歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

2022年11月

 今月のソロプレイ第4弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線追加シナリオ9「ドニエプル空挺作戦」です。その名の通り、ブクリン橋頭堡からの突進を狙ったカネフ近郊でのソ連軍の空挺作戦がモチーフです。
 両軍に戦車と歩兵が登場するのですが、シチュエーションが一風変わっていまして。マップ東からソ連軍の空挺部隊が登場し、丘の上の建物占領を目指します。一方でマップ西からT34が大量に投入され、空挺部隊との合流を目指します。
 ドイツ軍は、敵の半数の歩兵3ユニットで建物を防御しながら、主力の装甲兵力は中央から東側付近で敵のAFVの撃破を狙います。遠距離からの射撃で敵を漸減するため、Ⅲ号突撃砲は距離を取って最も東寄りに配置します。また、正面からの戦車戦では分が悪い3号戦車は、当初は丘の上に移動させ待機。状況によって、ソ連軍歩兵かT34隊に振り分けます。
T0
 第1ターン、ソ連軍は数を頼りにT34を突進させます(空挺部隊はこのターンは防御射撃以外できず)。ドイツ軍も想定通り、Ⅲ号突撃砲の射撃を開始。距離があったにも関わらず、2発を命中させ、1輛を撃破、もう1輛を移動不能(ほぼ無力化)にしてしまいます。
T1
 第2ターン、十分な数を持つソ連軍はなおも突進します。一方、空挺部隊は建物への侵入準備でスタックを組みます。
 ドイツ軍は、Ⅲ号突撃砲が再び、火を噴き、3発全てを命中させます。1発は跳弾となったものの、またも1輛を撃破、もう1輛を移動不能に。丘の上でも歩兵と3号戦車が攻撃を開始しますが、こちらは戦果なし。
T2D
 第3ターン、ソ連軍は有効射程に入るため、さらに前へ。前進射撃をしますが、dr修整がきつく当たらず。距離が詰まったドイツ軍はまたも全弾を命中させますが・・・ああ、全てがT34の傾斜装甲に弾かれ、戦果なし。一方、丘の建物では歩兵同士の壮絶な近接戦闘になります。侵入してきたイワンに対し、待ち構えていたドイツ軍歩兵が発砲し、3ユニットを撃破します。ソ連軍は前進射撃でdr7以下でしたが、全て外れ。
T3D T34の傾斜装甲が・・・
T3S 猛烈な防御射撃!
 第4ターン、ソ連軍は停止し、一斉射撃を実施します。突撃砲の小型修整があったものの数の力で次々と命中弾を出し、2輛を撃破してしまいます。また、半減した空挺部隊も得意の白兵戦で敵を圧倒し、歩兵2ユニットを撃破します。
T4S 数の暴力!
 一気に劣勢になったドイツ軍でしたが、粘り強い反撃を実施し、T34の2輛と歩兵1ユニットを撃破しましたが・・・。
T4D ドイツ軍の粘り
 第5ターン、再び、ソ連軍の猛火がドイツ軍を襲い、最後の突撃砲を撃破。また、歩兵も殲滅します。残りの3号戦車を撃破すべく、T34が突進を再開します。ここで全滅してもおかしくなったのですが、奇跡的に前進射撃が跳弾となります。
T5S
 第6ターン、T34は至近距離から3号戦車1輛を撃破し、ドイツ軍は壊滅状態に。生き残った3号戦車が、傍若無人に突進してくる敵戦車に防御射撃を行うもの、移動不能にするのがやっと。
T6S もはや2輛まですり減らされたドイツ軍を蹂躙
 第7ターン、最後の3号戦車が撃破され、ソ連軍の勝利が確定しました。
T7S ドイツ軍を殲滅、かつ合流に成功
 当初はドイツ軍の射撃技術が勝り、計画通り、T34と空挺兵を漸減することに成功しましたが、中距離になった第3ターンの射撃が悉く跳弾となったのが響きました。あれで、もう1-2輛を撃破できていれば、可能性はあったのですが・・・。短時間ですし、事前計画に沿って出たとこ勝負の射撃戦を楽しむシナリオと思えば、ノービスにはいいかも。

 今月のソロプレイ第3弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線追加戦線シナリオ7「タンネンベルク線 青い丘の戦い」です。解説によると、1944年のタンネンベルク線を巡る赤軍と武装親衛隊の攻防になります。
 守備側のドイツ軍は3基のPak40を持ち、隠蔽ルールが適用されます。ドイツ軍は最も視界が取れる#0606にPak2門を配備し、最後の守りとして1門を#0504に配置します。対するソ連軍は、T34/85が3輛とタンクデザントが3ユニットです。
 戦場が限定されているので(マップCの半分)、ソ連軍は迂回の余地は少なく、北端または南端沿いに進攻するしかありません。
 ソロ演習で数戦、ソ連軍が南端沿いまたは一部を中央に振り向けた攻撃をしてみましたが、優秀なドイツ軍のPakに阻まれ、丘に辿り着くこともできずに全滅に。そこで、今回は一部を中央寄りに振り向け、北端沿いの進攻を行います。
 第1ターン、計画通り、タンクデサントのソ連軍が前進をしてきます。これに対し中央のPakが発砲!「2」を2回という超幸運にも恵まれ、3発目の命中弾で中央のT34/85を乗車歩兵ごと吹き飛ばします。
T1
 第2ターン、敵Pakの死角に飛び込まんと、2輛のT34が全力を挙げて北端を走ります。中央のPak2門は、当然、臨機射撃を実施し、命中率は8以下命中と消して低くなかったのですが、なんと外れ!
T2 DF当たらず
 第3ターン、虎口を逃れたT34隊は、もう一つのPakの死角を縫って、じりじりと前進を続けます。
T3 Pakの死角を縫って
 第4ターン、タンクデザントの歩兵が下車し、突撃準備に入ります。ドイツ軍は歩兵を青い丘に上げ、敵を待ち受けます。
T4 にじり寄るイワン
 第5ターン、ソ連軍のT34が丘の上のドイツ軍に向かって準備射撃を実施。1輛が見事に敵歩兵を撃破しますが、1輛は、ああ、弾薬切れに!
T5 PFでドイツ軍歩兵を撃破
 第6ターン、機能する最後のT34がさらに1発を命中させ、敵歩兵1ユニットを追加で撃破します。ここで、ソ連軍は歩兵を先攻して前進させます。
T6 PFと歩兵の前進
 射界に敵を捕らえたPak40が、冷静に75mm砲弾を命中させ、歩兵1ユニットを撃破します。
T6D 75mm砲が直撃
 第7ターン、ここが勝負とみたソ連軍が巧妙な前進を仕掛けます。まず、攻撃力はなくなった弾薬切れのT34を丘に向かって前進させます(ただし、占領は可能)。T34はこれは脅威でないと、スルー。続いて、歩兵が前進し、丘に迫ります。ここで撃たないと射界外になるPakは臨機射撃を実施し、撃破に成功しましたが・・・もはや、危険がなくなったT34がそのまま、丘に向かって突進します。さらに前進射撃で見事、砲弾を命中させ、最後の敵歩兵を屠ります。
T7 ソ連軍の突進
T8 丘を占領!
 この瞬間、ドイツ軍に青い丘を守る手立てはなくなり、ジ・エンド。極めて優秀な敵の対戦車射撃を生き延び、巧みな機動でドイツ軍Pakの射界制限を付いた、イワンの戦術的勝利でした。

 今月のソロプレイ第2弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線追加シナリオ6「ミウス川撤退」です。クルスク戦後の赤軍の大反攻でハリコフが奪回され、南方軍集団崩壊の危機により、ミウス川からの撤退が始まります。
 ソ連軍の突破で逃げ遅れたドイツ軍部隊が、友軍との合流を目指す設定で、攻撃側がドイツ軍となっています。ミウス川戦線は主戦線ではないので、配備されているドイツ軍はマーダーⅢと歩兵のみ。これを阻止すべく、網を張るのが、ソ連軍のSU76自走砲。勝利条件は3輛のマーダーのうち、1輛でも突破すればドイツ軍の勝利です。
 オープントップ自走砲同士の射撃戦のため、相手に命中させれば、まず破壊となります。ソ連軍には8輛という数の優位があり、ドイツ軍には高い命中率という質の優位があります。
 ソ連軍の初期配置は、開けた北東部に2個スタックを置き、残り2隊は地形を利用して側面攻撃を行えるよう、西側に配備します。これを見たドイツ軍は、北東端の森林を利用して突破を図るべく、最短距離でたどり着ける向きに配置します。
T0
 第1ターン、両軍は戦場となる予定の東側に戦力を集めます。第2ターン、早くも森の手前まで来たドイツ軍に対し、ソ連軍の2スタックが先手必勝と準備射撃を行いますが、距離があったため、はずれ。
T2
 第3ターン、ドイツ軍はマーダー1輛を援護に残し、2輛を森林に走らせます。後方からの援護射撃が見事に命中し、最前線にいたSU76を吹き飛ばします。
T3D
 ソ連軍は援護のマーダーに集中射撃をしますが、遠距離で当たらず。残りの3輛を森に入れ、数を生かした迎撃態勢を取ります。
T3S
 第4ターン、森を抜けたマーダー2輛は、突破路を扼すSU76と対峙します。建物に籠もるSU76隊は、ドイツ軍に射撃をしますが、地形効果で当たらず。また、後方援護のマーダーに対し、4輛が攻撃をかけますが、これも当たらず。
T4D
 第5ターン、十分に照準をしたマーダー2輛は、建物内のSU76に撃ち返します。これが見事に命中し、2輛を撃破します。
T5D
 ソ連軍はこの損害を物ともせず、2個スタックを突進させ、2輛のマーダーと対峙させます。
T5S
 第6ターン、マーダーはこの新手に発砲し、2輛を撃破。同時に敵ににじり寄った歩兵が近距離からパンツァー・ファウストを命中させ、さらに2輛を撃破!これで敵はわずか2輛まで減少します。
T6D 敵は残り2両に
 が、ここでソ連軍も意地を見せます。建物内のSU76が発砲し、隣接へクスの敵歩兵を殲滅。さらにもう1輛がにっくきマーダーを屠ります。
T6S
 第7ターン、ドイツ軍もAFVはわずか2輛に。後方援護のマーダーはその役割を果たし、1輛のSU76を撃破。が、森にいるマーダーは、建物に籠もるSU76に命中弾を出せず。
T7D
 この生き残った唯一のSU76が森にいる敵に発砲し、見事に命中!執念の一撃は、マーダーの履帯を吹き飛ばし、走行不能に。まだ、後方援護のマーダーが残っていましたが、残り3ターンでは突破は不可能なため、この時点でソ連軍の勝利が確定しました。
T7S 最後の希望の1両が・・・
 前半から中盤はドイツ軍の射撃がよく当たり、最終的にSU76を1輛まで削ることに成功しましたが、最後の最後にこの1輛に止めを指された形になりました。ともに待ち伏せが主任務の自走砲なので、防御側のソ連軍がやや有利ですが、まだ何とかなるかもと思わせるバランスがいいですね~。

 今月のソロプレイ第1弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)東部戦線追加シナリオ2「ムツェンスクの戦い」です。このシナリオは、ソロ専用になっていて、隠蔽状態の敵を偵察し、Pakが現れると戦闘になります。
AS2
 また、毎ターン6を出すと、ドイツ軍にとって強敵のT34が➡マークから出現します。この登場drはPakが発見させる度に+1されるので、後半になればなるほど、T34の登場頻度が上がります。ちなみに、命中率以外の射程や貫通力、装甲値は、T34とPakとも遙かにⅢ号戦車を上回っています。
 たちが悪いのは、T34の登場へクスが中央から円心上にランダムで設定されていることです。敵Pakの捜索で迂闊に前進すると、思わぬ箇所から敵戦車が出現し、不意打ちを食らう可能性があります。
 そこでドイツ軍が考えた作戦が、初期のT34迎撃案です。下手な突進をして、敵の集中攻撃を受けないように、まずはT34の登場を待ちます。マップ中央の西寄りの建物と南西の森林に陣取り、敵が出現したら、正面からの引き付けと迂回攻撃により撃破をします。安全が確保されたら、慎重に前進し、Pakの発見と撃滅を狙います。敵はドクトリン(ルール)に沿って動くので、可能な限り連携をさせないように、各個撃破を狙います。
T0
 第1ターン、ドイツ軍は計画に沿ってマップに進入します。
T2 最初のT34、現る
 第2ターン、先鋒のⅢ号戦車が建物に取り付いたところで、T34が中央の森林に登場し、射撃を開始します。が、距離があるため、命中せず(地形効果でわずか1/36)。
T2 最初のT34、現る
 第3ターン、2輛の戦車が正面から牽制射撃を行う間に、2輛が視界外を迂回します。さらに、後方の2輛を前線の増強のため、前進させます。もう2輛は万が一、#0914からT34が登場した時に備え、後置します。
T3
 第4ターン、前線に増援が到着し、4輛による射撃を行います。が、不運なことに1輛が弾薬切れに。T34も撃ち返すも、命中率が低く当たらず。
T4
 第5ターン、なおも射撃戦が続くも、損害はなし。と、ドクトリンにより、いまだ優勢と判断したソ連軍は、盤端に向かって後退を始めます。
T5S
 第6ターン、ちょうど突撃待ちで待機していたⅢ号戦車に側面をさらすことに!すかさず、臨機射撃を実施し、薄い装甲を貫いて、見事に1輛目を撃破します。これで一時的に脅威がなくなったドイツ軍は、右翼で偵察を実施し、ダミーを発見・除去します。
T6D
 第7ターン、当面の安全が確保されたので、中央部の森林に向かって前進をします。
T7
 第8ターン、森林に進入し、向こう側を確認したところ、#1709にPak!待ち伏せ射撃を受けますが、こちらも森林にいるため、命中せず。
T8D
 第9ターン、Pakに対し、3輛が榴弾射撃を実施しますが、照準が厳しく外れ(地形効果と小型目標でdr+3)。と、警報を受けて、2輛目のT34が東端から登場し、反撃を開始します。
T9D PaK撃破も、もう一つが待ち伏せ
T9S 2両目のT34
 第10ターン、時間を掛けると、さらに敵が増えかねないと、ドイツ軍はPakに対し、集中射撃を実施します。これにより、危険な対戦車砲の撃破に成功します。次は、平地にいるT34を迂回攻撃せんと、左右から別働隊を移動させます。が、左の先鋒にいた弾薬切れのⅢ号戦車がPakの待ち伏せに。強力な76.2mm砲弾が装甲を貫き、ドイツ軍初の損害となります。
T10
 続く、ソ連軍ターン、3輛目のT34が#1715に登場します。左からの側面攻撃を狙っていた機動中のⅢ号戦車に発砲しますが、危ないところで外れとなります。
 第11ターン、ドイツ軍はPakへの制圧射撃を行う一方、突撃を一旦保留にし、前衛を後退させます。ソ連軍も最寄りの敵に向かって発砲しますが、照準器の精度が悪く、命中せず。
T11S
 第12ターン、ドイツ軍は二度目の集中射撃により、左翼のPak撃破に成功します。流れが変わったと判断した戦車隊指揮官は、ここで#1910に陣取るT34への突撃を指示します。前進射撃の不利なdr修整があるものの至近距離の射撃ならと期待しましたが、ああ、外れ。
 続くソ連軍ターン、間が悪いことにここで最後のT34が出現。しかもドイツ軍のど真ん中の#1412!先の突撃部隊をはじめ、外しようのない至近距離からの射撃で、2輛が撃破されてしまいます。
T12S
 第13ターン、#1412の敵を反撃で撃破すると、ドイツ軍は兵力を集中させるため、中央南寄りの森林の陰に部隊を集結させます。と、ここで射撃能力に優れたドイツ軍に幸運が。森に向かって移動中のⅢ号戦車が、中距離のT34に前進射撃をしたところ、命中。さらに貫通値-1だったにもかかわらず、これを撃破!これにより、残る敵戦車は1輛のみ。
T13D
 ソ連軍ターン、敵を見失ったT34はドクトリンに従って、突進を開始します。森林を迂回したところで、至近距離でドイツ軍に捕捉されます。ここを先途と、4輛のドイツ軍戦車が臨機射撃!このうち、1発がT34の側面装甲を貫き、撃破!
終了時
 守護神T34を失ったソ連軍は撤退し、ドイツ軍の勝利となりました。最終的な戦果は、ドイツ軍24点(T34を4輛、Pak3基)、ソ連軍6点(Ⅲ号を3輛)でした。
生きて帰らず

 職場の準官製研修があり、「初の」秋の京都へ行ってきました。実は4年前にも、同時期の研修があったのですが、この時はほぼ缶詰状態だったため、京都探索は実施せず。かわりに、ゲーマー交流会と大阪攻めをした記事は、こちらこちらです。
 今回は、二日目の昼に解散となり、かつ、翌日が祝日だったため、泊を伸ばして、初の京都市街探索へ。
  まずは、仲間達と駅近くの東本願寺へ。親鸞生誕850年の準備がされる中、寺内に入ると、あまりに巨大な御影堂と阿弥陀堂。さすが、信長に手を焼かせ、家康の宗教対策で作られた歴史(?)があります。コテコテ感はなく、京都らしく、質素で荘厳というコンセプトでした。
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DSC_0302 修整
 その後、足を伸ばして、京都御所に。これがまた、大きい!周囲を取り囲む公園はもちろん、御所自体も450×250mという広さ。幕末の志士や公家、諸藩の兵も見たであろう道をたどり、紫宸殿や建礼門、小御所、御池庭などを廻り。
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 おお、移築されて本当は違うけど、蹴鞠場もあり。思わず、トキューサの姿が浮かびました(笑い)。
 外周を廻ると、ちょうど銀杏紅葉が最盛期で、ハラハラと葉が舞って。やっぱり、広くて美しい。気がつくと、3km以上、歩いていました。
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 最後は、歴史好きなら外せない蛤御門へ。禁門の変最大の激戦地で、会津の山本覚馬や長州の久坂玄瑞らに思いをはせ。当時の火縄銃の弾痕と思われる傷があり、みなが触るので、一部は白くなっていました。 
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 翌日は440周年記念の山崎天王山攻めの予定でしたが、あいにくの雨。京都市街地のプチ参観に切り替え、在阪の大学時代の同期と壬生寺へ。八木邸や前川邸の言わずと知れた新撰組の屯所跡を廻り、芹沢鴨の粛正の間を見て。
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 練兵を行った壬生寺には「ああ、新撰組」のメロディが流れ、近藤勇像が立っていました。案内には「練兵を行って周囲に迷惑」(笑い)という表記もあり、新政府に忖度しただけでない当時の空気が感じられました。
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 その後、新撰組(浪士組)の気分を味わうため(?)、徒歩で二条城へ。外から眺めたことはあったのですが、これまた、大きい!老朽化の床音が鶯に聞こえる廊下を通り、大政奉還のあった二の丸御殿をくまなく廻り。本丸御殿経由で、紅葉の美しい石垣を経て、清流園へ。
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 そもそも朝廷監視のために作った軍事施設であり、御所に比べると石垣、堀、構造物ともがっつり武威を示しており。城塞ということが実感できました。
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 最後に、こちらは前日の夜に廻った東寺。紅葉狩りなら山が一番に違いないと勝手に思っていたので、それほど期待していなかったのですが・・・ライトアップされた紅葉と寺社の破壊力!晴天の上、無風という条件も重なり、水面に移る光りと紅葉と五重塔が魂を揺さぶり、空腹も忘れて、1時間以上、見入ってしまいました。
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 「初の」秋の京都でしたが、これだけ魅力があったら、何もしなくても、確かに人が来るわけで。文化遺産って、代えがたいリソースですね~。いわゆる有名な寺めぐりは、ほぼしていないので、引退したら、仲間と廻りたいです。ああ、その前に、応仁の乱や聚楽第、本能寺、油小路事件など、マイナーな史跡見学が先ですが(笑い)。

 気がつけば、年末。まだ、それなりに暖かい日もありますが、あっという間に年の瀬なんでしょうね。12月例会のお知らせです。なお、感染予防対策は継続中ですので、マスク着用や静かなプレイをお願いします。

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[日時]12月3日(土)10:00-20:00
[会場]おゆみ野公民館 第2講習室

[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
 京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
 または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識

 故あって、440周年のうちにプレイしたい「山崎決戦」(新Tactics誌)。ルールはシンプルで、それなりにプレイされている方も。明智軍で試したいギャンビットがあるので、羽柴軍を募集します。

光秀戦記
 前回プレイした「志士の時代」(CMJ)。最近、京都の史跡探訪をしたので、旧版をもう少し、やりこみたいです。こちらも、プレイヤーを募集です。

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 最後に次回以降の予定を。早く、コロナが完全終熄しますように。
 1月7日(土)10:00-20:00 おゆみ野公民館:第2講習室
 2月4日(土)10:00-20:00 おゆみ野公民館:第2講習室

 午後になって、バーネットさんからオファーのあった「ターニング・ザ・テーブルズ」(CMJ)を対戦しました。陣営は、ソ連軍(mitsu)対枢軸軍(バーネット)です。
 第1ターンの第1インパルス、ソ連軍はハリコフ正面から南部、バラクレイア橋頭堡、西部の6カ所で攻撃に出ます。ハリコフ正面の力押しと南部のハンガリー師団への攻撃は成功し、2ユニットを壊滅させます。が、その他の高比率攻撃はドイツ軍の戦術チットに阻まれ、1ステップの損害(または無損害)を与えるに止まります。
T1S1
 ドイツ軍は、ハリコフ前面に突出した戦車旅団を、装甲師団を投入して殲滅します。
T1D1
T1A1終了時
 第2インパルス、ソ連軍のC3Iダイスは振るわず、攻撃は5カ所のみ。中央で包囲下にあったルーマニア師団を、オーバーキルで殲滅し、戦術能力の低い保安師団に2ステップの損害を与えます。また、バラクレイア橋頭堡の歩兵連隊を最高比率で除去します。が、ハリコフ南部の歩兵連隊は戦術チット効果で損害が激減し(損害-2!)、無傷で生き延びます。ハリコフ正面北の5:1攻撃も、無傷の退却となり、ソ連軍のみがヒットを受けることに。それでも、VPは7点に達します。
T1S2
 第3インパルス、ソ連軍は計画通り、バラクレイア橋頭堡の圧殺にかかりましたが、ドイツ軍の戦術チットが冴えまくり(騎士十字章+パックフロント!)、最高比率のはずが軒並み、5:1や4:1に低下し、ZOC浸透退却で撃滅できず。
T1S3
 ドイツ軍は、装甲2個師団弱をバラクレイア橋頭堡に投入し、包囲下の部隊に連絡線をつなげるとともに、反撃でこの地区を死守します。本来は10点近く取れるはずのソ連軍VPは、3点に低迷します。
T1終了時
 第2ターンの第1インパルス以降、ソ連軍はイニシアチブを取り戻そうと、敵装甲師団のいないハリコフ前面と西部で猛攻を加えます。3カ所で10:1攻撃をしかけ、突破口は開きましたが、敵戦力の撃滅にはほど遠く。枢軸軍は戦略移動で西部に部隊を回し、戦線の崩壊を防ぎます。
T2S1
 第2インパルス、今度はドイツ軍が南部で反撃に転じます。まだ、チットは十分ではないとは言え、戦術値6の威力は凄まじく、狙撃兵師団が打撃を受けて後退します。
T2D1  南部で反撃開始
 これを防ぐにはスタック防御しかないと、ソ連軍は、第3インパルスに早くも防衛体制に移行し、南部では2-3枚スタックを形勢します。
T2終了時
 第3ターン、中央部で一部のソ連軍は攻勢を続けるものの、ほぼ戦線は膠着します。
T3S1
 ドイツ軍は、積極的な反撃に転じ、南部で兵力を集中した攻撃をかけますが、さすがに3枚スタックは厚く、効果は思わしくありません。
T3終了時
 ならば、敵兵力の少ない部分でと、装甲師団を戦略移動で北西部に移動させ、周辺の歩兵師団を集めて、ソ連軍の戦線に穴を開けます。
 が、これは、ソ連軍の想定内でした。付近に終結していた戦車/機械化軍団を投入し、突出した敵の装甲師団と歩兵師団を包囲します。補給路の連結部に当たる第354歩兵師団を包囲攻撃し、0/3の損害を与えます。退却すれば、装甲師団が補給切れになるため、ステップロスで耐えるしかなく。
 第4ターン、これを解放するため、ドイツ軍はさらに外側から包囲攻撃をかけますが、装甲師団を有効に使えないため、消耗戦の様相となります。ソ連軍はここで、包囲下の第16装甲師団に、乾坤一擲の5:1攻撃をかけます。チットとdrによっては、装甲師団を半壊または撃滅できたのですが・・・ああ、ドイツ軍の戦術チットが、騎士十字章+パックフロント+電撃戦という、尋常でない引きに!結果、5:1の攻撃がなんと1:2まで低下し、攻撃は完全に頓挫します。
T4S2
  勢いを得たドイツ軍は、内外からの包囲攻撃で戦車/機械化軍団に痛打を与え、ついに装甲師団を解放します。
 と、ここで、例会終了時間となり、時間切れ(枢軸軍有利)で終わりました。もう少しソ連軍は粘れるでしょうが、よほどのdrやチットに恵まれない限り、勝利はほぼなく、後半のどこかで、枢軸軍が寄り切る可能性が高いです。史実ではソ連軍が大敗北を喫していることを考えると、それでも健闘でしょうが・・・。
終了時
 それにしても、このシステムは盛り上がる!特に枢軸軍の戦術的チットの優秀性が凄まじく、包囲した5:1攻撃のはずが、1:2で撃退されるなど、まさに小林原文の劇画並みの展開でした。いつか、じっくり時間を取って、勝負が付くまでプレイしたいものです。

 この日の緒戦は、再販なったばかりの「志士の時代」(CMJ)です。カードプレイを主体にした佐幕派と倒幕派の駆け引きのマルチです。ただし、プレイヤーはどちらかの陣営の固定でなく、両派の主要人物カードを戦略を考えながら競り落とし、歴史上で影響力を発揮することを目指します。主要人物カードのビットには、史実を元にしたボーナスが付くので、ある陣営は長州藩中心だったり、ある陣営は幕府だったりします。が、競り状況によっては両派の人物が揃う(揃えるざるをえない)こともありえます。
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 ターン数は4で、最終ターンには戊辰戦争が勃発する可能性があります。スタートは京都決戦(鳥羽伏見の戦い)ですが、それ以後はシステムが変わり、カードで軍隊を動かし、敵の拠点を攻めてVPを獲得します。
 今回は、mitsu・morita・龍安寺・バーネットの4人プレイです。自分とmoritaさんは昔に一度だけプレイしたことはありますが、ほぼ初プレイ状態です。
 第1ターン、スタートのmoritaさんから主要人物カードを競っていきます。moritaさんは島津斉彬や西郷隆盛など薩摩藩を中心にビットし、井伊直弼で「安政の大獄」を実行します。バーネットさんは、慶喜や近藤勇(新撰組)など佐幕派をかき集め、公武合体やトップに踊り出します。mitsuは島津久光や和宮、山内容堂などの公武合体派でこれを追いかけます。龍安寺さんは毛利敬親や高杉晋作など長州藩閥を集めますが、時代マーカーのコントロールがうまくいかず、出遅れます。
エポック1
 この傾向は、第3ターンまで続き、バーネット18点、mitsu13点、morita13点、龍安寺6点となり、最終ターンを迎えます。
 第4ターン、先手を打って京都に幕府軍と会津軍を集結したバーネットさんが「ええじゃないか」で戊辰戦争を起こします。戦闘技能はほぼ互角でしたが、兵力の差が物をいい、長州藩は敗退し、京都を佐幕派が保持します。倒幕派の分が悪いと判断したmitsuは、土佐藩を中立から佐幕派に変えます。
エポック4 戊辰戦争勃発
 が、これは、一手、早すぎました。幕府軍は薩摩攻撃ができるようになりましたが、薩摩藩は先手を打って土佐を制圧。結果、mitsuは何ら戊辰戦争に貢献(有効なVP獲得)ができないことに。
 その後は、バーネット幕府軍と龍安寺長州軍、morita薩摩軍が激突しましたが、幕府軍が兵力差を生かして、両者を圧倒。倒幕派を薩摩に押し込んだところで、ゲームエンドに。中盤からイニシアチブを握り続けたバーネットさんの勝利となりました。 
長州藩と土佐藩、制圧

 すっかり秋らしくなった11月初めに、第209回ちはら会が開催されました。今回は会場の都合で日曜開催になってしまい、参加が危ぶまれましたが、蓋を開けてみれば、久々に10人の大台を越え!
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 初参加の龍安寺さんは、常連のmoritaさんと国防話に花を咲かせ、夕方までマルチを楽しみ。東京から来てくれたいのさんは、初のパンデミック系を体験し、その後、悩み多きCDSの「続・八甲田山」(Bonsai Games)をTommyさんと対戦。ドイツ系が得意なBIBIさんは、ゲムマの戦利品を持ち込み。マルチ三昧に、ドイツ系、ハードSLGまでと、実にちはら会らしい幅広ジャンルでした。

 先日にプレイされたアイテムと戦績は、以下の通りです。

スキタイ(アークライト)2戦
 第1戦 ☆龍安寺・morita・エンジョウ
 第2戦 ☆morita・エンジョウ・BIBI・kawa
志士の時代(CMJ) ☆バーネット・mitsu・morit・龍安寺
続・八甲田山(Bonsai Games)  ★ロシア軍(Tommy)対日本軍(いの)☆
ターニング・ザ・テーブルズ(CMJ) ソ連軍(mitsu)対枢軸軍(バーネット)時間切れ(枢軸軍有利)
サメポリー(SOLID GAME) ☆BIBI・エンジョウ・kawa・fho
スター・ウォーズ クローン・ウォーズ(HJ) ☆共和国軍(BIBI・いの・Tommy・kawa・fho)の勝利
いそいでかえる(同人)2戦
 ☆エンジョウ・morita・BIBI・kawa
 ☆morita・エンジョウ・BIBI・kawa

 こちらは、紀元前のスキタイ人の隆盛を描いた「スキタイの侵略者」(アークライト)。いわゆるワーク・プレイスメント系のアイテムですが、トークンが用意されていて「ハドリアヌスの城壁」よりはプレイしやすかったようです。
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 非常に面白いと、評判の高い「続・八甲田山」(Bonsai Games)。このCDSをいのさんとTommyさんが対戦しました。「う~、悩む~」「中黒さんのところ(Bonsai Games)は、 やっぱり、悩む~」と苦悶の喜び(?)でした。
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 BIBIさん持ち込みの最新SW戦略級の「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」(HJ)。基本システムは、なんと「パンデミック」とのこと。最もシンプルな初級設定で。共和国軍が勝利したそうです。
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 どう見てもモノポリーですが、巨大鮫の襲来と撃退を描いた「サメポリー」(SOLID GAME)。こちらも、BIBIさんがゲムマで仕込んできまして。BIBI・エンジョウ・kawa・fhoの4人でプレイし、所有者のBIBIさんが勝利に。
サメポリー
 プレイヤーはそれぞれカエル一族になって(?)、蓮の葉伝いにゴールの石を目指す、変形双六の「いそいでかえる」(同人)。終了間際に、頭を使わず、サクッとできるこれを、エンジョウ・morita・BIBI・kawaでプレイ。エンジョウガエルとmoritaガエルが勝利したそうです。
カエル

 今年も一度は伺おうと、ゲームマーケット2022秋へ行ってきました。いつもの東京ビッグサイトです。今回は、土曜が出勤だったため、日曜の11時からの入場に。
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 会場は珍しく東館でしたが、かなりの奥行きがあり。さらに、感染症対策で大回りで外を通って検温と消毒と、サイト入口から優に500m以上の行軍に。う~む、こりゃ、「遠すぎた会場」だぁ。
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 会場入りすると、大手のブースがかなりあり、その先にサークル系が犇めく、大盛況。とりあえず、足早に見て回るだけで、1時間半近くかかりました。ほぼコロナ前の熱気が戻ったようで、よかったです。
 まずは、2年ぶりに出店のあった、え~ゲームさんへ。新作のWWⅠ空戦ゲームやBOX系が並び。やっぱり、この風景がいいな~。番頭のじんぼさんに挨拶して、新装版「志士の時代」と「天下布武」を購入しました。
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 そこから、サークル系を廻りましたが、皆さん、前日の出店が多かったようで、ウォーゲーム系はわずかに4つのみ。しかも、いつもはまとまっている配置が、今回は分散しており、偵察に苦労しました。
 たまたま、はす向かいだったグループ乾坤一擲とさいたまオフラインにあいさつし、ちはら会の定番となっている「Ships&Tactics」の「宇宙戦艦ヤマト」ヴァリアントを購入。これで、宇宙要塞ゴルバを使えるぞ!思えば、2015年のゲムマで「Ships&Tactics」を購入し、あまりの面白さにAARを載せたところ、デザイナーの平さんと交流が始まり。今では、ちはら会に来ていただいてテストプレイをするなど、ゲムマでの縁を感じます。
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 さいたまオフラインでは、HAさんがいつものようににこやかに応対。既購入アイテムだったため、あいさつだけでしたが、話題の「武士ライフ」もあり。なんでも、自費でストックを購入して、頒布している(布教!)とのこと。ゲーム界全体を盛り上げるようとする志は、ありがたい。
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 そこで情報をゲットして、コロナとか、過激派とか、東大紛争とか、大手では出版が難しいテーマを攻めまくっている、ジブセイルゲームズさんへ。最新作の「太平洋の土下座Ⅱ」と「平船源馬」(一ノ谷後の平家の海上反攻!)を購入。相変わらず、精力的な製作活動に、敬意を表します。かつて極少数だけ頒布した「ベデスタル作戦の原版を持っています」と主催の長浜さんと、貴重なお話もでき。これからも、さらなる製作を!
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 最後に、OGMさんで、「天下布武」の同人改訂ルールを購入して、おしまい。
 イメージは、アジアンゲーマーの田村さんが制作・頒布していた「首都圏ウォーゲームサークル案内」の最新版。見開きには、Race to Tokyoを元にした所在地マップ(!)があり、我らが零細地方例会のちはら会も載っています。こちらも全て、手弁当だそうで、マイナー戦線のSLG界がこうやって支えられていることを実感しました。
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 いつもより早めに会場を後にしながら、これからもちはら会を継続して行きたいなと感じた、暮れの秋でした。
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