今月のソロプレイ第4弾は、「Panzergruppe Kleist」(T誌付録)です。かの有名な「Panzergruppe Guderian」(AH)のヴァリアントで、その名の通り、クライスト装甲集団の戦闘を描きます。
T0
 シークエンスは、移動-戦闘で、その後にドイツ軍のみ機械化移動があります。戦闘結果以外に離脱できない強ZOCに、流動型の戦闘結果表と、普通に攻撃すると、ただの押し合いになりますが、そこは電撃戦を表現できる仕掛けがあります。そう、オーバーランです。
 移動途中で、+3追加移動力で実施でき、防御側が後退するとZOCを失います。オーバーランでは戦闘力が1/2になりますが、ドイツ軍の機械化師団はスタックによる同一師団効果による2倍化により、実質は額面戦力での攻撃ができます。
 展開としては、ソ連軍の薄い箇所にオーバーランを仕掛け、これを後退させてZOCを奪います。開いた穴から後続の部隊が突進し、通常攻撃で包囲殲滅。さらに、機械化移動フェイズに包囲した部隊をオーバーランで蹂躙し、突進します。敵の主戦線には歩兵また突破した機械化部隊が取り付き、強ZOCで拘束し、後退ができなくします。ちなみに、歩兵師団でもオーバーランはできるので、包囲下の敵を急いで排除したいときに重宝します。
 また、ソ連軍には司令部の指揮範囲という縛りがあり、範囲外だと全ての部隊が補給切れ(戦闘力1/2)になります。よって、突破を果たしたドイツ軍は、この司令部の除去を目論みます。これを救済するため、ソ連軍司令部の撤収というルールがありますが、包囲下で生き残っていればの話で、うまく脱出できても再登場できるのは次ターンとなるため、前線部隊が補給切れで取り残されるのは確実です。
  第1ターンですが、特別ルールによりドイツ軍の戦闘フェイズからとなります。機械化移動のための突破口を開けるべく、ドイツ軍は3カ所で攻撃に出ます。うち、1カ所は5防御力ユニットが出て4:1となりますが、ここがEngとなり、戦線に穴が開きます。
T1D戦闘
 続く、機械化移動フェイズでオーバーランにより後退したユニットを含む3個師団を撃破し、先頭部隊はLutskの戦車師団を捕捉します。
T1D機械化移動
 第2ターン、ソ連軍は大量の増援を投入し中央部を固めますが、司令部がいないため、いずれも補給切れとなります。南部では指揮範囲4の司令部が戦車に命令を与え、なんとかStyr川から中南部の森林地帯を利用した戦線を構築します。
 ドイツ軍は主力をそのまま突進させると、オーバーランで足止め部隊を後退させ、一気にStyr川を渡ります。4:1の攻撃で敵を後退させると、戦闘後前進で1個戦車師団を包囲殲滅し、他を後退させます。南では、歩兵によるオーバーランが成功し、開いた穴から部隊が浸透し、2ユニットを包囲殲滅します。
T2D
 機械化移動フェイズに、オーバーランで戦線を崩壊させると、高速部隊が回り込んで再度の蹂躙攻撃!これにより、中央戦線は完全に崩壊します。
T2DM
 第3ターン、ソ連軍は増援により、薄いながらも、中央のRownoを軸にした防衛拠点を整えます。南部では敵ZOCに拘束された戦車軍団を諦め、南部から登場の司令部を軸にL'vov円形陣地を構築します。
T3S
 ドイツ軍は、かろうじて張った敵戦線を容赦なく蹂躙します。オーバーランで穴を開けると後方に浸透し、司令部ごとRownoの守備隊を包囲攻撃します。赤軍も死に物狂いの抵抗を見せ、一撃では墜ちなかったものの、続く機械化移動でこれを占領します。
T3D
 これにより、遮る敵がいなくなった主幹道路を1個連隊が驀進し、早くも東端のKorostenを占拠します。
T3DM
 南部では円形陣地の一角を装甲師団が切り崩し、敵の後方連絡線を遮断。同時に取り残されていたSan川の防衛線を殲滅し、L'vovへの直接攻撃で1へクスを占領します。
 第4ターン、もはや組織的な防衛が破綻したソ連軍は、2個狙撃兵師団を投入して、Korostenにいる1個自動車化連隊に反撃を行います。自動車化連隊は補給切れなものの、都市の地形効果で実質の戦闘力は変わらず、戦闘比はわずか1:1に。が、ここで赤軍は意地を見せ、最善のdrで自動車連隊をステップロスさせます。
T4S 反撃!
 この危機にドイツ軍は機械化2個師団を投入し、ルートを遮断していたNovograd-Volynskiyの敵を撃破。続く、機械化移動フェイズに、反撃を指揮していた敵司令部をオーバランで殲滅し、反攻の芽を摘みます。
T4D
T4DM 司令部を殲滅
 南部では、L'vov市街地を完全に包囲しますが、イワンが必死に抵抗し(司令部が残るのみ)、なんとかこのターンの陥落は免れます。
 第5ターン、ソ連軍の頼みの特別増援は、わずかに2個師団。状況は絶望的ですが、占領を遅らせんと、Proskurov前面から側面にかけて戦線を構築します。
T5S
 このターンで決めるべく、ドイツ軍はまず、L'vovを占領。大森林と湿地により接近が遅れていたSarnyを、迂回した装甲師団と3個歩兵師団で包囲攻撃し、占領します。Korostenの敵を一掃し、中央部のShepetovkaも歩兵師団で奪取。南部のProskurovだけは、最強の8防御力ユニットが出たため、攻略できませんでしたが、それ以外は全てのVP地点を占拠します。
 残りは機械化部隊の突破で片が付くと、機械化移動フェイズに3個装甲師団と2個自動車化師団を東端に突入させ、勝利条件の100VPをします。決定的勝利にはなりませんでしたが、ドイツ軍の戦略的勝利で幕を下ろしました。
終了時
 ドイツ軍が習熟すると、今回のように史実を越える展開となるでしょう。少なくとも第5軍司令部がStyr川東岸へ退却できれば相当に粘れますが、そのためにはセットアップの要件を変更するのがいいかもしれません。
 mitsu私案:
 第5軍司令部は、第5軍または第22機械化軍団の最低1つを指揮下におけるへクスに配置する。
  もっとも、よほどアントライドが強力で、かつdrがソ連軍に有利でも、いずれはオーバーランの嵐の前に戦線が突破され、包囲殲滅となりますが・・・。