今月のソロプレイ第1弾は、西南戦争続きで、「田原坂の戦い」(WGHB)から「高瀬の戦い」シナリオです。このアイテムはWGHBに掲載されたミニゲームで、システムは古典的作戦級の「ドイツ戦車軍団」(CMJ)を流用しています。
 「ドイツ戦車軍団」(CMJ)は移動-戦闘という手順ながら、後退すると次ターンは行動できないことから、予備の必要性をシンプルにあわらしています。また、このゲームでは追加ルールとして補給の概念が加わり、補給切れのユニットは行動ができなくなります。他に敵ZOCに入らずに道路上のみを移動すると移動力が2倍となる戦略移動や薩摩軍のみ防御力が2倍になる陣地、それを打ち消す警視庁抜刀隊があり、西南戦争らしさを表現しています。
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 展開としては、史実通り、北方への突破を狙う精鋭薩摩軍が木葉方面や伊倉方面で攻勢に出て、別働隊が北方から迂回を狙います。政府軍は豊富な増援を元に、高瀬を軸にした防御陣を引いて持ちこたえ、機を見て木葉方面での反撃を試みます。
 なお、このシナリオは7ターンとなっていて、高瀬を占領し、連絡線をつなげた側が勝利します(政府軍はさらに#1207を支配していなければならない)。
 第1ターン、特別ルールにより政府軍の行動はなく、薩摩軍のみが行動と2回の攻撃を行います。薩摩軍は木葉の敵スタックを攻撃し、D1とします。続く、第二次攻撃は残念ながら、膠着に。
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 第2ターン、政府軍は、初期部隊で薄いながらも南に防衛線を張ると、大量の増援を高瀬付近へ集結させます。
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 薩摩軍は、敵の堅陣ができる前にと、木葉後面と伊倉方面で攻勢に出ます。中央部では3:1攻撃を2カ所でかけますが、あろうことかともにC(膠着)。南の4:1もわずかにD1と、全くdrが振るいません。
T2S
 第3ターン、このターンの増援は5ユニットと多めに。政府軍は北部に9ユニット(!)を投入し、6:1攻撃をかけます。結果はD3となり、薩摩軍は河川の遙か後方まで撤退します。
T3G
 薩摩軍は、ここを先途と全域で攻撃をかけますが、中央で1ユニットを損害充当で除去したものの、要の南での3:1攻撃に失敗するなど、押し切れません。
T3S
 第4ターン、政府軍の増援はわずかに1ユニット。中央部で時間稼ぎになればと3:1で反撃をしますが、これはC(膠着)となります。
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 薩摩軍は、総力をもって攻撃をかけますが、中央の3:1でCとなり、包囲下のスタックも1ヒットのみで壊滅させられず。さらに南の2:1攻撃の2カ所は、ARになるなど、ほぼ最悪の結果に。
 第5ターン、増援は4ユニットとなり、政府軍は安定のために中央部へ。さらに、ここで3:1の攻撃をかけますが、こちらもまさかのAR。
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 薩摩軍も消耗上等の連続攻撃をかけますが、包囲下の5:1攻撃でD1のみ、さらに2カ所もCと振るわず。両軍の稚拙ぶりが際立ちます。南部の2:1攻撃で、D2となったのが、せめてもの救いか。
T5S
 終盤となった第6ターン、政府軍も懲りずに反撃に出ます。敵の包囲を狙った4:1攻撃はC(一体、何度目か!)となり、敵の拙い攻めで包囲できた中央部の2:1攻撃で1ヒットのみを与えます。
 残りわずかでなんとかしたかった薩摩軍も、ここに来てもARや包囲した4:1でCと、相変わらずの低調ぶり。唯一、伊倉方面の1:1でD2として、高瀬に接敵できたのが、僥倖です。
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 最終の第7ターン、もはや薩摩軍の勝利はなく、政府軍は敵の攻撃に先立って猛反撃を行います。これはそこそこdrに恵まれ、包囲した4:1攻撃で成果を出し、薩摩軍1ユニットを除去します。
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 諦めない薩摩軍は総花的攻撃を行い、包囲下の部隊を中心に敵の3ユニットを除去しますが、時すでに遅し。高瀬を望むも、これ以上の進撃はならず。政府軍も田原坂までは届かなかったため、引き分けとなりました。
T7S
終了時