今月のソロプレイは、開戦70周年記念となる朝鮮戦争(動乱)アイテムから「釜山橋頭堡」(Schutze Games)です。その名の通り、浦項-大邱-馬山の洛東江ラインの釜山橋頭堡を巡る戦いで、開戦以来怒濤の進撃を続ける朝鮮人民軍(北朝鮮軍)がここを突破すれば、最終目的地の釜山を奪取できる状況でした。
 朝鮮人民軍(北朝鮮軍)は原則として師団、アメリカ軍は連隊、韓国軍は師団規模の作戦級です。通常の移動-戦闘に加え、第二次移動として戦車は3移動力で、また、朝鮮人民軍は浸透移動(ZOC to ZOCの直接移動)の試みができます。この浸透移動が厄介で、回り込まれた国連軍は補給切れになり、反撃で叩き出さなければならず、消耗型のCRTもあって、損害が嵩みます。また、アメリカ軍司令部の2へクス以内は、副ZOCと称して移動力が+1となります。いわゆる阻止砲撃や空軍による交通妨害を表しているのですが、朝鮮人民軍の歩兵は3移動力しかなく、展開が大きく阻害されることも。
 戦闘は戦闘比で解決し、損害数分のステップロスとなります。戦闘比3:2がほぼイーブンです。2ヒット以上ならば、1損害分を1へクスの退却で消化できます。朝鮮人民軍は、補給の消費か余分に1ステップロスすることで、万歳突撃(戦闘力2倍)ができます。コラムシフトとしては、両軍が使用できる司令部、戦車支援シフトに、国連軍だけが使用できる航空、海軍シフトがあります。
 空軍はこの戦闘修整の他に、敵の補給カウンターの爆撃(1/3で成功)や戦略的補給路の破壊(1VP)もできます。
  コンポーネントはDTPで補助マーカーが少ないので、支援がわかりやすい追加カウンターと日本語チャートを自作してみました。

T0
 指示に従ってセットアップを行い、ゲームスタートです。
 第1ターン、朝鮮人民軍は史実通り、洛東江全域で攻勢に出ます。北部では盈徳及び山地で3:1と4:1の攻撃をかけ、韓国軍第3師団を1/2で退却に追い込みます。すでに消耗していた第8師団は壊滅に。大邱方面では2個師団が洛東江の渡河攻撃を行い、5:1の最大比で、アメリカ軍騎兵師団の1個連隊を撃滅します。南部では、馬山近郊で精鋭第6師団と戦車・オートバイ連隊が、突出していた第25師団の2個連隊を攻め、1個連隊を殲滅します。が、最南端の1個連隊は、航空支援のおかげで損害なしとなります(0/0)。
 第二次移動で、第25師団の1個連隊は包囲され、北部でも浸透移動により、韓国軍2個師団が山地で緩包囲となります。
T1N
  脱出のため、韓国軍2個師団が浸透してきた敵の歩兵連隊に攻撃をかけますが、空軍まで使用しても効果なし。山岳の韓国軍が使用できなくなったため、国連軍はやむなく第1騎兵師団の1個連隊と司令部で間隙を埋めます。南部では、第24師団と第25師団でスタックを組み直し、馬山の防御を固めます。唯一の戦果は、補給カウンターを狙った空爆で中央の1個部隊が壊滅します。
T1U
 第2ターン、北部では浸透で生き残った朝鮮人民軍の1個連隊が敵の背後に回り込み、正面からの圧倒的戦力と合わせて、第1騎兵師団の1個連隊と司令部を半壊させます。が、浦項を狙った強襲は空軍に阻止され、1/0となります。また、山岳に包囲した韓国軍騎兵師団への攻撃も空爆により、効果なしに。南部では逃げ遅れた1個連隊を包囲殲滅したものの馬山攻撃にはたどり着けず。
T2N
  国連軍は増援の第5旅団を馬山戦線に投入し、南部を安定させると、北部で反撃に出ます。突出していた朝鮮人民軍の1個連隊に騎兵師団が逆襲をかけ、これを殲滅。また、山岳でも1個連隊を撃破します。
T2U
T2終了時
 第3ターン、南部での攻勢の見込みがなくなった朝鮮人民軍は、北部での猛攻に切り替えます。山地で包囲している韓国軍騎兵師団に主力を向け、4:1で殲滅します。同時に、アメリカ軍海兵旅団が籠もる大邱に対し、戦車を含む歩兵の大軍が万歳突撃を敢行!司令部支援、戦車支援に、空軍による阻止空爆の激戦を制し、朝鮮人民軍が市街地の奪取に成功します。ステップロスした海兵旅団は、背後の山地へ逃げ込みます。一方、手薄になった中央部に対し、5個歩兵連隊がこちらも万歳突撃による渡河攻撃を行います。第29旅団はこれを支えられず、潰走。が、強襲を行った朝鮮人民軍も2個連隊を失う大損耗に。
T3N
  国連軍は増援や補充を投入して、戦線を補強するとともに、浦項の海岸線を浸透してきた敵の歩兵連隊を、艦砲射撃と空爆下での逆襲で排除します。
T3U
 第4ターン、勢いに乗る朝鮮人民軍は、消耗した第29旅団を追撃し、中央部の山岳地帯に進出。その後、浸透移動で海兵旅団を包囲します。また、北部で包囲下にある韓国軍を攻撃し、損耗した1個師団を撃破し、VPを上乗せします。
T4N
 国連軍は貴重な予備兵力をかき集めると、中央で包囲を行っている消耗した敵歩兵師団に戦車、司令部、空爆の3シフトで反撃をかけ、これを撃破し、海兵旅団の救援に成功します。
T4U
 第5ターン、いまだ戦力はあるとは言え、攻勢と反撃でかなりの兵力を消耗した朝鮮人民軍は、戦線を整えると、部分的な攻勢に切り替えます。空軍基地を抱える浦項と山岳に包囲されている韓国軍師団に3:1攻撃をかけ、損耗させます。
 
T5N
  一方の国連軍は到着した増援をつぎ込み、中央の山岳地帯と浦項で反撃をかけ、2個連隊を壊滅させます。
T5U
 第6ターンもほぼ同様の展開で、消耗だけが嵩みます。
T6N
 第7ターン、こちらも増援で増強された朝鮮人民軍は、再び、浦項に万歳突撃を実施しましたが、drに恵まれず、相打ちに。
T7N
 と、これまで耐えに耐えていた国連軍が、作戦的な反攻に出ます。前ターンに中央の山岳地帯を取り返していた第8軍は、大邱に居座る歩兵師団に対し、空爆と戦車支援、司令部支援を集中し、4:1でこれを殲滅します(0/3!)。
T7U 大邱奪回
T7終了時
 完全に守備体制に入った朝鮮人民軍に対し、第8ターンに洛東江の中央部を逆渡河して、側面を押し上げます。
T8U
 第9ターンには、南部でも反攻を開始し、馬山を完全解放し、補給切れとなった第6師団とオートバイ連隊を壊滅させます。
T9U
 唯一、生き残った戦車連隊に北部戦線の戦車連隊が呼応して反撃し、脱出に成功しますが、あとは国連軍が押しまくる展開に。
T13N
 それでも、朝鮮人民軍は補充を有効に活用して、損耗した部隊をローテして、大突破を許さず。最後は6個師団相当まで撃ち減らされますが、物量の国連軍の猛攻に耐え、ゲームエンドに。
T14U
 VP計算をしてみたところ、NKPA40点、国連軍34点により、国連軍の戦術的勝利となりました。あと、6点あれば、国連軍の決定的勝利となったわけですが、序盤の大邱占領と韓国軍4個師団の壊滅で、朝鮮人民軍が踏みとどまった形になりました。
終了時
VP