今月のソロプレイ第3弾は、「RAF」(HJ)からシナリオ「薄く青い戦線」です。バトル・オブ・ブリテンの佳境と言える8月27日開始で、9月11日のゼレーベ作戦の決行・延期までの比較的長いシナリオです。

8.27開始
 初日の8月27日は、規定により晴天の通常攻撃です。第1派のTangmere飛行場への攻撃は1部隊のため、見送りましたが、迎撃を受けなかったDo17が1ヒットを与えます。
8.27 初迎撃は失敗も・・・
 第2派は、内陸のDuxford飛行場が目標となり、Me110護衛付きのDo17の1部隊となります。これは落さんとSpitfireとHurricane各1部隊で迎撃するも、まさかの一方的な損傷となります。爆撃の損害がなかったことが、幸いか。
 第3派は、Hornchurch基地への大規模空襲となったので、3セクターの全迎撃機を投入します。戦力集中が奏功し、Me109を損傷させ、Me110の2部隊とDo17を、撃墜します。最後に、第4派でMe110がHornchurch基地へ機銃掃射を行うも外れとなり、日没を迎えます。
8.27 Hornchurch基地で邀撃、初期としては大戦果!
 2日目は、3派の空襲があり、若干のVPを失うものの、総VPは5点とまずまずの滑り出しです。
8.28
 ところが、3日目の8月29日から、状況は一変します。この日は曇りながら、ドイツ空軍初の全力攻撃が実施されます。イギリス軍は全迎撃機をパトロールに投入します。
 早速、6時のDebden基地の空襲を撃退したのですが、ここでイベント「哨戒飛行部隊の帰還」が発生してしまいます。給油のため、ほとんどの空域から飛行状態のRAFがいなくなり、ドイツ軍の独壇場に。
8.29 全力攻撃の初回に、哨戒機帰還
 前日のHornchurch飛行場に、Biggin Hill基地、再び、Debden基地へ、さらに工場やレーダー、港湾も爆撃を受け、地上で損傷する機も続出します。1日が終わった時点で、総VPは-3点に急降下します。
 続く、8月30日は晴天。前日に全力攻撃だっため、ドイツ軍の行動は鈍るはずでしたが、まさかの二日連続の全力攻撃に。
8.30 晴天でまさかの全力攻撃が連続
 午前中だけで7派の連続空襲が起こります。RAFも必死に迎撃し、前半は大健闘してMe109を含む全6機を撃墜します。が、後半は迎撃可能機が激減し、Biggin Hill基地や内陸のMiddle Wallpo基地まで爆撃を受ける状態に。終わってみれば、1/3以上にあたる14部隊が消耗状態となり、VPはさらに低下し-8点となります。
8.30 第5派を全力迎撃、戦果も・・・
8.30 RAF大消耗
  8月31日は曇りで散発攻撃になるも、なおも飛行場攻撃が続き、VPは-14点に下降。
8.31 曇り散発も爆撃が続く
 9月に入っても、ドイツ空軍の猛攻は止まらず。6時の第一撃で、Ryeレーダー基地が襲撃され、5ターンに渡って使用不能になります。そして、致命的だったのは、ここでイベント「共同攻撃」が発生!それまではルフトヴァッフェの第2航空軍と第3航空軍は別々に爆撃を行っていました。片方に出撃が偏ると部隊の疲労・消耗が進むので、そこを狙ってRAFが迎撃機を大量投入するという作戦が有効でした。が、このイベントにより、戦区を越えて部隊が投入されるようになり、RAFは常に休養十分な敵機を相手にする羽目になります。
9.2 共同戦線の実質開始
 効果は覿面で、上空には健全な護衛戦闘機が大量にいるため、RAFの損害が多くなります。曇りにも関わらず日没までに7派の猛爆撃が続き、この日が終わった時点で、VPは最悪の-22点に。
 きつい、きつすぎる!このまま、数日間の全力攻撃を受け続ければ、RAFの防空網は崩壊し、爆撃し放題でサドンデス敗北になりかねない事態に。
 しかし、この状況が再び、一変することに。翌9月2日は、曇りの散発攻撃で一度しか空襲はなく、Tangmere飛行場が1ヒットを受けたのみでした。が、イベント「目標優先順位の変更」で、無差別爆撃(都市爆撃)が発動します。この結果、目標カードの大幅な入れ替えが起こり、イギリス空軍の撃滅のため飛行場や工場を目標としてきた優先順位が、ロンドンを中心とした都市爆撃に変更になります。
9,2 最悪の-22VP
 9月3日、最初の空襲は想定通りのLondon爆撃に。健全なMe109が大量にいたため、敢えてこれを無視し、第2派の6部隊によるLondon空襲を、上空にいた15部隊のRAF編隊で迎撃します。史上最大の航空戦は、護衛戦闘機ごと全ての敵部隊を殲滅するという、RAFの大戦果に。
9.3 ロンドン爆撃始まる!6部隊を殲滅!
 さらに、Tangmere飛行場に飛来した4部隊を集中迎撃し、これも全滅させます。
9.3 さらに4部隊を撃滅
 夕刻の15時の最終爆撃が終わった時点で、一気にVPは回復し、-2点となります。が、さすがに全力の迎撃により、RAFも約半数の部隊が休養状態になります。
 ここで、僥倖が起こります。9月4日が飛行機が全く飛べない荒天に。
9.4 荒天で回復
 この完全休養で息を吹き返したRAFは、その後、連続したイベント「哨戒飛行部隊の帰還」に悩まされながらも、第2・第3航空軍の通常攻撃をギリギリで持ち応え、9月10日を迎えます。
 この日、増援部隊の補充の目途が付いたRAFは、9VPを払って残り全ての予備兵力を獲得します。そして、第1派のKenley基地襲撃に対し、ロンドン上空で待機していた14ユニットを投入。護衛のMe109ごと6部隊の爆撃隊を殲滅し、ついにVPを0点に戻します。
9.8 首都上空の密集哨戒
 9月10日の荒天の後、9月11日に予定していたゼレーベ作戦の延期が決まります。ドイツ軍はなんとか大勢を挽回せんと、大規模空襲を繰り返しますが、目標の多くがロンドンを中心とした都市爆撃に限られたため、敵部隊を観測して一気に大部隊で迎撃するRAFの作戦の前に、損害と殲滅が続きます。
9.10 Kenley攻撃部隊を殲滅
 9月12日には久しぶりの全力攻撃で7派の爆撃になるものの、度重なる出撃で戦闘機部隊が疲労状態を早める結果となります。そこへRAFが全力迎撃を敢行したため、ドイツ軍の損害が増え続けます。当然、RAFも疲労するものの機体の損失は抑えられたため、回復で防空力を維持します。
9.12 久しぶりの全力攻撃も・・・
 9月13日、曇り空の下の散発攻撃に対しても、RAFは継続的な迎撃を繰り広げ、VPを27点に伸ばします。
9.13 さらにドイツ軍が消耗
9.13終了時
 9月14日、早々に「哨戒飛行部隊の帰還」のため、三度の爆撃を許したものの、ここまでの積み重ねが効いて、RAFの優勢は変わらず。
 そして、迎えた9月15日、あまりの損害の多さと挽回の見込みのない展開に、ヒトラーは、あしか作戦の中止を決定しました。
 いやー、苦しかった。前半は、ルフトヴァッフェの全力攻撃と2個航空軍の共同攻撃により、防空隊の崩壊直前まで行きました。が、9月2日の敵の戦略目標の転換により、息を吹き返したRAFが迎撃機の大量投入による反撃に転じ、ドイツ軍の消耗に成功。最後までこの方針を維持したイギリス空軍により、敵戦闘機の不足を呼び起こすことに成功し、逆転勝利となりました。