今月のソロプレイ第2弾は、ポーランド戦役を題材とした「電撃戦1939」(CMJ)から、仮想戦シナリオ「第二次露波戦争」です。

 第一次世界大戦の終了により、独立したポーランドは、内戦や諸外国の干渉で消耗したソ連に対し、1920年に領土拡張のための戦争を仕掛けました。初戦はポーランドが押していましたが、労農赤軍の反撃により、一時はワルシャワ近郊まで攻め込まれます。が、「ヴィスワ川の奇跡」と呼ばれる騎兵による反撃が成功し、あのトゥハチェクスキー率いる赤軍を全面撤退させます。結果、ポーランドは、リトアニア中部とガリツィア地方を手に入れることに成功します。

 このシナリオは、その雪辱を果たさんと、独ソ不可侵条約を結んだソ連軍が、ポーランドに軍事侵攻するものです。

 ソ連軍は、ヨーロッパロシアにおける軍事力の大半をつぎ込んでいます。規模こそ違えども、1ユニットあたりの戦力は、ポーランド軍の2-3倍(最強の緒兵科連合軍団だと4倍以上!)にあたります。この打撃力を持ってすれば、強襲でワルシャワを奪取できると思われましたが・・・ソロ演習でワルシャワ直撃を試みたところ、前面まで行くものの、地形を利用したポーランド軍のハイスタックに阻まれ、仁義なき消耗戦に。敵の損耗も尋常ではありませんでしたが、ソ連軍が先に出血多量で攻勢停止となり、ポーランド軍がワルシャワを守り切りました。

 そこで新たに考え出した作戦が、長距離旋回による西方からのワルシャワ包囲です。ワルシャワから5へクス以内(ワルシャワ守備地域)にソ連軍が進入するまで、分割線より西側のポーランド軍が行動できない、というルールを利用します。まず、機械部隊など足の早い主力をLwow-Krakow経由で、ワルシャワ守備地域を迂回させながら北上させます。その間に歩兵・騎兵部隊を、ワルシャワ守備地域を半包囲する位置に進出・待機させます。主力がLods付近まで到達したならば、一斉にワルシャワ守備地域に雪崩れ込み、東・南側を中心に防衛線を崩壊させます。あとは、大兵力にものを言わせて、強襲を繰り返し、ワルシャワを奪取するという計画です。


T0
 第1ターン、先のポーランド戦争で失った土地と名誉を奪還すべく、ソ連軍がポーランド国境を越えます。主力は南方方面軍で、機動力の高い戦車・自動車化・緒兵科連合部隊を中心に、全兵力の7割のユニットが、全速力で西進を開始します。一方で、北部では、ワルシャワ周辺の間接包囲のため、狙撃兵・騎兵の3割のユニットが、国境警備隊を排除しながら、西進します。

T1ソ連
 ソ連空軍の交通妨害で移動困難の部隊を拠点防御にしながら、南部の主力は敵の捕捉を逃れようと敵に先んじて退却を開始します。

T1P 交通妨害で退避が遅れる
 第2ターン、突進するソ連軍は、逃げ遅れた敵を包囲殲滅しながら、サン川南方を越えます。一部の部隊は、ルブリン経由での迂回を試みます。ここで、全面的な攻撃もできましたが、後の激戦に備え、損害の少ない高比率戦闘のみを行います。

T2S 南部を西進
 ポーランド軍は、南部の丘陵を利用して、時間稼ぎのための遅滞戦線を引きます。

 第3ターンから第4ターンは、Krakow東方地域でソ連軍とポーランド軍が戦闘になります。ソ連軍は大兵力にものを言わせ、毎ターン、2-3ユニットずつを撃破するものの、巧みな遅滞戦術により、前進速度は鈍ります。


T3終了時
T4P 遅滞戦術をしながら主力は後退
 第5ターン、猛攻を加えるソ連軍により、わずか3ユニットまですり減らされた南部部隊は、Katowice北東に撤退します。と、ここまでの遅滞戦術により、北部から転進してきた一線級歩兵が到着し、ソ連軍の進路を封鎖します。

T5S
 正面攻撃箇所が2カ所しかないため、機動戦の余地がなく、第6ターンから、この狭い地域での消耗戦になります。
T6P 隘路を封鎖
 ソ連軍は空軍を投入して、毎ターン、1-2ユニットずつを除去しますが、ポーランド軍は補充や増援を投入して、一歩も引きません。ターンも10ターンを越え、ただただ、時間だけが過ぎていく展開に、ソ連軍が焦り始めます。

T8S
 が、第12ターン、さすがに度重なる強襲により、ポーランド軍の予備が底をつきます。ついに主力部隊に対して、3:1攻撃が可能になり、ポーランド軍はじりじりと後退を始めます。
T12P ついに後退開始
 それでも、巧みな部隊運用で正面へクスを限定し、第16ターンまで、遅滞戦術を繰り広げます。

T16S
 残りは、4ターンのみ。後がなくなったソ連軍は、本来ならばLods付近まで到達してから実施予定だった一斉攻撃を、第17ターンに発動します。ワルシャワ守備地域を半包囲していた歩兵・騎兵が東と南から、機械部隊が西から、満を持して突撃します。これにより、主力歩兵の6個師団が壊滅し、4個師団が包囲下に取り残されます。

T17S 全面攻勢
 ポーランド軍は、生き残りの部隊で薄いながらも防衛線を引くとともに、行動制限を解除された全部隊をLods-Warsaw防衛線に向けて、全力移動させます。

T17P
 第18ターン、ソ連軍は正面から高火力を終結し、包囲下の部隊と敵スタックを撃破しながら、Warsawに迫ります。東方から攻撃をかけた歩兵・騎兵の連合部隊が6:1でWarsaw東市街地を強襲し、一撃でこれを奪取します(0/4)。

T18S
 残り2ターンで、Warsaw西市街地を制圧できるか?第19ターン、ソ連軍はなりふり構わず部隊を投入し、Lods-Warsaw防衛線に攻撃をかけます。が、ここにきて、drの女神は微笑まず。3カ所の攻撃は失敗し、ポーランド軍はギリギリで戦線を維持することに成功します。これにより、北部からの増援が到着し、戦線は万全な厚みとなります。

T19S
 もはや、勝利は不可能ですが、せめてもと、ソ連軍が最後の攻撃をかけます。ほぼ1:1攻撃でしたが、執念の粘りで相互損害を与えたところで、ゲーム終了。最後までWarsaw西市街地を守り切ったポーランド軍の勝利となりました。

T20S ワルシャワ落ちず
T20P
 勝利までは行きませんでしたが、はじめのWarsaw強襲よりは長距離旋回作戦は遙かに可能性がありました。想定外だったのが、第6ターン以降のKatowice北東の消耗戦で、北部から撤退してきた部隊がソ連軍の進撃をふさいだため、実に6ターンに渉って足止めを喰らいました。その後も部隊を犠牲にしながら、第16ターンまで(実に10ターン!)遅滞戦術を行い、結果、一斉攻撃が遅れ、もう一歩が届かず。

 終了時にもソ連軍にはまだ十分な余力があったので、もう少し早めに見切りをつけてもよかったかも。また、ルールには記載がないのですが、ヴァリアントで使えるはずの2個の空挺部隊を投入(降下)できれば、決定的な場所で包囲攻撃ができるので、Warsaw奪取も十分にありえるでしょう。

 こんなマイナーアイテムの仮想ヴァリアントに対戦希望があるとは思いませんが、奇特な方がいたら、ご一報ください(笑い)。