歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

中世・近世史

 続いて、moritaさん持ち込みの中世の会戦級「サラディン」(SHAKOS)からアルフスの戦いです。十字軍率いる獅子王リチャードとムスリム軍を率いるサラディンの会戦を描きます。
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 このゲームの凄いところは、会戦級として機動等の要素をバッサリ切り落として、戦闘の駆け引きのみに焦点を当てているところです。確かに当時の戦いでは、布陣が終われば、あとは攻撃・防御の指示と予備の投入くらいしかできないはずで。
 マップには、布陣済みのセットアップエリアがあり、そこに兵力トークンを置いていきます。行動は部隊ごとのカードプレイになります。この時、命令トークンを任意数分、消費して、突撃や戦線維持、射撃、防御などの作戦を実行します。が、命令トークンは常に不足気味で、思うような展開を行いにくく、かつ、戦闘で損害が増えるとあっという間に、命令数が減っていきます。そうなると、オーダーを受け取れない部隊が出てきて、勝手に非統制の突撃を始めたり、潰走(脱走!)してしまうことも。
セットアップ
 今回は、十字軍(mitsu)対イスラム軍(morita)の対戦です。
 第1ターン、両軍はオーダーを満遍なく配って、戦闘を制御します。この状態でサラディン軍は弓による攻撃を仕掛け、drもよく、十字軍に損害を与えます。このままでは、消耗戦に巻き込まれると判断した十字軍は、リチャード率いる本隊を中央右翼のAla隊に突撃させ、戦力を削ります。
T1 獅子王の突撃
 第2ターン、早くもオーダーは不足し始めます。サラディン軍は数を生かした寄せを行い、敵味方に同等の損害を与えます。十字軍はやむなく非統制下の突撃を実施しますが、これが思いのほか上手くいき、サラディン軍の命令数がさらに減ることに。
T2 膨らむ損害
 第3ターン、損害の増加とともに、両軍ともオーダーの絶対数が減少。となると、限られたリソースで何をするか。サラディン軍は寄せを続けて消耗戦を仕掛けますが、2部隊にオーダーが届かず、脱走が発生する事態に。一方の十字軍も非統制下の突撃でさらに損害を増しますが、唯一、統制できるリチャード王の突撃でAla隊に大損害を与えます。
T3 枯渇する命令チット
 第4ターン、敵の退却によって、再び距離をとったリチャード王は、国王自らが先頭に立って、勝負の突撃を実施します。これが見事に成功し、Ala隊は壊滅します。
T4 獅子王、ついに戦線突破
 これが引き金になって、サラディン軍は次々と潰走を開始。逃げ始めるとこれを押しとどめる手はなく、このターンの最後に士気崩壊(命令オーダーの枯渇)が発生。戦場に残った十字軍の勝利となりました。
サラディン軍の崩壊
 いやー、面白かった!原則、機動はなく、戦闘オーダーによる駆け引きのみですが、そのおかげで戦術的思考に没頭でき。かつ、放っておいたら、損害が増加するシステムのため、貴重なオーダーが減ることで、どこにリソースを回すべきか、さらに悩みが深くなり。
また、弓による射撃に優れ、数は多いが融通が利かないサラディン軍と、士気の高さから潰走はしにくくも、放っておくと勝手に突撃を始める(!)十字軍の特徴もよく出ています。
  簡単で、しかも1時間程度で終われるようにデヴェロップされていて、フィギュアならぬトークンもよし。ともすれば、ほぼ意味の少ない機動と兵力の押し合いになる会戦級を、ここまで面白くできるとは!
  このシステムを使えば、戦国時代の合戦級も再現可能。moritaさんは、銀英伝でも行けると考えていましたし、まだまだ、SLGには様々な可能性がありそうです。

 マルチで一息入れたところで、再び、「太平記」システムの「三十年戦争」(ダブル・チャージ)へ。陣営は、旧教同盟(mitsu)対新教連合(kawa)です。
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 第1ターン、兵力的に優勢な旧教同盟は、「甲冑を着た聖職者」ティリーを派遣し、プファルツ領を制圧します(占領はならず)。
T1 プファルツ候、撃退
 第2ターン、勢いに乗る旧教同盟はヴェストファーレンとチロルを占領します。新教連合は、未だ、支配地がなく、兵力的に劣勢が続きます。
T2 ヴェストファーレン鎮圧、ハンガリー親征
 第3ターン、旧教同盟はブランデンブルクも占領し、新教連合は沿岸部に押し込められます。唯一、デンマーク王がホルシュタイン地方を占領できたのが、幸いか。
T3 デンマーク王、出陣
 第4ターン、新教連合の希望の星-北の獅子グスタフ・アドルフが出陣します。ポンメルンに上陸すると、圧倒的な戦闘力でヴェストファーレンを奪還します。が、この間に旧教同盟は、オランダ、ロートリンゲン、ザクセンを支配下に収めます。
T4 グスタフ王、出陣
 第5ターン、グスタフ王を討つべく、旧教同盟は傭兵隊長ヴァレンシュタイン麾下の3武将を派遣します。新教連合もここが勝負所とデンマーク王も注ぎ込んで、ヴェストファーレン決戦が発生します。結果は・・・新教連合の勝利!しかも追撃戦で宿敵ヴァレンシュタインを討ち取ってしまいます。
 第6ターン、勢いに乗る新教連合は、ザクセンに侵攻し、徐々に占領地を広げます。
T6 新教連盟、ザクセンへ
 第7ターン、が、武将不足から全面攻勢ができない新教連合に対し、旧教同盟は陽動で敵を引きつけ、主力で隙を突く作戦に。これにより、皇帝自らの親征でザクセンを奪還します。 
T7 旧教連合は、グスタフを足止めして、ザクセン奪還
 第8ターン、未だ、6割以上のエリアは新教連合の占領下にあり、VPは振りきりのまま。焦る新教連合ですが、(史実同様に)味方が増えず、グスタフ王でザクセンを取り返すのがやっと。
T8 グスタフがザクセンを取り返すが・・・
 第9ターン、イタチごっごの新教連合に、チャンスが訪れます。ザクセンの再奪還を目指して、皇帝自ら出陣。新教連合もグスタフ・アドルフ以下、4武将を集結し、ザクセンへ。ここに、三十年戦争最大のザクセン決戦が惹起します。旧教同盟17戦力対新教連合12戦力の激突の結果は・・・やはり、グスタフ王に凱歌が。全戦力を失った旧教同盟は、這々の体で味方の城市に逃げ込みます。
T9 ザクセン決戦
 第10ターン、戦力を逆転した新教連合は、要衝プファルツに進行し、ここを9ターンぶりに奪還します。が、時すでに遅し。いまだ、河川沿いの領地をがっちり押さえる旧教同盟により、VPはほぼ動かず、そのまま、旧教同盟の勝利となりました。
T10 新教同盟がプファルツ占領、攻勢に出るが・・・
 序盤の旧教同盟の攻勢、グスタフ王の反攻、味方が増えないことによる膠着と、まさに三十年戦争らしい展開でした。結局、グスタフ王は全ての戦闘に勝利したのですが、戦術的勝利では戦略的優位を覆せず(これも史実どおり)。やはり、新教連合はいかに手駒を増やせるかにかかっており、外交表で神聖ローマ帝国諸侯を寝返らせるしかないかも。まだ、底が見えないので、ご希望があれば、いつでもちはら会でお相手しますよ~。

 今月のソロプレイ第1弾は、中世史ジャンルから「三十年戦争-血戦ヴァレンシュタイン」(DC)です。傑作「太平記」を制作した中嶋氏デザインの30年戦争キャンペーンです。
 「戦うハプスブルク家」という単行本を読んで勝手に盛り上がっているのですが、三十年戦争は、日本ではなじみが薄く、ゲームとなったのも、この「三十年戦争-血戦ヴァレンシュタイン」(DC)と「神聖ローマ帝国」(T誌付録)、会戦級の「ブライテンフェイルトの戦い」(T誌付録)くらいです。  
 史実では、キリスト旧教(カソリック)と新教(プロテスタント)の宗教戦争でスタートします。カソリック信仰の厚い「神聖ローマ帝国」皇帝(ハプスブルク家世襲)が、新教連合を組んだプファルツ選帝侯を攻撃し、カソリックの覇権を確立しようとします。が、実際は「神聖ローマ帝国」とは名ばかりで、「神聖でも(皇帝に任命されないこともあり)、ローマでも(そもそもドイツ)、帝国でもない(部下の選帝侯に領土も分割してしまった)」状態で、皇帝という諱だけが残った空虚な権力。それなのに、ありもしない「世界帝国」の復活を目指すという、夢だけは大きく(ほぼ妄想レベル)。
 結果、軍事的勝利のために、信仰に関係なく、選帝侯や下級の諸侯である傭兵隊長に頼らざるを得ず。すると、さらに皇帝の影響力は低下し、諸侯が力を付け、選帝侯や有力諸侯による「群雄割拠」状態から、猛烈な内戦に突入。
 そこに影響力を行使したいデンマーク、スペイン、スウェーデン、フランス王家の外国が軍事介入し、ドイツを舞台とした壮絶な戦争が、三十年も続きます。軍事力の規模が数千人の会戦から数万から10万人近くまでエスカレートし、当然、それを養う補給などなく、全ての軍が徴収という名の掠奪に。ドイツ史上最悪と呼ばれた社会荒廃を引き起こした末、さすがに消耗し尽くした「皇帝」やドイツ諸侯、各国が、ウエストファリア条約で手打ち。敗北したハプスブルク家は事実上、神聖ローマ帝国も皇帝もなくなり、ドイツは元の群雄割拠状態に。諸外国も強力な軍隊を整備する必要性を痛感し、国王による絶対王政に突き進みます。
 知ってみると、結構、面白い。ですが、戦争の目的と内容が途中で二度、代わり(宗教戦争-ドイツ内戦-外国介入)、また、バイエルン公家とか、ハーデン伯とか、傭兵隊長ブラウンシュバイクとか、ランツクネヒト(傭兵)とか、なじみのなさの目白押しで、そりゃ、なかなか、デザインされませんね~。
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   このゲームでは、全土規模の内乱状況にうってつけの太平記システムを採用しています。陣営は、とりあえず、旧教側と新教側としていますが、信仰はあやふやで、旧教だが新教連合に付いたりと、軍事的に入り乱れるのは、上記の通りです。これに武将の軍事能力と身分、在地主義(出身地)が組み合わさって、あの複雑怪奇な「三十年戦争」をシンプルに描きます。
 また、他の太平記システムでは戦闘中の寝返りがつきもののですが、「三十年戦争」では外交フェイズという調略になっています(実際に、日本の関ヶ原のような、会戦中の裏切りはない)。面白いのは、この調略対象がドイツ諸侯と外国に分かれていて、非主導権側-主導権側でいずれかを選択します。drでランダムに選んだ諸侯か外国が、補充や自陣営への寝返りになるので、毎ターンの展開次第でどちらが自軍に有利になりそうか、知恵を絞ります。
 VPは、占領した領土と撃破した高身分の武将によって得られます。サドンデスはなく、最終ターンにより多くの蓄積VPを持つ側が勝利します。
 第1ターン、主導権は旧教連盟に2。が、いまだ、支配が確立していないため、ティリーがプファルツを攻め落とした以外は、まずは、支配を優先します。結果、旧教連盟はオーストリア、プファルツ、ネーデルランドの支配に成功します。新教同盟は、オランダとハンガリーのみで、VPは旧教連盟に4点となります。
T1
 第2ターン、主導権は新教同盟4に。まず、外交で先行する旧教連盟が、ブランデンブルク選帝候を味方に引き入れます。新教同盟はフランス参戦を勝ち取ります。
 が、動員が十分でないため、両陣営は局地戦に。数で勝る旧教連盟のスピノサがオランダに攻め入り、激戦の末、マウリッツを敗死させ、ここを占領します。また、「甲冑を着た聖職者」ティリーがベーメンに前進し、マンスフェルトを撃破します。マンスフェルトは、ハンガリーに逃げ込みます。
T2 局地戦
 結果、旧教連盟はチロル、バイエルン、オランダに拡張し、VPを12点に押し上げます。
T2
 第3ターン、主導権は旧教連盟3。新教同盟は待望のグスタフ王が参戦し、デンマークのクリスティアンⅣ世が地均ししたポンメルンに上陸します。後ろ盾を得たクリスティアンⅣ世はホルンとともに、ブランデンブルクに進行し、旧教連盟を打ち破ります。一方の旧教連盟は後顧の憂いを立つべく、ヴァレンシュタインとガラスがハンガリーに侵攻し、新教同盟軍を壊滅させます。
 要所を完全に押さえた旧教連盟は、VPを振り切りの20点とします。
T3 グスタフ王、登場
 第4ターン、主導権は新教同盟5。これにより、外交の先手を取った旧教連盟は、撃破したばかりのトランシルヴァニア公ベトレンを味方に引き入れます。 
T4 グスタフ参戦
 新教同盟は軍事力で勝負と、クリスティアン隊をザクセンに向け、新教徒ながら敵に付いた裏切り者の両ゲオルグを撃破しますが、この支配を獲れず。ならばと、主力のグスタフ軍が要衝プファルツに進行し、チロル伯及びバイエルン公を撃破します。
 が、数の不足から新教同盟の支配地域が思いのほか広がらず、旧教連盟は、VPの20点を維持します。
T4
 第5-6ターン、主導権は旧教連盟5。旧教連盟は、強敵グスタフを相手にせず、背後から部隊を浸透させ、支配の確保を維持します。200年ほど早いライヘンバッハ・プランです。ザクセンに迫るフェルディナントⅡ世率いる皇帝直属軍こそ、撃退されたものの、後方を駆け抜けた傭兵隊長ヴァレンシュタインが、ヴェストファレンの新教同盟支配を切り崩します。また、ブランデンブルク選帝候も、敵を避け地元に舞い戻り、この支配を取り返します。頼みのグスタフは、正面の敵に備えてプファルツから動けず。
T6 旧教連合の後方攪乱
T6
 第7ターン、主導権は新教同盟4。新教同盟は外交で転機を作ろうとしますが、帝国諸侯は振り向かず。やむなく、軍事力で解決すべく、グスタフがロートリンゲンに進行します。これに、フランスが加勢し、この支配を取ります。が、ザクセンは、フェルディナントⅡ世亡き後、皇帝を引き継いだⅢ世の皇帝直属軍の猛攻を受け、陥落します。
T7 強力な軍が数が足りず
 第8ターン、主導権は新教同盟5。皇帝直属軍は戦捷の勢いを駆って、プファルツに進行します。味方が増えない新教同盟にとって、頼りになるのは、無敗を誇るグスタフ軍のみ。ロートリンゲンからとって返したグスタフ軍とフェルディナントⅢ世直属軍とで、三十年戦争最大の激戦が発生します。フェルディナントⅢ世が数の力で、スウェーデン・デンマーク連合軍に4ヒットを与えます。が、新教同盟軍の戦果は、なんと15ヒット!3部隊が集結していたために、旧教連盟軍は撤退が遅れ、全滅!運命表で討ち死がなかっただけが、救いか。
T8 グスタフが勝ち続けるも・・・
 が、この背後で、ヴァレンシュタインがホルン将軍を敗走させ、また、ブランデンブルク選帝候とザクセン選帝候がポンメルンを占領したため、VPは旧教の圧倒的有利で動かず。
T8
 第9ターン、主導権は新教同盟4。空前の大勝利も戦略的有利を覆せないグスタフ王は、ヴァレンシュタインの首を求めて、ヴェストファレンへ。が、稀代の傭兵隊長は、これを軽戦で躱し、決定打を打たせず。その隙に旧教連盟がロートリンゲンを奪還し、ホルシュタインを占拠します。
T9 グスタフを東奔西走さす
 第10ターン、最後の主導権は旧教連盟5。新教同盟はそれでも諦めず、グスタフ王がヴァレンシュタインを追撃しますが、あと一歩で取り逃がし。逆に、プファルツを皇帝直属軍に奪還され、乾坤一擲のネーデルランド会戦もレオポルドに敗北し、万事休す。最後まで、VPは20点の振りきりで、旧教連盟の大勝となりました。
T10 最後まで数を破れず
T10
 なお、本プレイで、中世・近世史ジャンルのプレイ率が4割を超えました。詳しくは、こちらをご覧ください。

 最後に、これまた、太平記システムの「薔薇戦争」(GJ)を対戦しました。陣営はmitsuがランカスター家で、Tommyさんがヨーク家です。
 第1ターン、主導権はランカスター家に。もとより、動員体制が取れていないので、両陣営ともほぼ動きはなし。戦闘はなく、支配フェイズへ。ランカスター家は王族を含め武将を4カ所に派遣しますが、取れたのは2エリア。ヨーク家はもっと厳しく、リチャードがWest Midlandsの支配に失敗したために、1カ所のみに。
T1 ランカスターが2カ所を確保
 第2ターン、主導権はまたもランカスター家に。王妃マーガレットが、実家に近いSouth Westに侵攻しますが、リチャードが迎撃。drも当たりに当たり、マーガレット・オブ・アンジューは戦死してしまいます。が、リチャードは、またも支配に失敗し、補充はなし。結果、両陣営の占領エリアは3:2とランカスターがリードします。              
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 第3ターン、ここで初めてヨーク家が主導権を取ります。主力のリチャードは、West Midlandsに舞い戻り、地元貴族とともに敵を退け、やっとここを支配します。これにより、支配エリア数は4:4の同点になりますが、ランカスター家が高VPエリアを収めたため、VPはランカスター家+5になります。
T3 ヨーク派の巻き返し
 第4ターン、続けて、ヨーク家がイニシアチブを取ります。両陣営は、North WestとYorkshireで激突しますが、共に1筒ずつの勝利で引き分けに。支配エリアは5:5の同点ですが、やはり、高VPエリア支配のランカスター家+6になります。
T4 領土数は同じも、要所をランカスターが占拠
 第5ターン、イニシアチブはランカスター家に。先手を取ったランカスター家は、North WestとIrelandに侵攻し、ヨーク家の主力を引きつけます。ヨーク家もSouth East とEastに派兵しますが、その隙を突いて、South Westをランカスター家が奪取します。これにより、VPは一気に10点に達し、ランカスター家のサドンデス勝利になりました。
T5 SWを奪取し、サドンデス!
 

 続いて対戦したのが、太平記システムの英国内乱を描く「薔薇戦争」(GJ)です。kawaさん持ち込みなんですが、実は自分は薔薇戦争の知識はほとんどなく。その直前の百年戦争までは、知ってるんですけどね~。まあ、太平記システムならゲームにはなるだろうと、インストを受け、ヨーク家(mitsu)対ランカスター家(kawa)で対戦です。
 第1ターン、主導権はランカスター家もわずかに2。よって、指揮官の移動はほぼなく、支配判定となります。ここでロンドンを抑えるランカスター家が3VPのリードとなります。
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 第2ターン、軍事能力で優位なヨーク家は、公を中心に攻勢に出て、South Midlandsの敵主力を追い散らします。が、North Midlandsの支配ができなかったので、1VPを押し戻すのに止まります。
T2
 第3ターン、両家によるロンドン争奪戦が起こり、ヨーク公とマーガレットの激戦になり、ここはヨーク公が勝利。が、ロンドンとNorth Midlandsの支配に失敗。その隙に、ベンブルック伯が、ヨーク家の拠点West Midlandsに侵攻し、ここの支配を打ち消してしまいます。VPは再び、ランカスター家が4点に。
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 第4ターン、ランカスター家はEastに陣取って、兵を養います。ヨーク家は、最優秀中立武将のウォリック伯を投入して、West Midlandsを奪い返します。が、ロンドンから撤退したヨーク公を持ってしても、North Midlandsの支配ができず。VPは領土得点は同数も、ランカスター家の武将が海外に逃げたので-1となり、3点に。
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 第5ターン、両家はそれぞれ、別方面で攻勢に。ランカスター家が最優秀のマーチ伯でNorth Midlandsを奪い、これを支配。一方のヨーク家は、North WestとYorkshireを抑えて領土VPで凌駕します。これにより、VPはほぼイーブンに。
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 第6ターン、ランカスター家が攻勢に出て、ヨーク家の拠点West Midlandsに侵攻します。が、ヨーク家最優秀のマーチ伯が迎え撃ち、これを撃退します。ならば、ロンドンの支配と、マーガレットが進入しますが、こちらはロンドンっ子に嫌われ、支配できず。領土VPはさらに広がり、はじめてヨーク家の側にVPが移ります。
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 第7ターン、武将の揃ってきたランカスター家は、全勢力を持って、再び、ヨーク家の拠点West Midlandsに。さすがに多勢に無勢で、ヨーク家は後退をします。さらに、留守の土地にエクセター公が出現し、South Westの支配をとります。が、海外に逃げ込んだ2名の武将のため、基礎VPは逆転できず、さらにヨーク家に+3VPとなります。
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 第8ターン、なんとか領土VPを奪い返したいランカスター家は、2VPのNorth Midlandsに戦力を投入し、2大拠点を抑えます。が、ヨーク家は、EastとIrelandにゲリラ的に侵攻し、これを支配してしまいます。これにより、ヨーク家は一気に10VPに達し、サドンデス勝利となりました。
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 ゲームでは勝ちましたが、やっぱり史実がわからないと、??ばかり。大陸のカレーは全然、意識もしなかったし、ロンドン幽閉のルールも使わず。ただ単に、こいつは強いとか、裏切りが少ないからよかったとか、ヨーク公以外は名前も覚えられなかったです(苦笑い)。せっかくのなので、史実本を読んでから再戦しま~す。

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