今月のソロプレイ第5弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線シナリオ3「プロホロフカ」です。その名の通り、クルスクの戦いのクライマックスを描いたシナリオで、両軍合わせて43輌という空前の戦力が登場します。
 マップは非常に開けた戦場であり、長距離砲撃能力に長けたドイツ軍にとってはもってこいですが、車輛数はわずかに10輌のみ。しかも、最も強力なTIGERⅠは、4ターンの増援です。 
 逆にソ連軍は33輌という数を生かし、敵に対して一斉に襲い掛かるように、突入速度を調整します。なお、数は多いものの装甲の薄いSU76は射界外に置き、タイミングを見て突入させることにします。 
 序盤、ドイツ軍は南部中央の森林を拠点にすべく、前進します。対するソ連軍は、最短の接近路から重装甲のKVⅠを送り込み、快速のT34は西側の森林を浸透させます。オープントップのSU76は予定通り、北端中央の丘に上げ、突入の命令を待ちます。
T1
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 真夏の太陽が降り注ぐ中、ドイツ軍の先鋒隊は森林に潜んで敵を待ちます。第3ターン、中央部のKVに呼応して、西側のT34部隊が動き出します。
T3
 第4ターン、最近で7へクスに迫った大戦車部隊に対し、ドイツ軍の一斉射撃が火を噴きます。照準を絞った精密射撃はT34の前衛を直撃し、3輛がたちまち被弾します。さらに、後方から駆け付けたTIGERⅠも射撃を開始し、行進間射撃にも関わらず、1発を命中させます。
T4D
 誤算だったのは、この初弾発射で3号及び4号の各1輛が、弾薬切れを起こしてしまったことです。これでドイツ軍はあと3輛の損害(あるいは弾薬切れ)を出すと、敗北になってしまいます。
 左翼にTIGERⅠが投入されたことで、分が悪いと判断したT34部隊は、一時的に後退し、一部は丘の陰に、多くは森林に逃げ込みます。と、同時に中央の丘にいたSU76が一斉に動き出し、配備の薄い東側から接近を試みます。
T4S
 第5ターン、側面に接近するSU76に対し、半数のドイツ軍車輌が発砲しますが、距離があったことと自走砲でサイズが小さいこと(命中dr+1)のため、当たらず。唯一、TIGERⅠの長距離射撃が森に逃げ込もうとするT34を直撃し、これを吹き飛ばします。
T5D
 第6ターン、T34が捕らえにくくなったので、ドイツ軍は視界にいる敵に目標を切り替えて射撃しますが、drが優れず。TIGERⅠがKV1輛の履帯を吹き飛ばしたのみに止まります。
T6D
 このチャンスに、KV部隊の援護射撃のもと、全てのソ連軍車輌が突進を開始します。
T6S
 第7ターン、ドイツ軍は最大速度で砲弾を充填すると、敵に向かって猛射撃を開始します。4号戦車とTIGERⅠが4発を命中させますが、うち2発はT34の傾斜装甲に弾かれます。右翼への増援に向かった3号戦車は、迫り来るSU76の大軍に1輛で攻撃を開始し、SU76の1輛を走行不能にします。
T7D
 が、この程度の損害ならば許容できる物量が、ソ連軍にありました。SU76の一部で援護射撃を行うと、KVⅠ、T34/76、SU76がエンジンを全開にして近距離へ踏み込みます。
T7S
 第8ターン、再び、ドイツ軍の一斉射撃が火を噴きます。外しようのない距離での射撃は次々と敵に呑み込まれ、T34/76の3輛が昇天します。が、1台はしぶとく跳弾となります。
T8D
 同じく近距離となったT34とKVは足を止め、猛烈な射撃を開始します。敵が森林にいるため、命中率はがた落ちですが、それでも大量の射撃により、3号戦車1輛が炎上。4号戦車にも命中しましたが、かろうじて装甲板が持ち堪えます。これで、ドイツ軍の敗北まで、あと1輛に。
T8S
 第9ターン、足を止めたノーガードの撃ち合いは、思いもよらぬアクシデントに。生き残った6輛のドイツ軍が一斉射撃で3輛を屠りますが、ああ、主力の4号戦車が弾薬切れに。しかも2輛!また、後退戦を行っていた右翼の3号戦車もSU76に捕捉され、炎上。この瞬間、損害(及び弾薬不足)が7割を超え、ドイツ軍の敗北が決定しました。
T9D
 勝敗は付いたものの、せっかくなので、その後の「プロホロフカ」をプレイすることに。赤い津波と化したソ連軍は、敵の虎小隊に突進。隣接へクスからの側面攻撃で、TIGERⅠの1輛を撃破します。
T9S
 生き残ったドイツ軍2輛は、最後まで持ち場を捨てず、T34の2輛を撃破するものの、至近距離からの一斉射撃を浴びて、第10ターンに全滅となりました。
T10S
 今回はドイツ軍のdrが全般的に優れず、特に4輛の弾薬不足を出したのが痛かった。まあ、普通に射撃ができていたとしても、ソ連軍の物量の前に、大いに苦戦するでしょうけれども。ともあれ、膨大な車輌でガチンコの射撃戦ができるこのシナリオは、チーム対戦にもいいでしょうね。
損害