隊の突入次第ですが、うまくすれば10ユニット近くを城内に送り込め、VPになります。その上で出撃してきた真田隊を(相当の損害を覚悟で)返り討ちにできれば、勝機はあります(4度目のソロで、東軍が初勝利)。この案に沿って、プレイをしてみます。
 第1ターン、このターンは関東方のみが行動でき、全部隊が城壁に寄せます。
T1
 第2ターン、先手を取った井伊隊が八丁目口に押し寄せますが、長宗我部隊の激しい防御にあって、3ユニットが壊滅します。ならばと、西端の伊達隊が松屋町口に寄せますが、こちらも堅い防御を崩せず。大坂方ががっちりと城壁を守ります。
T2 井伊隊が先駆けるが・・・
T2
 第3ターン、関東方は井伊隊に代わって、藤堂隊が八丁目口の一角を崩し、城内に突入します。同時に松屋町口を攻め立てる伊達隊が突入に成功し、5ユニットが一気に前進します。
 これに対し、大坂方は中央の木村隊を投入し、八丁目口を奪還します。さらに、先陣を切る後藤又兵衛が奮闘し、強力な白兵戦で次々に伊達隊を討ち取ります。
T3 伊達隊と藤堂隊が突入
 と、ここで、手薄になった中央を松平忠直隊が強襲。木村隊を退け、一気に7ユニットが城内に突入します。
T3 松平隊も突入
 第4ターン、大坂方は、木村隊に続き、真田隊の投入を決定。後詰めに明石隊チットを投入します。
 第一手は、その真田隊が活性化!真田幸村が進路を塞ぐ古田隊を殲滅し、篠山を占領します。その後から猿飛佐助隊が東高津宮を強襲するも、南部隊が踏みとどまります。
T4 真田隊、動く
 第二手の前田隊に続き、第三手で大坂方の明石隊が活性化し、主のいなくなった真田丸を守ります。
 第四手はまたも大坂方で、活性化した木村隊が獅子奮迅の活躍で、突入した松平隊を半壊させます。
T4 削られる関東方
 その後、関東方チットが出るも、城攻めをする余裕はなく、高津宮周辺に集結し、真田隊の来襲に備えます。
 第5ターン、ついに大坂方と関東方のチット数が並びます。先手を取ったのは、やはり真田隊!猿飛隊が南部本陣を壊滅させ、そのまま、松平忠直本陣を強襲。が、これは強烈な防御射撃を喰らって、返り討ちに。
T5 忠直本陣の逆襲
 が、連続チットで活性化した幸村本隊が佐助の仇とばかりに突入し、松平忠直とその舅の伊達政宗までも討ち取ってしまいます。
T5 が、忠直と伊達政宗が討ち死に
 一方、城内では木村隊が退路を断って関東方を蹂躙し、わずか1ユニットまで削り取ります。
 関東方は、前田隊が七手組の一角を崩し、3ユニットが突入するのがやっと。
T5
 最終の第6ターン、大大名の大将が討ち取られたことでお鉢の廻ってきた榊原隊が一瞬の隙を突き、城内への侵入に成功します。ここで、前田隊チットが引ければ、大量突入のチャンスがあったのですが・・・ああ、七手組!前田隊唯一の突入路を、豊臣勢が封鎖します。
 さらに城内での激闘を制した木村隊が、苦し紛れに突入してきた藤堂高虎を討ち取り。
 唯一、まともな戦力を保持する前田隊が、黒門口周辺で七手組を強襲するも、戦果なし。ここで、ゲームオーバー。
T6
 関東方は、連絡線を確保した前田隊の3ユニットと、孤立した2ユニットで、合計は4点のみ。対する大坂方は、伊達政宗・松平忠直・藤堂高虎のビッグネームを討ち取り、かつ、要衝の確保で8点を得て、ダブルスコアで勝利しました。
 チットと戦闘dr次第では、一方的な「講談級」になりえますが、案外、まともに冬の陣を再現しています。「講談級」という名称でなく、ユニットも猿飛佐助を単に真田隊にしていれば、もっと評価されているだろうなぁ~と。プレイ時間も60分というのが、魅力です。

 今月のソロプレイ第5弾は、「幸村外伝 EPISODE-0」(GJ)から、シナリオ4「後藤又兵衛の夢」です。
 セットアップは、シナリオ1の「道明寺合戦」と同じですが、大坂方の移動制限がありません。そう、精鋭真田隊を初めとする全部隊が、第1ターンから行動できることになります。まさに、後藤又兵衛が夢想した大和路隘路での決戦シナリオです。
T0
 勝利条件は、ゲーム終了時の小松山の占領です。が、後藤隊しかいなかった史実でさえ、小松山の確保には苦労しており、早々に大坂方の強力な増援が投入される展開では、関東方の苦戦(敗北?)は必至です。
 第1ターン、関東方は、敵の増援が来る前に、小松山を攻略すべく、移動を開始します。水野鉄砲隊が山麓に取り付き、攻撃を始めますが、先に上から撃ち下ろされる防御射撃を喰らって、2ユニットが後退します。それでも、かろうじて1ユニットが白兵戦(±0戦力差)に勝利し、山腹に一歩、前進します。 
T1K かろうじて攻撃に成功するが・・・
 大坂方は、早くも真田隊を含む全増援が行動開始となります。前線から離れているため、到着には数ターン、かかりますが、これが来れば、敵を圧倒できます。当面は、後藤隊で凌ぐため、後詰めを投入し、反撃を実施。水野勢の決死の防御射撃で2ユニットが後退(!)という被害を受けますが、反撃の射撃で敵を山中から叩き出します。
T1O 叩き出される水野隊
T1終了時
 第2ターン、関東勢は水野隊が必死に山麓に取り付き、防御射撃を掻い潜って、2カ所で前進に成功します。
T2K 必死に取り付くが・・・
 が、ここで早くも、大坂方に毛利隊が到着。+9戦力差で敵を撃破すると、戦闘後前進で最北端の敵の後方を遮断し、+13戦力差でこれも撃破します。いまだ、小松山の防御は揺るがず。
T2O 早くも、毛利隊が到着
T2終了時
 第3ターン、関東方は増援の精鋭伊達隊を投入して、全面攻勢をかけます。またも激しい防御射撃と白兵戦が繰り返され、全て+2戦力差の低攻撃でしたが、奇跡的に3カ所で敵を撃退し、小松山中に4ユニットが入り込みます。一方、南部では機動力のある伊達の騎馬隊が粛々と前進を行います。
T3K 関東方の奮戦
 大坂方は、毛利隊も投入して、北部で反攻に転じ、進入してきた敵を排除し、山麓のラインを回復します。また、精強極まる真田隊の一部が早くも山中に分け入ります。
T3O それでも、押し返す大坂方
T3終了時
 第4ターン、関東方は四度目となる小松山麓への前進を行いますが、山腹から撃ち下ろされる防御射撃で、2ユニットが士気判定の大失敗(5以上)で除去となり、1ユニットが後退します。が、伊達の騎馬隊が浸透した中央部から南部の白兵戦で突破に成功し、2ユニットを包囲します。
T4K 小松山中央で突破!
 これに対する大坂方の攻撃は、真田隊も参戦し、圧迫感を強めます。関東方の防御射撃で包囲状態の1ユニットを失うも、+6以上の白兵戦で前線を突破すると、毛利・明石・後藤の足軽が背後に回り込みます。
T4O 真田隊も参戦
 第5ターン、小松山中央部では、両軍が入り乱れての激しい混戦になります。包囲した敵を防御射撃で削る一方、騎馬隊・足軽隊・鉄砲隊が一体となった白兵戦で、敵の撃破と戦闘後前進による退路の遮断、さらなる撃破が起こり、ともに3-4ユニットが壊滅します。
 北部では鉄砲隊が激しい撃ち合いを行い、大坂方の射撃で2ユニットが壊滅し、わずか1火力ながら関東方の射撃で1ユニットが山腹に取り付くことに成功します。この生き残った部隊が敵中で効果的な防御射撃を敢行し、毛利隊の連鎖後退を引き起こします。
T5K 中央部での混戦
T5O 総反撃!
T5 大坂方の突進!
 第6ターン、先の連鎖後退で小松山頂を狙う唯一のチャンスが関東方に訪れ、ここを先途と突進をしましたが・・・至近距離からの猛烈な防御射撃!関東方の2ユニットが後退し、3ユニットが(後退不能を含め)壊滅に。やっと実施できた+9戦力差攻撃もまさかのB1となり、撃破できたのはわずか1ユニットのみ。
T6K 退路を断って、DFで除去!
 危機を凌いだ大坂方の反撃は、鮮烈を極めました。防御射撃で1ユニットが後退するも、それ以外は踏みとどまって高戦力差の白兵戦に雪崩れ込みます。全て+6以上の攻撃は、drにも恵まれ、5ユニットを殲滅!これにより、主力である伊達隊は、半壊します。
T6O 怒濤の白兵戦
T6終了時
 さらに第7ターン、大坂方は被包囲下の部隊に強烈な防御射撃を見舞い、4ユニットを昇天させます。関東方は意地の反撃で、真田鉄砲隊1ユニットが壊滅させるも、大半は戦力低下で+4攻撃がやっとで、戦果はほぼなし。
T7K 被包囲部隊をDFで排除
T7K 余りの消耗に攻撃力低下
 そこへ勢いに乗る大坂方が逆落としに攻撃をかけ、伊達隊を切り刻み、正宗本陣と1ユニットを除き、全てが包囲下で拘束されます。また、平地での逆襲で一時的に小松山に取り付いた関東方の2ユニットも、圧倒的な兵力差で完全に除去されます。
T7O 一気呵成に攻め立てる大坂方
T7 伊達隊、ほぼ崩壊
 第8ターン、前線の危機を察知した松平忠輝の増援が、東端から登場します。が、距離があるため、このターンには参戦できず。関東勢の攻撃はわずかに+6戦力差の1カ所のみでしたが、大坂方が士気判定に成功し、戦果なし。
T8K 忠輝隊が参戦も
 もはや、津波の如く押し寄せる大坂方を迎え撃つ鉄砲隊もなく、関東方は不利な状況で近接戦闘に巻き込まれます。のべ8カ所の白兵戦により、各所で突破が起こり、北部で大坂方の6ユニットが戦線背後に浸透し、敵の退路を遮断します。この乱戦の中で、先鋒の水野勝成が討ち死にします。南部では、伊達政宗本陣も捕捉され、わずかに4ユニットのみとなり、伊達隊は事実上、崩壊します。
T8O 前線が崩壊の兆し
T8
 第9ターン、鉄砲隊4ユニットに包囲されていた松平忠明が、猛烈な射撃を受けて戦死!この瞬間、混乱状態に陥った忠明隊は、戦力以外に。さらに、2ユニットが包囲下で射撃を受けて、壊滅します。
T9K 松平忠明、討ち死に
 大坂方は小松山を駆け下って平地での戦闘に突入し、前ターンを上回る9カ所での攻撃を実施。結果、混乱状態の忠明隊は壊乱し、もはや、戦力と言えるのは、増援で登場した忠輝隊のみに。唯一、片倉小重十郎のみが気を吐いて、重包囲下での攻撃を二度にわたって耐え抜きます。
T9O 小松山を駆け下って、猛攻
T9
 第10ターン、大坂方は防御射撃でも戦果を上げ、次々と忠輝隊を削っていきます。なんとか戦術的な優位を取り戻さんと、忠輝隊が白兵戦を仕掛けますが、drにも嫌われ、全く戦果なし。
T10K 押しまくる大坂方
 残りは不運の御曹司忠輝のみと、大坂方は猛りに猛って敵陣営に襲いかかります。北部の忠輝鉄砲隊のみが若干の抵抗をするも、圧倒的な攻撃力の前に前線が各地で崩壊。奥羽の雄-伊達政宗が戦死し、忠輝本陣も包囲下に。
T10O 伊達政宗、討ち死に
T10 松平忠輝、包囲さる
 第11ターン、なんとか忠輝を逃がさんと周囲から関東方が駆けつけ、包囲している真田騎馬隊を攻撃しますが、士気判定で耐えられて包囲は解けず。
T11K
 続く、大坂方ターンの猛攻で敵の前線部隊は崩壊し、最後まで粘っていた伊達隊の片倉小重十郎も戦死。忠輝本陣は、多数の鉄砲隊に包囲されます。
T11O
 第12ターン、関東方が脱出のための白兵戦を仕掛ける前に、13火力という尋常でない鉄砲が火を噴き、忠輝本陣を殲滅!この瞬間、1ユニットを除き、全ての関東方が混乱状態となり、勝負あり。大坂方の記録的な大勝利で、道明寺合戦は幕を下ろしました。
T12K 忠輝、討ち死に
関東方、崩壊
 早朝からの激戦で、大和路の関東方を事実上、殲滅。大坂方も後藤隊は半減するも、明石隊・毛利隊・真田隊とも健在。八尾・若江合戦が史実通りだったとしても、翌日の天王寺決戦はより多くの戦力で迎えられたはずで、展開によっては家康・秀忠親子を討ち取ることもできたかも?!(それでも、関東方の総戦力は、大坂方とは隔絶していますが)
 せっかくなので、EPISODE-0の結果を基にした「幸村外伝」の連結シナリオも見てみたいな~(関東方の左翼の増援がごっぞりいなくなるので、配置換えがあったでしょうね)。

 今月のソロプレイ第4弾は、「幸村外伝 EPISODE-0」(GJ)から、シナリオ3「連結シナリオ」です。
 連結といっても、戦場が離れているので直接の影響はないのですが、八尾・若江合戦の勝利条件と増援が変更になります。まず、関東方の士気崩壊ルールがなくなり、藤堂高虎と井伊直孝が移動できるようになります。これにより、両隊の機動が幅広くなり、かつ、本陣後退または除去によるサドンデス負けはなくなります。また、第8ターン以降に後方の予備が一斉に行動開始となります。
 大坂方の士気崩壊は変わらないので、これだけだと関東方にかなり有利になります。その代わりに、大坂方には豊臣秀頼率いる七手組が登場します。が、第8ターン以降に1/3の確率であり、戦局に影響できるかは微妙なところです。
T0
 道明寺合戦の設定は変わらないので、まずは八尾・若江合戦をプレイして、大坂方が持ちこたえれば、道明寺合戦を実施するのがよいでしょう。双方で関東方を押さえ込めば、大坂方の勝利です(史実通りでかなり厳しいでしょうが)。
 早速、八尾・若江合戦をプレイします。
 第1ターン、関東方は若江方面では攻撃を、八尾方面は防御を基本とします。まず、井伊隊が積極的に前進し、2ユニットが河川越しに木村隊に接触します。木村鉄砲隊は渡河をしてきた騎馬ユニットに8火力の防御射撃を見舞って、これを後退させます。攻撃は河川越しの1火力の射撃のみで、効果なしに。
T1K 接触
 八尾方面では、藤堂隊が距離を取って、鉄砲隊による戦列を作ります。
 大坂方ターン、両戦線とも部隊を前線に上げます。八尾方面では長宗我部隊が積極的に白兵戦を仕掛け、+9戦力差の攻撃を行いますが、まさかのB1(dr3)でこちらも戦果なしに。
T1O 長宗我部隊、前進
T1
 第2ターン、両軍は本格的な戦闘へ。井伊隊が木村隊に果敢に接触しますが、8火力の防御射撃を2回受けて、2ユニットが後退します。それでも、数の優位を生かして、+4戦力差と±0差攻撃を行いますが、drに恵まれずに攻撃側が後退する羽目に。
T2K DFで2ユニットをR
T2K 井伊隊の攻撃は失敗
 木村隊は反撃を自重し、鉄砲攻撃で2ユニットを後退させるのみに。長宗我部隊は前ターン同様に果敢に攻撃をかけ、+9戦力差で藤堂隊1ユニットを撃破します。
T2O 白兵戦で藤堂隊をDE
T2
 第3ターン、関東方は両翼を広げながら木村隊を半包囲しようとしますが、攻撃drが今ひとつで実質的な戦果は上げられず。藤堂隊は足軽を投入して二重戦線を張り、敵の攻勢を止めようとします。
T3K 井伊隊は攻めあぐむ
T3K
 大坂方ターン、長宗我部隊はなおも突進し、+6戦力差攻撃を2回仕掛け、さらに1ユニットを撃破します。木村隊は防御射撃で後退不能の1ユニットが撃破され、徐々に押され始めます。
T3O 南北で戦果
T3
 第4ターン、南北の戦線で、大きく相違が出ます。若江方面では、井伊隊が圧力をかけ、木村隊の前線を圧迫。大坂方ターンの集中防御射撃でD3を与え、士気判定の失敗で、さらに木村鉄砲隊1ユニットを撃破します。
T4K 戦闘
   一方、八尾方面では、長宗我部の鉄砲隊が藤堂隊に10火力の防御射撃を浴びせ、これを壊滅。さらに、敵本陣に肉迫すべく、部隊が前進。藤堂隊の猛烈な防御射撃を受けるも、全て耐えて、反撃で戦線を押し上げ、1ユニットを包囲下にします。
T4O
T4
 第5ターン、このターンの流れは、関東方有利に。井伊隊が木村隊に総攻撃をかけ、次々と敵を後退させます。南部では白兵戦による突破に成功し、3ユニットを包囲下におきます。八尾方面では戦列整理のために行った白兵戦で僥倖にもDEとなり、長宗我部隊の1ユニットを包囲します。
T5K 井伊隊は総攻撃、藤堂隊は反攻も・・・
 続く、大坂方ターンに、井伊鉄砲隊の防御射撃で1ユニットが撃破されるも、木村隊は果敢に反撃に出て、浸透してきた足軽1ユニットを撃破します。が、戦線は薄く広がり、次ターンの敵の攻撃結果によっては、さらなる包囲の危険性が増します。
 一方の長宗我部隊は、伊達隊の防御射撃をこれまた、凌ぎきり、白兵戦で1ユニットを撃破し、敵戦線の後方に浸透します。
T5O 攻撃
T5
 第6ターン、若江方面では、井伊隊が苦闘の末、戦果を上げます。防御射撃で包囲下の1ユニットが壊滅し、2ユニットが後退となるも、+4戦力差の白兵戦で敵をDEとし、戦闘後前進で包囲、さらなる除去と攻撃に成功。結果、木村隊は内藤長秋を含むのべ6ユニットが壊滅し、井伊隊が木村本陣に迫ります。木村隊も反撃で2ユニットを除去するも、劣勢は否めず。
T6K 攻撃
T6O 木村隊は乱戦に
 対して、八尾方面ではもはや戦線を維持するのがやっとの藤堂隊を、長宗我部隊が集中攻撃で突き崩し、崩壊直前となります。
T6
 第7ターン、若江方面では井伊隊の白兵戦が連続で決まり、除去と再包囲、さらなる除去のローテで2ユニットを殲滅。浸透した井伊鉄砲隊が、木村本陣に隣接し、他の部隊が退路を遮断します。
T7K 攻撃
 大坂方は木村重成の救出を進めますが、その前に、関東方の激しい防御射撃が逃げ場のない本陣を襲います。即死こそ免れたものの、動揺した将兵が雪崩を打って潰走し、この混乱の中で木村重成が討ち取られ、ゲームセット。おりしも長宗我部隊が藤堂隊を崩壊させていただけに、悔やまれる結果になりました。
T7O 木村本陣に強烈なDF
T7O 八尾戦線は圧倒的に有利も・・・
 う~ん、士気崩壊ルールがなくなり、関東方が自由に機動できるようになったのは、かなり効いています。今回も井伊直孝は相当の前進をして部隊を掌握し続け、藤堂隊は本陣を後退させ、捕捉されず。もとより、若江方面では井伊隊が有利だっただけに、大坂方の増援が到着する前に(関東方の後詰めが動く前に)勝負ありでした。
T7O 八尾戦線は圧倒的に有利も・・・
 その後、再戦してみましたが、やはり結果は同じに。というわけで、せっかくの連結シナリオですが、連動する前に結果が決まることが多いと思われます。

 今月のソロプレイ第3弾は、「幸村外伝 EPISODE-0」(GJ)から、シナリオ2「八尾・若江合戦」です。
T0
 スタートは、このシナリオがよいとなっていますが・・・両軍とも、行動できる部隊は、先陣の4隊のみ(長宗我部・木村隊と藤堂・井伊隊)。関東方の残りのユニットは、一切、移動できず。では、なんのためかというと、キャンペーン(シナリオ3)の後半に使用するそうです。
T0 移動できず
 勝利条件は、両軍の大将を本陣(配置へクス)から後退または除去させれば勝利と、至ってシンプルです。これが叶わなかったときは、いずれかの本陣により近づけたかで判定します。関東方には、さらに西端の街道からの突破でも勝利になります。
 事前ソロをしたところ、若江方面では、兵力的にはほぼ互角ながら、鉄砲隊が多い井伊隊がやや有利になります。これに、中央の藤堂別働隊を加えれば、数でも優位に立ち、十分に木村隊を圧迫できます。
 一方の八尾方面では、質では長宗我部隊が勝り、数では藤堂隊が優位に立ちます。長宗我部隊としては、数で圧倒される前に白兵戦による突破で、藤堂高虎本隊を襲撃し、これを敗走させて、勝利を狙います。
 第1ターン、関東方が移動を開始します。若江方面では、1ユニットの鉄砲隊同士が接触し、防御射撃をくぐり抜けた井伊隊が反撃の射撃に成功し、玉串川を渡河します。
 八尾方面では、両軍の鉄砲隊の隊列が河川を挟んで射撃を行い、藤堂隊の1ユニットが後退しますが、残りはともに士気チェックに成功し、対峙します。
T1K 八尾:攻撃
 大坂方は、部隊を前線に上げ、積極的に戦闘をしかけます。八尾方面では、防御射撃で長宗我部隊の1ユニットが後退するも、足軽と合わせた白兵戦で、藤堂隊の鉄砲1ユニットを除去します(+9戦力差でDE)。若江方面では、木村隊が白兵戦で、玉串川の向こうに敵を押し返します。
T1O
 第2ターン、全域で本格的な戦闘に入ります。若江方面では、大坂方が集中した防御射撃でD3を与え、井伊隊1ユニットを除去します。
T2K 防御射撃
 関東方は反撃の白兵戦でDEを、さらに前進射撃で1ユニットをMCの致命的失敗とさせ、木村隊の計2ユニットを除去します。ここで、井伊隊が果敢に敵中へ戦闘後前進を行い、揺さぶりをかけます。
 八尾方面では、藤堂隊が+6戦力差の攻撃を2カ所で加え、長宗我部隊の1ユニットをDEにします。
T2K 攻撃
 大坂方は、果敢に反撃しますが、敵の鉄砲隊の防御射撃が強力で、長宗我部隊の1ユニットがMCの致命的失敗で除去に。
T2O 防御射撃
 続く白兵戦では、drが大きく振れて、両軍に損害が出ます。若江方面では、突出した井伊隊を+10戦力差で包囲殲滅し、さらに+2戦力差でも12が出て、DEとします。が、もう一つの+2戦力差攻撃では、まさかの2でA4となり、MCの致命的失敗で、木村隊1ユニットが除去に。 
 八尾方面では、全面的に敵を後退させ、+2戦力差で藤堂隊1ユニットを撃破します。
T2終了時
 第3ターン、戦闘は激しさを増します。関東方の攻撃に対し、大坂方は包囲下の1ユニットを防御射撃で撃破しますが、+4と+6の戦力差攻撃で2ユニットが壊滅。ここで、井伊隊の足軽が後方突破し、木村隊の5ユニットを被包囲下に置きます。
 八尾方面でも、白兵戦で1ユニットを除去し、長宗我部隊の2ユニットを包囲下に。
T3K 攻撃
 大坂方は、若江方面の部隊を救出すべく、予備を投入しますが、先に防御射撃を浴びて、木村隊の2ユニットが壊滅します。
T3O 猛烈な防御射撃
 怒り心頭の大坂方は、元凶の井伊隊足軽に+6の戦力差で包囲攻撃をかけましたが・・・まさかのA1!これにより、木村隊2ユニットが被包囲下で残されます。それでも、他2カ所で井伊隊を殲滅し、ギリギリで戦線を整えます。
 一方、八尾方面では鉄砲隊2ユニットを投入した+6の戦力差攻撃でD4を与え、MCの致命的失敗により、藤堂隊1ユニットが壊滅!敵本陣への道が開きます。チャンスはここしかない!長宗我部の鉄砲隊は最大4へクスの戦闘後前進を行い、藤堂高虎の本陣を包囲します。敵の反撃の前に、防御射撃で高虎を仕留められれば、勝敗を決する状況に。
T3O 猛烈な防御射撃
 第4ターン、本陣が危ない!!関東方は高虎の危機に部隊を引き戻し、長宗我部隊を逆包囲します。が、先に10火力の防御射撃が起こり、結果はD3。2/3の確率で、高虎本陣が崩壊するはずでしたが・・・根性の士気チェックに成功!これにより、包囲下の鉄砲隊が壊滅し、ギリギリで危機を脱します。この賭博で薄くなっていた大坂方の戦線を、別の藤堂隊が強襲し、さらに1ユニットを撃破。これにより、もとより数の少ない長宗我部隊は致命的な損害を受け、わずか5ユニットに(しかも、うち、2ユニットは被包囲下)。
 一方の若江方面でも、被包囲下の木村隊1ユニットが壊滅し、井伊隊の戦闘後前進で、さらに5ユニットが包囲下に残されます。
 大坂方ターンに、被包囲ユニットに容赦ない防御射撃が浴びせられ、次々と3ユニットが壊滅。もはや、大坂方には十分な反撃を行う力もなく、包囲している敵の1ユニットを撃破するのがやっと。
 第5ターンの関東方は、若江方面で崩壊直前の木村隊を攻め立てますが、ここで大坂方が根性を見せ、全ての攻撃を耐え凌ぎます(そもそも、攻撃drがよくなかったが)。一方の八尾方面では、もはや4ユニットにまで磨り減った長宗我部隊を一斉攻撃すべく、手堅く延翼運動を行います。
 大坂方は、まともな反撃はできず。
T5終了時
 第6ターン、大坂方はなおも抵抗の意志を捨てず、突出した関東方の1ユニットを防御射撃で除去しますが、満を持した関東方の攻撃で、さらに2ユニットを除去されます。
T6K 攻撃
 第7ターン、もはや残敵掃討と化しつつある中で、大坂方はしぶとく陣地を守り、奇跡的に損害なしに!が・・・。
T7K
 第8ターン、関東方が八尾方面で西端に達し、盤外突破に成功。この瞬間、関東方の勝利が確定しました。
T8K 突破
 惜しかった!数で勝る関東方が無難に押し切ったように見えますが、一時は高虎本陣が強襲され、サドンデスの危機に。少数の大坂方にはこの戦法しかないので、そういった意味ではいずれに転んでもおかしくないバランスでした。
終了時

 今月のソロプレイ第2弾は、「幸村外伝 EPISODE-0」(GJ)から、シナリオ1「道明寺合戦」です。合戦級で定評のある「幸村外伝」のシステムを援用し、決戦前の道明寺の戦いと八尾・若江の戦いを描きます。元のシステムは移動・防御射撃・戦闘とシンプルで、強ZOCとモラルチェックが色を添えます。
T0
 このシナリオでは、関東方唯一の進撃路である小松山に、後藤又兵衛が率いる精鋭が立てこもっています。山地には射撃・白兵戦とも1シフトが付くので、先陣の水野信成隊だけでここを抜くのは困難です。そこで、強力な増援である伊達の鉄砲隊を、水野隊の後詰めにするとともに、行動力のある騎馬及び足軽隊を小松山系の南方を突破させ、後藤隊を迂回殲滅する作戦を立てます。大和街道が抜ければ、後方部隊を道路移動で前進させ、タイミングを見て石川越えを実行します。
 大坂方には、強力無比な精鋭真田隊をはじめ、毛利隊・明石隊がいますが、それぞれ、指定ターンにならないと参戦できず(史実の霧による遅れ)。明石隊が第5ターン、毛利隊が第7ターン、真田隊に至っては第10ターンと、最終盤に参戦するのがやっと。関東方が早期に石川を渡れば、参戦(の確率)が高まりますが、手練れの関東方であれば、敵に隙を与えず、延翼後に一斉渡河を試みることになるでしょう。
 勝利条件は、第12ターン終了時に関東方の10ユニット以上が石川西岸にいること。大坂方はこれを阻止すれば勝利です。
 第1ターン、関東方の先鋒水野隊が、後藤隊に接触し、開戦となります。激しい銃撃が起こり、山の上から撃ちかけられた水野隊の3ユニットが敗走します。1ユニットのみが踏みとどまり、攻勢射撃を行い、後藤隊1ユニットを後退させます。
T1K 防御射撃
 大坂方は、前進してきた水野鉄砲隊を包囲し、1ユニットが防御射撃で後退するも、+9戦力差攻撃でこれを撃破し、山腹の防御線を維持します。
T1O
T1終了時
 第2ターン、水野隊と援軍として街道を猛進してきた伊達鉄砲隊が、再び、山麓に取り付きます。激しい防御射撃で1ユニットが壊滅するも、関東方の3ユニットが残り、白兵戦を仕掛けますが、まさかのA4(dr2!)で1ユニットが士気判定に大失敗し、壊滅。もう一つもA2となり、未だ、小松山に取り付けません。また、延翼を展開した水野足軽隊も中央部の山麓で足止めを受けます。
T2K 攻撃
 対する大坂方は、足軽隊も投入して、+9戦力差攻撃で敵の1ユニットを撃破します。
T2O
T2終了時
 第3ターン、水野隊と追いついた伊達隊が、数の力で小松山に押し寄せます。後藤隊も防御射撃を見舞いますが、drに恵まれず、敵の1ユニットを後退させるのに止まります。このチャンスに、水野及び伊達の鉄砲隊は果敢にも白兵戦を挑み、+4戦力差攻撃で見事にE!勇躍した鉄砲隊が山頂に迫ります。一方、南側でも優速の伊達騎馬隊が山を駆け登り、水野足軽隊とともに敵を後退させ、突進を果たします。
T3K 攻撃
T3K
 強力な敵の圧力に崩れかけた後藤隊ですが、又兵衛の陣頭指揮で逆襲に転じ、包囲下の2ユニットを除去します。が、すでに山中に入られており、援軍は来たらず。次ターンの攻防が焦点になります。
T3O 反撃
T3終了時
 第4ターン、大坂方に倍する関東方が、ここを先途と前進をしてきます。後藤隊は防御射撃で突出した1ユニットを排除するものの、続く、関東方の戦闘で+6戦力差攻撃を受けて1ユニットが除去になります。ここから進入した3ユニットが、次々と大坂方を捕捉します。退路を失った大坂方は狼狽し、決して強力とは言えない攻撃に崩れ立ち、さらに2ユニットが壊滅します。
T4K 攻撃
 大坂方は乱戦の中で移動不能となり(全て、敵ZOCに)、激しい鉄砲攻撃を受けながら、どうにか又兵衛本隊のみが白兵戦で血路を開き、後退します。
T4O
T4
 第5ターン、山中に孤立している敵に容赦なく関東方が襲いかかり、2ユニットを撃破。さらに前進後の防御射撃で2ユニットを撃破し、事実上、後藤隊は崩壊します。残るは、ZOCに捕らえられた又兵衛本隊のみに。
T5K
 大坂方は明石隊の制限が解除されたため、急ぎ、部隊を前進させますが、戦場までは距離があり、石川の西方に到達するのがやっとです。
T5O 後藤隊崩壊
 第6ターン、障害のなくなった大和街道を伊達隊と本多忠政隊が突進し、先鋒は石川付近まで達します。そして、後藤隊を幾重にも包囲して、これを壊滅させます。また、伊達の騎馬隊が中央の山中を踏破して、石川東岸に到達します。
T6K 小松山を突破7
 大坂方は明石隊を北に向けたいところでしたが、伊達隊の南下に対応するため、一部を南に回し、残りで石川沿いに薄い戦線を張ります。そして、最南端で反撃を実施し、浸透を試みる伊達騎馬隊を殲滅します。
T6O 南部で反撃
T6
 第7ターン、狡猾な関東方は真田隊の介入を遅らせるため、あえて、石川を渡らず。南北に延翼運動を行い、敵の分散を図ります。
T7K
 大坂方もこれに合わせて、戦線を構築しますが、部隊密度が違いすぎて、どうしても薄い戦線に。
T7O
 第8ターン、部隊を展開して、ほぼ前線を埋め尽くすと、関東方は石川越しに激しい防御射撃を見舞います。中央から南はこれに耐えたものの、北部の毛利隊の2ユニットが耐えきれずに、後退します。
T8O
T8
 第9ターン、関東方は一斉に石川の渡河を開始し、全面攻勢に出ます。満を持した7カ所の攻撃はdrに恵まれ、なんと4カ所でDEを出し、8ユニットが敵後方に浸透します。
T9K 全面攻勢
 大坂方は毛利隊・明石隊が全力を持って反撃を行い、2ユニットを撃破するも、そもそも兵力差がありすぎ。最も頼りになる真田隊は濃霧の中で、激しい鉄砲音を聞くも、敵の待ち伏せを警戒して、物見を出すのみ(行動drに失敗し、未だ、動けず)。
T9O 必死の抵抗も
T9
 第10ターン、このチャンスに関東方は水野隊・伊達隊のみならず、後続の本多忠政隊も合わせて、延べ15ユニットが石川を渡河します。毛利隊はこの大海に呑み込まれたものの、かろうじて士気判定に成功し、1ユニットを除き、敵中に生き延びます。
T10K 容赦なく襲いかかる関東軍
 大坂方は、やっと真田隊が参戦!集められる兵力をかき集めて、北に向けるものの、距離があるため、前線には届かず。その間に、8火力の包囲射撃を喰らった1ユニットが壊滅します。もはや、北部の渡河を止める手立てはなく。
T10O やっと真田隊、参戦
T10
 第11ターン、関東方は、さらに多数のユニットを渡河させ、ひたすら、数の暴力で押しまくります。ここでも大坂方は奇跡の士気判定を連発し、崩壊を免れます。
T11K 北部であふれ出る関東軍
 そのまま、次ターンに真田隊が北部の敵に突入し、猛攻を加えます。直前の敵の防御射撃で毛利勝永が戦死したものの、高い士気を元に強烈な攻撃を繰り返し、戦闘後前進で敵の退路を断って3ユニットを除去します。しかし・・・。
T11O 真田隊が猛反撃を開始するも・・・
T11
 最終の第12ターン、雲霞のごとき関東勢が道明寺村を占拠し、もはや押し返すことは全く不可能に。それでも、精鋭真田隊は一歩も引かず、高いモラルで敵の攻撃を耐え抜きます。すでに時刻は申の刻を過ぎ、さすがの関東勢も早朝からの行動で疲労困憊に。
T12K 関東の分厚すぎる戦列
 夕闇の迫る中、真田隊は総花的な反撃を実施し、3ユニットを撃破。なおも追いすがる敵に、地雷を爆発させ足止めをすると、天王寺方面への退却を行いました。
T12O 最後の反撃
 ゲーム終了時点で延べ25ユニットが石川西岸におり、関東方の勝利となりました。第5ターンまでに後藤隊が実質的に崩壊し、大和街道が開通したことと、関東方が敢えて早期に石川を渡河をせず、南北に十分に展開してから一斉に越えたことが勝因でした。
終了時

 今月のソロプレイ第1弾は、「山崎の戦い」(ルーデンス・フェベル)です。以前のちはら会で、同システムの「賤ヶ岳の戦い」をプレイして、勢いでソロをしてみました。
T0
 事前の数回のソロ演習では、いずれも明智勢が敗北に。秀吉本隊と丹羽隊、神戸隊は、双方合わせた損害が10ユニットになるまで、円明寺川を渡河できないという(予備)ルールがそこそこ効くものの、それ以外の兵力でも、羽柴軍は明智軍の約2倍あり(明智軍52戦力:羽柴軍100戦力!)。まともな地形効果は円明寺川ラインですが、よほどdrが偏らない限り、中盤までには羽柴軍に渡河され。あとは、数に呑み込まれ、戦線が崩されて、士気崩壊に。また、敵の士気を8ポイント分、下げられるという天王山占領ルールは、実は明智軍にとっての罠でしかなく(維持することはほぼ不可能で、その部隊は確実に壊滅する)。史実を忠実に再現していると言えば、そうでしょうね~。
 今回は、万が一の僥倖を祈って、並河・松田隊も円明寺川ラインに収容し、可能な限り、ここでの抵抗を試みます。
 第1ターンの明智軍は、予定通り、主力を円明寺川のラインに沿って展開し、敵を待ち受けます。並河・松田隊も、天王山は放棄し、ここに収容します。
 羽柴軍は、先陣の摂津衆をもって、全力で前進をします。円明寺川に到達したところで、激しい射撃が起こり、ここに天下分け目の山崎の戦いが開始されます。明智軍の満を持した防御射撃(dr-1)で6発のヒットを喰らうも、池田勢が士気チェックに耐えて踏みとどまります。羽柴軍の前進射撃でも2発が当たるも、こちらも明智勢が耐えて、接近戦に。
T1 猛烈な防御射撃も・・・
 中央で1:2(+1)の犠牲攻撃を行った高山勢(2ユニット)が全滅し、もう1カ所でAd(攻撃側混乱・後退)になったものの、1カ所はEd(相互混乱)、もう1カ所は膠着と、羽柴軍としては、まずまずの展開です。
T1H 渡河攻撃
T1終了時
 第2ターン、明智軍は円明寺川ラインに踏みとどまり、戦闘を行います。結果、Edと膠着で、予定通り、ここを守り抜きます。
T2A
 羽柴軍は、自動的回復を含め、全部隊を回復させると、第二陣の中川隊も加わって、全戦線で攻撃をかけます。ここでも、激しい射撃戦が起こりますが、両軍ともMCに成功。そのまま、6カ所の白兵戦に雪崩れ込みます。川越えの+1修整で2カ所でAdになりますが、唯一、兵力を寄せ集めた2:1攻撃がまさかのAdで、渡河ならず。それでも、3カ所で膠着とし、明智軍に圧力をかけます。
T2H 全面攻撃
T2終了時
 第3ターン、明智軍はなおも円明寺川に張り付きますが、敵の防御射撃で最も北の部隊が混乱となり、1:2攻撃を余儀なくされます。drは痛恨の6でAe!明智軍の3ユニット(6戦力が壊滅します)。さらに、中央部でも1:2攻撃で連続Aeとなり、予備解除のための両軍の損害は、合わせて6ユニットに。また、南での1:1(+1)もAdとなり、池田勢がついに渡河に成功し、戦線に綻びが生じます。
T3A 円明寺川の維持を試みるも
 羽柴軍は、ここを先途と円明寺川を渡河し、総攻撃をかけます。最北の1対1攻撃が成功し(Dd)、高山隊が戦闘後前進で退路を断って、5:1攻撃で7つ目のユニットを除去します。南でも、5:1攻撃をかけ、除去を狙いましたが、ここは津田隊が奮闘し、踏みとどまります(Ed)。これ以外も一カ所を除き、膠着に。
T3H 襲いかかる羽柴軍
 また、天王山に向かっていた神子田隊が山頂を占領して幟を立て、敵の士気に影響を多与えます(明智軍の士気崩壊が-8され、32ポイントに)。
T3終了時
 第4ターン、円明寺川ラインを失った明智軍は、御坊塚の地形障害を利用して時間を稼ぎ、小畑川への後退を試みます。戦線を整理するため、1カ所のみ、1:1攻撃を行い、見事、Ddを出して、この時点でほぼ理想的な戦線を引き直しましたが・・・。
T4A
 数に勝る羽柴軍の猛攻は、この計画的な戦線を瞬時に粉砕します。全域にわたって、相互混乱上等の低比率攻撃を仕掛け、目論見通り、一定数のDdを獲得して、明智軍を大混乱に陥れます。戦線が狭まっていたため、戦闘後前進の効果が大きく、明智軍の1スタックを包囲すると、戦闘drにも恵まれて、2ユニットを除去します。これで、予備解除のための損害は、のべ9ユニットとなります。さらに、明智軍の1個スタックが被包囲下に残されており、次の明智軍ターンに制限が解除されるのは、ほぼ確実に。
T4H
T4終了時
 第5ターン、ところが、明智軍が最後の意地を見せます。連絡線を切られ、最低比率の1:3の攻撃を余儀なくされた明智隊スタックが、まわりの敵の混乱ユニットも巻き込んで-1dr修整を獲得。そして、振ったdrは1!全滅と思われていた明智隊スタックが、生き延びます。が、北部で混乱していた2ユニットが回復できず、戦線はさらに縮小することに。
T5A 津田隊の奮闘
 羽柴軍ターン、ギリギリで踏む止まっていた明智軍を、再び、数の暴力が襲います。明智本隊と1スタックのみを除き、全ての部隊が攻撃を受け、大きく後退。敵中で孤軍奮闘していた明智隊も、3:1の包囲攻撃で全滅。ついに、両軍の損害が11ユニットとなり、羽柴軍の全ユニットが行動を開始します。
T5H 数の暴力
T5終了時
 第6ターン、すでに日は傾き、闇夜が来るのを待つしかない明智軍は、小畑川のラインに撤収し、これを維持しようと1:1攻撃をかけましたが、ああ、Ad。これにより、もはや最後の防衛線も崩壊します。
T6A
 羽柴軍は全軍を上げて、明智軍に止めを刺します。山崎に満ちあふれた羽柴軍の物量が全てを押し流し、3:1以上の攻撃により、次々と部隊が討ち取られていきます。ここまで命脈を保ってきた光秀本陣も、猛烈な前進射撃を受けて、混乱。そこへ、羽柴軍の雑兵が殺到し、本陣が壊滅!この瞬間、首謀者明智光秀は落命し、本能寺の変から始まった織田家の叛乱は終熄。奇跡的に、被包囲下ながら明智軍の5ユニットが残ったものの、1ユニット以外は全て混乱状態で、士気崩壊により、降伏となりました。
T6H 羽柴軍の人海
終了時
生きて帰らず
 う~ん、序盤はかろうじて粘れたものの、やはり、正面兵力で2倍の戦力差は、いかんともしがたく。そもそも、明智軍には円明寺川の全へクスを守れる兵力自体がなく(フルスタックにすると、1へクス分、足りない!)、北か南で突破され、後は数の暴力で押し切られるという絵に描いたような展開に。実は、まだ、序盤がもったからいいものの、drが酷いと、第2ターンに円明寺川を渡河され、5ターンの前半に終わったことも(実績あり)。
 それでも、あと10回くらいプレイすれば、1回くらいは目があるかなぁ~(正しいのだけれども、これは人には勧められないゾ、笑い)。というわけで、明智軍の勝ち方がありましたら(あるいは、惟任で滅びてみたいという奇特な方がいましたら)、お申し出くださいませ。

 前々回から参加いただいているohaさんのリクエストで、「賤ヶ岳の戦い」(ルーデンス・フェベル)を対戦しました。ゲムマで手に入れた合戦級なんですが、正直、いかにも同人然とした見た目からたいしたことはないだろうと、思っていたのですが・・・ソロをしてみたら、シンプルなのに面白い!しかも、様々な戦場にも適用できる汎用性の高さ(とデヴェロップメント)。
DSCF0019
 システムは、回復-移動-射撃-戦闘で、これに士気チェックが加わります。設定的に攻防がハッキリしていて、一見、力押しだけに見えますが、ゲームが進むと、地味な修整値やコマンドコントロール、混乱などが生きてきて、考えどころが多くなり。また、合戦級らしく、dr一発で展開が変わることもあり、予想外の驚きも。今回は、羽柴軍(oha)対柴田軍(mitsu)でプレイします。
 第1ターン、夜間で射撃がないため、羽柴軍はひた押しに敵戦線に重圧をかけます。もっとも成功したかった湖畔側の1:1攻撃に失敗し、Ad(防御側混乱で後退)となります。他は、Ed(ともに混乱)か効果なしで、戦線を維持し、敵に張り付きます。また、唯一の増援の木村隊を、余呉湖北端から投入します。
T1羽柴軍
 柴田軍は、高い士気値を生かして、ほとんどのユニットを回復させ、山間部の戦線を一歩、後退させます(敵ZOCからの離脱では、1へクスしか移動できない)。一方で、敵の混乱で自由を得た柴田隊を北進させ、木村隊迎撃に向かわせます。
 第2ターン、羽柴軍は混乱部隊を後方に下げ、数を生かして後詰めを押し出し、柴田軍を攻撃します。が、ここでも、Adに。
 これにより、全部隊が敵の接触を逃れた柴田軍は、一部の足止め部隊を残し、北方へ向かいます。高い士気値を信じて、前線で徹底抗戦する手もありますが、いずれは乱戦になり、羽柴軍の物量に呑み込まれるのは目に見えています(ソロでの痛い教訓)。よって、要所要所で抗戦して時間を稼ぎながら、敵に突破をさせない(西岸にいる見えない主力の撤退を援護する)作戦です。
T2
 秀吉軍は、わずかな足止め部隊を蹴散らし、前進したいところでしたが、柴田軍が混乱しながらも猛烈な抵抗で、敵の前進を阻みます(どうも、前半は羽柴軍のdrが優れず)。
T3羽柴軍 まさかのEd
 これで、ゆとりを得た柴田軍は、柴田隊と佐久間隊の一部を投入して、敵の迂回部隊(木村隊)に強襲をかけ、撃破してしまいます。
T3 敵の迂回部隊を殲滅
 第4ターン以降、一行に進まない侵攻に、羽柴軍は強襲をかけ続けますが、最大比率の5:1攻撃にもかかわらず、Edに(柴田軍1ユニットで、敵の6ユニットが混乱に!)。
T4 抵抗する柴田軍
 次ターンに、やっと湖畔沿いで戦果(Dd)が見えたかと思いきや、今度は山間部で5:1攻撃にもかかわらず、Edを出すなど、散々な結果に。
T5
 その隙に、柴田軍主力が舞い戻り、中央付近で強力な戦線を再構築します。
T8 夜明け前
 羽柴軍は、これに対し、強襲を繰り返しますが、敵のフルスタック相手では一進一退の展開に。気がつけば、夜が明け、残りターンが半分を割ります(第14ターンまでに突破)。
 焦る羽柴軍に微かな光明が見えたのは、第10ターンでした。主力の攻勢が軒並み成功し、柴田軍は後退。ここまで順調だった士気判定に失敗し、そこにつけ込まれて、盤端まで4へクスに後退します。さらに、与力武将の4ユニットが敵中に孤立することに。
T10 徐々に追い詰められるも・・・
 与力部隊を救うべきか、戦線の強化か、迷った柴田軍は救助を選びます。山間部で突出した敵に牽制攻撃をかけ気をそらし(いわゆる犠牲攻撃)、被包囲部隊が1:2で反撃を実施。1/2の確率で生き延びられたのですが・・・ああ、Adとなって退却できずに、全滅。これで、一気に10戦力を失います。
 もはや、後がない柴田軍は、前田隊のZOCも当て込んで、突破へクス前面に最終防衛線を引きます。
T10 徐々に追い詰められるも・・・
 第13ターン、ここを先途と、羽柴軍が猛攻をかけますが、戦闘正面が減少して、敵の防御効果が高まっているため、低比率にならざるを得ず。結果は、全てで羽柴軍が、攻撃失敗。これにより、次ターンの突破は不可能になり、柴田軍の(戦術的)勝利となりました。
T11 羽柴軍、強襲!
 羽柴軍は、セオリー通りの数を生かした攻撃をかけ続けましたが、戦闘drに背かれ、消耗戦に持ち込めず。士気回復も確率より低く、山間部の移動にも手間取り、十分な攻撃もできないターンもあり。「きっと、美濃から徹夜で走り続けで、足がもつれたに違いない」(笑い)。
突破できず
 一方の柴田軍は、ソロの教訓を生かして、柔軟に防御線を後退させ、遅滞戦術に成功。最後は約4割の兵力を失うも、兵力の維持に成功し(士気崩壊せず)、勝利条件を満たしました。
生きて帰らず
 というわけで、やり込むと、いろいろな展開があり得る「賤ヶ岳の戦い」でした。

 この日の本命は、懐かしの群雄伝シリーズから「秀吉軍記」(GJ)シナリオ1「天王山」です。その名の通り、明智光秀による信長暗殺と山崎の合戦を描いたもので、ターン数は8と短めで、マップは3/4程度を使用します。
DSC04276
 このシナリオでは、明智軍はまず、信長を確実に暗殺し、京を掌握。補充のため、それなりの部隊を近江に回す必要があります。一定の兵力が揃ったら、史実通り、山崎の隘路で迎え撃つのが、定石です。この隘路で秀吉軍を押しとどめ京と10カ所以上の城を押さえられれば、勝利できます。
 一方の羽柴軍は、まずは備中高松城を攻略し、毛利軍と一時講和を結び、主力を畿内に向けます。秀吉はしばらく姫路に残り、中小大名の帰趨に修整を行います。できれば、全ての中小大名を味方に付けたいところですが、時間的な制限があるので、秀吉がいつ、東進するかがポイントになります。山崎で敵が合戦に応じれば良し、そうでなければ、第5イニングに登場する柴田勢らと共同で城を落とし、光秀の勝利を阻止するように努めます。
 羽柴軍は、光秀を討ち死にさせるか、京・坂本・安土を陥落させれば勝利ですが、レベル4の安土城は、時間内ではまず落ちません(簡単には、包囲のための40戦力以上を集められない)。また、光秀が逃げ回ると、これを捕捉することは著しく困難でしょう。
 事前のソロ演習では、いずれも秀吉軍が勝ちきれず。一度は、逆襲で明智軍が勝利してしまいました。今回は、群雄伝希望のJさんと初対戦になります。陣営は、羽柴軍(mitsu)対明智軍(J)です。
 第1イニング、まずは特別ルールの「本能寺の変」です。明智光秀はZOCで京を包囲した上で、合戦を仕掛け、史実どおり、信長の暗殺に成功します。大坂にいた織田信澄は、逃げ切れず、討ち死に。中立大名の動静判定では、中川と池田のみが、行動開始となります。
T1 本能寺の変
 明智軍は、光秀本隊は早くも山崎に進出し、淀城と勝龍寺城を押さえます。また、その他の武将を近江に派遣し、安土・佐和山・長浜を落とします。
 一刻も早く大返しをしたい羽柴軍は、初手で降伏勧告を行い、備中高松城を降伏させます。ここには、宇喜多忠家が残って、城を修復。羽柴軍主力は、姫路まで駆け戻ります。南下の気配を見せる光秀本隊に対しては、池田勢が前進して足止めします。
I1
 第2イニング、中立大名の動静判定で、羽柴軍の神戸勢・北畠勢・高山勢が行動を開始します。
 明智軍は安土で徴兵を開始し、その他の部隊は光秀本隊に合流すべく南下します。個々に合流を図る敵武将に対し、戦闘修整2を誇る丹羽勢が迎撃をかけ、1部隊を後退させます。
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 後方からは、堀秀政が高速移動で駆け登り、光秀本隊と対峙します。一方、戦闘力では劣る池田勢・中川勢・神戸勢は、毛利への備えとして播磨に移動し、代わって秀吉隊が派遣準備に入ります。一方、北畠勢は鈴鹿越えで近江に進入し、敵を攪乱します。
 第3イニング、秀吉が姫路から書簡を送り、筒井・細川の参戦を促しますが、中立大名の動静に動きなし。もう待てないとばかりに、毛利への備えを整えると、秀吉本隊が東進を開始します。一方、北畠隊は敵の一部を引きつけると、そのまま、佐和山城へ進み、これを包囲して、攻城戦を開始します(次ターンに柴田軍が動き出すので、これと合わせて近江の東側の城を早期に攻略する作戦です)。
 明智軍は徴募を続けるとともに、山崎の隘路で抵抗を試みますが、10戦力を持つ掘隊が、まだ十分に兵力を蓄積していない光秀本隊に強襲をかけ、これを一時退却させます。そのまま、勝龍寺城を包囲に持ち込み、一気に押し切れるはずでしたが・・・。
I3
 第4イニング、明智本隊が掘隊に逆襲を掛け、3損害を与えて、山崎を奪還します。ここに秀吉本隊が合流し、合戦を仕掛けますが、城に籠もる光秀本隊は応じず(GJ版では、自城のあるへクスでは合戦を強制されなくなった)。秀吉本隊と掘隊が攻撃をかけ、明智軍がひたすら回復を行う展開となりますが、度重なる攻撃にさすがの光秀本隊も、全てステップロスし、崩壊寸前まで行きます。
 が、第5イニング、情勢判定で、筒井順慶がなんと明智方に!羽柴軍の隙をつき、するすると山崎まで北上し、損耗した光秀本隊に代わって、羽柴軍の攻撃を一手に引き受けます。秀吉本隊と掘隊の猛攻を受け、筒井隊は全てがステップロスし、1ユニットが壊滅します。が、この貴重な時間を使って、後方に下がった光秀本隊が補充と徴募兵との合流を行い、戦力の立て直しに成功します。
 また、北陸ではやっと出撃準備を整えた柴田軍が、猛烈な勢いで南下を始めます。第3イニングから城攻めを行っている畠山隊とともに、長浜・佐和山城を攻めますが、非常に守りが堅く(全く、包囲の影響が出ない!)、攻略のめどが立たず。
I5 筒井が死守
 第6イニング、役割を果たした筒井隊は、後方に下がって補充に切り替えます。山崎には光秀本隊が舞い戻り、またもや、羽柴軍と壮絶な叩き合いを続けます。このままでは、埒があかないと判断した羽柴軍は、毛利参戦(1/6の確率)を覚悟で、宇喜多隊を東進させます。さらに丹羽隊が敵中進軍を行って、大いに後方を攪乱しますが、明智秀満と斎藤利三に包囲されかけ、離脱します。
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 第7イニング、もはや、1月に及ぶ山崎戦は、羽柴軍の攻撃と明智軍の回復の繰り返しで、埒があかず。それでも、宇喜多隊を加えた数の力で、明智軍の通常状態ユニットをあと1つまで磨り減らしましたが、さすがの羽柴軍も20ユニット以上がステップロスとなり、攻撃力が大きく低下。攻撃しても成果が上がらず、一方的に羽柴軍が叩かれることも。ここにきて、羽柴軍は一時後退と回復を余儀なくされます。
 一方、長浜・佐和山城は、やっとのことで陥落するも、時すでに遅し。柴田隊・畠山隊の損耗も激しく、しばらく補充が必要で、安土攻めなど、とてもできない案配です。
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 最終第8イニング、羽柴軍は軍を再編成すると、多数の指揮官をフルに使って損害を回復し、わずか3ステージ(!)で20ステップの戦力を完全補充します。が、明智軍もひたすら回復に努め、「山崎戦線、異常なし」。
 それでも、数の優位を生かして、羽柴軍は4つの城を包囲し、2つは陥落の目処が立ちましたが、ここでゲーム終了。筒井の居城を含む14の城と京の支配を維持した明智軍の勝利となりました。
 2イニングの間、秀吉を姫路にとどめて調略に励んだにも関わらず、筒井が明智方に行ったとか、早々に佐和山などを囲んだのに、恐ろしいくらい包囲の影響がなかった(何故、drは4以上ばかり!)とか、不運はありましたが、打撃戦は比較的好調だっただけに、悔やまれます。
 後から思えば、第4イニングの堀隊は後退せずに秀吉本隊の到着を待てば、とか、第6イニングの丹羽隊は全滅覚悟の「中入れ」で、光秀本隊の連絡線切断もあったか、とか、毛利が参戦しても取れる城はたかが知れているので、秀吉本隊と宇喜多勢を早期に投入する手もあるかと、思いつきます。が、どうも先(史実)を考えると、無難に行かざるを得なかったなぁ。ともあれ、もう少し、作戦研究してみたいです。

 「この時がいいね」と君が言ったから、6月2日は惟任記念日 by光秀

 本日は、本能寺の変記念日でして、それに肖って、今月のソロプレイ第1弾は、「本能寺の変」(HJ)です。「光秀戦記」の一作で、そのものズバリ、本能寺の変を描いた戦闘級(!)です。信長はじめ本能寺にいた近習が全てユニット化され、、選択ルールでは女房衆が長刀を振るう様まで(!)表現されています。織田軍は必敗ですが、いかに粘って、信長が切腹する時間を稼ぎ、火を放って首を渡さぬか、を競います。
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 シークエンスは至ってシンプルで、移動-射撃(明智軍のみ)-戦闘となります。射撃は弓衆及び鉄砲衆のみが行え、隣接するエリアまで攻撃ができます。戦闘は、同一エリアでの全ユニットが参加します。戦闘の基本は、戦闘力分のdrをして6が出れば、ヒット。各ヒットにつき、再び、1d6して、ユニットの戦闘力を上回ると除去になります(明智軍の侍大将は、ステップロス)。
 織田軍は近習が全てユニット化されているので、数は多く見えますが、戦闘力は最高でも森蘭丸の3で、ほとんどが1です。対する明智軍の足軽は、3–5と当然ながら強力です(侍大将は4以上)。戦闘では戦力が防御レベルとなるため、圧倒的に明智軍が有利です。
 これを補正するのがスタック制限で、明智軍は建物内では2ユニットまでしか、スタックできず(しかも常時適用)。織田軍は6ユニットまでスタックできるので、戦力の集中によっては、まれに明智軍を上回ることも。が、防御レベルの違いはいかんともしがたく、乱戦の中、次々と織田軍が討ち取られていきます。
 勝利条件は、織田軍がいかに粘って、信長が切腹する時間を稼ぎ、火を放って首を渡さぬか、に絞られます。第5ターンまでに明智軍が信長を仕留められれば、戦略的勝利に。第6ターンまでならば、戦術的勝利(遺体の確保)になります。最後まで、遺体を確保できなければ、織田軍の戦術的勝利(史実)です。
 まず、明智軍ですが、丹波口と本能寺を囲む通りに規定のユニットを配置します。続いて、信長軍が完全なランダム・セットアップを行います。
 第1ターンの明智軍は、本能寺の門を打ち破ると、大挙して進入してきます。まだ、臨戦体制が取れない織田軍に発砲し、女房衆を蹴散らし、近習1名を討ち取ります。 
T1 発砲!
 「上様!裏切りです!!」
 「どの軍勢ぞ!」
 「敵は、水色桔梗(明智)なり」
 「・・・是非もなし」
 続く、織田軍は急ぎ、応戦体制をとりますが、奇襲の再現ルールで、このターンは2d6したユニットのみが移動できます。今回は、drに恵まれ、9ユニットが行動可能に。厩にいた4名と大広間にいた部隊が合流し、北庭で戦闘になりますが、圧倒的な戦力差にも関わらず、ともに死傷者はなし。
T1 織田軍が合流
T1終了時
 第2ターン、明智軍は弓衆と鉄砲衆に援護射撃させ、足軽隊が室内に突入します。これにより、5カ所で白兵戦が発生し、織田側に少なからずの損害が発生します。そして、奥書院で信長発見!
T2 奥書院に信長!
 織田軍は、戦力を維持すべく、建物の中央に集結します。唯一、外郭で防衛線を張る台所では、織田軍が強力に抵抗し、敵に猛烈な打撃を与えます(足軽が壊滅し、斎藤利三が負傷!)。
T2 台所では、織田軍が逆襲!
 第3ターン、明智軍は射撃ユニットを巧みに展開し、強烈な射撃を見舞います。これにより、廊下で敵の侵入を防いでいた森蘭丸兄弟が死亡!が、白兵戦では粘り強く抵抗し、突入してきた敵の足軽を撃破します。
T3 蘭丸兄弟、銃撃で戦死
 また、前ターンに空前の戦果を上げた台所でも、代わって進入してきた侍大将隊をまたも負傷させるなど、死に物狂いの抵抗を見せます。
T3 台所でも!侍大将を負傷さす
 が、織田軍もさすがに死傷者が増えたため、大広間の部隊は廊下に撤退します。
T3終了時
 第4ターン、明智軍は弓衆と鉄砲衆による濃密な射撃を継続します。これにより、2名近習が死亡し、織田信長も負傷!この時点で、信長は自害のために納戸に移動します(自動的に下天モードに)。
T4 猛烈な射撃で、信長負傷!
 続く、白兵戦も酸鼻を極め、さらに3ユニットが昇天します。物量でごり押しする明智軍に、損害はなし。
 「上様を守れ!」織田軍は、納戸に繋がる廊下に殺到しますが、明智軍の足軽と差し違えて、さらに3名が落命します。また、これまで奇跡的な奮闘で足止めを続けていた台所でも、部隊が全滅。防御レベルが低い織田軍は、一点を超えると、一気に崩壊。結果、生き残りは、傷ついたわずか1名の近習のみに。
T4 1ユニットを除き、近習全滅
 第5ターン、明智軍は、周囲から19火力の射撃をもって、この近習を排除。廊下を押さえ、納戸への突入体制を整えます。
 織田信長はこの音を聞き付け、最後の敦盛を舞います。「人間五十年、下天のうちを比ぶれば・・・」そして、納戸に火を放ち、炎の中で自刃します。
T5 信長、切腹するも・・・
 第6ターン、明智軍は納戸の扉を蹴破ると、火の粉が舞う室内に突入。焼け落ちる梁を避けながら、ついに信長の遺体を発見!急ぎ、首級を落として、外へと運び出します。
T6 炎の中で、遺体を発見!
 「殿、敵を討ち取りました!」前庭に陣を進めていた明智光秀がこれを検分し、燃え上がる本能寺を背景に、明智軍が鬨の声を上げました。史実以上の戦果を上げた、明智軍の戦術的勝利となりました。
 普通にプレイをすれば、織田軍には勝ち目はなく、全滅必至ですが、うまく敵を足止めできれば(明智軍のdrが冴えなければ)、史実と同じく、遺体を渡さずに、戦術的勝利もあり得ます(事前のソロ演習では、ギリギリで本能寺が焼け落ちて織田軍の勝利に)。圧倒的な兵力を持つ明智軍も、スタック制限が厳しく、効率的な展開(特に射撃ユニット)求められるため、そういった意味ではバランスが取れているようです。
 いずれにしろ、インストも入れて、1時間半ほどでプレイできるので、気軽な対戦にも向いています。デザイナーズノートにもあるように、滅びの美学を楽しめる、戦国時代の「アラモ砦」になっています。

 この日の緒戦が、日本史CDSの傑作「信長包囲戦」(GJ)です。初参加のohaさんが日本史アイテムをプレイしたいとのことだったので、絶版アイテムで恐縮ですが、mitsuのインストで対戦しました。織田側(mitsu)対反織田側(oha)です。
 第1ターン、織田の突撃カードは1枚のみ。そこで、迷ったあげく、畿内に近い浅井を先に叩き、これを滅亡させます。が、浅井軍の決死の抵抗で、3ユニットが除去されます。反織田側は、朝倉軍を持って安全地帯の能登を攻略し、遷都を果たします。が、越前には1ユニットしか残っていなかったので、別働隊の滝川が動いて、これを占拠します。
T1
 第2ターン、カード枚数は7対3に。反織田側は、北摂津の朝倉を増強すると、石山本願寺勢を持って、播磨を攻略します。ここで、織田側は「小大名への贈り物」を使って、松永久秀を味方に付けると、電撃的に紀伊石山を攻略。秀吉で兵站を回復すると、北摂津に主力で殴り込みをかけます。さすがに突撃はなく、双方とも損害を出して、膠着に。
T2 三好を攻撃
 第3ターンのカード枚数は7対3に。先手の織田側は「突撃」を使って、北摂津の三好一党を全滅させます。打ち取りチェックで、三人衆が死亡したため、これで三好は実質的に脱落します。と、ここで、ついに武田が参戦。とりあえず、京にいた佐久間を南信濃に進め、防壁を築くと、他の勢力の調略を使って本願寺勢を足止めし、主力は畿内に戻します。行きがけの駄賃で、畿内に突き刺さった棘の長嶋本願寺を攻略します。
T3 武田参戦、主力を畿内に
 第4ターンのカード枚数は8対5に。先手を取ったのは、織田勢でした。「分進合撃」で家康で駿河を、佐久間で南信濃を抑えると、甲斐の武田本隊に織田主力が突撃をかけます。全滅までは至りませんでしたが、相当の損害を(ともに)与えます。
T4 武田攻め
 反織田側は生き残った武田の兵力を増強するとともに、能登の朝倉を動かし、越前を電撃的に奪還します。ohaさんは初プレイでしたが、このセンスや、よし!
T4
 第5ターンのカード枚数は、変わらず、8対5に。織田勢は、一撃で武田を滅ぼすと、返す刀で朝倉を攻め、越前を奪還します。そうこうするうちに、反織田側は毛利を参戦させ、北摂津に進行。毛利・本願寺・宇喜多の三勢力で、山城を狙います。織田軍主力は、北近江(安土)に帰還し、次のターンに備えます。
T5 畿内に毛利、本願寺勢が迫る
 第6ターン、圧倒的なカード差になり、織田軍が西方討伐を開始します。まずは、小大名の宇喜多を調略すると、北摂津の毛利軍を強襲し、圧倒的な戦力でこれを粉砕します。これに焦った反織田側は、播磨の本願寺勢を持って「進めば極楽」を実行しますが、多勢に無勢で、顕如以下全門徒が討ち死にします(壮絶な宗教戦争の程に)。そのまま、織田軍が播磨を抑え、同時に別働隊の松永が「鉄甲船」で阿波を攻略。さすがにここまで来ると、厳しいということで、織田軍の勝利で終了としました。
T6 西国勢を撃滅!
 実に久しぶりにプレイとなった「信長包囲戦」ですが、やはり抜群!経験の差で織田軍が押し切りましたが、ohaさんは初めてのCDSにもかかわらず「面白いですね~」と。慣れてくれば、本願寺による畿内蜂起や朝倉・三好の持久戦、大大名の一斉参戦などで、文字通りの信長包囲戦となります。また、ご希望があれば、持ち込みますね~。

 今月のソロプレイ第9弾は、「光秀戦記」(HJ)の3in1のうち、「黒井城撤退戦」です。攻略困難な丹波攻めを進めてきた明智勢が、敵の荻野直正の拠点-黒井城に、付け城を配置し、包囲します。ここで、味方のはずの波多野秀治が離反。敵中に孤立する形になった明智勢が、困難極まる撤退戦を行う設定です。
 「山崎決戦」では相対的に各ユニットの戦闘力は明智勢が上回っていましたが、こちらでは地の利をとった丹波勢が優勢で、しかも優速です(明智勢が5移動力で、丹波勢が味方を入れて6移動力)。ただし、ユニット数は同数のため、乱戦になれば敵の総大将を討ち取れる可能もあります(確率は率いですが)。
 何度かソロ演習をしましたが、明智勢が場当たり的に対応していると、丹波勢に呑み込まれ、撤退路を遮断され、壊滅状態に。かといって、ガチンコの総攻撃を実施しても、やはり自力に勝る丹波勢に、最後は押され。足止め(犠牲)部隊をばら撒きながら、光秀らを脱出させても、今度は損害が大きすぎてVPで勝てず。
T0
 辿り着いた結論は、撤退路の全力確保と足止め部隊を有効に使った主力の撤退です。このため、セットアップで七日市道を守る備えを、最強の斎藤利三と5戦力を含む部隊とします。同時に、黒井川沿いに展開できる味方の丹波勢を可能な限り東寄りに配置します。
 敵は西・中央・東の三方向から攻撃をしてきますが、東の七日市道には部隊を集中し、これを確保。西及び中央は消耗した足止め部隊等を配置して、主力の後退を援護させます。後は戦闘でどれだけ被害(壊滅)が出るかによって、VP勝負にできるか?!
 第1ターン、丹波勢は予定通り、西・中央・東の三方向から攻撃を行います。ここで、東(七日市)方面の防御射撃が当たりに当たり、2ユニットを後退させます。結果、戦力差-7となった波多野勢1ユニットがAeとなります。ただし、西の村上隊がCAの結果、戦闘に「勝ってしまい」敵中に突出することに。
T1丹波勢、攻撃
T1波多野勢、Ae
 明智勢は戦術的勝利を得ることよりも今後の撤退戦のため、涙をのんで村上隊を放棄。多勢に無勢でArとなって、壊滅します。が、それ以外の部隊は計画通りの移動を行い、特に東(七日市)方面の戦力を強化します。(なお、写真では明智光秀本隊を2回動かしてしまっているので、第3ターンに修正しています)。
 第2ターン、退却を始めた明智勢を、援軍を得た丹波勢が追撃します。防御射撃が2発あたり、敵の集中が削がれ、ほとんどの戦闘はDr止まりに。ただし、強化した東(七日市)方面では6ゾロが出て、イーブンの戦闘で明智勢1ユニットをDeとします。
T2丹波勢の攻撃
 第3ターン、まだ、それなりの戦線が維持できていますが、丹波勢は全力で攻勢をかけます。結果、Ctを含めて、明智勢の半数が消耗状態に。明智勢は、密度を落として、戦線を再構築せざるをえません。
T3丹波勢
T3明智勢
 第4ターン、さすがに丹波勢も消耗が激しく、このターンは6ユニットが回復に徹します。打撃力は落ちますが、高戦力ユニットを中心に集中攻撃をかけ、なんと正面攻撃だけで3ユニットを撃破してしまいます。
 明智軍は戦線を大きく後退させ、先に退却した部隊を回復して、戦線の維持に必死です。
T4明智勢
 第5ターン、防御射撃は全て外れ、丹波勢の高戦力差の攻撃が続きます。最高戦力差攻撃が連発し、戦線が半壊してもおかしくなかったのですが、壊滅は2ユニットのみに止まります。が、防御の要だった斎藤利三(6戦力)がCAにより、突出してしまいます。斎藤隊は、不利な戦闘を強いられ、壊滅します。
T5丹波勢の攻撃
T5
 第6ターン、明智光秀の脱出まであと一歩。薄く伸びた戦線に、丹波勢が猛攻を加えます。が、戦闘drはギリギリで明智側に微笑み、Deは1ユニットのみ。
T6丹波勢
 前線が最大限の踏ん張りを見せる中、総大将の明智光秀らが脱出に成功します。これにより、明智勢に8点が加わります。
T7明智勢、脱出も
 第7ターン、怒り心頭の丹波勢は容赦ない総攻撃を見舞います。もはや、通常状態の部隊は1ユニットのみにもかかわらず、なんと、侍大将の藤田行政と阿閉貞征が戦術的勝利に。が、これは、単に敵の重囲に突入するだけになってしまいます。
T7丹波勢
 結果、両武将とも討ち取られ、脱出路遮断の憂き目に。最終の第8ターンが終わった時点で、明智勢の生き残りは、逃げ遅れ消耗したわずか2ユニットでした。
終了時
 VP計算の結果、明智勢9点:丹波勢27点で、丹波勢の戦略的勝利になりました。う~む、今の設定ではおそらく明智勢が勝利することは不可能でしょう。黒井城の占拠の5点を適用外にすれば、まだ、可能性が。今回も戦闘に「勝ってしまった」ばかりに孤立して壊滅した3武将が、VPを献上してしまったわけで、これがなければ、ギリギリ、丹波勢の戦術的勝利に収まったかも。

 今月のソロプレイ8弾は、「山崎決戦」(HJ)からシナリオ3「光秀の夢」です。このシナリオでは、摂津勢の高山勢と中川勢が明智方で参戦します。また、史実で呼びかけをしたものの、日和見となった筒井勢と細川勢も同様です。筒井勢には後に関ヶ原で名を馳せる島清興(左近)が、細川勢には古今伝授の継承者-藤孝が登場します。なお、オプションで両陣営の参戦状況の変化がありますが、たいていは参戦に至らない(または、終盤の参戦で影響は少ない)ため、今回は採用せず。
 結果、明智勢には、強力な摂津勢と後詰めの8部隊が加わる形になります。それでも、兵力数では羽柴勢が2倍以上、上回ります。よって、作戦としては、これまで有効だった戦力維持・限定反撃プランをとります。戦場としては、3VPの獲得できる天王山を摂津勢で守り、明智勢の主力で円明寺川ラインで戦線形成をします。
T0
 全シナリオ中、最も条件の厳しい羽柴勢としては、どうするか?池田勢を除けば、主力は戦力的に劣るわけで、これまで通りの力押しでは、圧倒的に不利です。しかも、強力な摂津勢に天王山を抑えられています。ならば、唯一、有利な機動力を生かした形勢づくりしかない!
 キーになるのは、最前線にいる黒田隊です。優速で敵に対抗しうる戦力を持つこの部隊を高速前進させ、敵に有効な戦線形勢をさせないようにします。狙うは、円明寺-天王山ラインの分断!その上で、後方からの援軍で天王山の摂津勢を圧殺し、VPの獲得を目指します。
 第1ターン、この計画に沿って、羽柴勢の先鋒隊は、山地方面に全力移動します。ただし、右翼の池田勢については戦線の拡大と攻勢のため、円明寺川を渡河します。明智勢も当初の計画に沿って、円明寺川防衛線の形勢を行います。
T1
 第2ターン、左翼の山地で羽柴勢が妻木勢と接触します。drがよく、敵を押し込むことに成功します。これにより、実質的に明智勢が天王山に援軍を送ることが困難になります(元から移動力が低いので、適時、敵に合わせて山地に部隊を派遣することは難しいが)。また、右翼では池田勢が猛攻を加え、drによる戦闘後前進で1ユニットを包囲し、これを除去します。羽柴勢にとって、非常に幸先のよいスタートです。
T2羽柴接触
 明智勢は、急ぎ、天王山の摂津勢を北上させ(実質の後退)、防衛線を延ばすとともに、円明寺防衛線を完成させます。
 第3ターン、羽柴勢は左翼の山岳地帯と右翼で攻勢に出ます。地形効果もあり、山地での後退が続きますが、前野長康が攻撃に成功。ただし、単独での突出となってしまいます。右翼でも前ターンの勢いのまま、攻勢が成功し、drによる戦闘後前進で1ユニットを包囲殲滅します。
T3羽柴勢の攻撃
 明智勢は消耗した部隊を下げ、後方から到着した筒井勢とともに、戦線を維持します。そして、突出した前野長康を限定反撃で包囲殲滅します。これにより、本陣の維持と侍大将の討ち取りで、VPは明智軍6点:羽柴軍2点となります。
T3明智勢
T3
 第4ターン、羽柴勢は数の優位を生かして、山岳及び右翼での攻勢を強めます。明智勢も猛烈な防御射撃で応え、2ユニットを後退させます。さすがに地形効果が高く、drにも見放され、羽柴勢の2ユニットがAeとなります。が、接近状態を維持し、明智勢の回復が間に合わず、山地では天王山山頂に迫られます。
T4羽柴勢の両翼攻勢
T4天王山山頂に迫る
 明智勢は中央で突出した敵に包囲攻撃を仕掛けますが、防御射撃に粉砕され、退路を確保され、殲滅ならず。山地では消耗した摂津勢が必死に抵抗しますが、地形効果により戦力差マイナスとなり、Arが続出。ついに、盤端に追い込まれます。その中で、中川清秀のみが「勝ってしまい」敵中に突出することに。
T4明智勢の限定反撃
 第5ターン、全ての増援が登場した羽柴勢は、ここに来て戦線全域での攻勢に出ます。盤端に追い詰めた山岳部では、2ユニットを討ち取り、さらに侍大将-中川清秀を撃破します。他も一時的に押し返すも、包囲を敗れず。中央部から山岳部では突出し、突出された完全な乱戦になります。
T5羽柴勢、全面攻勢
 明智勢は、整然と後退のできた右翼を除き、やむを得ず、乱戦による戦闘を行いますが、ここで羽柴勢の防御射撃が冴え渡り、包囲下の2ユニットが後退不能で除去されます。逆に、戦力差マイナスでしたが、敵の谷隊など2ユニットをDrで除去、正面攻撃で1ユニット撃破と合わせて、4ユニットを殲滅します。これにより、VPは明智勢18点:羽柴勢10点と、光秀にやや有利に。
T5明智勢、乱戦に巻き込まれる
 第6ターン、さすがに一部を回復に回さざるをえず、勢いの落ちた羽柴勢ですが、ここが勝負と、血を吐きながら総攻撃を続行します。山地では、1ユニットがAeになりますが、代わりに消耗した敵5ユニットを包囲殲滅します。また、中央部ではCA(反撃)の結果、細川藤孝が敵中に孤立することに。これにより、VPは明智勢19点:羽柴勢18点と、一時的にイーブンに。
T6羽柴勢、血を吐きながらの猛攻
T6 VPで並びかけるが・・・
 明智軍はこれ以上の乱戦を避けるため、細川隊と山岳の部隊を放棄して、前線を後退させ、戦線を維持します。
T6
 もはや終盤の第7ターン、羽柴勢は消耗が多い中央部は回復に努め、両翼では攻撃を続けます。明智勢もさすがに密な戦線を引き切れず、ZOCで繋いだ部分を羽柴勢が強襲します。これにより、包囲下の細川隊を始め、山岳部の2ユニットが壊滅し、一時的にVPは明智勢23点:羽柴勢25点と逆転します。
 時間的に多少の混戦でもよしと判断した明智勢は、両翼で反撃に出ます。包囲下のユニットを救出する+6攻撃はまさかの失敗で、退却不能で1ユニットを失うも、敵の名だたる武将の堀秀政と1ユニットを撃破。VPは再び、明智勢27点:羽柴勢26点と再逆転します。
T7羽柴
 最終の第8ターン、羽柴勢は日暮れ前の最後の突撃をかけます。が、ここに来て、drの女神は微笑まず。神子田がまさかのAeとなり、また、CAで猛烈な反撃を喰らって、1ユニットが壊滅。包囲した+6攻撃で失敗など、VPは全く伸びず。
T8羽柴勢、最後の攻勢
 攻撃失敗による混乱に乗じて、いびつな敵戦線に明智勢は総反撃を行います。ここまで耐えに耐えてきたエネルギーを全てぶつけ、多くの戦闘で勝利。包囲による殲滅で3ユニットを、正面からの突撃でさらに3ユニットを全滅させ、一旦、占領されていた小倉神社を奪還します。この結果、明智勢43点:羽柴勢28点と、明智勢の戦術的勝利になりました。あと、1点あれば、作戦的勝利になったところでした。
T8明智勢の総反撃
最終VP
 羽柴勢は円明寺-天王山ラインの分断には成功し、後方からの援軍で天王山の摂津勢を圧殺するまでは、計画通りで、一時はVPで上回るほどでした。が、結果的には、明智勢の戦力維持・限定反撃プランが奏功し、終盤に名だたる武将を連続して討ち取ることができ、勝利が確定しました。
終了時
 ああ、面白かった!この2ヶ月、「山崎決戦」に浸りっぱなしでしたが、実に様々な作戦と展開を経験でき、十分に元は取った感があります。闇雲に戦闘をするだけでは乱戦になって、羽柴勢が勝つだけですが、明智勢が基本戦略を持ってそれを堅持し続ければ、満足のいく「負けない戦い」ができました。ゲーマーの高齢化が進み、ほとんどゲーマーが一見さんで終わる時代ですが、拘れば奥の深い世界を見せてくれるのが、SLGのよいところ。せっかく、盛り上がっているので、ご希望があれば、華麗な明智戦術を披露しますよ~(ただし、一定の運による、笑い)。

 今月のソロプレイ第7弾は、「山崎決戦」(HJ)からシナリオ2「山崎遭遇戦」です。このシナリオでは、両軍が全て、増援で登場します。また、明智勢が先攻になっており、明智勢が最も望む体勢で、合戦の場を設定できます。
 数回のソロをしましたが、原則は通常シナリオと同様で、やはり、乱戦になると、羽柴勢の海に呑み込まれます。よって、明智勢としては、戦力を維持しながら、突出した敵のみを叩く作戦は変わりません。
 では、予想戦場をどこにするか?先手を生かして、最も効果的な天王山から山崎北の隘路に設定します。戦線が狭い分、明智軍のローテーションがしやすくなります。また、援軍が到着する街道の合流点でもあり、兵力の展開が機能的に行えます。(マップを北に見て)右翼は、円明寺川に戦線を引きます。こちらはより戦域が狭い分、羽柴軍の突破は史実シナリオより、厳しくなるでしょう。
 これに対し、戦力の豊富な羽柴軍は、天王山方面から迂回を狙ってくることが予想されます。この時、注意したいことは、明智軍が山地に注ぎ込みすぎると、移動力(羽柴軍は6、明智軍は5)とユニット数の違いから、消耗すると離脱ができなくなることです。結果、羽柴軍から高戦力差攻撃を受け続け、早々に部隊を失い、戦線の維持が難しくなります。
よって、山地への深入りは避け、敵の延翼に合わせて、山麓に阻止線を形成するようにします。
 第1ターンから、両軍の増援が登場します。第3ターンまでは、距離があるため、戦闘は起こらず。明智軍は当初の計画通り、防衛線を構築します。
T2
 第3ターン、中央部で羽柴勢の先鋒が敵に接触し、開戦となります。戦力差はほぼイーブンでしたが、羽柴勢が強力な壁にぶち当たって後退します。
T3羽柴勢、開戦
 第4ターン、明智勢は戦線構築が終わり、消耗した敵の侍大将にのみ、戦力差+6の反撃をかけます。drもよく、一撃でDeとし、木村重茲を討ち取ります。
T4明智勢、限定攻撃
 対して、中央の羽柴軍は、乱戦上等と摂津勢で全面に猛攻を加え、3カ所で勝利します。が、これ以外が後退したために、逆に突出することに。
T4羽柴勢
 第5ターン、明智勢はこの部隊を取り囲み、包囲攻撃を仕掛けます。1カ所のみ、羽柴勢の防御射撃で切り崩されますが、2ユニットを重囲の中、討ち取ります。
T5明智勢の部分反攻
 が、続々と援軍が到着している羽柴勢は、足の速さを生かして、山間部に8ユニットを迂回させます。また、中央及び右翼で全面攻勢に出ます。中央部では、戦闘後前進により1ユニットを除去し、右翼でもDeでもう1ユニットを壊滅させます。このターンのVPは、明智勢6点:羽柴勢2点です。
T5羽柴勢の攻撃
T5
 第6ターン、明智勢は突出した敵を包囲し、右翼と中央で各1ユニットを除去し、計画通り、VPを積み重ねます。が、戦線整理のため、あえて戦力差-4とした中央の戦闘で、まさかの「勝利」をしてしまい、1ユニットが予期せぬ前進をします。
T6明智勢
 羽柴勢は、一旦はこの部隊を包囲しますが、ここで明智勢の防御射撃が命中し、退路が開いてしまいます(このターンは、防御射撃が3回命中)。この部隊は取り逃がしますが、山岳部での戦力差+1攻撃でDeとする僥倖がありました。全面攻勢のため、戦闘する機会が多く、それなりに敵に損害を与えます。
T6羽柴勢の全面攻勢
 第7ターン、さすがに消耗した部隊が増加してきた明智勢は、ここで部分的に部隊を後退させ、戦線の整理をします。敵の消耗部隊が密集している右翼でのみ、戦力差+4攻撃を行い、目論み通り、敵を後退させ、連鎖後退による大混乱状態とします。
 これにより、羽柴勢は一旦、左翼の攻撃を差し止め、部隊の回復に努めます。代わりに中央部と山岳部での攻勢を強め、敵戦線に食い込むことに成功します(だたし、被包囲となるので、諸刃の剣)。
T7羽柴勢の攻撃
T7
 第8ターン、明智勢は中央部で突出した2ユニットに包囲攻撃を仕掛け、1ユニットを除去しますが、1つは防御射撃により退路を開かれ、後退します。また、牽制攻撃に失敗し、貴重な侍大将(藤田行政)が突出することに。
T8明智勢の部分反攻
 このチャンスを見逃さず、羽柴勢は藤田行政を包囲攻撃し、これを殲滅します。が、これ以外の攻撃は、悉くdrに嫌われ、跳ね返されます。
T8羽柴勢の猛攻
 第9ターン、中央部は乱戦気味ながら戦果を上げ、山岳部で敵の延翼に合わせて隙を与えず、右翼では河川を利用して頑強に抵抗と、ここまではほぼ明智勢の思惑通りに。が、ここで中央部で予期せぬdrに。防御に徹していた1ユニットがCA(反撃)の結果、勝利して敵中に前進してしまいます。同時に、羽柴勢も侍大将(前野長康)のみが勝って、敵中深くに突進してしまいます。
T9
 第10ターン、突出した味方を救い、さらに包囲できる敵部隊を叩く本格反撃か、乱戦の危険から味方は見捨て、敵の侍大将(前野長康)のみを討ち取る限定攻撃か?!大いに迷いましたが、戦闘drに運命を委ねることはできず、限定攻撃のみとします。結果、前野長康は討ち取ったものの、被包囲下の味方1ユニットは壊滅します。
T10明智勢、乱戦
 時間がない羽柴勢は、損害上等の猛烈な攻勢をかけます。山岳部では迂回が成功し、各所で連打を浴びせます。主戦線では犠牲攻撃を使用しながら、要所の部隊を叩いて戦闘後前進で別の敵を包囲攻撃する戦術を多用します。戦闘drも冴えまくり、その結果、中央から山間部で、なんと、6ユニットが壊滅してしまいます!
T10羽柴勢、強引な攻撃
T10
 第11ターン、もはや中央部では、明智勢は回復と戦線整理しかできず。かわりに右翼では突出した池田恒興に包囲攻撃をかけましたが・・・ああ、ここでAr!代わりに加藤光泰を殲滅できたことが、せめてもか。
T11明智勢が右翼で部分攻勢も
 勢いに乗る羽柴勢は、全戦線で猛攻を加えます。タイムリーな防御射撃もあって、若干、攻撃力が削がれましたが、中央の力押しで2ユニットを撃破します。が、池田救出のための、戦力差+4攻撃が、まさかのAr!敵の猛攻を凌いだ猛将が、裏崩れで討ち死にしてしまいます。
T11羽柴勢
 最終第12ターン、明智勢は最低限の戦線を維持し、回復と合わせて、敵の攻撃を待ちます。ここで、敵の重囲下にあった御牧隊が、四方からの防御射撃を受けて壊滅します。
 そして、羽柴勢最後の総攻撃に。ほぼ全てで戦力差プラスとなった一連の戦闘により、さらに6ユニット(!)が殲滅されます。あと、1ターンあったら、ほぼ軍としての機能は壊滅する場面でしたが、ここで日没により、終了。
T12最後の攻勢
 結果は、羽柴勢34点:明智勢40点により、明智勢の戦術的勝利(!)となりました。羽柴勢は、敵を上回るユニットを撃破したものの、池田恒興、塩川長満、木村重茲、加藤光泰、前野長康という名だたる武将が討ち取られたことが痛かったです。明智勢は、つい、反撃したくなる場面でも冷静に費用対効果(と確率)を判断し、限定反撃にとどめたこと、そして、本陣維持の得点を積み重ねたことが、効きました。
終了時


 この日のmitsuのテーマは、「山崎決戦」(HJ)です。言わずと知れたTactics誌の新装版で、「黒井城撤退戦」と「本能寺の変」の3in1の一作になります。
 「山崎決戦」(HJ)自体は、非常にシンプルな合戦級で、防御射撃はあるものの、シークエンスは移動-戦闘のみ。戦闘は2d6で振れ幅が多く、かつ、CA(反撃)が一定割合であるので、合戦級らしい乱戦になりがちです。また、CC的なルールはほぼなく、強制的な戦闘後前進くらいと、実に潔いシステムです。
T0
 今回、ソロ経験のあるベテランのタナックさんをお誘いし、シナリオ1「天王山の戦い」をプレイしました。陣営は、羽柴勢(タナック)対明智勢(mitsu)です。
DSC03364
 第1ターン、羽柴勢は行軍隊形のまま、最大戦速で前進をし、円明寺川のラインに迫ります。一方、(明智勢から見て)左翼の池田勢は、史実通り、淀川沿いに浸透を図ります。
T1羽柴軍
 明智勢は、計画通り、円明寺川沿いの防衛ラインを構築します。ただし、敵の先鋒を包囲できるため、ここのみ、攻撃を行い、中川勢1ユニットを殲滅します(あるいは、乱戦への誘いだったか?)。
T1明智軍、先頭を包囲攻撃
 第2ターン、羽柴勢は豊富な戦力を生かして、淀川から天王山にかけての全面で攻撃に出ます。左翼では池田勢が渡河に成功し、そのまま、攻撃に出て、戦線を維持します。中央では、中川隊と阿閉隊が正面から激突し、羽柴勢1ユニットがAeになるものの、drがよく、明智勢2ユニットをDeとします。
T2羽柴軍
 明智勢は左翼に後方予備を投入し、戦線を強化しますが、3ユニットが敵に捕捉され、後方に下がりきれず。中央では、四王天隊が駆けつけ、切れ目のない戦線を構築します。
T2明智軍
 第3ターン、羽柴勢は勢いに乗って左翼で猛攻を続け、多くの敵を後退に追い込みます。これにより、消耗した明智勢の部隊が回復しきれず、戦線は動揺します。
T3羽柴軍、左翼で猛攻
 それでも、明智勢は、突出した部隊を狙って包囲攻撃をかけ、1ユニットずつ敵を殲滅し、VPを稼ぎます。そして、一時後退した部隊を回復させ、戦線をがっちり維持します。やや左翼で押されているものの、ここまでは想定通りの戦いです。
T3明智軍
 第4ターン、後攻から続々と登場する援軍に勇を得た羽柴勢は、消耗した部隊を下げると、新手を投入して、乱戦に持ち込もうとします。明智勢も要所を得た防御射撃で対抗するも、半数以上で後退を余儀なくされます。が、やや強引な攻撃が祟って、羽柴勢の2ユニットがAeとなります。うち、1ユニットは侍大将(青木一矩)であり、明智勢に少なからずのVPを献上します。
T4羽柴軍
 また、「勝ってしまった」ばかりに突出した堀秀政を、明智勢はここぞとばかりに重包囲をし、これも討ち取り!戦上手で名の通った堀の首を取り、明智勢の士気は盛り上がります。この時点で、VPは羽柴勢5点:明智勢16点です。ひょっとしたら、このまま、宣伝的勝利(引き分け以上)ができるのか?!
T4明智軍、突出した敵を殲滅
T4終了時のVP
 が、好事魔多し。第5ターン、怯まず、全面攻勢に出た羽柴勢に、今度はdrの女神が微笑みます。包囲攻撃は1カ所のみでしたが、正面攻撃のdrが冴えに冴え、なんと明智勢の3ユニットを殲滅してしまいます。
T5羽柴軍、右翼でも数を生かした猛攻
 さらに敵が戦力を集中した両翼で、多くの部隊が後退し、回復しきれない部隊が増加します。秀吉の本陣VPも重なり、VPは羽柴勢10点:明智勢17点に。
T5明智軍、回復仕切れない部隊が・・・
 第6ターン、後3ターン、されど3ターン。羽柴勢は高戦力の摂津勢と播磨勢を前面に立て、ここを先途と猛攻を加えます。明智勢は防御射撃で2ユニットを後退させるも、多勢に無勢で、戦力の落ちた部隊を狙われ、戦闘後前進で包囲され、損害が嵩みます。このターンだけで、さらに4ユニットが殲滅されます。
T6羽柴軍、全域で総攻撃に
 明智勢は、もはや濃密な戦列は組めず、左翼でそれなりの戦線を維持するのがやっと。中央から天王山方面は予備も尽き、消耗した部隊で薄い戦線を張るのみ。
 あれほど優勢に見えた展開が、わずか2ターンで大きく転換。VPは羽柴勢17点:明智勢18点のイーブンに。
T6明智軍、かろうじて戦線を維持も
 第7ターン、が、羽柴軍も時間がなくなりつつあり。細心の注意を払って、持てる戦力を全て、明智勢に打つけます。これにより、さらに2ユニットが壊滅。うち、1ユニットは侍大将(藤田行政)であり、羽柴勢22点:明智勢19点と、ついに逆転に成功します。
T7羽柴軍
T7明智軍、突破は防ぐも・・・
 そして迎えた最終第8ターン、現時点でのVP差は3点であり、残り3点以上を獲得できれば、羽柴勢の戦術的勝利となります。圧倒的な兵力差となった羽柴勢は、高戦力差攻撃を連発しましたが・・・ああ、drは平均以下。結果、殲滅された明智勢は2ユニット止まり。地理的なVPは、両軍でイーブンだったため、最終VP差は羽柴勢の5点に。結果、明智勢がギリギリで引き分けに持ち込みました。
終了時
ギリギリの引き分け
 ああ、苦しかった!当初から、乱戦防止のために、戦力の維持と限定反撃に特化した防御作戦を貫徹しましたが、羽柴勢の絶え間ない猛攻に、徐々に前線の戦力が消耗。そこを狙われ、効率的な戦闘で後退-戦闘後前進による包囲-さらなる打撃で後退できず除去という、力押しを喰らいました。まさに大軍に作戦なし!
 それでも、一か八かの全面反攻の誘惑をぐっと堪えて、突出した部隊のみを叩く初心貫徹の結果、ギリギリながら引き分けに。3倍の兵力差を耐えて、日暮れまで戦線崩壊を起こさず、しかも戦上手の堀と青木の2武将を討ち取った-光秀にとっては、考え得るギリギリの宣伝的勝利といっていいかも知れません。
 下馬評では「なるようにしかならないゲーム」と言われているようですが、少なくとも「負けない戦い」ができることは示せたかと思います。そのために相当、作戦研究とソロをしましたけど・・・(笑い)。手放しで傑作とは言いがたいですが、対戦が減っている今だからこそ、このシンプルさ(潔さ)は評価されてもいいかも。ある雑誌から記事依頼もあるので、そちらでも話題にしてみたいと思います。

 例会の後半にバーネットさん持ち込みの「応仁の天下」(GJ) を対戦しました。GJ誌の最新作です。プレイヤーは、黄(mitsu)・緑(Tommy)・赤(morita)・青(バーネット)です。
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 序盤から、P(プレイヤー)勢力に特化した黄(mitsu)が山内上杉-大友-足利をプレイして、先攻します。これを、斯波義敏-細川-京極-畠山で緑(Tommy)が追いかけます。赤(morita)と青(バーネット)は、細川や山名のNP(ノン・プレイヤー)勢力による上洛に力を入れたため、伸びず。
T1
T2
 続く、上洛戦とNP勢力のVPで、青(バーネット)と緑(Tommy)の東軍が勝利し、+12点と伸びを見せます。赤(morita)は西軍ながら、NP勢力で+7点とします。上洛を一切無視した黄(mitsu)は、加点にならず。
T4
 前半が終わった時点のVPは、以下の通りに。
 黄(mitsu):42点
 緑(Tommy):38点
 青(バーネット):28点
  赤(morita):25点
 後半戦は、NP勢力、P勢力、イベントが入り乱れた、組んずほぐれつの乱世に。黄(mitsu)は、一発目にP勢力×3点を得られる龍安寺石庭をプレイし、その後もP勢力に特化します。緑(Tommy)は細川・山名を両天秤にかけ、中央で地盤を固めます。赤(morita)は大内一択で上洛しまくり、太田道灌で都市をゲット。青(バーネット)は島津で九州南を席巻すると開発でVPを倍加させ、最後は細川で上洛。
T7
 続く、上洛戦とNP勢力のVPで、赤(morita)が+24点、青(バーネット)が+20点、緑(Tommy)も+18点の加点と驚異的な伸びを見せます。黄(mitsu)は、+4点止まり。が、最後にイベントや影響力マーカーを加えたVP計算に。その結果・・・
 黄(mitsu):109点
 緑(Tommy):102点
 青(バーネット):86点
 赤(morita):81点
と、mitsuの勝利となりました。黄は、前半に山内上杉と足利で関東を抑えて最後まで得点し続けたこととイベント龍安寺石庭で15点を加えたことが大きかったです。
終了時
 このゲームは、History of the Worldを元にしながら、カードドラフトや上洛戦、NP勢力、イベントといった複数の要素が絡み合う、混沌に満ちたアイテムになっています。即時性が低い文化イベントが勝敗を決めたように、いろいろな勝ち筋があるのが、これまでのHistoryにはなかった特徴ですね。moritaさんいわく「終わってみなければ、誰が勝っているのか、わからない」状態ですが、この乱世感こそ、まさに応仁の乱かな、と。
 まだまだ、底が見えないので、また、プレイしたいものです。

 続いてmoritaさん持ち込みの「決戦天王寺」(Bonsai Games)を対戦しました。その名の通り、大坂夏の陣の最後の戦いを描いた合戦級ですが、部隊ごとにチットによる活性化をします。ただし、ランダム引きでなく、事前に選んだ部隊を交互に活性化していくシステムです。チット選択も勝っている側から行うため、ここにも駆け引きが生まれます。
T0
 移動はZOC進入で停止とオーソドックスですが、混乱状態の部隊はZOCを失うので、通り抜けができます。
 戦闘は原則1対1のメイアタック。1d6して攻撃力を足し、敵の防御力以上ならヒットになります。この時、他の敵に接触していない味方がいると、+1修整がつきます。ヒットが出たら、後退かステップロスかを選びますが、後退が士気低下が2なのに対し、ステップロスは1低下なので、可能な限り、ステップロスで耐えたいところです。
 混乱状態のユニットは、2d6で防御力値以下を出せば、回復できます。また、東軍は人の再編成フェイズがあり、除去されたユニットも混乱状態で復活できます。
 勝利条件は敵のモラル崩壊か、盤外突破で家康の首を取ること。展開は、史実どおり、西軍が正面部隊に突撃をかけ、ユニットを討ち取って敵のモラルを下げます。敵が混乱したところで、機を見て盤外突破を狙うという流れになります。
 今回の陣営は、豊臣方(mitsu)対徳川方(morita)です。
 第1ターン、イベントは「毛利勢の奮闘」。毛利勝永が行動終了時に隣接する敵ユニットは、全て混乱状態になる西軍イベントです。
 早速、これを生かして西軍はまず、毛利勢が突撃し、通常攻撃と合わせて正面の真田信吉と本多忠朝隊を混乱させます。ここに、真田信繁隊が突入し、本多忠朝を討ち取ります。これで、東軍のモラル値が8となります。
T1 本多忠朝、戦死!
 第2ターン、東軍は井伊隊と中央の予備を投入して、豊臣方の進路を塞ぎます。
T2 中央の予備が穴を防ぎ、松平隊が反撃
 これに対し、豊臣方は敵が動ききったところで、攻撃を開始。高い戦闘修整を発揮して次々にヒットを与えます。徳川方はやむなく後退したことで、モラルがガタ落ちになります。
T2 大坂方、がっつり反撃
 第3ターンのイベントは、またも「毛利勢の奮闘」に。東軍は最強の伊達隊を投入して右翼を攻撃しますが、drに恵まれず、効果はなし。
T3 伊達隊が介入するも・・・
 大坂方は、敵の動きを見切った上で、突撃開始。敵の弱い中央部を毛利隊と真田隊が突き、大損害を与えます。結果、この時点で東軍の士気が限界点を超え、前線部隊が雪崩を打って崩壊。大坂方の勝利となりました。
T3 東軍のモラル崩壊
 ミニゲーム風にしてはルールが多い印象ですが、やってみるとそれぞれが有機的に機能していて、考えどころ満載です。特に損害選択については、引くか引かぬか、悩みが多く、よし!デザイナーは国外(中国)の方だそうですが、実によく大坂夏の陣の雰囲気を醸し出しています。自分もユニットを切って、次の対戦に備えたいと思います。

 この日の初戦は、お手軽カードドリブンの「関ヶ原大作戦」(GJ)です。朝一で駆けつけたエンジョウさんが西軍を、mitsuが東軍を担当します。
 序盤、両軍は敵城の攻略に向かいます。東軍が岐阜城を堕とせば、西軍が安濃津城を攻略。と、カード周りが非常によく、増えた手番を利用して西軍は大津城を堕とし、第4ターンに早くも秀頼の出陣となります。
T3 大津城攻略
T4 早くも秀頼出陣
 東軍も犬山を堕として、調略バランスをイーブンにしますが、なかなか、家康が来ず。その間に西軍は関ヶ原付近に部隊を集結してしまいます。
 やむなく東軍は、危険な南宮山回廊を抜け、伊勢方面への転進を狙います。
 中盤、西軍は大垣回廊を抜けようとした黒田隊を捕捉し、これを殲滅します。東軍は家康本隊を持って迎撃に出た大谷隊を攻撃しますが、するりと逃げられ、主導権を取り返せません。
黒田対が捕捉される
 ならば、伊勢路で逆転を狙うしかないと福島隊が長躯、神戸城を抜き、伊勢亀山へ迫ります。ここを調略できれば、一気に形勢をひっくり返せるはずでしたが、福島隊による恫喝は失敗。駆けつけた宇喜多隊、毛利隊との乱戦で福島隊も全滅します。一気にVPは西軍有利に。
大垣をすり抜け神戸城攻略
鍋島恫喝も効かず
 東軍は家康本隊による恫喝で逆転せんと行軍を行いますが、南宮山の麓にたどりついた頃、第7次の攻防戦を続けていた田辺城がついに陥落。「古今東西」の奥義を守りため、幽斎が和議を受け入れ、西軍の勝利となりました。
田辺城陥落
 負けたといえ、やっぱりこのゲームは面白い!カードの引きによる流れが全てですが、それを読んで最善手を尽くし、後は天(dr)に祈るという楽しさ(苦しさ?)は格別です。

 オークションが主とはいえ、開始まで時間があったので、お手頃な「関ケ原大作戦」(GJ)を広げていたところ、3人が代わる代わるお声かけをいただき、インスト対戦をすることに。
 初戦は、ASL待ちのほんきちさんがお相手が来るまでと。序盤は、東軍が岐阜城と犬山城を落とし、若干、リードします。

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 と、早々に家康が到着したので、南宮山の吉川勢に問い鉄砲を撃ち込み、寝返りに成功します。
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 さらに、関ケ原に突進した家康は、小早川隊も味方に付けます。
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 西軍は、一か八かで宇喜多隊で家康本隊を狙いますが、逆襲を喰らって、秀家が戦死。東軍の畿内突入を防ぐ手立てはないということで、勝利となりました。
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 第二戦は、yagi会長のコーディネートで、YSGAのBlue Bearさんと対戦に。Blue Bearさんは果敢に赤坂決戦に持ち込むべく、大谷隊を投入します。
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 一時はこれが奏功し、先鋒の福島隊が被害を受け、後退することに。すると、西軍は三成隊も投入し、強力な防衛体制を固めます。
DSCN4822
 ならば、大垣城を迂回せんと、家康本隊と黒田隊が南回りで侵入します。
 西軍は宇喜多隊を大垣に入れ、家康本隊に痛打を与えますが、この隙に黒田隊がするりと関ケ原を突破。
DSCN4824
 高い機動力を生かして、敦賀城経由で畿内に乱入し、次々と城を攻略。こうなると西軍には防ぐ手がなく、東軍の勝利となりました。
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  第3戦は、DUNEの後で、帰り間際に声をかけてくれたゆいしかさんと。岐阜城と犬山城を抜いて、関ケ原周辺に浸透した東軍先鋒に対し、西軍は宇喜多隊、大谷隊、石田隊を持って封鎖します。
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 必然的に薄くなった大垣城に対し、東軍が猛攻を加え、後1ステップに。西軍は大谷隊を緊急に入れ込みます。
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 が、ここで家康が到着。行軍で大垣城に隣接すると、すかさず、問い鉄砲を放ちます。城内で怯えていた赤座・小川隊が寝返り、城は陥落し、大谷刑部は討ち死になります。
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 強引に突破を図る家康隊でしたが、ここは丘陵に陣取る宇喜多勢が敢闘し、一時的に家康を敗走させます。
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 ならば、と方針を切り替えた東軍は、家康の調略で小早川隊を寝返らせます。西軍がやむなく、畿内に防衛線を引き直す間に、さらに伊勢亀山に入る鍋島勢も裏切って、ゲームエンドとなりました。
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 見た目が簡単そうでシステムも軽いので、楽しそうに対戦していると、次々と予期せぬホイホイ効果が(笑い)。ゲームはプレイされてなんぼと考えると、理想的なアイテムかもしれませんね~。

 この日の初戦は、一番駆けのエンジョウさんと「関ケ原大作戦」(GJ)です。 東軍(mitsu)対西軍(エンジョウ)の担当です。

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 序盤は両軍とも、宇喜多や福島らの主力の動きが鈍く、なかなか城が落ちず。結果として、家康の登場が早まります。

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 早々に登場した家康が、南宮山に接敵すると、「問い鉄砲」を吉川勢に撃ち込みます。確率は2/3だったにも関わらず、ああ、二連続で失敗。これで一気に調略ゲージは西軍優勢に。秀頼も出陣し、後は調略が来ればほぼ勝利の状態に。
 こうなったら、小早川を寝返らせて強行突破しかないと、家康が関ケ原に接近します。圧倒的有利な西軍は、とどめを刺そうと石田勢を赤坂に出撃させ、家康の退路を遮断します。
 これが、転機でした。直後から東軍カードが連続し、退路を断ったはずの石田勢が黒田・福島・家康本隊に逆包囲される羽目に。一方的に攻撃を受けた石田隊は三度目の攻撃で散華し、東軍の逆転勝利となりました。ほぼ9割以上で勝利を手にしたのですが、このゲームはこれがあるから痺れます。
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 慣れれば1時間前後ですので、また、対戦したいものです。

 続いて、日本史繋がりで「関ケ原大作戦」(GJ)を戦うことに。陣営は東軍をmitsuが、西軍を水戸爺さんが担当します。
 序盤、やたらと西軍カードが回り、伊勢路が平定されるとともに、第3ターンには早くも秀頼が出陣します。東軍は、カードが来ない上に、戦闘drも悲惨で岐阜城が4ターンまで落ちず。

秀頼出陣、集結する西軍
 第6ターンに家康が登場するものの、西軍は田辺城まで落として、関ケ原に大軍が集結します。
家康登場も・・・
  こうなると、ほぼ西軍の優勢は動かないのですが、なんとか巻き返しを図る東軍は、家康自ら吉川に問い鉄砲を放ち、寝返らせます。
 が、西軍の壁は厚く、突破の見込みはなし。その間に秀頼が豊臣恩顧の武将を説得。黒田隊に続き、池田・浅野隊も返り忠となり、サドンデスに。
関ケ原を抜けず、黒田隊の寝返り
 あまりにもカード廻りの悪さに、せめてもう一戦と、第二戦に。
 今度は逆に東軍の廻りがよく、早々に岐阜城が陥落します。反動か、宇喜多勢は空弁当ばかりで伊勢路の攻略は進まず。
早々に岐阜城陥落
 徳川家康が登場すると、一路、大垣を抜いて、南宮山の吉川を調略します。さらに、関ケ原に進んで、小早川を問い鉄砲で味方に。
小早川寝返り
 さらに鍋島も寝返って、VPは一気に東軍へ。西軍はやむなく関ケ原から兵を引きます。
 西軍は一か八か内府の首を狙って、石田隊が出撃。強行軍で打撃を与えたまではよかったのですが、危機を感じた家康は猛ダッシュで近江に逃げ込み、難を逃れます。
石田隊の奇襲
 こうなると、東軍の畿内蹂躙を防ぐ手はなく、東軍の勝利となりました。
家康、近畿に逃げ込む
 drとカードの結果でどちらにも勝利の可能性がありますが、それ故、どうにもできないことも。もっとも1戦が30-50分程度なので、再戦しやすいのがいいですね。

 立て込みすぎた業務の憂さを晴らしに、10月末、久しぶりに茨城会に行ってきました。筑波山を正面に見ながら、圏央道を北上し、10時過ぎに会場に到着しました。

DSCN4562
 この日の初戦は、水戸爺さんのオファーで「燃えよ!姉川の戦い」(GJ)となります。ゲームについては、前回の今月のソロプレイをご覧ください。陣営は、希望により織田・徳川軍を水戸爺さんが、浅井・朝倉軍をmitsuが担当します。
 第1ターン、決死の浅井勢が姉川を渡河して、酒井隊に襲いかかります。戦闘drは今ひとつでしたが、1戦闘で重損害が出てユニットを除去します。朝倉軍も徳川勢を攻撃しますが、高いモラルで弾かれます。
T1 浅井の突撃
T1戦闘終了時
 第2ターン、魚鱗で突撃する浅井勢は、3ユニットを退却させますが、除去は1ユニットに止まります。一方の徳川勢は高いモラルで踏みとどまり、一歩も引かず。
T2戦闘終了時
 第3ターン、突撃に次ぐ突撃で織田軍の第三列(木下隊)に突入した浅井軍は、池田恒興を含む2ユニットを除去します。織田軍の一部は踏みとどまりますが、却って敵中に孤立することに。同じく反撃を実施した徳川軍は勝ったが故に、つり出された格好になり、朝倉の大軍に囲まれます。
T3戦闘終了時
 第4ターン、混乱し敵中に残った織田軍が次々とモラルチェックに失敗して、一気に損害が上昇します。さらに、遮二無二、突入する浅井軍の先鋒が重損害を連発し、ついに裏崩れが発生します。これにより、3ユニットが崩壊し、このターンの損害は8部隊に。
T4 裏崩れ発生後
 第5ターン、朝倉軍にも大戦果が。敵中に孤立していた大久保、松平、本多忠勝(!)にのべつ幕ない攻撃をしかけ、これを除去します。もとよりユニットが足りない徳川軍は、崩壊の危機を迎えます。また、織田軍もすでに第四列に突入され、混乱ユニットを狙った攻撃により、二度目の裏崩れが発生します。
T5 裏崩れの連続
 第6ターン、なんとか勢いを止めようと織田・徳川軍は奮闘しますが、翌第7ターンまでに徳川軍はさらに4ユニットを失い、事実上の崩壊となります。織田軍は、第五から第七列まで注ぎ込みますが、イニシアチブを奪回できず、一方的な攻撃を受け続けます。
T7 徳川勢崩壊
 第8ターン、ついに織田軍は馬廻り衆まで注ぎ込んで、なんとか踏みとどまります。
T8
 が、第9ターン、この日、三度目の裏崩れが発生!裏崩れ2は避けられたものの、すでに40近いユニットを失い、徳川家康も重包囲下におかれ、挽回は困難と判断。信長は佐久間と森に殿を命じると、撤退を発令し、勝負は決まりました。
T9 三度目の裏崩れ
 水戸爺さんは初プレイということもあり、つい、反撃の誘惑に駆られて、部隊を突出したのが響きました。特に徳川勢は、なまじモラルが高いために前進して包囲されるパターンに。せっかく逆襲で突破しても、次ターンに主導権を取れないため、包囲下で攻撃を受け続け、最後は敵中で混乱して除去される負のスパイラルになってしまい。序盤は本当に苦しいのですが、織田・徳川軍は第10ターンくらいまでは耐えに耐えて、部隊数を維持することが必要なようです。
 もっとも、ご本人は6ゾロによる討ち死がなかったので、喜んで(?)いました。また、いつでも再戦できますよ~。

 月が変わって、今月のソロプレイ第1弾は「燃えよ!姉川の戦い」(GJ)です。このゲームはその名の通り、1570年に行われた姉川合戦(または三田村の戦い)を描く合戦級です。強ZOCに、強制的戦闘後前進、士気チェックと合戦級らしい仕組みですが、決定的に異なるのが強力無比なイニシアチブです。
 ターンはじめに、両軍が2d6して大きい側が主導権を取るのですが、イニシアチブ移動で先制できる上に、一方的に攻撃ができます。防御側も「崩れ口の勇」(士気チェックで2を出す)か、敵の攻撃が失敗すると、反撃ができますが、数が多いと殴られっぱなしに。
 攻撃はファイヤーパワーで第2攻撃力以下だと敗走チェックですが、第1攻撃力以下になると除去チェックとなってしまいます。この除去チェックで12を出すと、討ち取りでVPが2倍になる上に、敵に裏崩れチェックを強要できます。
 裏崩れは、その名の通り、後方の混乱状態の部隊が士気崩壊して除去されます。恐ろしいのは、先の裏崩れで混乱ユニットが除去されて、そのターンの損害が10ユニットを越えると、今度は通常部隊が混乱になる裏崩れ2が発生します。次にまた、裏崩れが起こり、さらに裏崩れ2が・・・と、あっという間に軍が崩壊します。
 事前の演習では、ターン修整でイニシアチブを取った浅井軍が、織田軍を押しまくり、どこかで裏崩れが発生。そのまま、裏崩れ2になると、ほぼ勝敗は決まったも同然ですが、たいていはギリギリで踏みとどまることに。織田軍がイニシアチブを取り返すと、豊富な鉄砲(高い第2攻撃力)により士気チェックが増加し、両軍とも混乱状態が増えて、混戦気味に。最後は、数で勝る織田軍が浅井軍を撃退し、勝利となる展開が多く。ちなみに、徳川軍はゲーム最強のモラル値があり、早々には崩れず。織田軍との反撃と同時に反攻に移り、朝倉軍を圧倒します。直前のプレイでは、最終ターンに1点差で、織田軍が勝利しました。
 固定セットアップに従い、ゲームを開始します。

T0
 第1ターン、自動イニシアチブを取った浅井・朝倉軍が、姉川を渡って攻撃をかけます。徳川軍は鉄壁の守りで踏みとどまりますが、奇襲を受けた織田軍の第一陣は、半数が敗走します。奇跡的に、除去ユニットはなし。
T1
 第2ターン、やはり、自動イニシアチブを取った浅井・朝倉軍は、織田・徳川軍に猛攻をかけます。魚鱗で突入する浅井軍は、突破され分断された金森長近に重損害を与え、これを討ち取ってしまいます。また、高いモラルで強力な壁の徳川軍に対し、朝倉軍が2つの重損害を与え、家康の指揮にも関わらず、小笠原長忠と平岩観吉が除去されるという危機的事態に。その後の裏崩れで除去ユニットが1に治まったのは、望外の幸運でした。
T2
T2終了時
 第3ターン、浅井軍は第三陣の木下勢に襲いかかり、これを半壊させます。同時に左翼から磯野隊が突進し、混乱ユニットを除去します。徳川軍も戦線を縮小し、必死の防戦に努めますが、またも重損害で小笠原隊が壊滅した上、酒井、大久保、家康本陣さえも敗走し、崩壊手前になります。
T3戦闘
T3戦闘終了時
 これにより、破壊的な裏崩れが発生します。数多くの混乱ユニットが裏崩れ1で壊滅。そのため、通常ユニットが動揺する裏崩れ2に突入します。生き残った織田軍の半数が混乱状態になり、徳川軍の酒井、大久保までも除去され、このターンだけでが22ユニットが壊滅に!
T5 再び、裏崩れ!
T3 裏崩れ1から裏崩れ2へ!
T3終了時
 一度に多くのユニットが除去されたため、第4ターンこそ、奇跡的に裏崩れは起こらず。が、信長本陣まで投入した回復では、drにそっぽを向かれ、ほとんどが混乱状態のまま。
 止めとなったのは、第5ターンでした。浅井軍は、中央で抵抗を続ける木下隊を一瞬で瓦解させると、混乱した柴田勢を強襲し、再び、裏崩れに。
T5戦闘
 これにより、織田軍の15ユニット以上の混乱部隊が除去され、裏崩れ2に突入。結果、前回を上回る24ユニット(!)が除去され、通常状態の織田軍はわずかに10ユニットに。唯一の救いは、完全包囲された徳川軍が士気チェックを撥ね除け続けたくらいか。
T5 再び、裏崩れ!
T5終了時
  その後は、単なる殲滅・追撃戦になります。浅井軍は、残った織田軍を分断突破し、信長本陣に迫ります。信長は後退しながら、回復した部隊で止めようとしますが、強烈な浅井軍の怒濤突進で混乱状態が増え続け、第6ターンと第7ターンにも裏崩れが発生します。皮肉なことにユニットが減りすぎたので、裏崩れ2が起こらないという末期症状に。
T7 家康敗走、除去
 徳川軍は圧倒的な包囲状態の中、粘りに粘ったものの、朝倉の大海に1ユニットずつ呑み込まれ、第7ターンには徳川家康が除去され、撤退が決定しました。
信長敗走
 結局、織田・徳川軍は一度もイニシアチブを取れないまま、崩壊し、おそらく織田軍は畿内から一掃されたことでしょう。最終的に信長陣営が畿内を再制圧することは間違いないでしょうが、軍事力の再建に数年かかり、信玄が西上を開始すると、さらに時間がかかることに。本能寺の変も相当遅れるか、あるいは先に信長が戦死なんてこともあったかも。光秀は、裏切り者にならずに済んだかも。
終了時

 後半になったところで、対戦待ちのエンジョウさんと「関ヶ原大作戦」(GJ)に再戦といきます。東軍(エンジョウ)対西軍(mitsu)です。
 序盤、いきなり岐阜城と犬山城を落とした東軍は、河川を渡り、赤坂西へ向かいます。

東軍、美濃を制圧
 ここで、強引に関ヶ原突破を図られたら厄介でしたが、東軍は家康を待つことに。
 時間の猶予を得た西軍は、大津城と伊勢路の攻略を進め、ついに秀頼が出陣します。そして、このタイミングで家康も登場します。
家康、赤坂に到着
 両軍の主力が美濃に集結。ここで家康が南宮山の吉川広家を恫喝し、寝返りに成功します。
膠着気味に
 が、これを予測していた西軍は、伊勢路から舞い戻った宇喜多勢で攻撃し、南宮山に前進します。
 南宮山を巡って、攻撃と反撃、回復で膠着気味になります。
 業を煮やした家康本隊は、ZOC to ZOCの直接移動で大垣城をすり抜けると、伊勢路に向かいます。
 これを見た西軍は、家康撃破のチャンスと、石田・宇喜多・毛利元康隊が追撃をします。
 関ヶ原南方で包囲された徳川勢は、度重なる攻撃を回復で凌ぎますが、石田隊の強行軍を受け、ついに壊滅!この瞬間に、西軍の勝利が確定しました。
家康憤死
 東軍は、早々に岐阜を制圧した後は、迅速な突破が有効なようです。次は、こちらを担当してみたいです。

 この日の初戦は、変形カードドリブンの「関ヶ原大作戦」(GJ)です。戦国好きのエンジョウさんをお誘いし、東軍(mitsu)対西軍(エンジョウ)でインストプレイでしたが・・・。
 序盤、やたらと西軍カードが回り、第1ターンに安濃津城が落ち、かつ、毛利勢があっという間に活性化します。大津城も落ち、数ターンたたずに秀頼が出陣することに。

T1 宇喜多が安濃津城を占領
ああ、福島が返り忠
 東軍も、なんとか岐阜・犬山城を落とし、先鋒が赤坂に到達します。
 と、ここで西軍は毛利輝元・秀頼が最前線に出て、恫喝に。この賭は失敗し、福島隊の連続攻撃で、毛利輝元が討ち死にし、秀頼も風前の灯火になりましたが・・・間一髪、宇喜多の増援が間に合い、サドンデスを免れます。
前に出すぎた毛利が風前の灯火に
 東軍は家康が登場し、一路、赤坂へ。と、今度は宇喜多隊と突進した秀頼が、再度、福島隊に恫喝。「市松、太閤殿下の御恩を忘れたか!」これに動揺した福島正則が、西軍に返り忠!
早くも、秀頼出陣
 怒り心頭の家康が再度、寝返りを目論見、接近しますが、西軍は福島隊を後退させてしまいます。ならば、秀頼を討ち取るまでと、宇喜多隊を攻撃しますが、膠着しているうちに、今度は池田・細川隊が西軍に返り忠し、家康本隊を攻撃します。
池田、細川も寝返り
 「あやつらに、鉄砲を撃ちかけよ!」内府の怒声におびえた池田・細川隊が再度、東軍に寝返ります。
 が、この隙に宇喜多隊が、家康本隊を直撃!凄まじいdrで、家康隊がわずか1ユニットに。背後を遮断された徳川は後退もできず。
包囲された東軍
 迎えた次ターンの先手は・・・宇喜多隊!秀家の号令の元、放たれた一斉射撃で、家康隊が壊滅し、西軍のサドンデス勝利となりました。
家康討ち死に
 東軍は実直な手を打ったはずですが、ライトアイテム故のブレもあり。形としては、総大将が討ち取られる(あるいは寸前)という、盛り上がったシーソーゲームでした。

 続いて、戦国アイテムから「関ヶ原大作戦」(GJ)です。今年は桶狭間の戦い460周年と同時に、関ヶ原の戦い420周年でもあり。
  「関ヶ原大作戦」(GJ) は、クォーターマップにカード・プル・システム(あるいは強制型CDS?)という非常にプレイしやすいアイテムです。両軍は引いてきたカードの指示で「東軍の外様大名の活動」とか「三成の指示(いずれか戦意1以上の指揮官が活性化)」をプレイします。内容が限定されているので、チット・プル・システムと同様に、ノービスにも優しい作りです。
 活性化には、移動・攻撃・回復があり、いずれかを選んで実施します。東軍には「家康動く」という終了カードがあり、これが出ると家康の活動後、カードを全てシャッフルして、次ターンに進みます。
 敵の城を落とすか、敵の指揮官を除去すると、一般部隊の戦意及び調略ポイントが自軍有利に動きます。秀頼が出陣するか、家康がマップに登場すると、調略または恫喝ができるカードがデッキに加わります。この調略ポイントが重要で、drして数値以下で一般部隊が寝返ることに。また、敵が調略ポイントを持っていても、drして2以下(他の部隊が隣接していれば3以下、家康か秀頼が隣接していれば4以下!)で恫喝して寝返らせることができます(小僧に鉄砲を撃ち込め!)。ただし、失敗すると、戦意及び調略ポイントが敵に2有利になります。
  第1戦は、東軍(Tommy)対西軍(mitsu)の戦い。序盤、西軍カードがよく周り、宇喜多勢があっという間に伊勢路を平定し、毛利元康が大津城を落とします。これにより、真打ち毛利輝元が秀頼を奉じて、大坂城から出撃します。

T2
T3 早くも伊勢路と大津城が陥落
 東軍は、戦闘drが酷く、岐阜城攻略に5回もかかる停滞ぶり。そうこうしているうちに、第4ターンには秀頼の親書に接した黒田勢が寝返り!
T3 岐阜城が鉄壁の守り
T4
 第5ターン、家康到着により打開を図りたい東軍でしたが、先んじて西軍が濃尾河川に突入していきます。
T5 家康到着も
 乱戦の中、第7ターンには清洲に退却して損害を回復していた福島正則が寝返り! 
T7 清洲の福島正則、寝返り!
 第8ターン、秀忠も到着しそこここで乱戦が起こる中、秀頼の4度目の誘いで、池田隊も寝返り!これにより、西軍の調略ポイントが振り切って、サドンデス勝利となりました。う~む、亡き太閤の忘れ形見秀頼の親書、恐るべし!
T8 秀忠到着も、池田も寝返り
終了時
  第2戦も、東軍(Tommy)対西軍(mitsu)の戦い。序盤、前回が嘘のように東軍にカードとdrが周り、第2ターンに早くも岐阜城が陥落します。
T2 岐阜城陥落
 この勢いのまま、第4ターンに東軍先鋒は早くも赤坂を突破し、関ヶ原を窺います。
T4 東軍先駆隊、赤坂へ
 西軍が急いで防衛線を引くものの、第5ターンには早くも家康が到着します。
T6 西軍が必死に防衛線を引くが
 そのまま、西進した家康隊は丘陵に籠もる宇喜多勢を強襲し、三度の突撃でこれを撃破してしまいます。
T7 家康が宇喜多勢を攻撃
 家康は南宮山を確保し、その間に秀忠も到着し、西軍は絶体絶命に。
T8 家康、南宮山を確保
 が、やはり、転換点は秀頼出陣でした。田辺城を陥落させたことで、毛利輝元と秀頼が大坂城を出陣します。第11ターン、直後に送った手紙により、池田隊を含む2部隊が寝返り(調略値はわずかに1)!
T11 やっと出撃した秀頼が、東軍2部隊を寝返りに!
 それでも東軍は、関ヶ原の強行突破を狙いますが、大谷勢の活躍でこれを抜けず。
T12 大谷勢の奮闘
 気をよくした西軍は、毛利輝元隊を家康にぶつけますが、ここは戦上手の家康が見事に反撃!猛烈な突撃であわや輝元と秀頼が討ち取り寸前に。
T14 毛利輝元、あやうく狩られるところで・・・
 と、第15ターン、大垣城を出撃した石田隊が、損耗した黒田勢を殲滅し、勝利まであと一歩に。
 第16ターン、清洲城への街道を封鎖していた東軍部隊が、ここで寝返り!強行軍で清洲城を陥落させた西軍が、サドンデス勝ちとなりました。
T16 黒田隊も寝返り!
 それにしても、秀頼の調略はすごかった!2戦で6部隊を降誘に成功し、一気に勝負を決めました。亡き太閤の威光、恐るべし!調略と恫喝はdr次第ですが、一気に勝負が決まるシステムのため、短時間で「関ヶ原」らしさを楽しめる秀作です。

 8月最後の休日に、盟友Tommyさんをお誘いして、このところ、マイブームの戦国オフ会を行いました。初戦は、ソロ演習だけでまだ対戦のなかった「信長軍記」(WGJ)です。
 第一戦は、信長側(mitsu)対反信長側(Tommy)の戦いです。第1ターン、大高城を狙う今川軍に対し、小河城の水野忠政が妨害を行っているうちに、定石通り、勝幡城と犬山城を占拠し、威信を5に上昇させます。反織田側は沓掛城と重原城を落とし、尾張南部に圧力をかけます。

T1
 第2ターン、可能な限りの動員ポイントを銭に変え、先手を取った織田軍は、大高城を確保します。代わりに小河城を失いますが、これは想定済みで、先に尾張中央部を制圧すべく、主力で末森城の織田信行を攻め、東部一帯を固めます。
T2 大高城占拠
 第3ターン、斎藤道三が敗死し、この報を聞いた清洲勢が反乱を起こします。が、まずは、南部を固めるため、先手で鳴海城を攻撃し、山口親子を降伏させます。反信長側は、荒子城に調略をかけるのがやっとです。
T3 鳴海城も獲得
 第4ターン、またも先手を取った信長側は、あっさりと小河城を奪還します。ここで、坂井大膳らの清洲勢が勝幡城を狙いますが、林美作守がカウンターで清洲城包囲の付け城を築いてしまいます。帰還できなくなった清洲勢は、1ユニットが安祥城に逃げ込み、1ユニットが解散してしまいます。
T4 小河城を奪還
 第5ターン、すかさず、信長側は弱体化した清洲城を攻め、これを降伏させます。なんとか反撃に出たい反信長側は、鳴海城に4戦力を当て包囲下におきます。信長主力がこれを撃滅しますが、その間に小河城を反信長側が確保します。
 第6ターン、小河城を巡って、両陣営の激戦となります。先手で信長側が小河城を奪還したのはよかったものの、三河平定で大量の兵力を動員できるようになった今川軍がこれを包囲します。信長側は必死に増援を送り込もうとしますが、今川軍が巧みな警戒線を引いてこれを阻止します。運命の攻城の結果は・・・小河城、陥落せず!
T6
 これが落ちていたら信長敗死でサドンデスでした。反対に今川軍は大量動員の漬けで、大半の部隊を解体せざるを得ず。結果、この時点で51点を獲得している信長勢を駆逐することは不可能ということで、投了となりました。
 第2戦は、陣営を入れ替え、信長側(Tommy)対反信長側(mitsu)の戦いです。反信長側は、ともかく序盤で差を付けられないようにして、三国同盟と三河平定を待つ持久策を取ります。
 第1ターン、信長側は南部の要衝大高城を確保せんと、主力を投入し、先手を取って沓掛城を支配します。反信長側は先の作戦通り、妨害に徹し、大高城は無主のままに。
T1
 第2ターン、三国同盟が成立し、反信長側は次ターンの動員ポイントが劇的に増加することに。前ターンに大高城に拘ったため、威信が伸びなかった信長側は、勝幡城を確保し、威信を1ポイント上げます。反信長側は変わらず、大高城を確保させないように妨害を繰り返します。
T2
 第3ターン、動員ポイントを全て銭に廻した反信長側が先手を取ります。電撃的に大高城へ兵糧入れをして、これを占拠します。信長側はやむなく犬山城を確保し、威信を5にしますが、直後に包囲された小河城が陥落し、威信は再び4に。
T3
 第4ターン、ここでまさかの番狂わせが・・・。信長側が6を出し道三の敗死となり、清洲勢が反信長側に。反信長側が調略による揺さぶりのため、全動員ポイントを7銭にしていたところ、信長側が投入できる銭は5ポイントのみ!反信長側が実質、3手番を実施できることになり、清洲勢が津島を、今川軍が熱田を抑え、サドンデス!反信長側が勝つにはこれしかない、という流れで、勝利できました。
T4 熱田と津島を電撃占領で、サドンデス

 お昼前に、手の空いた今川(水戸爺)、武田(mitsu)、北条(ゆいしか)の3人で、もう一つの双六「戦国☆ろわいやる」(同人)を対戦しました。
 序盤、先手の今川が順当にVPを目指し、武田、北条が続きます。と、一揆が起こった武田が、戸石崩れで大敗北を喫し、最下位に転落します。
 そのまま、今川独走かと思われた中盤、今度は義元が桶狭間で大敗北。これで、堅実な経営を続けてきた北条がトップに乗り出します。  

逆転勝利かと思われましたが・・・
 終盤、特殊ルール(ゾーン3からスタート)で早期の再建を遂げた武田が、北条を猛追。大敗北した今川の領土を「早きこと疾風のごとし」侵食し、最後のVPでジャスト20で勝利に!
今川の大敗北
 と、帰宅してから記録画像を確認してみたら、途中で出兵による3VPを取った時点で、一度、出兵コマを取り除くことになっていまして。次にゾーン3からスタートしても3点しか取れず、ギリギリ、20点にとどかなかったことに。
 よって、正しくは、北条(ゆいしか)の勝利となりました。う~む、リクエストで破れた阪神のよう(泣き)。

 最後にお願いしてプレイしたのが、「萱津合戦」(CMJ) です。システムは「浮野の戦い」とほぼ同じですが、こちらはジャンケンではなくdrに戻っています。他の変更点としては、信長率いる那古野勢は額面戦力が3とやや劣りますが、この部隊だけが複数ユニットによる集中攻撃が可能になっています。
 第一戦は、那古野・犬山陣営(str)対清洲陣営(mitsu)の戦い。秘密裏のセットアップは、那古野・犬山陣営(str)は中央に犬山勢を、両翼に那古野勢を置く鶴翼の陣とします。一方の清洲陣営はこれを読んで左翼に集中した斜形陣を引きます。

T0
 第1ターン、先手を取った清洲陣営は、防御力の薄い正面の那古野に襲いかかり、これを波状攻撃で撃破していきます。那古野・犬山陣営も犬山勢を投入し、時間を稼ごうとしますが、却って乱戦に巻き込まれ、ユニットを失い、中央を分断されます。
T1
 第2ターン、清洲陣営は、包囲した左翼の敵を、次々と撃破します。那古野・犬山陣営も反撃で3ユニットを撃破しますが、消耗戦となり、ターン終了時に残ったユニットは、5:3と圧倒的に。
T2
 第3ターン、多勢に無勢の清洲陣営は、信長本陣が包囲され、一撃目は退けたものの第二波をこらえきれずに、敗走。逃げ場がなかったことから、信長が討ち取られ、サドンデス負けに。そう、ジャンケンさえしなければ、勝てるんです!(本当か?!)
T3 信長打ち取り
 第二戦は、陣営を入れ替えて、那古野・犬山陣営(mitsu)対清洲陣営の戦い(str)。セットアップは、那古野・犬山陣営が中央から右翼に集中打撃力のある那古野勢を置き、左翼は守山勢で斜形陣を引きます。対する清洲陣営は、左翼奥に本陣を置く防御態勢に。
 第1ターン、戦闘はいきなり激戦に。那古野・犬山陣営と清洲陣営がともに右翼からの旋回攻撃を実施し、両軍に損害が嵩みます。が、ここで戦闘drは清洲勢に微笑まず。イーブンから+1で攻撃をかけるものの、drは途中の1回を除き、6連続で「1」!対する那古野・犬山陣営は「5」「6」を連発し、逆襲で敵を除去していきます。イメージは、あまりに自分のdrが惨くて突っ伏すstr会長(途中でダイスを変えていました、笑い)。

DSCN4131

 第1ターンが終わった時点で、ユニット数は7:4と那古野・犬山陣営が優勢に。
T1
 第2ターン、ここがチャンスと那古野・犬山陣営が集中攻撃を実施しますが、今度は逆にdrが優れずに+6の正面攻撃で敵を撃破できず。と、個々の戦闘力で勝る清洲勢が反撃に転じ、1ユニットを除去します。
T2
 第3ターン、思わぬ乱戦になった中、ともに戦力を失い、気がつけばユニット数4:3で信長が包囲下に。ここで、清洲陣営が乾坤一擲の攻撃を行い、一撃は耐えたものの、第二撃でわずかdr差1で、信長が敗走。逃げ場がなかったことから、これも信長が討ち取られ、ゲームセット。
T3 ああ、信長、散華
  いやー、面白かった。浮野と萱津ともネタゲームと思いきや、十分に思考と運を要求される佳作でした。CMJ誌の記事はおちゃらけでしたが、ゲームは極めてまともなラブノブ会(「戦略級:桶狭間の戦い」と「桶の狭間のヨシモト」はネタでしょうけど)。発表当時はほぼ話題になりませんでしたが、実際にプレイすると正しい評価ができました。 
 というわけで、降ってわいた信長マイブームに乗って、ちはら会にも持ち込みます。

 「KOMET!」のソロプレイで鋭気を養った(?)後、str会長をお誘いして、信長祭り第4弾の「浮野の戦い」(CMJ)をプレイすることに。
 同名の尾張統一最終戦を描いた合戦級なのですが、戦闘システムが変わっていまして。そう、「戦術選択」という名のジャンケンなんです。はじめはただの運のしゲームだと思って、イケイケの攻撃をかけたのですが・・・。

DSCN4111
 第一戦は、信長陣営(mitsu)対信賢陣営(str)で対戦。兵力の集中とばかり、強引に攻撃をかけた信長陣営は、大きな戦果が挙がらず。信賢陣営は、行動済みの弱体化した部隊を狙って反撃を仕掛け、次々と敵を撃破していきます。そのまま、信賢勢が総大将の一人織田信清を打ち取って、サドンデス勝利に。
DSCN4115
 ただ、運がなかっただけと学ばないmitsuに対し、str会長は「けっこうこのゲーム、奥深い」と考え深げ(本当か?!)。
 第二戦も、信長陣営(mitsu)対信賢陣営(str)で対戦。信長が先陣を切って敵を潰走させたのはいいのですが、今度はこれを狙って信賢勢が反撃。ジャンケンに一つ勝てば大丈夫(そうなれば釣り野伏ができる)と思っていたところ、ああ、二つとも負けで、第1ターンに信長が敗死。「これは、魚鱗対鶴翼の戦いを再現した名作に違いない」とstr会長は目を輝かせ・・・(ひょっとして、本当?!)。
R2
 第三戦は陣営を入れ替えて信長陣営(str)対信賢陣営(mitsu)で対戦。それでも「ジャンケンで勝てばいいんだよ」と信賢陣営は強気の用兵をしますが、str会長はジャンケンも強かった!あいこを挟んで6連続勝利で、信賢陣営が崩壊し、三連敗に。str会長は「これは、VASSALのモジュールを作るしかない!」とすっかり惚れ込んでしました。
DSCN4117
DSCN4121
 帰宅してから、作戦研究(!)をしてみたら、ジャンケンで勝つと敵に1ヒット、あいこでは両軍に1ヒットというのがミソでして。行動済みになって耐久力が落ちた敵に2ユニット以上で攻撃をかけると、5割弱の確率で敵を討ち取れます。逆に未行動だと3ユニットで攻撃しても、即撃破できるのは、1割程度です。実は、ソロでプレイした時は、1d6で判定していたので、あいこの確率を間違えていて、勝手に「馬鹿ゲー」と思い込んでいました。
DSCN4118
 だって、「戦術選択」のイラストが描かれたマップが「あまりに馬鹿ゲー」っぽくって。何ごとも、見た目で判断してはいけないという教訓でした。というわけで、研究も済んだので、勝利できるまで、ちはら会に持ち込みます(笑い)。

 続いて、手の空いていた水戸爺さんとゆいしかさん、mitsuとで、もう一つのネタ「茶筅髷双六」(WGJ)をプレイしました。
 今月のソロプレイで、記述したとおり、どこかで6を出すと終了と、かなり信長に厳しい内容になっていて、まず、ゴールまで辿り着きません。ルール説明もそこそこに(双六ですから)、早速、プレイしましたが・・・。
 第一戦は、早々にゆいしか信長が「土田御前に愛され、素直に育って」終了。続いて、水戸爺信長が道三との会見で謀殺され、脱落。mitsu信長は、稲生の戦いまで粘ったものの、武運拙く討ち死に。

R1
 第二戦も、ゆいしか信長が「土田御前に愛され、素直に育って」終了。普通に愛情を受けると、戦国では生き残れないのか?!水戸爺信長はマムシとの会見どころか、嫁入りした濃姫に寝首をかかれて、死亡。mitsu信長が道三との会見で謀殺され・・・まさにマムシとその娘じゃい!
R2 濃姫に寝首をかかれる
 そろそろ、無理じゃないか感が漂い始めた第三戦、水戸爺信長とmitsu信長が早々に脱落する中、 前世で2回も「土田御前に愛され、素直に育っ」たゆいしか信長が、快進撃!家督相続で少し手間取ったものの、道三に気に入られ、稲生で権六を叱りつけ、浮野で尾張を統一して、運命の桶狭間へ。だいたい、ここで手間取って、討ち死にすることが多い中、なんとあっさりと奇襲に成功!そのままの勢いで天下人に。
R3 奇跡の天下人!
 う~む、以前のソロプレイでは40回以上のトライアルで辿り着いた境地に、たった三戦で到達したゆいしか信長。自分の職業分野では、いかに3歳までに愛着形成ができるかが大切と言われており、それを地で行った感があります。独眼竜にしろ、甲斐の虎にしろ。戦国武将は、どうも反対の事例が多くて。育児放棄の土田御前には、子どもを愛すると来世でいいことありますよ、と言ってあげましょう(笑い)。

 この日は、個人的には「信長祭り」と称して、「信長軍記」をはじめ、「桶狭間合戦」「萱津合戦」「浮野の戦い」など、信長関連のアイテムばかり持ち込んでいまして。str会長と「桶狭間合戦」を対戦しました。

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 第一戦は、今川軍(mitsu)対織田軍(str)の戦いです。第3ターンに今川義元が士気ラインを突破したところで、「豪雨」を突いて移動した織田軍が「大駆け」で迎撃します。圧倒的な戦力差で即討ち取りかと思われましたが、かろうじて生き延びた義元は沓掛城方面に退却します。

T4 義元、迎撃さる

 これを追って、信長本隊が猛追を掛けたのですが・・・。 

T5 織田勢が猛追も・・・

 すわ、大将を守れ!と「大攻勢」で大量の援軍が戦地へ。信長も援軍を投入して激闘しますが、多勢に無勢で逆に打ち取られ寸前に。

T6 今川軍の援軍が到着
 今川軍は、精鋭松平勢も投入し、圧倒的な包囲網を引きましたが、ここで織田軍が「突破」。敵の間隙を突き、脱出に成功します。

T7 精鋭松平勢が繰り出すも・・・

 この結果、大高城と鳴海城の士気が墜ちて、危ういところで織田軍の勝利となりました。

 第二戦も、同じ陣営で対戦。やはり、義元を早期に大高城入りさせるしかないと、今川軍は遮二無二、突進し、第3ターンに士気ラインを越えます。そのまま、南側を突破し、無事に大高城へ。

T3 早くも士気ライン越え
 こうなると、今度は織田軍が攻勢に出なければならなくなりますが、考え抜いたstr信長が用いたのが「挑発」。これに載せられた義元が、よせばいいのに郊外に引き釣り出され、あやうく戦死の危機に。
挑発で、義元隊が釣り野伏をうけ・・・
 ここで、今川軍はとっておいた「松平勢の兵糧入れ」を実施し、なんとか持ち堪えます。
 こうなったら、大高城を強襲で落とすしかないと、織田勢は幾度となく攻撃をかけましたが、厚い防御陣地と松平勢の追撃に阻まれ、最後は信長が打ち取られてゲームセットに。
 第三戦は、陣営を入れ替えて、今川軍(str)対織田軍(mitsu)の戦いに。織田軍は、義元の電撃侵攻を押しとどめるべく、一手目で「敦盛」、二手目で「大駆け」を使って鳴海城を攻めます。ここで、10ユニットで7発という奇跡のdrが出て、なんと鳴海城が陥落!
鳴海城陥落
 第3ターン、「熱田神宮戦勝祈願」で「大駆け」を再使用して、丸茂砦に到達すると、「続く「雷雨」で先手を打って桶狭間を封鎖してしまいます。
T3 桶狭間封鎖
 やむを得ず、義元隊は北の田楽狭間から進入を試みましたが、待ち構える織田軍は「先制攻撃」や「乱戦」に持ち込み、敵主力を撃破。義元本陣のみになったところで、投了となりました。
やむを得ず、義元は田楽狭間に
 前回、Tommyさんと10連戦した教訓から、義元は早駆けで大高城を目指し、信長は大駆けで迎撃を試みる作戦が有効なようです。「雷雨」がいつ来るか、「早駆け」がいずれに来るかによって、確率が上がります。また、今回、str会長が取った「挑発」を使えば、大高城に入られても義元を討ち取れる可能性があり。やっぱり、このアイテムは抜群に面白いです。  
桶狭間
                 

 今月のソロプレイで紹介した「戦略級:桶狭間の戦い」(CMJ)を持ち込んだところ、ちはら会名誉会員のこまいふさんが乗ってくれまして。
 第一戦は、今川軍(こまいふ)対織田軍(mitsu)の戦い。♪人間五十年~、と敦盛を舞って出陣した信長(3戦力)。が、今川軍が25戦力で押しつぶし、DEで勝利。この間、わずかに10秒!

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 第二戦は、陣営を入れ替えて、今川軍(mitsu)対織田軍(こまいふ)の戦い。こちらも、一発DEで東海一の弓取りの勝利に。
 第三戦は、再び、今川軍(こまいふ)対織田軍(mitsu)の戦い。「尾張の織田なぞ、ひねり潰してくれる」と、傲慢な義元でしたが・・・信長の決死の突撃で首級を上げられ。が、怒り狂った今川軍の反撃を受けて、信長も敗死(EX)。尾張に侵攻できなかったので、規定上、織田軍の勝利に。
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 感想戦(!)まで合わせても、実質5分の「桶狭間」劇場でした。ちはら会アイテムをこよなく愛する、こまいふさんは、終始、にやつきっぱなし。「mitsuさん、人生の残り時間を考えて、こんな手間をかけるか、考えるべきです」と「説諭」。うれしさのあまり、マスクが外れるくらい。プレイ用、予備、棺桶用(!)と、同アイテムを3つも持っているこまいふさんに、言われてもねぇ・・・(笑い)。
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 こちらに、最速のAARが載っています。
https://www.mustattack.net/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=51398&comment_count=3
 午後になって、str会長が到着されたので、報告をしたところ「じゃ、やってみますか」。なんと、こんなアイテムを二人と「対戦」できるなんて!!
 第一戦、第二戦は、今川軍(str)対織田軍(mitsu)の戦い。やっぱり、今川軍に踏みつぶされて、信長戦死。
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 第三戦は、陣営を入れ替えて、今川軍(mitsu)対織田軍(str)の戦い。勢いそのまま、今川軍が尾張を蹂躙し、勝利。
 第四戦、こちらは、今川軍が勝手にEXを出し、規定により織田軍の勝利に。
 最終第5戦が、やっと、桶狭間っぽく。初手で今川の攻撃でCA2となり、織田軍が初の反撃!結果はEXで、規定により織田軍の勝利に。
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 こんなネタゲーなのに、二人ともスマホを取り出し、パチパチ!(ネタゲーだからか??)「本日の田楽(狭間)料理」とか言って、インスタに上げないことを祈っています(笑い)。
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 今月のソロプレイ第8弾は、マイブームの戦国時代アイテムから「信長軍記」(WGJ)です。若き信長の尾張統一キャンペーンで、信秀から家督を継いだ1552年から桶狭間合戦の翌年の1561年までの期間を扱います。

T0
 シークエンスは、動員-行動-帰還となっていて、生産を含む戦役級です。信長陣営と反信長陣営は、動員表でdrしてユニットを動員するか、2動員ポイントを消費して1銭(活動資金)を獲得します。熱田と津島を抑えていた信長陣営は、さらに威信点分の銭を追加で得られます。
 行動では、移動・合戦・包囲(攻城戦)・調略があり、銭が多い側から、いずれかを実施できます。銭の差が大きいと、一方的に先んじることができるシステムです。
 移動は、スタック数で許容移動力が異なり、大軍ほど動きづらくなっています。敵と同じへクスにいる場合は、2倍以上のユニットを残さないと、移動ができません。(そこに城がある場合は、包囲をすれば自由に移動できる)。
 戦闘は通常の戦闘比で、城のレベル分、防御側に有利なシフトをします。信長陣営は特別ルールで、最大2シフトができる親衛隊(赤母衣、黒母衣)とdrを必ず「6」にできる信長参戦効果があります。
 調略は銭1を消費して、中立武将をいずれかの陣営へ調略するか、「裏返し」にします。文字通り、ユニットを裏返し動静を決めるもので、それまで自陣営だったユニットが中立に戻ったり、寝返ったり、あるいは中立から自陣営になったりします。となると、銭がある信長陣営に有利かと思われがちですが、実は中立武将のほとんどが、反信長です。つまり、信長陣営は敵対する中立武将を味方にするのは難しく、中立にするのがやっとという展開になります。
 ターンの終わりに帰還があり、自陣営の城レベル分までのユニットをユニットを撤収させます。これを越える分は、保管ボックスに置かれ、再動員をしなければなりません。つまり、大兵力を動員したのはよいが、城を攻略できないと、全て解散となります。
 どのくらいの兵力を動員して、どのような行動を取らせるか(銭を投入できるようにするか)、バランス感覚が問われます。
 今回は、数回の演習の後、エラッタと改訂ルールを適用してのプレイとします。
 第1ターン、両陣営は動員ポイントを全て銭にして、行動に向けます。先手の信長陣営は、信頼の置ける譜代衆織田信光を、無人の勝幡城に移動させ、威信点を1つ上昇させます。
 反織田陣営は、今川軍2ユニットを無人の大高城に向かわせますが、織田陣営はすかさず、1ユニットを投入し、自動占拠を阻みます。反織田陣営はさらに2ユニットを増援に送ると、織田陣営ユニット攻撃し、これを後退させて大高城を占領します。
T1 勝幡占拠、大高城攻略
 と、ここで織田陣営はとっておきの調略で、敵対する中立武将山口父子を味方に引き入れます。これにより、銭獲得の基準になる織田陣営の威信点は5となります。
 第2ターン、このターンも同じく、全て銭へ転換しますが、威信点上昇により、織田陣営の銭は7と差が開きます。
 一方的に3手番ができることを利用し、織田陣営は末森城の織田信行を囲み、これを降参させます。また、数少ない味方の犬山城の織田信清に、調略をしかけます。
  やっと動けるようになった今川軍は、尾張南部の敵拠点小河城を囲みますが、織田軍はカウンターで大高城を包囲します。包囲戦の結果、両城とも陥落します。相対的に織田陣営の威信が1上昇したことになります。
T2 大高城奪取
 第3ターン、このターンの銭は反織田陣営4:織田陣営8と、さらに開きが出ます。この差を利用して織田陣営は敵に落とされた小河城を強襲し、信長参戦効果(drを必ず「6」にできる)で守備隊を降伏させます。
T3 小河城強襲
 このままではジリ貧の反織田陣営は、清洲城の3武将を調略し、さらに末森城の信行を中立に戻してしまいます。織田陣営は、犬山の織田信清を味方に付けると、鳴海城の山口父子を攻めますが、包囲の結果、墜ちず。
T3 離反した山口勢を包囲
 第4ターン、反織田陣営待望の甲相駿三国同盟が発生し、次ターンから動員ポイントが14と大幅にアップすることに。
 その前に少しでも有利な体勢を築きたい織田陣営は、離反した織田信行を降伏させ、さらに鳴海城の山口父子を強襲で撃破します。
T4 末森城攻め
 反織田陣営は、今川軍で再び大高城を包囲し、これを陥落させます。織田陣営は、残った最大の中立武将織田三位の清洲城を囲むも、陥落させられず。
 第5ターン、増加した動員ポイントを使って、反織田陣営は今川軍を増強します。
 この大軍が動き出す前にと、織田陣営は信長本隊で大高城を強襲し、1ヒットを与えます。これは危ないと今川軍1ユニットを緊急増援しますが、織田陣営の二度目の強襲により全滅し、沓掛城以外の尾張南部は信長陣営の支配下に。
 今川軍は主力を持って長躯、守山城を包囲しますが、これは墜ちず。
T5
 第6ターン、イベントで美濃の斎藤道三が息子の義龍に攻められ、敗死します。この状況を見た荒子城と鯏浦城の中立武将が反織田陣営に参戦します。清洲の三武将も躍動をはじめるのは確実に。織田陣営は、ユニットの動員を1に抑え、全てを銭に廻し、電撃的に荒子城を攻め、前田与十郎を降伏させます。
 第7ターン、一進一退の攻防が続き、今川の三河平定が近いと判断した織田陣営は、獅子身中の虫-清洲城攻めを敢行します。要衝清洲は堅かったものの、三度の強襲で遂に陥落。坂井大膳らは降伏します。
  この間に、今川軍が再び、小河城を奪還します。
T7
 第8ターン、予測通り、今川軍の三河平定が発生。次ターンに反織田陣営の動員ポイントは最大の20になります。
 今川軍は前進のための地ならしとして、調略を仕掛け、犬山の織田信行を中立に戻します。先手として、松平勢率いる5ユニットを尾張に中入れさせ、熱田の占領を狙います。動員のため銭が減っていた織田勢は後手となりましたが、熱田に進駐し、松平勢を強襲し、損害2:3でこれを撃破します。
T8 松平勢、中入れで熱田に迫るが・・・
 第9ターン、いよいよ、今川勢が本格的介入を開始します。葛山長嘉率いる4ユニットが大高城に進攻し、これを包囲します。動員可能な全ユニットを集結した信長本隊は、長躯、ここに駆け付け、葛山隊を攻撃します。3:1の強襲は、信長参戦効果でエスカレートし、敵に一方的に打撃を与えます。堪らず後退した今川軍を追撃し、降伏に追い込みます。
T9 大高城攻防戦
 第10ターン、もはや大勢は決しましたが、反織田陣営は意地を見せんと、今川義元本隊が出撃し、鳴海城を囲みます。が、織田陣営も全兵力を集結し、ここに集結します。結果、両軍のにらみ合いのまま、ゲーム終了に。反織田陣営を各個撃破し、今川軍の攻勢を押しとどめた織田陣営の勝利となりました。
T10
 信長陣営は、ゲーム開始時に確実に裏切らないユニットは信長本隊を入れてわずかに2つで、とりあえず味方だが調略で敵方に寝返るユニットが3つです。まわりは中立ながら、いつ、敵になるかわからないに溢れており。かつ、ターンが進むと、大兵力で攻勢を掛けてくる今川軍と、まさに四面楚歌の状況です。
 が、なにより貴重な銭の供給源の熱田と津島を抑えており、中立勢を屈服させ威信点を上げると、さらに銭が増える連鎖をうまく実行でき、国内の敵を各個に撃破できたことが大きかったです。今川軍のイベントも平均より遅れがちだったため、終盤の大攻勢をがっちりと受け止め、侵攻を許さなかったことが勝利に結びつきました。
 慣れるまでは、織田軍がかなり苦しいですが、ある程度、経験を積むと負けなくなります。調略やイベントによるランダム性もあり、どちらを持っても苦しい(楽しい)展開となります。今度は、ぜひ、対戦してみたいですね~。

 今月のソロプレイ第7弾は、マイブームの信長激闘アイテムから、「戦略級:桶狭間の戦い」(CMJ)です。かつてCMJ誌で、織田信長をこよなく愛するラブノブ会が「茶せんマゲ戦記」を連載していまして。若き信長の知られざる戦いを紹介やゲーム化したりしていました。
 そのうちの一つが「戦略級:桶狭間の戦い」(CMJ) です。難易度10を誇る最難関欧州キャンペーンの「第三帝国」(AH)のバリアント(!)で、今川勢による尾張侵攻を描くという体裁です。
 世界最小ゲームの謳い文句通り、マップはわずかに2へクス!しかもユニットも2つだけで、戦闘のみを行います。単なるネタなんですが、ちはら会なら戦闘証明(Combat Proven)をするしかない?!(別にしなくてもいいんですが・・・)

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 そのために、雑誌をスキャンして、ユニットとマップを制作。25以上ある収納ケースの底から「第三帝国」(AH)を引っ張りだし、戦闘ルールのみのサマリーを作り。ついでに津本陽の「下天は夢か」を読み直し。途中から、何のためだったか、忘れるほど(笑い)で、以下が渾身のAARです!(馬鹿ですね~)
 第1戦は、今川対織田の戦い。戦闘比は、今川軍25戦闘力に対し、織田軍は3。要塞効果で4倍の12となるため、戦闘比は2:1に。史実通りの激闘になるはずだったんですが・・・いきなり、今川軍の攻撃で織田勢が全滅(DE)。義元は予定通り、上洛を果たします。
DE
 第2戦は、今川軍の攻撃がCA2となり、織田軍に反撃の機会が訪れます。戦闘比は1:2でしたが、結果はEXで両軍とも全滅。これにより、義元の尾張入りは阻止され、織田軍の勝利に。
EX
 ただ、これは史実の桶狭間(織田軍の奇襲による完全勝利)ではない!どうせなら、そこまで行ってみたいと、第3戦に。
 ところが・・・ソロなのに、恐ろしいくらいdrが偏りまして。第三戦の今川軍のDEは順当として、第四戦から 4連続のEXで(drは全て「1」!)両軍全滅。
  第8戦に、やっと、2:1攻撃 →1:2反撃→2:1反撃→1:2反撃とそれっぽくなったのですが、最後はやっぱり、EXで両軍全滅。
 第9戦は、早々にDEで今川軍の勝利。第10戦と第11戦は、義元の攻撃の後、織田軍が反撃するもAEで敗北。10戦を越えて、いまだ、史実が起きず。こりゃ、永久運動かと思われましたが・・・。
 第12戦、ついにその時が訪れます。今川軍の攻撃が停滞し、織田軍に1:1の反撃のチャンスがやってきます。折しも桶狭間は豪雨(そんなルールはありませんが)。中島砦から山間部を縫って、義元本陣に突入した信長本隊は、見事に「東海一の弓取り」を撃破!史実通りの織田軍の完全勝利となりなした。
桶狭間!
 勝敗数は今川軍5勝に織田軍7勝と、勝利条件ではちょっとばかり信長に有利なよう。最後に、史実の完全勝利の確率計算をしてみたら1/36でして、存外、早く達成できたようです(本当は、あと、24戦以上あった?!)
 ちなみに、この手のアイテムは多分に漏れず、プレイ時間はわずか10分弱ですが、AAR制作とアップは30分でした(苦笑い)。
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 今月のソロプレイ第6弾は、前回のオフ会でお試しをしたのですが、どうにも勝てない「茶筅髷双六」(WGJ)です。ソロが得意とは言え、STAY HOMEばかりでかなりのAARが貯まったので、掲載することにします。当然、目標は「勝つまで」プレイすること。合い言葉は「欲しがります、勝てません!」にて(笑い)。

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 まず、第1戦ですが、誕生から始まり、うつけの吉法師時代を経て、吉良大浜へ初陣、濃姫と結婚、家督相続、赤塚の戦いと、順調に進みます。が、清洲織田家の坂井大膳との戦闘で、萱津にて討ち死にしてしまいます。

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 まあ、初回だからと続けて2戦目に。家督相続で1年ほど揉めますが、無事に赤塚、萱津を乗り越え、舅の斎藤道三との面会に。が、ここで尾張に野心を持つ道三に捕まり、「とりあえず、殺される」羽目に。
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 美濃のマムシを信用したのが悪かったかと、気を取り直して3戦目に。が、こちらはもっと酷くて、濃姫との結婚の夜に、寝首をかかれて死亡。この親子、どんだけ質が悪いんだぁ~(笑い)。
R3
 4戦目は、赤塚で戦死。5戦目と8戦目は、またも濃姫に暗殺され。なんか、濃姫の性悪率が高すぎないか?!これもエ●カ様の呪いか?
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 第6戦と第7戦にいたっては、うつけ全開の吉法師にも関わらず、「土田御前の愛情を一身に受け素直に育ってしまう」と完に。う~ん、確かに伊達政宗の例もありますが、戦国武将として成功するには、母親に疎まれないとはねぇ・・・。
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 第9戦は、やっぱり赤塚で戦死。切りのよい第10戦は、正徳寺で、またもマムシの餌食に。ここまでおよそ、10分弱。最大でも、斎藤道三との面会までしか、進めていないゾ。
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 が、第11戦目に、流れが一気に変わります。あれほど苦労した道三との会見をそつなくこなすと、村木砦、稲生、信勝誅殺、浮野の戦いを一点突破し、運命の桶狭間に。史実通り、今川本陣に奇襲を掛けるも、立ち直った義元と3度に及ぶ乱戦に。dr修整は+3と不利ながら、1/3の確率で今川軍を撤退させることができたのですが・・・ああ、無念の討ち死に。
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 続く、第12戦も村木砦で時間がかかったものの、浮野で勝利し、二度目の桶狭間に。が、ここも2回の乱戦の後に、多勢に無勢で討ち死に。
 その後も、リプレイを続けますが、第13戦の萱津で討ち死に以外は、濃姫に2回、道三に2回、謀殺され、1回は「土田御前に愛されて」失敗。なんだか、殺されてはクローンとして蘇る、バイオハザードみたいになって来たぞ(苦笑い)。
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  第19戦と第20戦は、苦労の末、ラスボスこと桶狭間に辿り着きますが、どうしても「1/2の神話」(映画のタイトルか?!)を越えられず、敗死。
 この辺からは、ただのサイコロマシーンと化して、ひたすらダイスを振り続けます。いつもの暗殺、謀殺、討ち死にが連続し、一度だけ桶狭間に到達できたものの浮野で信清に裏切られ、やはり敗北。後半に討ち死にが多くなってくると、まあ、武将らしく死ねたからいいか(??)と、どうにも感覚が麻痺してきまして(苦笑い)。
 気がつけば、四十戦をすぎ、1時間以上、ひたすらdrをする「苦行」に。dr回数は250回を越え、このままだと腱鞘炎も危ぶまれましたが・・・(嘘)。
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 第43戦目(!)、遂にその時がやってきました。いつになく順調にスタートし、家督相続で4年ほど揉めましたが、無事に赤塚と萱津の戦いを通過。道三との面会は複数回に及び、裏切られるかと思いきや、村木砦を落とし、稲生の戦いで鶴の一声にて勝利します。弟信勝を逃したものの浮野できっちり片を付け、いざ、桶狭間に。
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 史実通り、一転、空がかき曇ったかと思うと、豪雨に。隙を突いて奇襲を掛けた信長勢が、今川義元を討ち取り、天下人信長へ。
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 いやー、長かった・・・確率的にかなり厳しいのはわかっていましたが、ここまでとは。戦いを振り返ってみると、戦場での討ち死にが20回と約半数でしたが、それに次ぐのが「濃姫に寝首をかかれた」11回(!)。道三の謀殺を含めると、1/3以上が斎藤家に殺められたわけで、どんだけ歴史が替わっていたのでしょうねぇ~。ともあれ、ミッション・インポッシブルの攻略達成です。
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 この日に予定していたのが、ちょうど460周年記念に当たる「桶狭間合戦」(WGJ)です。先に発表された「長篠合戦」システムを使った作戦級の戦国アイテムで、ゲーム化が難しいと言われる桶狭間会戦を扱っています。
 基本はカードドリブンで、プレイヤーは自分の手番に1枚カードを使って、移動かイベントを行います。カードは両軍共通ですが、どちらかというと織田側有利になっています。もっとも引けなければ、効果はないのですが・・・(例外.いずれかの捨てカードを際使用できる「熱田神宮必勝祈願」)。 
 敵味方が同じエリアにいれば、自動的に戦闘が発生します。ユニット数だけdrして戦闘値以下が出れば。1ユニットを除去できます。生き残ったユニットは、追撃を受けての撤退か継戦を選びます。城攻めは特殊で、戦闘力-1となり、かつ、落城しなければ攻撃側は強制退却することになります。
 なお、城には士気値があって、周囲の砦エリアを織田勢が保持すると、毎ターンに1つずつ低下していきます。ランダムで引いた士気値カード以下になると、落城です。
 勝利条件は、お互いの総大将を除去するか、今川義元が大高城に連絡線を保って入城する、または、織田側が鳴海城と大高城を落とすと、サドンデスに。それ以外は最終ターンのVPによって決まります。
 第1戦は、今川勢(mitsu)対織田勢(Tommy)の対戦。織田勢が大高城を攻めている間に、今川義元が早くも桶狭間に進出します。

今川義元、桶狭間に進出
 これを見て、大高城攻めを止めた織田勢が中央に移動してきます。今川勢は後方から増援を送り込み、桶狭間にハイスタックを作り上げます。
桶狭間にハイスタック
 大軍に手が出せない織田勢は、今川勢の後方を遮断し、増援の各個撃破を狙います。が、ここに捨て駒の三河勢(VPにならない)が突入し、全滅と引き替えに織田勢の削減に成功します。
三河勢全滅も、織田軍を削ることに成功
 (三河勢を除く)今川勢の損害7ユニットに対し、織田勢の損害が5ユニットで、城はいずれも落ちず。9VP差で、今川勢の勝利となりました。
VPで勝利
 第2戦、今川義元の動きを牽制するしかないとした織田勢は、大高城を攻めたあと、「撤退」で中央の中島砦に進出します。
織田勢、中山砦に集結
 こうなると、義元の進出が難しくなり、代わりに迂回で別働隊を中入れをします。が、織田勢が雷雨に紛れてこれを襲撃し、兵力を激減させます。
今川勢、中入れを試みるも、雷雨で迎撃される
 別働隊は、大高城封鎖の砦まで辿り着くも、これを抜けず。開城士気値が4と低かったこともあり、結局、二城が落ちて、織田勢のサドンデス勝利に。
主力の進出が間に合わず、二城が陥落
 第3戦は、今川勢が義元の進出を第一とした、猛ダッシュ作戦を実施します。優先的にカードを割り当て、敵がもたつく間に、義元本陣が早くも桶狭間に。
義元、猛ダッシュ!
 次ターンに、そのまま、砦を攻めて前方への「撤退」で、大高城入りを果たします。
義元、大高城入り
 こうなると、城の士気が落ちず、織田勢は八方ふさがりに。やむなく、最終ターンに敵の討ち取りによる逆転勝利を狙って、信長本隊が今川勢の大軍に突っ込みますが・・・順当に数の差で織田勢が損害を受けて失敗。VPで今川勢の勝利となりました。
一縷の望みを掛けて、大軍に突撃するも
 第4戦からは、陣営を入れ替えて、今川勢(Tommy)対織田勢(mitsu)の対戦に。
 織田勢は早期に中央付近に兵を集めて、敵の中入れを警戒します。と、その中で、今川勢は敢えて、中島砦を強襲してきます。 
R4
 砦を落としたのはよかったのですが、織田本隊が後方から突撃をし、この中入れ部隊を殲滅します。
 
R4-2
 その後は膠着状態となり、義元本陣が出陣できぬ間に城の士気が落ちます。結果、第6ターンに三城が陥落し、織田勢がサドンデス勝利しました。 
R4-3
 第5戦は、定石通り、今川勢が桶狭間手前に集結を始めます。義元本隊は織田勢から遠い盤端を迂回しますが、これにより、兵力差がほぼなくなったところで「雷雨」。今川勢主力に織田勢が「乱戦」をしかけ、一方的に8ユニットを撃破してしまいます。 
R5 雷雨の強襲
 慌てた義元本陣が合流を果たしますが、各個撃破に合い、後退。のべ19ユニットという空前の大戦果を上げ、織田勢が31VP差で勝利しました。
R5-2 19ユニトッと大量の討ち死に
 第6戦は、南が駄目なら北でと、今川本陣が進攻してきますが、田楽狭間に辿り着いたところで、織田勢主力が突撃!期待値は4ヒット程度でしたが、なんと6発以上が命中!これにより、義元討ち死にで、織田勢のサドンデス勝ちに。
R6-2 田楽狭間で義元討ち死に
 第7戦は、今川勢にカードが回り、桶狭間に義元以下の15ユニットが集結しましたが・・・織田勢も14ユニットというほぼ全力をかき集め、雷雨とともに突撃します。またもや「乱戦」となり、2回の大会戦により、義元本陣を残して全滅。
 
R7-1 田楽狭間の大軍に、織田の全兵力が集結
 後退した敵本陣を織田の大軍が蹂躙し、2度目の義元討ち死となりました。
R7-2 義元討ち死に
 何とか今川で勝ちたいTommyさんは、5戦目の第8戦に。今回は織田勢が手を変えて、大高城攻めを行い、これを陥落させます。と、この間に、義元本陣スタックが桶狭間に到着します。敵は後方から増援も送り込める状況であり、消耗戦は避けたい織田勢は、先手を打って、大高城攻略に乗り出します。普通に守れば戦力-1修整により、なかなか落ちないのですが、ここで織田勢が「挑発」を使って城兵を誘き出すことに成功します。野戦でかなりの損害を受けた城兵は士気喪失し、大高城も落城して、織田勢のサドンデス勝ちに。
R8 鳴海城強襲で陥落し、大高城も「挑発」で落城
 それにしても、義元が勝てない。エラッタ修整もあり、慣れると織田勢に分があるようです。
 ここまで8戦して、お腹いっぱいのはずでしたが・・・別アイテムをプレイした後、最後にもう2戦をしました。わかっちゃいるのに止められないとは、自粛下のパチンコか、はては総合リゾート法案か?!
 第9戦は、はじめに戻って、今川勢(mitsu)対織田勢(Tommy)の対戦。織田勢は前回と同じ手で鳴海城を落とすと、大高城攻めに。戦闘drがよく、モラルがかなり落ちます。 
大高城強襲
 このままではまずいと、慌てて「兵糧入れ」で松平勢を送り込みますが、時すでに遅し。「総掛かり」で、再度、2グループによる強襲を行った織田勢が、大高城を陥落させ、サドンデス勝ちに。これで、織田側はプレイヤーが入れ替わりながら、6連勝となります。
終了時
 それでも何とか手があるはずと、第10戦に。やはり、今川義元を早期に大高城に「送り込むしかないと、再度、義元猛ダッシュ作戦に切り替えます。桶狭間手前から早駆けを得て、一気に丸根砦へ。これを警戒していた織田本隊が背後から丸根砦へ追撃し、4ユニットを討ち取るものの、義元は辛くも大高城へ駆け込みます。
義元、からくも大高城へ
 ならば、義元ごと大高を落として勝負を決せんと、織田勢が強襲を繰り返しますが、今度は先に「兵糧入れ」に成功した三河勢が奮闘し、5ユニットを撃破します。
三河勢が決死の防戦
 この隙に、今川の別働隊が田楽狭間方面から尾張に進入し、善照寺砦を陥落させ、鳴海城も解囲します。
 やむなく、敵の野戦部隊撃破に切り替えた織田勢が、今川勢を攻撃するも兵力ががた落ちのため、イーブンがやっと。結局、織田勢は2VP差しかとれず、今川勢の勝利となりました。
鳴海城も落ちず
 これだけシンプルなルールなのに、カードの引きや使い方、戦闘drによって、展開が毎回、変わります。うまくいけば、史実通りの義元の討ち取りあり、あるいは今川勢がスチームローラーで織田勢をすり潰す、または二城が落ちて織田勢勝利など、千差万別の結果となり得ます。夢中になって、気がつけば10連戦という、かつてない盛り上がりでした。次の例会にも持ち込みますので、ご希望の方はどうぞ。
 最後に一つだけ、ルールの勘違いがあり。「追撃には、戦力の修整は一切ありません。」これによって、撤退がしやすくなる可能性があり、少しだけ展開が違ってくるかも・・・。 

 例会の最後30分でみなでできるライトアイテムということで、ゲムマで無料配布していた「戦国☆ろわいやる」(同人)を5人プレイしました。

全景
 基本は5個のdrを振って、その数値の領土に部隊を送り込み、もっとも高いレベルをとった軍勢がVPを獲得できるというものです。そのVPが累積21点に早く到達したプレイヤーが勝利します。
 各領土の中には、今川が2、織田が3、武田が4、上杉が5、北条が6と割り当てがあり、同時に自国領を表します。他の領土に軍勢を送り込んでも、トップをとらなければ、VPを獲得できず、かつ、最も高いプレイヤーの手番になると除去されてしまいます。ただし、本国の城だけはゾーン7以外では排除されることがないので、まずは自国を固め、その後に他国に侵攻することが常道になります。
 drの際に、3つ以上、1が出ると大敗北となり、その数だけVPを引かれ、本国及び出兵ユニットを取り除くことに。
 VPトラックには大敗北が起こりやすい(1が2つ以上)の「一揆!」や逆に起こりにくい(1が4つ以上)の「本願寺の協力」があります。また、さらに史実の反映として、
大名家それぞれに特別ルールがあり、それらしさを出しています。
 今川…drを6個振れる(大勝利もありえるが、大敗北=桶狭間も起こりやすい)。
 織田…他家のVPを-1できる(京を抑えた政治効果か)。
 武田…出兵をレベル3から始められる(強力な武力)。
 上杉…(1以外の)1個のdrに+1できる(武田、北条攻めに有利)。
 北条…drの前にいずれかの目を指定し、その目が出たら6に置き換えられる(他家攻撃のdrを自国防御に変える)。
 副題の「なんとなく戦国時代がわかるボードゲーム」とは、言い得て妙かも。
 第一戦の陣営は、今川(kawa.Jr)・織田(mitsu)・武田(エンジョウ)・上杉(BIBI)・北条(kawa)。序盤にいきなり武田(エンジョウ)の武力が爆発し、北条(kawa)を攻略してしまいます(6を連発で8VP! )。織田(mitsu)が「他家のVPを-1できる」能力で足を引っ張りますが、先制の利は高く、他家もそのまま、追いかけるのがやっと。一揆を受けながらも大敗北することもなく、武田家の勝利に。
R1 武田がそのままゴール
 第二戦の陣営は、今川(kawa.Jr)・織田(mitsu)・武田(kawa)・上杉(エンジョウ)・北条(BIBI)。コツをつかんだ各陣営は、本国防御を優先してVPを積み上げます。と、今川(kawa.Jr)がまさかの大敗北!次の番の織田が2を連発し、駿河を攻略し、トップに躍り出ます。こちらもそのまま、勝利に。
R2 弱った今川を叩いて、織田が勝利
 実際はdrの運のし要素がほとんどですが、それらしく、かつ、10分で終われるので、間に「もう1回!」といけそうです。VP計算のタイミングを、ちょっと間違っていたので(ターンのはじめに計算)、また、持ち込んでみます。

 がっつり、宇宙艦隊戦を対戦したあとで、ちょっと息抜きにと「茶筅髷双六」(WGJ)をプレイしてみました。もともと「信長戦記」(WGJ)に付いていた信長出世(没落?)物語です。キャッチフレーズは「ヤング信長の過激な人生を年表風双六で遊べ!」(笑い)。宗春さんのリアルな絵柄とシニカルなコメントが、雰囲気を出していて。
 1回目は、順調に(?)「うつけ」として育ち、吉良大浜で初陣を果たしたものの、政略結婚した濃姫に寝首をかかれ、死亡。きっと、帰蝶役はエ○カ様に違いない。

濃姫に寝首をかかれる
 2回目は、無事に家督を継ぎ、赤塚の戦いで山口親子を討ち取り、いよいよ、尾張統一へ・・・と、思いきや、裏切った坂井大膳を成敗しにいった萱津の戦いで無縁の討ち死に。う~ん、桶狭間の半分も行ってないんですが。
萱津の戦いで戦死
 気を取り直して、3回目に。途中、家督相続でごたごたするものの(2ターンに渡って足止め)、赤塚・萱津と連戦を乗り切り、舅の斎藤道三と面会に。が、一気に尾張を手に入れんとする、美濃のマムシの手に掛かり、「とりあえず殺される」。
舅道三に殺される
 あまりに過酷なので、調べてみたら、12のイベントのうち、8つで死亡チェックがあり。しかも、確率は全て1/6以上!
 これだけ酷い青年期を過ごしたら、そりゃ、重役を無碍に追放したり、寺に火を付けたり、降伏した者を皆殺しにしたりくらいは、やるでしょうね~。ああ、同じ時代に生きなくてよかった(笑い)。

 暖冬のため、かなり花粉が舞い始めた終末に、千葉会へ行ってきました。12月のオークション参加以来になります。会場では、yagiさんら5人がオーストラリアの世界史マルチ「7Ages」を対戦していました。
 自分の、この日の緒戦は、会戦420周年の関ヶ原アイテムから「慶長出羽合戦」(CMJ)です。前回、小学生(!)と対戦した下総さんが、お相手をしてくれまして。mitsuが最上軍を、下総さんが上杉軍を担当します。

DSCN3172
 第1ターン、満を持して出陣した上杉軍は、宿将江口光清が籠もる畑谷城を強襲します(総大将最上義光の撤退命令を無視)。が、決死の覚悟の江口の前に、1ヒットずつの相打ちに。一方、北部では楯岡-天童ルートの攻略が難儀と考えた丙部隊は、中央の谷地城へ攻撃をかけます。六十里越えから登場する丁部隊、北上する甲の別働隊とともに、寒河江付近の中央部の緒城を狙う作戦です。結果は乱戦となり、城は一撃で墜ちたものの上杉軍も3ヒットを受けます。南部では、定石の物見山城攻めが始まります。
T1上杉
 最上勢は、義光本陣を長谷堂近郊に進め、増援の展開をスムーズにします。
 第2ターン、上杉勢は畑谷城を包囲強襲しますが、江口光清の頑強な抵抗に遭います。かわりに浸透可能な部隊で背後の梁沢城と若木城を奇襲し、これを陥落させます。北部では予定通り、寒河江川付近の緒城を攻めます。また、2ターン連続で攻撃を受けた物見城が陥落します。
  最上勢は、中央丘陵の最後の柏倉城を軸に、山地に防衛線を引きます。また、敵の物量が迫る上山城には、長谷堂城から志村光安を向かわせます。
T2
 第3ターン、ここでも上杉軍が畑谷城を攻めますが、なおも陥落せず。宿将江口光清、見事なり!一方、北部と南部では、諸城攻めが続きます。
T3
 第4ターン、あまりの不甲斐なさに直江本陣も乗りだし、ついに畑谷城が陥落。江口光清が討ち死にします。勢いに乗った上杉軍は、各所で猛攻を加え、戦果を上げます。最上軍は、土地よりも部隊の温存を第一目標に、退却によって損害を吸収し、戦線を維持します。
 第5ターン、北部の白石城と左沢城が陥落し、南部でも上山城が乱戦で陥落一歩手前になります。ここで貴重な反撃部隊を失うわけにはいかないと、志村光安がZOC to ZOCの直接移動で上山城から脱出します。中央部でも上杉軍主力が山地の部隊に猛攻を加え、戦闘後前進で浸透をしてきます。最上勢はやむなく中央丘陵から退却し、須川沿いに防衛線を引きます。が、ここで、早くも伊達勢の援軍登場!早速、激戦の続く、中央戦区へ向かいます。
T5援軍来る!
 第6ターン、長谷堂城を中心にした同心円状の橋頭堡に上杉軍が猛攻を加えます。最上軍は可能な限り退却で温存を図り、浸透により包囲がある戦線はステップロスで踏みとどまります。伊達の援軍も合流し、長谷堂城への段階的な撤収を行います。
T6
 間もなく上方情勢の届く第7ターン、上杉軍はサドンデス勝利をめざして、長谷堂橋頭堡への攻撃を継続します。前田慶次らの果敢な浸透も有り、最上軍は最終防衛線に後退します。
T7
 第8ターン、上杉軍は側面を放置して一気呵成に攻め寄せ、前田慶次隊が戦線背後に侵入します。
T8上杉
 これに対し、最上軍は、奇襲チットを使用して、初の反撃を実行し、前田隊を全滅一歩手前まで追い込みます。と、同時に伊達隊が巧みな機動で、長谷堂城橋頭堡の北部の敵部隊を包囲します。
 これにより、直江本隊を含む5個部隊が退路を遮断され、孤立判定に。東軍の詳報は届かないものの、上杉軍はかなりの損害を受けており、勝ち目はないと言うことで、投了になりました。
T8
 一部の部隊ができるZOC to ZOCの浸透や城兵のルールなど、やや細かいルールがありますが、双方ともに攻勢と防御ができ、時間的にも2-3時間程度で決着がつきます。次回のちはら会にも持ち込みますので、どなたか、いかがでしょうか?

 ぎっちぎちの会場でもコンパクトにプレイできるアイテムということで、 とりあえず、BIBIさん持ち込みの「天下鳴動」(HJ)を、kawaさんを入れた3人でプレイすることに。戦国時代の城攻めをモチーフにした陣取りゲームです。

まずは、2-12のVPの城をランダムに配置します。この数値はVPであるとともに、戦闘解決順になります。
 プレイヤーは、手番が来たら3d6して、うち2つの和を任意で選び、その番号の城のあるエリアに兵力を配置します。兵力は残ったdrの1/2(端数切り上げ)。当然、数値の高い城ほど、高VPなので、理想は6を3つ出すことです(12の城エリアに3戦力を配置できる)。

 途中、一度だけ、選択したイベントカードを使用できます。退却とか、囮とか、人質とか、強制的に兵力を移動したり、再配置したりできます。

 全ての兵力を配置し終わったら、番号の若い順に城攻めを解決していきます。そのエリアで最も兵力の多い側が勝利し、記載のVPを得ます。二番手になったプレイヤーは、その半分(端数切り捨て)のVPを獲得します。さらに、勝利者は、自軍のいる隣接するエリアに2戦力を増援できます。よって、解決順によっては、膨大な援軍をえて、逆転できることも。

天下鳴動
 今回は、BIBIさんが高得点の城を次々と落として、勝利しました。慣れれば、20-30分で対戦できるので、例会の合間や時間調整にはもってこいでしょう。

 お昼前にみなさんが揃ったところで、人数分けをして、軽く一戦をと、ybsさんと「川中島」(WGHB)を対戦しました。陣営は、ybsさんが武田軍を、mitsuが上杉軍を担当します。

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 第一戦は、武田軍の積極的攻勢で幕を開けます。部隊の損耗など何のそので、多数の武田勢が旭山城に進出。これを上回るフル戦力の上杉軍がこれを迎え撃ちましたが・・・ああ、drに恵まれず、まさかの敗退。しかも相当数の部隊が損耗してしまいます。

T1
 これはまずいと、早めに部隊を回復に廻したのですが、第2ターン、武田軍は全力を動員して、善光寺を強襲します。上杉軍も謙信を先頭に迎撃しますが、武田軍に数で劣り、戦闘でぼろ負けに。

 結果、わずか2ターンで武田軍のサドンデス勝ちに。う~ん、きちんと理詰めで兵力配分したのに、drに勝てず。とほほほ。

T2 サドンデス負け
 気を取り直して、第2戦に。今度は両軍とも守りを優先し、第1ターンのVPはイーブンに。第2ターン、上杉軍が仕掛けます。大胆にも謙信が荒砥城へ進出。と、信玄が圧倒的戦力でこれを迎え撃ちます。ここでカード「一騎打ち」。これにより、両軍は撤退し、上杉が2VPとなります。

T1
 武田軍はこれを跳ね返そうと、第3ターンに旭山城に侵攻しますが、今度は休養十分の上杉軍に蹴散らされ、4ユニットを失い、敗退します。

T3
 第4ターン、敵兵力の減少を見て取った上杉軍は、河川越え罰則なしのカードを利用し、先手を打って、川中島へ。武田軍も回復カードを駆使して部隊を復活し迎撃しますが、損耗部隊が多く、ユニット数は同じでも上杉軍が有利か。戦闘開始とともに激戦となりますが、上杉軍の精鋭が損害を受け止め、徐々に武田軍不利に。そのまま、上杉軍が押し切り、勝利の勝ちどきを上げ、VPは4ポイント差に。

T4 決戦!
 損耗した武田軍にこれを押し返す力はなく、最終ターンはイーブンのまま、上杉軍のVP勝利が確定しました。

drによる展開の振れはありますが、カードの使用や部隊の展開など、選択肢が多く。かつ、30分もあれば、1プレイが終わるので、ローテにはもってこいですね。

T5

 火炎瓶と投石、催涙ガスに高圧放水でへろへろになった後、残った時間でできるアイテムとして「川中島」(WGHB)を対戦しました。ゲムマで仕入れたばかりの新作です。

 ルール的には、1ユニットずつ移動を行い、全移動終了後に両軍がいれば、戦闘になります。各ユニットにつき1d6して、1でヒット、2で防御、6で退却にできます。デザイナーが陣取り合戦を意識したと行っているとおり、シンプルな駆け引きと運試しを楽しめます。

 陣営は、mitsuが上杉軍、にしさんが武田軍を担当します。

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 第1ターン、上杉軍は先制攻撃とばかりに、川中島に繰り出します。当然、武田も迎え撃ち、距離が近い分、兵力は武田に分があります。さらに、戦闘が始まると、武田軍は「魚鱗」カードを使用します(防御がヒットに変化)。消耗戦となり、上杉が厳しくなったところで、今度は上杉軍が「一騎打ち」カードをプレイ。これにより、川中島は中立となり、上杉軍に+2VPとなります。

T1 「一騎打ち」で川中島を中立化
 勝っている上杉軍は、当然、行動を自重し、消耗した部隊を回復させながら、前線を固めます。武田軍もこれに合わせ、戦闘は仕掛けて来ず。

 と、あっという間に、最終第5ターンに。武田勢は、VPを挽回せんと上杉領に進攻してきます。敵を十分引きつけたところで、上杉軍は「鞭声粛々」を使って、8部隊が急遽、川中島に転進します。山地で守っているとは言え、武田軍は4ユニットで、圧倒的に有利なはずでしたが・・・ああ、武田騎馬軍団が大活躍し、強制退却の6を連発!上杉軍も粘って、最後は信玄と上杉隊の1対1になりましたが、敗北。上杉領に進攻した部隊も勝利し、武田軍が見事に逆転勝ちとなりました。

T5 山地と言え、川中島で圧倒的に有利なはずが・・・
 ルールは極めてシンプルで、駆け引きがあり。かつ、カード使用を含めた運の要素もあり、30分もあれば、決着が付きます。次は、ぜひ、勝ってみたいものです。

 この日の緒戦は、駆け付け一番のエンジョウさんと「謙信VS信玄」(アークライト)です。

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 つい最近に北信の仕事が有り、取れなかった夏休を一日合わせて、川中島合戦ツアーをしてきました。自動車輸送に、徒歩行軍、銀輪部隊(レンタサイクル)を駆使して、八幡原の激戦地から、信繁が祀られている典厩寺、松代の海津城跡、謙信本陣の妻女山、ついでに大本営地下壕まで回ってきました。


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 気運も盛り上がっていたので、「謙信VS信玄」(アークライト)を持ち込み、上杉軍(エンジョウ)対武田軍(mitsu)で対戦します。ゲームについては、「戦国最強の武田菱と信長帝国の後継者秀吉の戦い~戦国時代アイテムその2 」http://chiharakai2019.livedoor.blog/archives/19338597.htmlをご覧ください。

 第1ターン、上杉勢は前衛が信玄本隊に襲いかかります。が、6ユニットなので、最前線を後退させたに止まります。武田勢は、特別ルールで妻女山攻撃部隊しか活性化しないので、本隊との合流をめざします。


T1
 第2ターン、上杉前衛は敵本隊と別働隊の合流を阻止すべく、中央部に雪崩れ込みます。武田勢は本隊の半数を投入し、中央部での乱戦になります。一方、妻女山攻撃隊は、上杉軍の足止め部隊とガチンコ勝負になり、一進一退の攻防に。

T2
 第3ターン、中央部の乱戦は両軍とも凄まじい損害を出します。なんとか、武田勢が信玄本隊も投入して戦線の維持に成功しますが、前線はかなり薄くなります。上杉勢も後方から部隊を投入して、次ターンに備えます。

T3
 第4ターン、武田勢は本隊ごと南西方向に移動し、一部、妻女山攻撃隊と連結をします。が、中央部には1ユニットながら強力な村上義清隊が残っており、謙信本隊も中央部に迫ってきます。損害は戦力で劣る武田勢に多いものの、数を生かしてVP的にはほぼ互角です。

T4
 第5ターン、ここを凌げば数で優勢に立てる武田勢でしたが、上杉勢もそれを熟知しており、最後の猛攻をかけます。まず、直江隊が中央部にいた穴川隊を粉砕し、突破します。武田勢は起点となる村上隊を粉砕し、脱出路を開こうとしますが、あいにく敗走。包囲下に置かれた信玄本陣に上杉本隊が突入!これに勝利して、見事、信玄を討ち取り、サドンデス勝利となりました。

T5
 お互いにカードを出し合うシステム故、読みが外れると極端に展開が動くので、そういった意味ではリプレイアビリティは高いです。ただし、エンターテイナーの銀一郎氏らしくゲームとしては面白いですが、戦力が変動する戦闘解決は「なにをしみゅれーとしているんですか?」かなと。

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