今月のソロプレイ第8弾は、マイブームの戦国時代アイテムから「信長軍記」(WGJ)です。若き信長の尾張統一キャンペーンで、信秀から家督を継いだ1552年から桶狭間合戦の翌年の1561年までの期間を扱います。

T0
 シークエンスは、動員-行動-帰還となっていて、生産を含む戦役級です。信長陣営と反信長陣営は、動員表でdrしてユニットを動員するか、2動員ポイントを消費して1銭(活動資金)を獲得します。熱田と津島を抑えていた信長陣営は、さらに威信点分の銭を追加で得られます。
 行動では、移動・合戦・包囲(攻城戦)・調略があり、銭が多い側から、いずれかを実施できます。銭の差が大きいと、一方的に先んじることができるシステムです。
 移動は、スタック数で許容移動力が異なり、大軍ほど動きづらくなっています。敵と同じへクスにいる場合は、2倍以上のユニットを残さないと、移動ができません。(そこに城がある場合は、包囲をすれば自由に移動できる)。
 戦闘は通常の戦闘比で、城のレベル分、防御側に有利なシフトをします。信長陣営は特別ルールで、最大2シフトができる親衛隊(赤母衣、黒母衣)とdrを必ず「6」にできる信長参戦効果があります。
 調略は銭1を消費して、中立武将をいずれかの陣営へ調略するか、「裏返し」にします。文字通り、ユニットを裏返し動静を決めるもので、それまで自陣営だったユニットが中立に戻ったり、寝返ったり、あるいは中立から自陣営になったりします。となると、銭がある信長陣営に有利かと思われがちですが、実は中立武将のほとんどが、反信長です。つまり、信長陣営は敵対する中立武将を味方にするのは難しく、中立にするのがやっとという展開になります。
 ターンの終わりに帰還があり、自陣営の城レベル分までのユニットをユニットを撤収させます。これを越える分は、保管ボックスに置かれ、再動員をしなければなりません。つまり、大兵力を動員したのはよいが、城を攻略できないと、全て解散となります。
 どのくらいの兵力を動員して、どのような行動を取らせるか(銭を投入できるようにするか)、バランス感覚が問われます。
 今回は、数回の演習の後、エラッタと改訂ルールを適用してのプレイとします。
 第1ターン、両陣営は動員ポイントを全て銭にして、行動に向けます。先手の信長陣営は、信頼の置ける譜代衆織田信光を、無人の勝幡城に移動させ、威信点を1つ上昇させます。
 反織田陣営は、今川軍2ユニットを無人の大高城に向かわせますが、織田陣営はすかさず、1ユニットを投入し、自動占拠を阻みます。反織田陣営はさらに2ユニットを増援に送ると、織田陣営ユニット攻撃し、これを後退させて大高城を占領します。
T1 勝幡占拠、大高城攻略
 と、ここで織田陣営はとっておきの調略で、敵対する中立武将山口父子を味方に引き入れます。これにより、銭獲得の基準になる織田陣営の威信点は5となります。
 第2ターン、このターンも同じく、全て銭へ転換しますが、威信点上昇により、織田陣営の銭は7と差が開きます。
 一方的に3手番ができることを利用し、織田陣営は末森城の織田信行を囲み、これを降参させます。また、数少ない味方の犬山城の織田信清に、調略をしかけます。
  やっと動けるようになった今川軍は、尾張南部の敵拠点小河城を囲みますが、織田軍はカウンターで大高城を包囲します。包囲戦の結果、両城とも陥落します。相対的に織田陣営の威信が1上昇したことになります。
T2 大高城奪取
 第3ターン、このターンの銭は反織田陣営4:織田陣営8と、さらに開きが出ます。この差を利用して織田陣営は敵に落とされた小河城を強襲し、信長参戦効果(drを必ず「6」にできる)で守備隊を降伏させます。
T3 小河城強襲
 このままではジリ貧の反織田陣営は、清洲城の3武将を調略し、さらに末森城の信行を中立に戻してしまいます。織田陣営は、犬山の織田信清を味方に付けると、鳴海城の山口父子を攻めますが、包囲の結果、墜ちず。
T3 離反した山口勢を包囲
 第4ターン、反織田陣営待望の甲相駿三国同盟が発生し、次ターンから動員ポイントが14と大幅にアップすることに。
 その前に少しでも有利な体勢を築きたい織田陣営は、離反した織田信行を降伏させ、さらに鳴海城の山口父子を強襲で撃破します。
T4 末森城攻め
 反織田陣営は、今川軍で再び大高城を包囲し、これを陥落させます。織田陣営は、残った最大の中立武将織田三位の清洲城を囲むも、陥落させられず。
 第5ターン、増加した動員ポイントを使って、反織田陣営は今川軍を増強します。
 この大軍が動き出す前にと、織田陣営は信長本隊で大高城を強襲し、1ヒットを与えます。これは危ないと今川軍1ユニットを緊急増援しますが、織田陣営の二度目の強襲により全滅し、沓掛城以外の尾張南部は信長陣営の支配下に。
 今川軍は主力を持って長躯、守山城を包囲しますが、これは墜ちず。
T5
 第6ターン、イベントで美濃の斎藤道三が息子の義龍に攻められ、敗死します。この状況を見た荒子城と鯏浦城の中立武将が反織田陣営に参戦します。清洲の三武将も躍動をはじめるのは確実に。織田陣営は、ユニットの動員を1に抑え、全てを銭に廻し、電撃的に荒子城を攻め、前田与十郎を降伏させます。
 第7ターン、一進一退の攻防が続き、今川の三河平定が近いと判断した織田陣営は、獅子身中の虫-清洲城攻めを敢行します。要衝清洲は堅かったものの、三度の強襲で遂に陥落。坂井大膳らは降伏します。
  この間に、今川軍が再び、小河城を奪還します。
T7
 第8ターン、予測通り、今川軍の三河平定が発生。次ターンに反織田陣営の動員ポイントは最大の20になります。
 今川軍は前進のための地ならしとして、調略を仕掛け、犬山の織田信行を中立に戻します。先手として、松平勢率いる5ユニットを尾張に中入れさせ、熱田の占領を狙います。動員のため銭が減っていた織田勢は後手となりましたが、熱田に進駐し、松平勢を強襲し、損害2:3でこれを撃破します。
T8 松平勢、中入れで熱田に迫るが・・・
 第9ターン、いよいよ、今川勢が本格的介入を開始します。葛山長嘉率いる4ユニットが大高城に進攻し、これを包囲します。動員可能な全ユニットを集結した信長本隊は、長躯、ここに駆け付け、葛山隊を攻撃します。3:1の強襲は、信長参戦効果でエスカレートし、敵に一方的に打撃を与えます。堪らず後退した今川軍を追撃し、降伏に追い込みます。
T9 大高城攻防戦
 第10ターン、もはや大勢は決しましたが、反織田陣営は意地を見せんと、今川義元本隊が出撃し、鳴海城を囲みます。が、織田陣営も全兵力を集結し、ここに集結します。結果、両軍のにらみ合いのまま、ゲーム終了に。反織田陣営を各個撃破し、今川軍の攻勢を押しとどめた織田陣営の勝利となりました。
T10
 信長陣営は、ゲーム開始時に確実に裏切らないユニットは信長本隊を入れてわずかに2つで、とりあえず味方だが調略で敵方に寝返るユニットが3つです。まわりは中立ながら、いつ、敵になるかわからないに溢れており。かつ、ターンが進むと、大兵力で攻勢を掛けてくる今川軍と、まさに四面楚歌の状況です。
 が、なにより貴重な銭の供給源の熱田と津島を抑えており、中立勢を屈服させ威信点を上げると、さらに銭が増える連鎖をうまく実行でき、国内の敵を各個に撃破できたことが大きかったです。今川軍のイベントも平均より遅れがちだったため、終盤の大攻勢をがっちりと受け止め、侵攻を許さなかったことが勝利に結びつきました。
 慣れるまでは、織田軍がかなり苦しいですが、ある程度、経験を積むと負けなくなります。調略やイベントによるランダム性もあり、どちらを持っても苦しい(楽しい)展開となります。今度は、ぜひ、対戦してみたいですね~。