今月のソロプレイは、80周年記念のマーケット・ガーデン作戦から「モントゴメリーの憂鬱」(GJ)です。ポイント・トゥ・ポイントのマップに、大隊規模のユニットと、よくありがちな作戦級ですが、完全ソロ専用というところが凄い。プレイヤーは連合軍を担当し、空挺で回廊を確保し、Arnhemを目指して第30軍団が突進するという展開になります。敵のドイツ軍はカードの指示で動きますが、これがランダム行動のため、原則はバラバラですが、カードの引きによっては「極めて巧みなクラウツ」になるところが、リアルで。史実でも当初は混乱していてちぐはぐな攻撃になったものの、後半は見事な集中攻撃でライン河の渡河を阻止しています。内線の連合軍に対し、外線のドイツ軍というのが、MG作戦によく合っていて。詳しくは、こちらをご覧ください。 
T0
 連合軍が主に師団単位で活性化するのに対し、ドイツ軍は西部・東部・北部の地域にいる部隊が全て活性化します(さらに、2個SS装甲師団は師団単位でも活性化)。しかも、西部・東部は2枚ずつのカードがあり、極めて活発です。特に、第10SS装甲師団の半分と第107装甲旅団が登場する東部からの攻撃は、填まると非常に厄介です。
 連合軍は史実通り、近衛機甲師団を主軸にしながら、側面を第50師団と第11機甲師団+第3インド師団で守り、ワイルドカードの第30軍団カードを使って、突進を試みます。うまくいけば、Nijmegenまで突っ走って、渡河攻撃に移れますが、その間にもランダムのドイツ軍が西部と東部から押し寄せてきます。補給線を切られると,行動不可になるので、やむなく防御や機甲部隊による阻止反撃を行わざるを得ず、時間を取られます。そのうちに、Arnhem周辺にドイツ軍が殺到し、イギリス軍第1空挺師団を圧殺していきます。突破が先か、レッド・デビルズの潰滅が先か。
 試しに数回、プレイしてみましたが、初回はビギナーズ・ラックか、第30軍団の突進が上手くいき、Arnhemまで辿り着き、勝利。2回目は、ライン川北へのドイツ軍の集中が早く、猛烈な攻撃を喰らって、あっという間に敗北。3回目は、Nijmegenは突破したもののElst攻略に手間取り、あと一歩で敗北。この間もいろいろな作戦を試した上で、満を持してリプレイに。
  第1ターン、空挺師団は予定通り、主目標に隣接するエリアに司令部を降下させ、それぞれ、1カ所ずつを攻撃します。守備隊はいずれも防御力0なので、1ヒットを与えれば、占領できます。今回もdrは好調で、イギリス第1空挺師団がArnhemを、第82空挺師団がWijchenを、第101空挺師団がVaghelを占領します。
 ここからゲームスタートですが、カードは幸先良く、近衛機甲師団!最高火力の対戦車砲大隊でBergeijkの敵を撃滅すると、主力はValkenawaardに浸透し、2ユニットを撃破します。
T1  主力の浸透
T1
 さらに、第30軍団カードが来たので、Valkenawaardを占領し、早くも近衛機甲師団をEindhovenに突入させます。戦闘drもよく、第9SS装甲師団の1個中隊を潰滅させ、なんと第1ターンでEindhovenを占領します。
T1 早くもアイントホーフェンに突入
 ドイツ軍にも地区の作戦カードが来ますが、まだ、増援がないため、実質上の行動はわずかに。延べ11枚のカードが開いたところで、「橋は遠すぎる」カードでターンが終了します。
T1
 第2ターンは、この反動か、ドイツ軍の北部地区カードのみで、ターンが終了。SS装甲師団の一部がArnhemエリアに進入し、レッド・デビルズに1ヒットを与えます。
T2 アイントホーフェン占領も渡河できず
 第3ターン、連合軍は増援を受け取り、航空補給でArnhem守備隊とSt.Odenrodeに進入した第101空挺師団を回復させます。が、近衛機甲師団は架橋部隊が間に合わず,渡河できず。ドイツ軍はまだ、少数の部隊が行動するのみで、7枚のカードが展開したところで、次ターンに。
T3 機甲部隊は、渡河できず
 第4ターンは、イギリス第1空挺部隊カードのみで,終了。
 第5ターン、やっと架橋部隊が到着した主戦線では、近衛師団の歩兵部隊が運河を渡河して、Bestを占領します。また、第82空挺師団が主力の到着を待ちきれず、Graveの占領に成功します。が、主戦線の両翼を固めるはずの第50歩兵師団と第11機甲師団は、ほぼ作戦開始位置におり、展開が遅れます。
T5 やっと主力の歩兵でBest占領
 ドイツ軍は、2枚の東部地区カードが来て、2ユニットはGermetの第101空挺師団司令部のいるエリアに進攻します。また、第9SS 装甲師団は、N2から増援が登場し、Wolfhezeのレッド・デビルズ司令部を襲撃します。
 第6ターンは、第101空挺師団が司令部に迫る敵の1ユニットを撃破し、別働隊がSt.Odenrodeを占領しますが、主力の機甲部隊カードが来ず。やむを得ず、増援カードで、第1空挺師団の全ユニットを回復させます。
T6 第101空挺でSt.Osenrode占領
 第7ターン、このターンはカード14枚の展開があり、一気に事態が動きます。まず、主戦線の幹線道路では、近衛機甲師団が迂回攻撃を行い、Sonを占領します。これにより、「連合軍のハイウェイ」はNijmegen手前まで繋がります。
T7 Son陥落、ハイウェイ開設も
 が、ドイツ軍も一斉に動き出し、集結していた4ユニットが要衝Graveに侵攻します。また、Arnhem周辺では北部カードと2枚のSS装甲師団カードにより、敵部隊が集結し、猛攻を開始します。こんな時に限って、増援と航空補給がなく、孤立したレッド・デビルズの40%がヒットを受けます。
T7 Son陥落、ハイウェイ開設も
 第8ターン、ドイツ軍が連合軍補給路の遮断を狙って、攻撃をかけてきます。東部と西部の3枚のカードにより、Graveの守備隊に1ヒットを与え、第82空挺師団司令部のあるGroesbeekに第10SS装甲師団が2ヒットを与えます。さらに、南方では別働隊がBestを奪還し、そのまま、Eindhovenに侵攻します。
T8 迫り来る東部部隊
 ここから連合軍が反撃を開始し、近衛機甲師団がGraveに急行し、群がる敵4ユニットの内、3ユニットを撃破します。また、遅まきながら、第50歩兵師団と第11機甲師団が幹線道路で合流を果たします。
T8 近衛がGrave突入!
 第9ターン、Graveの危機が去ったと判断した近衛機甲師団主力は、敵が猛攻をかけているGroesbeekに転進し、第10SS装甲師団と激闘を繰り広げます。
T9 第10SS装甲師団を攻撃
 その間に、ライン川の北側では、残りのSS装甲師団部隊と国防軍部隊が集結し、第1空挺師団に連続攻撃をかけます。幸いにして、戦闘drの外れが多かったため、4ステップロスで耐えます。
T9
 第10ターン、Groesbeekでは近衛機甲師団と第10SS装甲師団の死闘が続きますが、連合軍の力押しが奏功し、ホーヘンシュタウフェンの約半数が撃破されます。また、西部で攻勢をかけていた部隊は、連合軍の後方予備によって破砕されます。
T10 SSとの死闘
T10
 第11ターン、なおもしぶとく抵抗を続ける第10SS装甲師団に対し、対戦車砲を持ち出した第82空挺師団も反撃に転じ、1ヒットを与えますが、双方とも戦闘疲れから、わずか3枚のカードでターンが終了します。
T11 AAも反撃
T11
 第12ターンも同様で、第30軍団と第11機甲師団のみが活性化し、東部の第10SS装甲師団を後1ユニットまで磨り減らします。
T12 第10SSへの攻撃
 第13ターンはわずか1枚で終了となり、Arendonckの補給路切断に浸透してきた敵の2個部隊を、対戦車砲に支援された第50師団の1個連隊が即時昇天させます。
T13 西部に浸透してきたドイツ軍を撃退
T13
 第14ターンは、この反動で15枚全ての作戦カードが展開されます。まず、第9SS装甲師団が第1空挺師団司令部に猛攻を加え、なんと一度に4ヒットを与えます。これにより、1個大隊が昇天します(初の潰滅部隊)。その後、第101空挺師団が活性化し、司令部のあるHelmontの部隊を増強します。さらに、第82空挺師団はGroesbeekで反撃に転じ、ついに東部の第10SS装甲師団を全滅させます。
 満を持して近衛機甲師団主力がNijmegen市街地に突入し、猛烈な砲撃を行います。が、わずか1個の第9SS装甲師団装甲擲弾兵大隊が頑強に抵抗します。
T14 Nijmegenに突入!
 Arnhem地区の第1空挺師団は、航空補給と師団カードによって懸命に損害を回復させますが、ドイツ軍の総攻撃を受け、かろうじて命脈を保ちます。
T14
 第15ターンは5枚のカードが引かれ、再度、近衛機甲師団がNijmegenを攻撃するも、敵をステップロスさせるのに止まります。drが悪いとはいえ、なんという抵抗ぶり!戦力比は1:8であり、SSの精強ぶりが光ります。これを救援せんと、再び、ドイツ軍の歩兵部隊が東部から侵攻してきます。
T15 SSが驚異の粘り
 第16ターン、が、さすがのSSもこれが限界でした。連合軍は全機甲部隊を持って、Nijmegenに三度目の攻撃をかけ、ついにこれを占領します。Arnhemまであとわずか2エリアに。しかし、その前にはライン川支流のワール河が立ちはだかります。
T16 ついにNを解放! 
T16
 第17ターンは、ドイツ軍の増援のみで終了。連合軍は、ワール側を渡河し、Elstの攻略ができるのか、その前にドイツ軍の猛攻でArnhemを奪回されるのか。
 第18ターン、先に動いたのは第9SS装甲師団でした。Wolfhezeの第1空挺師団司令部に猛攻をかけ、3ヒットを与え、司令部以外の全部隊を損耗させます。
 もはや時間がない!焦る連合軍は狭い架橋を実行すると、近衛機甲部隊を対岸に進出させます。即座にElst守備隊が反撃し、機甲偵察大隊を除去します。ここで、連打を浴びたら、渡河が失敗するところでしたが、追いついた第50歩兵師団が上流に完成上陸を仕掛け、第30軍団カードで損耗した近衛機甲部隊を回復させます。
T17 橋を渡る近衛
T18
 第19ターン、イギリス第1空挺師団が補給でギリギリの回復をする頃、ドイツ軍もなりふり構わぬ猛攻に出ます。最強の装甲部隊を擁する第107装甲旅団が、南方のHelmont(第101空挺師団司令部)を強襲します。drに助けられ、なんとか凌ぐものの、その攻撃力(6!)は歩兵にとって、尋常でない脅威です。
T19 橋頭堡を拡大
 補給路が保持されているうちになんとしても突破を果たしたい連合軍は、ポーランド空挺増援をDodewaardに降下させると、包囲下のElst守備隊に攻撃をかけます。これにより、敵の2ユニットを除去し、Arnhemへの突進を阻むのは、あと2ユニットに!
 第20ターン、集結したドイツ軍の攻撃は凄まじく、第1空挺師団司令部は4ヒットを受け、さらに1個大隊が潰滅します。が、幸いにして、Arnhem守備隊には損害なし。なんとか、航空補給と師団カードで陣容を立て直すと、至近まで来ている地上部隊に命運を託します。
 連合軍主力は近衛機甲師団を持って、Elstの1ユニットを除去。残りは後1ユニット!そして、ここで側面防御の任にあった第50歩兵師団の一部が連続攻撃をかけ、ついにElstを占領!
T20 第50歩兵師団がElst攻撃
 その直後に、第30軍団カードが引かれ、待ちに待った地上部隊がフロスト大佐の守る橋を渡って、Arnhem市街地に到達しました。ああ、連合軍の戦略的勝利!
第30軍団、ついにArnhemへ
終了時
 ゲームバランス的には、やや連合軍にきつめなっているようですが、適切な対応をすれば、決して無理ゲーではなく、充分に勝利が可能です。間違いやすいポイントとしては、近衛師団は運河を越えたBergeijkに初期配置ができることで、ここに主力を置くことは必須です(そうでないと、2-3ターンは展開が遅れる)。逆に、うまくカードが回れば、今回のように、第1ターンのEindhoven攻略も夢ではありません。
 また、第30軍団カードは、つい、近衛機甲師団主力(のみ)のダブルムーブに使いたくなりますが、攻撃は幹線道路上の主敵を撃破するユニットに止め、遅れがちな第50歩兵師団や第11機甲師団、あるいは第30軍団の後続部隊の追及に使用した方が効率的です。また、機械化部隊は(渡河以外の)浸透も可能なので、ここでも戦況を見極め、時に突進することも必要です。
 ドイツ軍の展開がランダムなため、防御には敵の動きを予測し、幹線道路の前面で阻止線を張るようにします。幹線道路まで到達されると、最大4回!(第10SS装甲師団なら5回!!)の行動を許すことになり、複数ユニットに進入されると、排除は非常に困難に。ベースは、空挺や近衛以外の歩兵、対戦車砲による防御ですが、第10SS装甲師団や第107装甲旅団のような強力極まる敵には、時として機甲部隊による反撃が必要です。これに最適なのが、遅れて幹線道路に到着する第11機甲師団の機械化部隊です。
 おそらく、史実通り、Nijmegenまでは占領できるはずですが、その先はカード巡りとElstの敵防御部隊次第になります。これを見越して、架橋部隊はNijmegen陥落直後に、あるいは場合によっては陥落直前に(!)到着するようにします。渡河には近衛機甲師団主力だけでなく、歩兵部隊も同伴できるようにし、敵の反撃の盾になるようにします(後退ができないため)。また、空挺増援のポーランド軍部隊も可能ならDodewaard に降下させ、敵の増援を阻止するようにします。
 最後に、ArnhemとWolfhezeの守備には航空補給や第1空挺部隊の回復を最優先で回し、ここを死守することは当然です。あとは、Elstさえ占領できれば、連合軍の勝利でしょう。