歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

2023年05月

 GWが開けたら、急激に気温が上昇。千葉では今年初の光化学スモッグ注意報が発令され。梅雨に入ったら、少しは緩和されるかしら。6月のちはら会の予定が決まったので、お知らせします。

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[日時]6月3日(土)10:00-20:00
[会場]おゆみ野公民館 第2講習室

[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
 京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
 または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識

 最後に触れますが、同公民館のエアコンの調子が悪く、6月例会も冷房が入らない可能性あり(前回、そうでした)。みなさん、軽装や水分補給など、「アラキス」ばりの暑さ対策をしていらしてください。

 5月のゲムマで購入した「連合艦隊」(URA)。ちょっとルールがわかりにくかったので、同HPの対戦You Tubeを見て、確認。見た目より、考える要素が多いようです。
連合艦隊
 前回のちはら会で、基本ルールのインストプレイをした「明日なき世界」(CMJ)。CMJへのQ&Aで「正しい」Tomorrow the World2ができるゾ!
T5 名古屋空爆の3航空団が対空砲火で壊滅
 コロナ禍でポチってしまった「海カタン」やいつもの「魔法の帝国」(エポック)も持って行きます。
終了時
 最後に次回以降の予定を。 

 7月1日(土)10:00-20:00 誉田公民館:和室 JR誉田駅から徒歩15分
 8月5日(土)10:00-20:00 椎名公民館:和室 京成線おゆみ野駅から徒歩15分

 いつものおゆみ野公民館が、7月から9月までエアコン工事で、尋常でなく熱く、使えず。しばらくは「流浪の民」です。駅から若干、遠いので、みなさん、熱中症に気をつけていらしてください。

 週末になると天候不順が多かったのですが、この日も小雨の中、ゲームマーケット2023春へ行ってきました。いつもの東京ビッグサイトです。今回は、初日の12時からの入場券をゲットしましたが、りんかい線で着いてみれば・・・なんと、駅付近から続く大行列。13時着にしたにも関わらず、結局、1時間以上、並び続け。小さい子連れさんはいるわ、傘のない方もいるわ、自分も腰が痛くなるわ、と全然、優しくないゾ。会場は17時に終わるので、実質、3時間を切っていて、もう少し入場場所を増やすか、せめて前売りを優先するとか。運営がプロじゃないのはわかるけど・・・でした。
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 ともあれ、会場入りすると、今回はコの字の会場で。大手のブースに、多数の同人系が犇めく、大盛況。まあ、活気が戻ってきて良かった。
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 今回はえ~ゲームさんが出店していないので、代わりに元気いっぱいのBonsai Gamesへ。ほぼ毎回、高速バスで長野から「侵略」してくる信濃のaoさんと軍神鹿内氏が、「台湾202X」をデモプレイ。HAさんやF男さんなど、見学者もたくさんで、ウォーゲーム系のランドマークになっていました。沖縄からの「悪党」龍虎さんにもお会いでき、「天才デザイナーを待たすとは!列を誤魔化して入ったろか、と思うた」といつもの龍虎節(武士?)でした。代表の中黒さんにご挨拶し、「BANZAIまがじん」第16号と版権上から多分、少数売り切りの「STAR BLAZERS」を購入。
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 「BANZAIまがじん」はまともなフルマップの東部戦線で、もはや同人の域を超えています。テーマは、またもや、冬の雷鳴作戦。
第57装甲軍団の死闘
 「STAR BLAZERS」は、国民的古典アニメ「宇宙戦艦ヤ☆ト」をテーマにしたソロアイテム。総員戦闘配置とか、沖田艦長の決断とか、ドメル艦隊とか、コスモクリーナーDとか、愛と根性とか、その名の通り、ヤ☆ト愛に満ち満ちています。さぞ、楽しく作成したことでしょう。ん?!これがあるなら、ちはら会の妄想企画「はがきのIDEON」(はがきなのに、最終決戦のCDS!)もありか??(嘘)
STAR BLAZERS
 その隣では、コラボ企画を組んだジブセイルゲームズさんが、いつもの夫婦漫才ならぬ夫婦販売。
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 同人の利点を生かして、「危険がアブナイ」テーマを攻めまくっているジブセイルですが、今回の新作は「民青VS全共闘」!これまでも東大紛争やあさま山荘事件など、際どいテーマでしたが、とうとう、内ゲバとは!!「トロッキスト、カエレ」といった「シュプレヒコール」カードまであり。このシリーズは早5作目で、どこかの資料館に並べても、違和感がないゾ!
民青VS全共闘
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 そこから、サークル系を廻りましたが、何故か、今回は翌日の出店が多かったようで、ウォーゲーム系はわずかに2つのみ。
 いつもちはら会に参加いただいている平さんのグループ乾坤一擲に。テストプレイをお手伝いした「運命のミッドウェー・カードゲーム」が販売されており、即ゲット。
運命のミッドウェー・カードゲーム
 その隣にルーデンス・フェベルが並び。今まで、利用したことがなかったのですが、A4マップのお手軽な戦国ミニゲームがあったので、「山崎の戦い」と「賤ヶ岳の戦い」を購入。いかん、戦国ものは、供給に対戦が追いついていないのに、また、買ってしまった・・・。
山崎・賤ヶ岳の戦い
 移動中に、ふと目に止まった「連合艦隊」(URA)。よくあるメジャーな連合艦隊艦艇によるバトルロワイヤルかと、スルーしようとしたのですが、ん?!フォーミタブルに、サウザンプトン級に、ジャービス級だと!そのマイナーさに、ついつい、ゲット。
連合艦隊
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 なにやらモノポリー風のアイテムが展示されており。マルゲームタウン「なわばりバトルすごろく」で、香川県丸亀市(!)の商店街や通りを舞台にしており、同市に在住のみなさんがデモをしていました。商店街の再興(泣)やマンション建築の町作りを至上の目標にしている、官民一体の有志プロジェクトだそうです。かなり食指を動かされたのですが、値段がない。まさか時価?!と思ったら、まだ、完成していないそうで、発売時期も未定。同業の方もいて、製作協力は大手前丸亀中学校!これは、応援せねばなるまい!完成をお待ちしています。
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MARU なわばりバトルすごろく
 サンセット・ゲームズで、ちはら会お年玉用の中古品を確保。ついでに、無料配布の古典的ゲーム雑誌を2つほどいただいて、会場を後にしました。
SS購入
 この日は、ちはら会のBIBIさんも来ており、千葉に帰郷しながら、お互いの戦利品を確認し合いました。ともに、次回のちはら会に持ち込む予定です。

 この日のラストは、「魔法帝国の興亡」(エポック)シナリオ10「スタンダード・キャンペーン」です。初の上級ルール使用になります。ベースは基本ルールと同じですが、上級はヴァリエーションが非常に豊富です。
 ポイント制のキャラ・メイク
 シーフ、エルリック、エビル種の導入
 アンデッド・モンスター
 ドラゴン、巨人族、リッチの軍勢、オーク、ドワーフ、エルフ等の異界種族
 様々なイベント(ほとんどが良くない)
 下級魔法を使える魔法軍団
 軍隊戦闘を有利にする城と塔
 キャラ作りと上級インストで、20分ほどかかって、4人プレイに。陣営は、紫の上級魔法使い(mitsu)・下級魔法に指揮値、HPが高い緑(風見鶏)・黄の上級魔法使い(BIBI)・聖職者で盗賊(?)という青(morita)です。
スタート
 第1ターン、いきなり上級ルールのイベントが3回、発動します(3キャラがdr6!)。全てのモンスターや悪の軍勢に有利な混沌の嵐、強力な独立NPCが居座る湖、強大な巨人族が発生します。混沌の嵐は次ターンに収まったからいいものの、他はとても初期キャラでは対抗できず。特に巨人族は、我がもの顔で大陸西部を闊歩することに。
 そこでも、緑(風見鶏)がジャイアント・スコーピオンを倒し、レベル2にアップします。さらに、カリスマを上げた効果で、NPCのクレリックが加わり、早くも3人パーティを結成します。
 上級魔法使いの紫(mitsu)と黄(BIBI)も、下級モンスターを強力な魔法で吹き飛ばして、順調にレベルアップをしていきます。
 ついていなかったのが青(morita)で、ダンジョンに入るも蛻の殻やスペシャルダンジョンが多く、成長できない期間が続きます。全般的に、異様にクエストが多かったのも、響きます。
 それでも、各人がそこそこのレベルアップを遂げた中盤、信じられないイベントの嵐が。黄(BIBI)が「動乱の年」を出すと、さらに「動乱の年」と「運命の年」が重なり、巨人族やらオークやら、7つのイベントが発生。紫(mitsu)は「運命の年」を当てると、なんとさらに2回の「運命の年」で、のべ9つのイベント!雪の女王やリッチの軍勢、ドラゴンと、1ターンで延べ16のイベントとは、どうなっているじゃい?!特に、北の孤島はアンデッドに、リッチの軍勢に、雪の女王(隣接しただけで軍隊は損耗!)と、誰も踏み入れられない危険地帯に。
北の孤島は、誰も立ち寄れない無法地帯に
 このままでは、怪物に大陸を乗っ取られると危惧した各陣営は、一斉に旗揚げをします。廻りの中立エリアを攻めて、国力を上げようとしますが、時期がやや尚早で、それほど、軍隊数が揃えられなかったため、中立軍相手に負けが込む展開に。魔法軍団を揃えていた紫(mitsu)と辺境で慎重に攻める緑(風見鶏)が、多少、消耗しながらも勢力を拡大します。
 ある程度の軍勢を維持している紫(mitsu)が、最も質の悪いオーク(毎ターン2ユニットずつ増加)を攻めます。上級魔法使いの自身を含め、3人の魔道士が攻撃魔法を連発し、多少の損害と引き換えに、これを全滅させます。
オーク狩り、成功
 一方、大陸を徘徊していた巨人族が、やっと軍隊再建のなった黄(BIBI)に襲いかかります。通常攻撃では1を出す以外ない厳しい戦いでしたが、上級魔法が炸裂し、軍隊指揮を全て攻撃に回して、これを討ち取ります。
魔法で巨人を吹き飛ばす
 と、ここで、開始からすでに3時間が経過し、例会の終了近くに。協議の上、最後のターンを行って、最もVPが高い陣営の勝利とします。
 こうなれば、多少、危険でもと、緑(風見鶏)が強引にスペシャルダンジョンに入り込み、メデューサを倒して、アイテムをゲット。
 紫(mitsu)もNPC1人を生け贄にして、邪教徒を北の孤島に送り込みます。そして、最後のクエスト「混沌の卵」を密かに火の山に捨てに行きましたが、ドラゴンに見つかって死闘の末、パーティ全滅。ここで、ゲームエンド。
mitsuが邪教クエストを
 紫(mitsu):10点
 緑(風見鶏):3点
 黄(BIBI):0点
 青(morita):-1点
で、クエスト3枚を達成した紫(mitsu)の勝利でした。
終了時
 なお、今回、誤って、以下のルールを適用していませんでした。
①潜伏状態でない(通常の発見状態の)キャラ(パーティ)は、敵や中立軍勢からの攻撃を受ける。潜伏状態のキャラ(パーティ)は、敵や中立軍勢に捜索を受け、発見されると、攻撃を受ける。なお、中立軍勢や反乱軍は、初期フェイズに(軍隊戦闘がなければ)同じエリアにいるキャラ(パーティ)を捜索すし、発見すれば、攻撃する。
②中立軍勢も、戦闘時には仮の指揮官(ただし、魔法能力はなし)を決める。
 巨人族やオークのいるエリアに進入しても(されても)攻撃をしませんでした。これらに見つからないように、となると、大陸中を魔物が闊歩しまくる「ミニミニ魔法帝国」や「魔法帝国の興亡」シナリオは、かなり激しい展開になりそうです。

 続いて、昼食を挟んで、今回、唯一のへクスゲーム「明日なき世界 Tomorrow the World 2」(CMJ)をプレイしました。内容は全然、「まともでない」仮想戦なんですが・・・(苦笑い)。
 「明日なき世界」(CMJ)は、アメリカにおける仮想戦デザイナーの雄-タイロン・ボンバ氏作成の最新作です。第三次世界対戦が勃発し、日独はそれぞれの地域攻勢を成功させ、敵本土爆撃を可能に。ほぼ同時期に核兵器の開発に成功した両国は、互いの本土への戦略爆撃を行うという、まさに「明日なき世界」大戦になります。
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 システムは、このところ、ボンバ氏が拘っている相互逐次行動で、主導権側から1スタックずつ、交互に移動・戦闘を行うという手順です。SLGの一般的な片側ずつの移動・攻撃と違い、戦略を決めた上で、相手が打つ手を読みながら、適切な対応をしていくという、将棋やチェスと同じ感覚です。
 ユニット数が多いと煩瑣になるシステムですが、そこはスタック単位での行動を主となるようになっていて。一方が受け持つスタック数は15程度で、ほどよい展開になります。 戦闘は同一へクスで、ユニット数分のdrをし、1番目と2番目の高いdrを比較し、勝った側が敵の1ユニットを削れます(今回は先制攻撃・通常攻撃とも「最大2ヒット」でプレイしましたが、CMJ誌へのQ&Aで、3番目以降も比較するそうです)。よって、基本は、最大6スタックでの殴り合いになります。各航空機には、先制攻撃能力と通常攻撃能力があり、まずは先制戦闘を行い、次に通常戦闘を行うという、手順です。
 ちなみに、戦闘機と爆撃機はスタックできず。つまり、直掩戦闘機という概念はなく、護衛戦闘機は爆撃機に先んじて、敵の迎撃機に攻撃をかけ、間接的に爆撃機を守る形にします。爆撃はそのへクスに進入できれば、オートで成功します(原子力爆弾の投下)。
 対空能力を持つ軍団/師団は4ユニットしかなく、隣接または同一へクスの敵を、1d6して1/2(端数切り捨て)数分、撃破できます。
 これに、電子戦があり、主導権奪取や連続手番、空中戦の引き分けを勝ちにする「巧みなドッグファイト」、敵1ユニットを行動不能にする「情報の錯綜」、対空砲火の振り直し等ができます。電子戦ポイントは0から6まで幅が広く、毎ターン、ランダムで引くポイント数で、展開が左右されます。
  また、かなり効果の大きい戦術オプションとして、負のVPを支払って使用する「増援」があります。今回は、初プレイということで、このルールは採用しませんでした。
 陣営は、日本軍(mitsu)対ドイツ軍(fho)です。セットアップですが、以下のようになります。
 【ドイツ本土マップ】
    日本軍:戦闘機22+全爆撃機
    ドイツ軍:戦闘機31
 【日本本土マップ】
    日本軍:戦闘機24
    ドイツ軍:戦闘機16+全爆撃機
セットアップ
 第1ターン、まず、ドイツ本土マップ戦で、日本軍が敵戦闘機隊との距離を測りながら、ゆっくりと前進します。あえて、1スタックを囮に前に出したところ、敵戦闘機が果敢に迎撃にきます。が、敵のスタック数が少なかったこととdrが日本軍に振れたことで、日本軍がキルレシオで6:1と圧勝します。
初会敵
 これで慎重になったドイツ軍は、攻撃を見合わせ、中央付近に戦闘機隊を集結させます。
 一方の日本本土マップ戦では、大胆にも前進してきた敵の爆撃機隊を、金沢の通常戦闘機のスタックが迎撃しましたが、これは返り討ちに遭い、日本軍が2ユニットを失います。これ以外の日本軍戦闘機隊は、同様に中央付近に集結し、敵の動きを待ちます。
T1 ドイツ本土
T1 日本本土
 第2ターン、ドイツ本土マップ戦で、日本軍は果敢にファイター・スウィープを仕掛けます。潤沢な電子戦ポイント(最高の6!)を使用し、引き分けでも勝ちに変えていきます。ドイツ軍は(苦渋の表情で)アンチ電子戦を仕掛けず(実は、電子戦0ポイントだったそう)。戦闘drも日本軍に微笑み、若干の爆撃機が食われたものの、のべで敵の20ユニット以上(!)を屠ります。キルレシオは、4:1と圧倒的です。
T2 ドイツ軍、約4倍の損害
 日本本土マップ戦では、足の遅い爆撃機を放っておき、日本軍の戦闘機が数に物を言わせて、敵の護衛戦闘機と激しい戦いを繰り広げます。ここでも、電子戦ポイントを使い「巧みなドッグファイト」で、ドイツ軍の戦闘機スタック2つを損壊させます。
T2
 第3ターン、ドイツ本土マップ戦では数的有利を逆転した日本軍が、相討ち覚悟でドッグファイトを仕掛け、さらに敵の防空戦闘機隊を駆逐します。
 日本本土マップ戦では、先制攻撃力を持つ橘花隊が敵のジェット戦闘機(Me262)を圧倒し、こちらも敵戦闘機をわずか1スタック半にまでに撃ち減らします。と、この隙を突いて、日本本土に達した戦略爆撃機が、都市破壊爆弾を投下!金沢が一瞬にして、灰燼と化します。
T3 金沢が焦土に
 第4ターン、ドイツ本土マップ戦では、さらなる消耗戦の結果、ドイツ軍戦闘機隊は半スタックまで磨り減り、ほぼ残敵掃討に。迂闊にベルリンに隣接した日本軍の戦闘機隊が対空砲火で痛い目に遭ったことが、せめてもか。
T4 ドイツ本土の防空の終焉
 日本本土マップ戦では、敵戦闘機の無力化に成功しつつある日本軍は、原爆を積んだ爆撃機隊に目標を変えます。敵も必死の防御砲火により、損害を与えますが、1スタックを除き、壊滅。その直前に、新潟を爆撃したのが、白鳥の歌となります。
T4
 第5ターン、ドイツ本土マップ戦では、最後の防空戦闘機隊が全滅し、もはや、爆撃に対抗できるのは、SAM軍団のみになります。日本軍は最終ターンの北部3都市爆撃に向けて、じわじわと戦略爆撃機が前進をします。
T5 北部に迫る爆撃隊
 日本本土マップ戦では、ドイツ軍が最後の爆撃隊を重要都市の名古屋に差し向けます。3ユニットのいずれかが生き残れば、これを壊滅できたのですが・・・ああ、防空師団の激しい対空砲火によって、全滅(dr6!)。僥倖にも、名古屋が生き残ります。
T5 名古屋空爆の3航空団が対空砲火で壊滅
 第6ターン、ドイツ本土マップ戦では、ついに日本の戦略爆撃隊が、デュセルドルフ、ケルン、エッセンに到達します。対空砲火で4ユニットが撃墜されるも、残りは強力無比な都市破壊爆弾を投下。連続する巨大な火球が、北の重要都市を焼き尽くします。これ以外にも、フランクフルト、シュヴァインフルなど、5都市が爆撃を受け、ドイツの戦争継続能力はほぼ崩壊します。
T6 ドイツ北部壊滅
 日本本土マップ戦では、先制攻撃能力を持つHo229が、福岡を焦土に変えたところで、ゲーム終了。
 終わってみれば、ドイツ軍機が全滅し、主要都市3つを含む、8都市が壊滅し、22点対6点で、大日本帝国が世界の覇者となりました。
 今回は、電子戦が圧倒的に日本軍に有利だったこと(6ポイントが2回、ドイツ軍は0ポイントが2回!)、ドイツ軍がフルスタックを作らず、4機程度の中規模スタックで対応したこと、戦闘drが日本軍に優勢だったことなどから、圧勝となりました。
終了時
損害
 が、フルオプションの増援が入ると、ドイツ軍の戦闘drがかなり有利になり得ると思われ、評価には数戦が必要そうです。
 なお、CMJ誌にQ&Aを行った結果は、以下の通りです。
8.11 日本海軍721「神雷」航空隊
・「神雷」航空隊は、移動力6の海軍戦闘機として扱う。
9.2 ドイツ軍の増援
・「Silbervogel」は、移動力3の爆撃機として扱う。
9.1 日本軍の増援及び9.2 ドイツ軍の増援
・日本軍の増援「3.近接信管の採用」、ドイツ軍の増援「1.パラサイト機の採用」「2.V1ロケット」は、一度、要請したら、以後の全ての空中戦及び対空砲火に適用される。
8.9 対空砲火の解決手順
・対空砲火の解決手順で、「航空機が移動中ならばこのような攻撃は行動としてカウントされないので、裏向ける必要はありません」とあるが、裏向ける必要がないのは、対空砲火をしたSAM軍団や防空師団である。
・SAM軍団や防空師団は、敵スタックが隣接へクス(か同一へクス)に入る度に、「混乱(使用済み)」にならない対空砲火を「1回のみ」行うことができる。すでに「混乱(使用済み)」になったSAM軍団や防空師団は対空砲火を行うことはできない。同一ヘクスにいる航空機に対する対空砲火は判定後「混乱(使用済み)」になる。
6.5 巧みなドッグファイト
・「巧みなドッグファイト」は、各本土マップ側のプレイヤーが先に使用を宣言する。仮に先に宣言するプレイヤーが使用を見合わせて相手側が使用を宣言した場合、無効化するための宣言は行える。先に宣言した側がアンチ電子戦で無効にされた場合、反対側(無効にした側)の陣営は、次に宣言できない。
・「巧みなドッグファイト」と「エース集団」が同時に使用する場合は、最初のダイスの判定結果のみを変更する。例えば、最初に投じたダイスの結果が全て引き分けになった場合は、引き分けの結果を勝利にする「巧みなドッグファイト」が有効になる。よって、仮に「巧みなドッグファイト」で敗北になっても、「エース集団」で勝敗を変更することはできない。

 この日の緒戦は、傑作開拓ゲーム「カタン」(GP)です。作者のクラウス・トイバーの追悼記念に持ち込みました。陣営は、赤(morita)・白(mitsu)・青(風見鶏)です。
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 ランダムセットアップでは、草原(羊毛産地)が偏り、しかも産出値(dr)が低いという、条件に。各陣営はやむなく、散けた2カ所に開拓地を作ります。
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 飛び出したのは、赤(morita)。資源drに恵まれ、街道を延ばし、最長交易路を獲得します。要所要所の開拓地を都市化するなど、累積的に資源確保をアップしていきます。
 青(風見鶏)も街道の展開を狙いますが、先に赤(morita)と白(mitsu)に要所を押さえられ、伸びず。
 対抗すべく白(mitsu)は、当初から押さえていた港を活用し、レンガを増やし、街道を延ばします。2カ所の街道がつながり、最長交易路を赤(morita)から奪取します。ただ、開拓地の展開は限られるため、開発に切り替えますが、十分な枚数が来る前に、ゲームは終盤に。
 ここで、赤(morita)にまとまった資源が来て、一気に都市化をして、勝利となりました。
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 今回は、出るはずのdr7がなかなか来ず(盗賊により資源の掠奪)。dr8のタイルを効果的に押さえた赤(morita)が、10枚を超える資源を手にするなど、王道の展開で勝利でした。白(mitsu)も、後1点だった(開発が当たれば)でしたので、いい勝負ではあったかと思います。やはり、カタン(GP)は、高い評価そのものですね~。

 GWの後半、素晴らしい晴天の中、屋内で(?)第215回ちはら会が開かれました。さすがに5連休の好天とあって、みなさん、野外のお出かけが多かったようで、のべ6人の参加でした。「明日なき世界」(CMJ)以外は、マルチで入れ替わり立ち替わりのいつもの賑やかさでした。
 この日にプレイされたアイテムと戦績は、以下の通りです。
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カタン(GP) ☆赤(morita)・白(mitsu)・青(風見鶏)
DUNE(アークライト)  ☆morita・Tommy・風見鶏・BIBI
魔法帝国の興亡(エポック)シナリオ10「スタンダード・キャンペーン」
 ☆紫(mitsu)・緑(風見鶏)・黄(BIBI)・青(morita)         
明日なき世界(CMJ)インストプレイ ☆日本軍(mitsu)対ドイツ軍(fho)★

 というわけで、今回、まともなへクスゲームは「明日なき世界」(CMJ)でした。もっとも、設定はやりたい放題の仮想戦です。ある意味、ちはら会らしいなぁ~。
 moritaさん持ち込みの「DUNE」(アークライト)。同名の名作SF小説の世界をマルチで再現。moritaさんがTommyさんを1点差で抑えて勝利したようです。自分は「DUNE」自体が未見なので、ハルコンネンとかアトレイドスとか言われても??。原作とゲーム(!)は、1年前に買ってあるんですけどね・・・。
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 せっかくのGWということで、大学時代の同期らで、茨城史跡ツアーを予定したのですが、前週に突然、「大山湖畔公園」管理事務所から連絡が・・・クラウド・ファンディングが成立し、ついに鹿島海軍航空隊跡地の公開が決まったとのこと!
 これだけは外せない!と、急遽、日程を組み替えて、5月4日に、再び、大山スロープへ。すでに、最終案内が始まっていましたが、途中から合流し、ほぼ全ての建物を見学できました。
 30年前まで、病院として使用されていた司令部跡。築90年近いはずですが、やはり手入れされていたこともあり、頑丈な構造そのままに、当時を偲ぶことができ。
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 20m以上の高さを誇るボイラー施設の煙突。広大な敷地内全てをまかなっていたセントラルヒーティングは、当時としては相当、画期的でした。
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 こちらは、今でも稼働できそうな大型ボイラー。頑丈過ぎて、解体もままならないとか。
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 台座だけが残された発電所跡。廃墟と緑の組み合わせは、過ぎ去った時を思い起こさせます。
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 往時は、水上機を引き上げた大山スロープ。今はマリンスポーツの格好の緩斜面に。
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 最後に、開放された屋上からは、どこまでも青い霞ヶ浦と皐の空が。遠くスロープに目をやれば、何も知らないだろう若者達が、水上バイクやヨットのマリンスポーツに熱中している姿。これこそが平和、これこそがかけがえのない時間。
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 旧軍のもたらした理不尽さを知っている今だからこそ、二度と起こさない、二度と起こさせないという、強い思いが湧いてきました。
 地元ではあの戦争を思い出すものは撤去したいという、意見もあったそうです。それでも十分に話し合って、入念に準備して、やっとプレ公開に。7月から、土日限定ですが、一般公開を始めるそうです。ぜひ、多くの方にと、美浦村の方々からも頼まれました。
 これだけ、広大な敷地が開発もされず、当時のまま、残っているのは奇跡的。関心のある方は、直接、現地へどうぞ。
 ちなみに、自動車整備場跡で開かれている週末カフェのシラウオ丼も、絶品です。

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