今月のソロプレイは、「将門記」(CMJ)です。その名の通り、平将門の乱を描く戦役級で、基本システムは「太平記」(旧GJ)です。
T0
 手順は、主導権決定-行軍-戦闘-山狩-支配-武将出陣-得点と、「太平記」システムのオーソドックスですが、山狩がオリジナルになっています。
 このゲームでは戦闘に敗れると、本拠地に戻ることとは別に、各エリアにある山や沼に逃げ込むことがあります(討ち取りチェックの結果)。板東に多かった湖水や低山地の特徴を表す、潜伏です。潜伏中のユニットは、敵軍勢がいない地域に現れたり、他国の山沼を逃げ廻ることもできますが、その国の地域に敵軍がいると山狩を受けます(一方的な1回のみの攻撃)。
 また、武将出陣で自陣営の営所(本拠地)にいる武将が登場するのは、「太平記」と同じですが、宿箱にいる中立武将をランダムに呼び出すこともできます。ただし、イニシアチブ数にかかわらず、呼び出せるのは1ユニットのみです。
 展開はというと、下総平氏側は、平将門が類い希な戦術能力を使って、敵の軍勢を粉砕していくのが基本になります。が、身分は=しかないので、支配には時間がかかります。一方の常陸平氏側は、将門に捕捉されないように逃げ回りながら、全国区の平貞盛で後背地を作り、時間とともに動員できる中立武将を使って、支配地と兵力を増加させることを狙います。
 第1ターンは、特別ルールで、下総平氏側の2行軍となっています。史実どおり、将門は鬼怒川を越えて常陸に侵攻します。が、一緒に向かうはずだった将頼が、行軍に失敗します。倍する敵を相手にせざるを得なかった将門ですが、圧倒的な戦術能力を発揮して、平国香を撃破します。国香は再起を期して、下野に逃げます。
 支配は、将門、国香ともに失敗し、平真樹が勢力を持つ下総のみが下総源氏の支配下に。
T1
 第2ターン、将門は逃げた常陸平氏を追って、下野へ。と、常陸平氏はこれを見て、平国香を常陸に戻します。下野の合戦は、鎧袖一触で将門の勝利になり、源護が後継者ごと敗死します。
T2 下野で敵の半数を捕捉、武蔵で貞盛を攻撃
 また、前ターンに登場した平貞盛を、今度は河川越えに成功した平将頼が武蔵で撃破します。貞盛は御嶽山中に逃げ込みます。
 支配では、下総平氏側がターンに登場した平良文が相模を抑え、常陸平氏側が常陸を取ります。これにより、VPは下総平氏側:5点となります。
T2
 第3ターン、やっと主導権が、常陸平氏側に。常陸平氏側は、山沼に隠れていた全国区の貞盛が上野に到着し、ここを支配します。
 一方、下総平氏側は、平将門を仇敵のいる常陸へ派遣します。ここに二度目の叔父甥の合戦が起こりり、常陸平氏勢は壊滅。国香も討ち取られます。
 この影響もあって、VPは下総平氏側:9点に上昇します。
T3
 第4ターン、平将門は、常陸で決起した藤原維幾に足止めを喰らいます。ならばと、下総平氏側は、武蔵で兵を養っていた弟の将頼と味方の豪族武芝を、下野に送り込みます。迎え撃つは、国香の後を継いだ平貞盛。兵力はほぼ同等も、戦術能力の差により、常陸平氏側は敗走し、下野に逃げ込みます。
T4 上野で貞盛を捕捉
 この時点で、下総平氏側は常陸・下総・武蔵・相模を支配し、VPは12点になります。
T4
 第5ターン、再び、平将門が藤原維幾に足止めを受けるも、将頼と下総から駆けつけた将平が、下野の常陸平氏勢を追撃します。逃げ場のない常陸平氏側は必死に闘うも、戦術的な差はいかんともしがたく、全滅。国香亡き後の棟梁貞盛が憤死してしまいます。これにより、天秤は大きく下総平氏側に傾きます。
T5 下野に逃げた常陸平氏を追撃
 第6ターン、主導権数が少なく、現状維持。下総平氏側は板東における名声を振りきりの20点まで高めます。
T6 大国を下総平氏が盤石に
 第7ターン、将門主力は、敵の最終拠点-房総半島へ向かいます。常陸平氏側は唯一生き残っている大将良兼をもって、迎え撃ちます。兵力はほぼ互角で、決して勝機がないわけではありませんでしたが・・・常勝将軍将門の前に敗退し、安房へ敗走します。
T7 主力は房総半島へ侵攻
 同時に常陸では、筑波山に籠もる藤原維幾を、将頼勢が山狩りし、ついに討ち取ります。
T7
 第8ターン、将門は容赦なく安房へ追撃し、多治経明を討ち取り、良兼を山中へ追いやります。
T8 安房へ追撃
 これが、実質上の決定戦でした。第9ターン以降は、ゲリラ的に出陣する常陸平氏側を、下総平氏が各個撃破し、敵の支配を一切、許さず。上野と下野も、支配下におき、ゲーム終了。下総平氏側が、20点振りきりの圧勝となりました。
T9 再起を試みるが・・・
T11
 史実同様に将門の戦術的な強さが際立ち、また、実質的に勝負が付いた第9ターンまでほとんどの主導権を下総平氏側が取ったことから、一方的な展開になりました。こうなると、将門は新皇宣言をする必要もなかったです。これには出陣が1ユニットずつしかないため、展開を大きく変えることがしにくいことも、影響していると思います。
T12終了時
 もっとも、将門が攻撃力の高さから東奔西走して敵を打ち破りまくり、そのくせ、身分の低さからなかなか支配ができないあたりは、見事に史実らしく。雰囲気重視の将門伝説アイテムと考えれば、よし。
 常陸国境の茨城会の皆さん、今度、一戦、いかがでしょうか?ちなみに、ちはら会は将門の本拠-下総といいたいところですが、実はぎりぎり上総です(笑い)。