今月のソロプレイ第一弾は、80周年記念の独ソ戦から「独ソ戦カードゲーム」(Bonsai Games)です。ベストセラーとなった大木毅氏の「独ソ戦」にインスパイされたもので、気鋭のデザイナー中黒氏がデザインし、無料配布されています。
システムはシンプルで、お互いに戦力カードを出し合い、勝つと1マス前進できます。見込みがないと戦力を投入しないと2マスの前進を許します。首都圏での防御で敗北すると、余分に1枚をパイルさせられます。攻撃しなければ、1枚のカード補充ができ、首都圏の防御だと2枚を引けます。
イベントとして「収奪戦争」カードがあり、2枚引いたところでターンがサドンデスで終了です。この時、手札に戦力カードがなければサドンデス負けです。最終ターンにミンスクを境にどちらよりかで、通常の勝利判定となります。
また、ソ連軍だけが使用できる殲滅戦争カードがあり、年を追うごとに戦力値とカードが増えていきます。
第1ターン(1941年)、そこそこ優秀な戦力を手に入れたドイツ軍は、軍事境界線から攻撃に出ます。ソ連軍は、まともな戦力がないのでこれをスルー。ドイツ軍の先鋒はスモレンスクに到達します。
そのまま、連続攻撃を仕掛け、ソ連軍も抵抗するもモスクワへ。第1次モスクワ戦はドイツ軍が優勢に。ソ連軍はかろうじて、予備兵力1枚を残し、凌ぎます。
第2ターン(1942年)、モスクワ前面で激しい戦闘になります。ドイツ軍が攻撃して、首都一歩手前まで行きますが、ソ連軍は予備を投入して耐えます。その後は、両軍とも部隊の補充に努め、膠着に。
第3ターン(1943年)、カード枚数で上回ったソ連軍は反攻に出ます。殲滅戦争4を投入しますが、ドイツ軍も6戦力を使ってこれを撃退。ソ連軍に余分に1枚を捨てされます。
ドイツ軍はここで虎の子の装甲軍団7戦力を投入します。ソ連軍もカードを廻すために抵抗しますが、当然、敗北を決し、戦線はまたもモスクワへ。
第4ターン(1944年)、ソ連軍はまたも反攻に出ますが、ドイツ軍は装甲軍団7戦力でこれを撃退します。と、ここで連続して収奪戦争が出て、ターン終了。
第5ターン(1945年)、このままだと敗北となるソ連軍は、必死に反撃を試みますが、ドイツ軍も高戦力カードを投入して、猛烈に抵抗します。
一時はスモレンスクまで押し返すものの、6戦力を投入したドイツ軍の攻撃にまたも敗退。
結局、モスクワ前面で戦線が膠着し、規定により、ドイツ軍の勝利となりました。
数戦、ソロをしましたが、普通に戦うとドイツ軍の方が優位なよう。それでも、カード周りによっては、ドイツ軍のカードがなくなり敗北したこともあります。42年以降は、各ターン1回程度、ソ連軍の反攻で2枚のカードを認めるなどすると、もう少し、バランスは取れそうです。
ともあれ、掛け引きも楽しめ、慣れれば10分でできる独ソ戦ということで、例会の対戦の合間にはもってこいかも。
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