今月のソロプレイ第二弾は、末期戦アイテム続きで「Berlin'45」(CMJ)から「スターリンの決断」です。その名からわかるとおり、WWⅡの終了直後に起こった、ソ連軍対連合軍の仮想シナリオです。
設定によれば、ドイツ軍が「アルデンヌ攻勢」を東部戦線で発動したため、ソ連軍の進撃が大幅に遅延。史実とは異なり、連合軍がベルリンを含むドイツの大半を占領したことになっています。すでに始まりつつあった「冷戦」で支配が固定化されることを危惧したスターリンが、連合軍にベルリン奪取の攻勢をかけるという想定です。
第1ターン、特別ルールにより、ソ連軍は移動を行えません。連合軍としては、損害を控えるため、地形を利用したスタック防御を行います。その結果、うまくいっても2:1しか戦力比が立たないため、ソ連軍はこのターンの攻撃は諦めます。
遅滞防御が成功した連合軍は、一斉に後退を行い、ベルリンとドレスデン近郊に防衛線を引きます。
第2ターン、ソ連軍の機械化軍団と自動車化された砲兵がこの戦線に襲いかかります。地形効果と砲兵支援(連合軍に2シフト)により、2:1で2箇所、1:2で1箇所の攻撃となりますが、drに恵まれ、ほぼ相討ちの結果になります。
一方、ドレスデンでも河川越しの1:1攻撃に成功し、0/1の損害を与えます。兵力的に劣勢な連合軍は、第1空挺軍をベルリンに籠城させると、主力は一斉に西端付近まで退却し、援軍の到着を待ちます。
第3ターン、ソ連軍は本命のベルリン攻略に着手します。周囲をくまなく包囲し、高戦力の機械化部隊と猛烈な砲撃(36火力!)を集中して、6:1攻撃を2箇所、2:1を1箇所で行います。3損害を受けるもののそれを上回る4打撃を第1空挺軍に与え、効果的な防御を不能にします。このままだと、持っても、後1ターンか・・・。ベルリン陥落の危機に、連合軍は早期の反撃を決断します。機甲師団のスタックをもって、最前線のソ連軍を蹂躙し、ポツダム近郊で突破口を開くことに成功します。そこから、快速師団が流れ込み、籠城中の第1空挺軍と呼応して、7箇所での反撃に出ます。砲兵を投入した攻撃により、8ステップの損害を与えます。
また、ドレスデン方面からの転用を阻止するため、兵力不足を承知でこちらも反攻に出ます。が、drに恵まれず、1ヒットの打撃と引き替えに、3損害を受けてしまいます。
第4ターン、想定外に早い反攻にソ連軍は急遽、ベルリン攻勢を取りやめ、歩兵を前面に押し立てて、機械化部隊を後方に待機させ、防衛体制を引きます。
その分、優勢に展開しているドレスデン方面に予備を注ぎ込み、連合軍の別働隊を捕捉します。快速の偵察部隊が退路を遮断し4:1以上の高比率戦闘を4箇所で実施します。補給切れで砲兵の使用できない連合軍は、7ステップの大損害を受けます。
正面兵力が厚いと見た連合軍は、市街地奪回戦を進めながら、主力は北方を迂回し、敵の砲兵の届かない、北東から中央部を攻撃します。7:1で2箇所、5:1で2箇所、4:1で1箇所の攻撃で前線を撃破します。一方、包囲されたドレスデンでは後方から援軍を投入し、なんとか脱出口を確保します。救出した兵力でエルベ川沿いに戦線を引きますが、先の打撃により、兵力不足は否まず。
第5ターン、ソ連軍は消耗した連合軍のドレスデン戦線を蹂躙し、追加の兵力を注ぎ込んで、さらに7ステップの打撃を与えます。これにより、ドレスデン戦線はほぼ消滅します。
また、ベルリン方面の主戦線では、歩兵と砲兵のスクリーンを北にシフトするとともに、予備の機械化部隊をもって、北東部を塞ぐ機動を行いましたが・・・。ドレスデン虐殺の怒りに燃える連合軍は、機甲師団のスタックをもって、北東戦線に繰り返しMA(機動攻撃)を行い、またも突破口を開くことに成功します。そこから、別の機動スタックが滑り込み、ソ連軍の攻守の要である砲兵軍団2個を撃滅します。
さらに、3個にまで増加した砲兵支援を注ぎ込み、北部戦線で全面攻勢を行います。第6ターン、完全に防御態勢に移ったソ連軍に対し、連合軍が鋭い攻撃を仕掛けます。ベルリン市街地に行った絨毯爆撃が大成功し、中央部に穴が開きます。そこから浸透したイギリス軍と第1空挺軍が、さらに砲兵軍団2個をオーバーラン!市街地に籠もるソ連軍に猛攻を加えます。ソ連軍も必死の抵抗をして、補給線だけは維持したものの、損害が嵩みます。
同時に、北部でも砲兵支援を受けたアメリカ軍が高比率戦闘で敵を撃破します。
第7ターン、ベルリン市街地を叩き出されたソ連軍は、西部からの兵力を回し、なんとか戦線を維持します。が、オーバーランで突破口をうがち、小包囲を繰り返す、容赦ない連合軍の猛攻により、ミュンヘンベルグも陥落します。
第8ターン、限界を迎えていたソ連軍が戦線が、音を立てて崩れ落ちます。中央部に行われた絨毯爆撃が前線の部隊を吹き飛ばし、そこからアメリカ軍と第1空挺軍の機械化部隊の大部隊が突破!最後の砲兵軍団2個を蹂躙し、のべ10個軍団以上が包囲下に置かれます。補給切れで戦力の半減した敵に対し、砲兵支援を注ぎ込んだ包囲攻撃が炸裂し、このターンだけで11ユニット(!)が壊滅する大損害に。
第10ターン以降は、もはや敗走する敵の追撃となります。最も弱い敵にオーバーランで殲滅し、大量のユニットが浸透。最後の砲兵も壊滅し、ハイスタックによる効率的な包囲攻撃で、驚くべき速さで戦線が崩壊。
因縁のドレスデンにも、別働隊が殺到し、敵に逃げる間を与えずに、包囲します。
第12ターンには、ソ連軍のほぼ全ての部隊が包囲され、身動きができない中で、猛烈な砲撃を受けて、消滅。 残り2ユニットとなり、次ターンの全滅が確定した時点で、連合軍の圧勝で幕を下ろしました。
久々でしたが、相変わらず、豪快なプレイとなりました。ZOCなし、制約なしの機動攻撃、2シフトの強力な砲兵と破壊的な絨毯爆撃が相まって、実質的にソ連軍が勝利することはほぼ不可能でしょう。まあ、仮想戦ということですから、いっそ、ターン数を半分(8ターン!)くらいにすると、いいかもです。
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