歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

古代史・世界史通史

 この日の緒戦は、「世界の七不思議」(アークライト)の初版です。都市建築型カードゲームですが、非常にシンプルなシステムと適度なマトリックスで、2011年ドイツゲーム大賞エキスパート部門など数々の賞を受賞しています。詳しくは、こちらをご覧ください。
 陣営は、オリンピア(morita)・ロードス(バーネット)・アレクサンドリア(タナック)・エフェソス(mitsu)です。
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 序盤、アレクサンドリア(タナック)が軍事力で突出し、隣接するエフェソス(mitsu)がこれに続きます。第2エポックも激しい軍拡で、一時的にエフェソス(mitsu)がリードしますが、その分、資源の確保には後手を踏みます。
 ロードス(バーネット)は適切な資源管理で市民建造物を増やし、得点を積み重ねます。
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 迎えた最終の第3エポック、各都市は全ての七不思議を達成。となると、それぞれの積み重ねが勝敗を分けることに。
 エフェソス(mitsu)は、軍事と市民建造物でそこそこ稼ぐも、カードの巡り合わせも悪く、それ以上の有効な建築ができず。アレクサンドリア(タナック)は、軍事力と科学建造物で突出しますが、これもリソースが偏り、その他は稼げず。ロードス(バーネット)は、市民建造物と第3世代のギルドで上乗せし、かなりの得点となります。
 が、これを鼻の差で躱したのが、オリンピア(morita)でした。出遅れた軍事力を思い切りよく切り捨てると、資金の確保を優先し、同時にほぼ全ての分野に投資。結果、軍事-5となりながらも、豊富な資金と商業、市民建造物、ギルド、科学建造物で満遍なく得点し、合計47点で勝利しました。
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 これだけ多くの要素を詰め込みながら、30分程度で決着の付く出来の良さ。また、再戦したいものです。

 この日、最後の対戦が「古代兵棋」(堀場工房)です。古代将棋またはチェスを彷彿とさせるコンポーネントですが、マップにはSPQRの文字が。そう、ポエニ戦争の会戦を題材としたアブストラクト・ゲームなんです(この謳い文句にひかれて購入してしまいました、笑)。
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 マップは7×7マスで、歩兵9ユニット、騎兵4ユニット、指揮官1ユニットです。将棋、チェスとの決定的な違いは、ユニットは全て前進しかできないこと。歩兵と指揮官は前方の3マス、騎兵はそれに加えて前面の2マス目まで移動できます。
 戦闘は攻撃範囲の敵を移動により除去するのですが、歩兵は斜め前方(!)で、騎兵は前面の2マス目です。そう、正面からぶつかり合うと、膠着になってしまいます(移動・戦闘不能)。ただし、EXとすれば、お互いの膠着ユニットを除去できます。
 数は歩兵が圧倒的ですが、騎兵は2ヘクスの前進ができること、敵の歩兵からは膠着による相殺ができないこと(騎兵からの相殺、または敵騎兵による相殺はありえる)など優位性を持ちます。
 もう一つの大きな違いは、セットアップがブラインドであることです。これにより、両軍は作戦を考えて配置をします。開けてみて、その後の戦略を訂正または推進していくことになり、リプレイアビリティは高いです。
 勝利条件は、敵の指揮官を除去するか、敵盤端にユニットを進入させることです。
 ローマ軍(BIBI)対カルタゴ軍(mitsu)でスタートです。
 第一戦の初期配置は、ローマ軍(BIBI)が騎兵と歩兵を左右均等に配置したのに対し、カルタゴ軍(mitsu)は騎兵を右翼に偏重した攻撃態勢です。
セットアップ
  先手をとったカルタゴ軍(mitsu)は、右翼の騎兵を連携させながら突進します。ローマ軍も騎兵1ユニットを送って対抗しますが、カルタゴ軍はその脇をすり抜け、不用意に前進してきた敵歩兵を蹂躙します。
序盤
 ローマ軍は慌てて歩兵による斜傾陣を引くものの、騎兵の集中突進を止められず。カルタゴ軍が盤端への突破で電撃勝利となりました。
終盤
 第二戦のセットアップは、両軍とも右翼に騎兵を集中する配置です。
セットアップ
 前半、ローマ軍(BIBI)の騎兵が単独で突進してきます。カルタゴ軍(mitsu)は歩兵による斜傾陣を引いてこれを牽制すると、歩兵で攻勢に出て、騎兵との膠着に持ち込みます。そこへ中央から投入した歩兵が斜め側面から殺到したため、ローマ軍騎兵はやむなく歩兵との相殺を選ばざるを得ず。中盤までにローマ軍騎兵は全滅します。
騎兵の優位性で、相殺でも勝利に
 ここから、カルタゴ軍が満を持して右翼で攻勢に出ます。騎兵単独では同じ目に遭うので、歩兵と騎兵を組み合わせて、コンバインド・アームズを組み、前進します。敵は歩兵を複合させて阻止線を張りましたが、カルタゴ軍の歩兵による攻撃で相殺になればローマ軍に阻止する手はないということで、投了になりました。
中盤
 前進のみというルールとブランド配置により、毎回、展開が変わる面白さ!不利なセットアップでも、早めに対応できればリカバリーが可能という柔軟さ。さらに歴史的にも、騎兵をいかにうまく活用するか、あるいは阻止するかがポイントになるあたりや戦列を組んだ歩兵の堅陣さなど、アブストラクトながら、まさに古代戦の雰囲気をよく再現しています。「後に引けない」ことによるプレイ時間の縮減もあり、1プレイが30分以内という点も秀逸です。
 ちはら会が再開したら、持ち込みますので、みなさん、いかがでしょうか?

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