個人的な葬祭イベントと一向に気が抜けない業務スタックでへろへろだった4月ですが、5月のGWにやっと一息。これまでの趣味の時間を取り戻せ!と、Tommyさんをお誘いして、自宅オフ会をしました。
全景
 緒戦はNHK大河つながりの「草燃える」(旧GJ)です。いわゆる「HANNIBAL」システムを用いた、源平キャンペーンで、元が元だけに詳細な戦役級となっています。ただ、戦闘カードシステムは使用していないので、かなり短時間でプレイできます。それでも、日本史ジャンルではラスボス級でしょう。
 特徴的なルールとしては、頼朝親族武将の忠誠(寝返り)ルールや藤原氏の参戦、砦(一ノ谷の戦い)、制海権などがあります。
 陣営はTommyさんの希望で平氏側を、mitsuが源氏側を担当します・
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 第1ターンのカード枚数は、9枚。原則的に後攻が有利なので、今回、源氏は後攻を取ります。が、これは失敗でした。京方面へ逃走するかと思われた平維盛が、なんと甲斐へ電撃侵攻!5:1の兵力比のため、蹂躙となって、源氏の畠山が敗走しますが、その際に6を出して討ち死にしてしまいます。そのまま、維盛は越後に居座ります。これを排除せんと、源氏は範頼を派遣しますが、あえなく敗走。ならばと、戦上手の木曽義仲を差し向けますが・・・戦闘drが偏りまくり、義仲も敗走。そして、後退時に、なんと戦死してしまいます!第1ターンに、いきなり平氏討伐隊の片翼を失い、源氏に動揺が走ります。
T1 義仲、衝撃の敗死!
 第2ターン、関東・越後の収拾に源氏側は、義経を投入しますが、平氏は「静御前の舞」をプレイし、義経はほぼ不活性化します。ここで維盛が大軍を率いて、義経勢を強襲します。兵力的には明らかな劣勢だったのですが、源氏はイベントの「敵方の内応」!的の一部を寝返らせた源氏側が優秀な戦術能力で圧倒し、平氏を敗走させます。すかさず、源範頼が追撃し、平氏を越後から追い落とします。
T2 義経も投入し、関東と越後を平定
 第3ターン、アグレッシブな平氏は優秀な平重衡を東海道に投入し、源義円を圧倒します。ここで、源氏は義経を転戦させ、東海道を驀進させます。両軍が激突したのは、三河でした。平氏は「背水の陣」を引き、士気を上げますが、源氏も二度目の「敵方の内応」で兵力を削り、「与一、扇を射る」で士気向上。結果は、源氏の圧勝となり、なまじ「背水の陣」を引いていたばかりに、重衡を始め、平氏勢は総崩れになります。
T3 平重衡、敗死
T3
 第4ターン、このまま、源氏が押し出すかと思いきや、平氏が謀略を用いて巻き返します。まず、二度目の「静御前の舞」で義経を足止めし、「反対勢力の調略」で上総の支配を奪い、ここに武将を出現させて揺さぶりをかけます。同時に、「秀衡、陸奥国司へ任官」で藤原氏の参戦レベルを上げます。そして、援軍で平維盛を増強すると、越後へ侵攻!範頼軍を敗走させ、ここの支配を取り返します。
 いかん、このままでは藤原氏が参戦してしまう!源氏はやむなく義円を引き戻そうとしますが、遠江まで来たところで行軍が止まり(痛恨のdr1)。以後も2回の行軍を試みますが、drは微笑まず。ターン終了時に、ついに藤原氏が参戦します。
T4 平氏の越後奪還!藤原氏、参戦!
 第5ターン、勢いに乗る平氏側は、藤原勢を南下させます。源氏側は比企隊がかろうじて遅滞戦術で時間を稼ぐ間に、義経と義円を引き戻し、鎌倉に集結させます。最後のカードの「共同作戦」で決戦を仕掛けますが、ああ、なんと義経と頼朝が行軍に失敗。突入できたのは、義円隊のみに。
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 倍する敵に圧殺されるかと思いきや、精悍な板東武者の戦術能力が炸裂します。敵の雑兵相手に獅子奮迅の活躍で、次々と敵を混乱に陥れます。それでも、最後には消耗した源氏1ユニットに、3倍の敵が襲いかかりましたが・・・なんと、伊豆の御家人土肥盛政が全ての敵を撃退!義円勢が、奇跡的に勝利を収めます。この大潰走で、藤原国衡が敗死し、秀衡も奥州へ落ち延びます。勝った義円は奢るどころか、ますます、鎌倉殿に忠誠を誓うという、おまけ付き。
T5
 第6ターン、攻守所を変えて、源氏が猛烈な反攻を開始します。「大姫の婚姻」で義経の忠誠度を上げると、強力な武将スタックで北陸へ侵攻させます。越後に居座る平維盛を一蹴すると、そのまま、北陸道を驀進。この過程で、維盛はいずこへと落ち延びます。
 平氏も遅まきながら、中国、四国、九州に支配を広げ、持久体制を取ろうとしますが・・・。
T6 義経が北陸道を突進
 第7ターン、義経の快進撃は止まらず。倶利伽羅峠を抜けて、畿内に突入。そのままの勢いで、京都決戦へ。平氏も宗盛を引き戻し、対抗します。が、日本史上有数の軍事的天才-義経の前に潰走します。
T7 義経無双!京を制圧
 第8ターン、それでも残り時間を考えると、平氏の2国支配を切り崩せるか、微妙な所でしたが・・・棟梁平宗盛が河内に集結しているのを確認した義経は、電撃的に強襲!あまりの勢いに、史実の一ノ谷もかくやという大潰走になり、この混乱の中で、総大将宗盛が行方知れずに。この瞬間、地図上から平氏の棟梁がいなくなったため、源氏のサドンデス勝利になりました。
T7 宗盛、潰走で源氏のサドンデス勝利
 いやー、痺れた!序盤に先攻で富士川決戦をしなかったために、平維盛に越後に籠もられ、これを狩りに行った木曽の義仲が敗死。以後、関東・北陸の制圧もままならぬ、苦しい展開に。さらに第3ターンには、まさかの藤原参戦となり、このまま、平氏に持久されたら、ほぼ勝ち目はなかったかも。
 逆に平氏は、史実を覆す理想的な(理想的すぎる)展開に、一気に勝負を付けんと、藤原氏を南下させたのですが、これが義円勢の奇跡の迎撃に遭い、大潰走。
 攻守所を変えた源氏が、本来の軍事的優位を取り戻し、天才義経の突進で、逆転勝利となりました。
 Tommyさんは初プレイでしたが、「HANNIBAL」システムの面白さを堪能。本家「HANNIBAL」はルールも多く、それなりに敷居も高いのですが、さすが、砂漠のキタキツネさんだけあって、素晴らしい絞り込みでプレイアビリティは抜群です。「(軍事的にはもろいけど)平氏もできることが多く、よかった」という感想どおりだと思います。