歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

2022年09月

 猛烈な台風が過ぎたと思ったら、一気に秋めいてきました。10月例会のお知らせです。今回は、第2週の土曜日ですので、お間違えなく。なお、感染予防対策は継続中ですので、マスク着用や静かなプレイをお願いします。

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[日時]10月8日(土)10:00-20:00
[会場]おゆみ野公民館 第2会議室

[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
 京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
 または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識

 前回にプレイした吸血鬼ゲーム「ドラキュラの逆襲」(アークライト)。今度こそ、ドラキュラで欧州に悪を満たしたい。

ドラキュラ
 こんなにプレイできるか、なんですが、COINシリーズの「幕末京都騒乱」(GJ)を持ち込みます。会津藩、新撰組、長州藩、尊皇攘夷勢力になって、京都の町を駆け巡りませんか?もちろん、インストします。
幕末京都騒乱
 kawaさんと対戦予定をした「ソロモンズ・キャンペーン」(CMJ)。SPI版の再販で、いかにも昔ながらの正統派で時間はかかりますが、ちょうど南太平洋決戦80周年なので、このラスボスをやりきりたい。
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 最後に次回以降の予定を。早く、コロナが完全終熄しますように。次回は、第1週土曜日の予約が取れなかったので、ご注意ください
 11月6日(日)10:00-20:00 おゆみ野公民館:第1講習室
 12月3日(土)10:00-20:00 おゆみ野公民館:第2講習室

 勝手に茨城応援ツアーPart2!ということで、9月の連休を使って、茨城会でなじみのある土浦近辺の史跡を訪問してきました。
 初日は、阿見で圏央道を降りて予科練記念館へ。そこから、鹿島海軍航空隊跡地の大山スロープに向かったのですが、以前は閉鎖されていた航空隊基地跡の自動車庫が開いている?!しかも、美浦村週末カフェの幟まで。
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 早速、中に入ってみると、そこにはキッチンカーがあり。美浦村の食材を使った、朝採れの白魚丼がうまかった!なんでもサイクリングの方々が相当数、立ち寄るようです。
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 店主さんと話していると、村を挙げてこの跡地の保存に取り組んでいるとのこと。たまたま、居合わせた村役場の方から、正面に防空壕跡(掩体壕)が残っているとか、司令部跡地が撮影に使われたとか、丁寧な説明を受けました。クラウド・ファンディングで資金を集めており、第1弾の目標を達成して、来年には公開(!)しますと、うれしそうでした。詳しくは、こちらから。自分も早速、帰宅後に協力しましたよ~。
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 こちらは、その後にあたりや食堂でいただいた昼食のかすみ天丼。ナマズの天ぷらで、上品で柔らかい白身に臭みは一切なく、ナマズと言われなければ、全くわかりません。これも、うまかった!(つれあいのワカサギフライ定食も、しっかりワカサギが主張していました)
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 その後、霞ヶ浦公園に立ち寄って、観光船へ。久々に乗りましたが、日本第2位の湖を疾走する爽快感は、またよし。霊峰筑波山も、バッチリ見えました。
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 翌日は、マイブームの平将門ツアーの第2弾で、筑波山麓へ。平良兼の居館跡と言われる歌姫明神。地元の方が、下草を刈って、手入れをされていました。
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 そこから、良兼一族が逃げ込んだという湯袋峠へ。きっと、山道に違いないとトレッキングの準備をしたのですが、着いてみれば、普通に道路が通っており。検索すると、ツーリングばかりが出るはずだぁ~(笑い)。
 将門の襲撃で命を落とした、叔父の平国香の墓。史跡にはなっていないようで、民家の畑の中にぽつんと残されていて。地元の方に聞いても「知らない??」とのことで、周辺を3往復して、やっと発見しました。
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 前回の将門ツアーもそうでしたが、人影は全くなく。NHK「風と雲と虹」からだいぶ経つので、そろそろ、三谷大河でリバイバルしてくれませんかね~。主人公は、将門の宿敵-平国香・貞盛親子!(絶対、ないだろうな~)                          
 その後、ナビに出てきた真壁城跡を訪問。将門ほど前ではないですが、鎌倉期から戦国時代まで続いた真壁氏の居城で、本丸の堀や出丸がそのまま、地形として残っています。自分の住んでいる市原も、隠れ城(館)跡が多いのですが、乱開発がないのはいいな~(田舎すぎて、再開発にならない?)。
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 そして、最後は、戦国最弱武将の小田氏の居城-小田城。なんと、9回も落城している(!)という、かなり希な平城です。もっとも、あの時代は後北条家・上杉家・佐竹家の草刈場だったので、何度か主を変えるのはやむなしでしょうが、読み間違いばかりで連敗街道まっしぐら。それでも、真田氏や安中氏のように武勇や知略があれば、生き残れたのでしょうが、秀吉の小田原攻めに乗り損なって(というより、豊臣側の佐竹に敵対してしまい)ジ・エンド。以後は、客将で生涯を終えたそうな・・・。
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 着いてみると、以前とは比べられないくらい、人出があり。なんと始祖が八田知家だそうで、鎌倉殿ブームに乗っかって特別展が開かれていました。幾度、落城しても復活するあたりは、小田氏の由縁かもしれませんね~。
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 というわけで、茨城応援ツアーPart2も、楽しかったです。また、テーマを決めて、再訪したいです。

 この日の最後に取り組んだのが、moritaさん持ち込みの「シティ・ビルダー」(アークライト)です。ヨーロッパの都市開発をモチーフにした生産・建築系のアイテムで、最後に最も人口を増やしたプレイヤーが勝利します。
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 生産力(税収)を増やすのが結構、難儀で、欲しい施設を建てようとすると、はじめは高い税収がかかり、投入した割には儲けがないという、負の連鎖になりかねず。開発可能タイルを見極め、メリハリのある開発が肝になります。かといって、税収を増やすための工場等を立て続けて、住宅街に隣接させると評判が悪くなり(人が来なくなる)、他の用地が圧迫されるなどの難点が。かといって、ただ、人口を増やすと維持コストがかかり、かつ、密集でこれまた評判が落ちるなど、結構、複雑なマトリックスになります。
 序盤は、赤都市(morita)がオフィスを作り、そこから得た収入で工場系を立てます。黄都市(バーネット)は、ガンガン、オフィス系を増やし、ビジネスを中心に収入を増やします。紫都市(mitsu)は、工場群を増加させながら、湖を配置して現金収入を上げ、比較的高価(マッチングした)建物を作ります。
序盤
 中盤は、工場系が多く、各陣営は一斉にこれを配置。赤都市(morita)はそこから公共建物を並べて、あえて評判を落として人口を制限しながら、現金を貯め込みます。黄都市(バーネット)は、オフィスが来ないので、やむなく工場にも手を出しますが、開発は鈍化します。紫都市(mitsu)は、上がってきた基礎税収と現金収入を組み合わせて、片っ端から空港を作り、相乗効果でさらに税収を上げます。
中盤の猛開発
中盤に向けての紫mitsu
 終盤、各陣営は一気に人口増加策に転じます。が、ここで一歩、リードしたのが、基礎税収を上げていた紫都市(mitsu)で、費用を注ぎ込んで公園・スタジアム・中学校を建築し、一気に増加を図ります。赤都市(morita)と黄都市(バーネット)も同様に人口増加に転じますが、紫都市(mitsu)のリードを縮められず。そのまま、紫都市(mitsu)の勝利となりました。
mitsu終了時
VP
 終了時の各都市の人口は、以下のとおりでした。
 紫都市(mitsu):129万人
 赤都市(morita):94万人
 黄都市(バーネット):60万人

 午後一番でプレイしたのが、異色のB級ホラーゲーム「ドラキュラの逆襲」(アークライト)です。このゲームは、20世紀直前のヨーロッパを舞台に、プレイヤーの1名がドラキュラとなり、残りの4名がハンターになって、ドラキュラを退治するという物です。 
 ドラキュラは毎ターン、1都市間の移動ができますが、直前の6日間にわたって痕跡を残していきます。ハンターがこの都市に入ると、痕跡を見つけ、それを追ってドラキュラを追い詰めます。が、ドラキュラには通過した都市に手下を配置したり、罠を仕掛けたりできます。追いかけっこという意味で、「複雑なスコットランド・ヤード」と評した方もいます。
 ハンターがドラキュラまたは手下の吸血鬼と同じ都市に入ると、戦闘が起きます。ドラキュラは強力な専用カード6枚から適切な攻撃または逃走を選択します。ハンターは回避、パンチ(1打撃)、逃走の基本カードに加え、それまでに仕入れた武器カードを使用して、ドラキュラと対決します。往々にして、ドラキュラは優勢で、怪力やかぎ爪で損害を与えたり、時には魅了や吸血(!)でプレイヤーを退場させます(病院送り)。すると、悪の影響度が上がり、これが一定に達すると、ドラキュラの勝利となります。時間がたてば立つほど、原則はドラキュラ有利な仕掛けがあるので、プレイヤーは協力して、できるだけ早期にドラキュラを倒したいところです。
 今回の担当は、以下の通りです。
 ドラキュラ伯爵:mitsu
 ゴダルミング卿:平
 ジョン医師:バーネット
 ヘルシング教授:平
 共感者ミナ: BIBI
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 第1週、ハンターはまず、物品や事件カード、乗車チケットの取得に時間を費やします。この間にイタリア半島からスタートしたドラキュラは、北上してドイツ経由でバルカン方面に向かいます、
 第1週の木曜日、ハンター達が動き出しますが、ここで「斥候隊」をプレイ。まず、当たらないはずでしたが、なんとミュンヘンに痕跡を発見!しかもドラキュラが2日前まで、ここにいた!
1W木曜日
 各ハンターはミュンヘンに向かって移動をはじめますが、ちょうど微妙な位置だったので、もしかしたらすり抜けられたかも、と包囲が一瞬、遅れます。
 ドラキュラはこの隙を突いて、間一髪、バルカンへの脱出に成功します。ハンターは包囲網を縮めますが、当然、ドラキュラがいない!(しかも、痕跡もない)。共感者ミナはドイツで広域探査(特殊能力)を仕掛けますが、ヒットせず。すり抜けられたと判断したハンター達は、中央から周辺に散らばりはじめます。
 ここで、第1週が終了し、一般市民の絶望トークンが1つ進みます。
1W終了
 すでにかなりの時間がたっており、このまま、うまくいけば、手下の吸血鬼が成就し、悪の方向に影響マーカーを進められる直前まで行きましたが・・・。
 第2週のはじめに、ジョン医師がザクレブで、なりたての吸血鬼を発見!戦闘で4ダメージを受けるも、聖餅でこれを撃退します。この間に、他のハンターが東欧に駆けつけます。
2W水曜日
 木曜日には、サラエボを探索したゴダルミング卿が、ツィガニー護衛隊と戦闘になり、負傷・遅延しますが、ドラキュラの痕跡がハッキリします。奴はバルカンかトランシルバニアにいる!
2W木曜日
 金曜日、鉄道で一気にガラツィアに移動したジョン医師に、ドラキュラが奇襲をかけます。圧倒的にドラキュラが有利なはずだったのですが、無尽蔵のニンニク(!)が効いて、ともに6ダメージを受けます。それでも、あと一息で病院送りにできるはずだったのですが、ジョン医師は聖餅で離脱に成功します。
 そして、迎えた土曜日、ハンターは予想進路のクルジュ=ナポカに向かいます(必ず、ここを通る)。ドラキュラは、ドラキュラ城で体力を回復するか、夜間を待って戦闘をするか、悩みましたが、ジョン医師が回復する前にと、攻撃をかけますが、やはり、病院送りにはできず、逃走されます。
 迎えた夜間、全ハンターがクルジュ=ナポカに集結し、壮絶な戦闘が始まります。ドラキュラは早々に逃走を図りたかったのですが、「矜持」(特別ルール)が邪魔をして、第1ラウンドは攻撃に。怪力でヘルシング教授のライフルをへし折りますが、ゴダルミング卿のボウイ・ナイフでさらに2ヒットを受けます。
最終戦闘R1
 圧倒的に不利に陥ったドラキュラは、蝙蝠となって夜空に逃げようとしましたが・・・なんと、3人が恐怖を克服して、ドラキュラを殴打!さらに、共感者ミナの拳銃が火を噴き、蝙蝠を直撃!結果、ダメージが15に達したドラキュラは、死亡しました。ヨーロッパは名も知れぬ4人のハンター達の活躍によって、守られたのでした。
最終戦闘R2
 ソロでシステム習熟の演習を行ったときから感じていましたが、古き良きドラキュラのイメージがいい!「スコットランド・ヤード」と違って捕まって終わりでなく、(ルールは複雑になりますが)戦闘で撃ち倒すとところが、これまた、ドラキュラ映画の対決ぽくって。ハンターが1対1だと、強力なドラキュラやその手下にさえ、負けかねませんが、不利を承知で邪悪な存在に立ち向かう姿が、イラストともに雰囲気を盛り上げます。
終了時
 ホラーというと、クトゥルフ神話が圧倒的で、このゲームが話題にならないのが、残念なくらい出来がいいです。また、持ち込みますので、ぜひ、あなたもドラキュラの世界を味わって見ませんか?
 と、これを書きながら、ルールを確認したところ、いくつか、ミスと明確化が判明。備忘録として、下に挙げておきます。
*戦闘は、ドラキュラ(吸血鬼)の攻撃(行動)-ハンターの行動で実施する。今回、最後の戦闘では、蝙蝠になって逃げることができました。
*ハンターが昼間の行動で移動し、戦闘になった場合は夜として扱う(夕方)。ハンターが夜間に探索して、戦闘になった場合は昼間(黎明)として扱う。ドラキュラが夜に移動した後の戦闘は、昼間(黎明)として扱う。
*複数のハンターとの戦闘で、ドラキュラ(吸血鬼)の攻撃(行動)をキャンセルできるのは、対峙しているハンターのみ。他のハンターは攻撃は受けないが、逃亡や策略などのドラキュラ(吸血鬼)の行動をキャンセルできない。
*ドラキュラの位置が判明している日は、新たな遭遇カードは置けない。
*遭遇カードの成就は、6日目に達した時点で発動できる。よって、第1週目の日曜日に「生まれたての吸血鬼」が成就していて、影響度が増していました。

 例会の後半にバーネットさん持ち込みの「応仁の天下」(GJ) を対戦しました。GJ誌の最新作です。プレイヤーは、黄(mitsu)・緑(Tommy)・赤(morita)・青(バーネット)です。
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 序盤から、P(プレイヤー)勢力に特化した黄(mitsu)が山内上杉-大友-足利をプレイして、先攻します。これを、斯波義敏-細川-京極-畠山で緑(Tommy)が追いかけます。赤(morita)と青(バーネット)は、細川や山名のNP(ノン・プレイヤー)勢力による上洛に力を入れたため、伸びず。
T1
T2
 続く、上洛戦とNP勢力のVPで、青(バーネット)と緑(Tommy)の東軍が勝利し、+12点と伸びを見せます。赤(morita)は西軍ながら、NP勢力で+7点とします。上洛を一切無視した黄(mitsu)は、加点にならず。
T4
 前半が終わった時点のVPは、以下の通りに。
 黄(mitsu):42点
 緑(Tommy):38点
 青(バーネット):28点
  赤(morita):25点
 後半戦は、NP勢力、P勢力、イベントが入り乱れた、組んずほぐれつの乱世に。黄(mitsu)は、一発目にP勢力×3点を得られる龍安寺石庭をプレイし、その後もP勢力に特化します。緑(Tommy)は細川・山名を両天秤にかけ、中央で地盤を固めます。赤(morita)は大内一択で上洛しまくり、太田道灌で都市をゲット。青(バーネット)は島津で九州南を席巻すると開発でVPを倍加させ、最後は細川で上洛。
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 続く、上洛戦とNP勢力のVPで、赤(morita)が+24点、青(バーネット)が+20点、緑(Tommy)も+18点の加点と驚異的な伸びを見せます。黄(mitsu)は、+4点止まり。が、最後にイベントや影響力マーカーを加えたVP計算に。その結果・・・
 黄(mitsu):109点
 緑(Tommy):102点
 青(バーネット):86点
 赤(morita):81点
と、mitsuの勝利となりました。黄は、前半に山内上杉と足利で関東を抑えて最後まで得点し続けたこととイベント龍安寺石庭で15点を加えたことが大きかったです。
終了時
 このゲームは、History of the Worldを元にしながら、カードドラフトや上洛戦、NP勢力、イベントといった複数の要素が絡み合う、混沌に満ちたアイテムになっています。即時性が低い文化イベントが勝敗を決めたように、いろいろな勝ち筋があるのが、これまでのHistoryにはなかった特徴ですね。moritaさんいわく「終わってみなければ、誰が勝っているのか、わからない」状態ですが、この乱世感こそ、まさに応仁の乱かな、と。
 まだまだ、底が見えないので、また、プレイしたいものです。

 午前中、人が集まり出したので、時間限定でできるアイテムとして「もしも勇者がいるのなら」(Mob+)をプレイしました。プレイヤーは、morita・BIBI・mitsu・バーネット・平です。
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 このゲームは一言で言うと、事前プロットと読みと運がものをいう、カードゲームです。ゲーム説明によれば、「やる事は『手札を1枚選んで、せーので公開する』のみ。公開したカードの効果によってチップを得たり、失ったり。それを4回やるだけ」。
 プレイヤーははじめに、どの勝利条件を目指すか決め、それに沿ったカードを4枚、セットします。そのカードを1枚ずつ、順に同時プレイし、効果を出し合います。
 普通は地道に「平和な市民」等でチットを集めるのですが、強力なのが「傲慢な王族」。なんと、プレイヤーの稼いだチップをすべて奪ったり、除去したりする尋常でない悪役。
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 これを撃破できるのが、暗殺に特化した「異世界勇者ちゃん」。いつ、敵が「傲慢な王族」を出して、それにタイミングよく「異世界勇者ちゃん」をぶつけられるかが、肝です。他にも「傲慢な王族」の影響を受けない司祭や、勝利条件を根底から覆す(!)道化師などもあります。
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 早速、プレイしてみましたが、第一戦はうまく「傲慢な王族」が「異世界勇者ちゃん」に倒れ、それぞれ、平和裏にチットを集めます。が、3手番目に道化師!(手札を1枚、ドラフト)みなの戦略が一気に崩壊しましたが、moritaさんがきっちり勝利。なんと、隣からドラフトしたものと同じカードが廻ってきた幸運!「平和な市民」が勝利しました。
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 第二戦は、「傲慢な王族」が幅をきかせ、コインを巻き上げます。う~ん、王族が決まると、強力だぁ~。そのまま、終了し、みなからがっつりと巻き上げたmoritaさんが「平和な市民」で連勝。全然、平和じゃないゾ!(笑い)
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 いかに「傲慢な王族」を使いこなすか、第3戦はいつ、これをプレイするかが、焦点に。二番手でBIBIさんが成功し、コインをプチ収集。迎えた第3ラウンド、皆さんのプロットは、4人が「傲慢な王族」!!結局、だれも収奪できず(強欲すぎて、大笑い)。結局、BIBIさんが「強欲な商人」で勝利しました。
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 なれれば、1プレイ5分程度(!)のシンプルさながら、計画と運と読みが絡み合い。愉快なイラストと相まって、過激でスピーディな展開が、実に楽しい名作です。

 moritaさんと平さんが来たところで、バーネットさん持ち込みの「サン・ファン」(メビウスゲーム)をプレイしました。中世の街作りをテーマにした行動選択アイテムで、とてもシンプルです。システムは、その後に「ダイス・フォー・ザ・ギャラクシー」や「テラフォーミング・マーズ:アレスエクスペディション」に影響を与えた、優れものです。
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 序盤、各プレイヤーは、生産建物を優先しながら、特殊建物を増やして、生産効果を上げて行きます。バーネットさんは持ち主の経験を生かして、バランスよく建築を進め、moritaさんと平さんがこれに追随します。
中盤
 後半、終了が見えてきたところで、各陣営はVP狙いに目標をチェンジ。最後は、やはり、バーネットさんが12軒目の建物を建てて、ゲームセット。
終了時
 安価ながら多くの生産建物と宮殿などの高得点建築物を揃えたバーネットさんが勝利しました。mitsuも後半にギルドホールなどで追いついたものの、2点差で2位でした。
 バーネット:27点
 mitsu:25点
 morita:24点
 平:24点

 この日の緒戦は、Bonsai Gamesの「エリトリア追撃戦」です。1943年にイタリアが降服し、それまで太平洋で通商破壊を行ってきた通報艦エリトリアが、昨日までの盟友-日本軍に追いかけられるという、最新はがきゲームです。
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 イタリア軍ははじめに5/6の速度チットを引き、セイロン島に逃げ込むことを目指します。チットには1-3の速度があり、中には敵の哨戒をすり抜ける2速度チットが1枚あります。また、セットアップで、イニシアチブを覆す、または戦闘drを振り直させる幸運マーカーを持っています。
 一方の日本軍は、はじめに5drして、その数値によって稼働できる兵種が決まります。1-2は水上艦艇、3-4は海軍航空隊、5は任意、6は2ユニットとなっていて、どれが動けるかは運次第。
 手順は、主導権判定-先攻移動-後攻移動-戦闘です。
 第1戦の陣営は、日本軍(mitsu)対イタリア軍(バーネット)です。
 第1ターン、イニシアチブを取った日本軍は、マラッカ海峡を北上するエルトリアを敷設艦初鷹で迎撃します。が、これは難を逃れます。
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 第2ターン、インド洋に出たエルトリアを、今度は海軍航空隊が襲います。最新鋭の天山は、見事にエルトリアに命中弾!ここで、イタリア軍は幸運マーカーで振り直しをしますが、判定は覆らず、撃沈。日本軍の勝利となりました。
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 第2戦も、同じ陣営で。日本軍は球磨を北上させ、エリトリアの進路を制限します。エリトリアはマラッカ海峡のマレーシア側を通って、北上。
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 第2ターン、天山を進路に派遣し、攻撃を目論みましたが、ここでイタリア軍は2移動力のスルーチット!危うく、難を逃れます。
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 第3ターン、主導権を取った日本軍は、ここで判断ミス。先手をとってdr6でスクリーンを張るべきでしたが、後手を取ってしまい。エリトリアは機関も焼けよと、全速力(3移動力)で離脱成功!慌てて初鷹で追いかけますが、次ターンに幸運マーカーによる先手で逃げ切れることが確定し、イタリア軍の勝利となりました。
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 第3戦は陣営を入れ替えて、日本軍(バーネット)対イタリア軍(mitsu)の対戦に。イタリア軍には、スルーチットが来ず、苦しい戦いが予想されます。いかにある振りをして、突破を果たすか。
 第1ターン、日本軍の初手は軽巡球磨。イタリア軍はその脇をすり抜け、マラッカ海峡を北上します。
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 第2ターン、幸いにして、イニシアチブはイタリア軍。日本軍は敷設艦初鷹が北部を封鎖するのみ。ということは、ダブルダイスはない?!イタリア軍は大胆にも、サバング岬の近郊を通過します。
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 第3ターン、ここでイタリア軍は先攻を取って、最大戦速で離脱。次ターンの突破が確実になり、勝利しました。
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 非常にシンプルですが、速度マーカーとdrによる稼働兵種の組み合わせで、多彩な展開がありえます。さらに、イタリア軍が一度だけ使える幸運マーカーが、いい味を出しています。さすが、信頼の中黒デザイン!考えどころ満載のはがきゲームになっています。

 9月早々の土曜日に、感染症対策を取った上で、第207回ちはら会を開催しました。ご都合が付かない方や体調不良の方もおり、少数かと覚悟していましたが、都内からの遠征組も参加し、計7名で楽しくプレイしました。SLGの最新作から、ファンタジー、ホラー、SF、ファミリー系まで、のべ13戦という熱戦に。
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 誰が来ても、楽しくプレイできる幅の広さが、ちはら会らしいなぁ~と。参加者の嗜好の広さと、それをみんなで受け入れる「ちはら会文化」を大切にしたいと思います。

 先日にプレイされたアイテムと戦績は、以下の通りです。

応仁の天下(GJ)   ☆mitsu・Tommy・morita・バーネット
決戦天王寺(Bonsai Games) ★東軍(kawa)対西軍(morita)☆
エリトリア追撃戦(Bonsai Games)3戦
 ☆日本軍(mitsu)対イタリア軍(バーネット)★
 ★日本軍(mitsu)対イタリア軍(バーネット)☆
 ★日本軍(バーネット)対イタリア軍(mitsu)☆
もしも勇者がいるのなら(Mob+)3戦
 ☆morita・BIBI・mitsu・バーネット・平
 ☆BIBI・morita・mitsu・バーネット・平
 ☆BIBI・morita・mitsu・バーネット・平
ドラキュラの逆襲(アークライト) 
 ★ドラキュラ(mitsu)対ハンター(平・BIBI・バーネット)☆
シティ・ビルダー(アークライト)
 ☆紫(mitsu)・緑(バーネット)・赤(morita)
サン・ジャン(メビウスゲーム)
 ☆バーネット・mitsu・morita・平
ゲーム機戦記第1章(グループ乾坤一擲)
  ☆BIBI・平・kawa

 moritaさん持ち込みの「決戦天王寺」(Bonsai Games)。東軍(kawa)対西軍(morita)で、序盤は西軍の攻撃を東軍が上手く耐えていました。が、あまりの猛攻に東軍が後退をはじめると、瞬く間にモラルが低下。そのまま、西軍が寄り切ったそうです。
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 例会終盤にプレイされた「ゲーム機戦記第1章」(グループ乾坤一擲)。質の高いゲーム作りで定評のあるグループ乾坤一擲の平さんがデザインし、テストに持ち込みました。任天堂とかセガとかソニーとか、懐かしいゲーム開発会社となって、優秀なゲーム機を作るのが目的で、平・BIBI・kawaの3人でプレイ。傑作ゲーム機の製作に成功したBIBIさんが勝利したそうです。
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 今月のソロプレイ第1弾は、Bonsai Games最新作の「ラッダ・デンマルク作戦」です。現在、本邦で最もアグレッシブな出版を続けているBonsai Gamesですが、隙間を狙ったはがきゲームも発表しており。早速、ダウンロードでソロしてみました。
 作品については、Bonsai GamesのHPをご覧ください。
 シークエンスは標準的な作戦級で、増援-移動-戦闘-回復です。スウェーデン軍は師団で4戦力を持ちますが、スタックできず。ドイツ軍は全て大隊で1戦力ですが、こちらはスタックフリーです。戦闘はメイアタックで、1:1でイーブン。地形効果は首都コペンハーゲンのみで1シフトと、1損害で退却を無効にできます。ドイツ軍にのみ、空軍1ユニットが与えられ、任意の戦闘で自軍有利に1シフトできます。
 第1戦は、ドイツ軍の北部重視策を取ります。コペンハーゲンは敢えて2ユニットとし、攻撃可能に。ただし、先ほどの1損害で退却を無効にできるため、これにより時間を稼ぐ作戦です。
 第1ターン、スウェーデン軍は敵の北部軍が強力なため、コペンハーゲン強襲を行います。これはArとなって効果なし。
T1
 第2ターン、装甲部隊の増援を得たスウェーデン軍は、北で1:1とコペンハーゲンで1:1の2カ所で攻撃を行います。結果、双方とも成功し、ドイツ軍は混乱状態で潰走し、コペンハーゲン守備隊は1ステップロスをします。
T2 S軍突進
 ドイツ軍は増援で先に撃破された1ユニットが登場しますが、首都への増援もできず、、ロスキレでハイスタックを作ります。
T2
 第3ターン、コペンハーゲン強襲を行いますが、ルフトヴァッフェの投入で2:1となり、失敗します。また、ロスキレへの1:1攻撃も-/Drで失敗に。
 ドイツ軍は反撃を行い、コペンハーゲンに隣接するへクスを取り戻しましたが・・。
T3D 反撃
 第4ターン、スウェーデン軍は乾坤一擲のコペンハーゲン攻撃に。3:1の結果、Drでついに首都が陥落します。また、ロスキルの攻撃も成功し、ドイツ軍の主力は包囲下に取り残されることに。これにより、コペンハーゲンの奪還は不可能で、スウェーデン軍の勝利となりました。
T4
 第2戦は、オーソドックスな首都防衛策をとります。コペンハーゲンに3ユニットを置き、地形効果で1:2として攻撃できないようにします。残りのユニットで、北部に防衛線を引きます。
 第1ターン、スウェーデン軍は北部の敵に2:1攻撃を行いますが、これはArとなり、失敗。
 ドイツ軍は戦線を後退させ、時間を稼ぎます。
T1
 第2ターン、もう一度、西方の敵に向かって、2:1攻撃を行いますが、これもAr。スウェーデン軍は全く意図した前進にならず。
T2も失敗
 第3ターン、三度目の正直で2:1攻撃を行い、やっとDrになりました。さらに機械化部隊の戦闘後前進で、コペンハーゲンの隣接へクスも占領しますが・・・。
T3にやっとDr
 第4ターン、ドイツ軍はルフトヴァッフェを投入し、コペンハーゲン攻撃を阻止します。やむを得ず、スウェーデン軍はロスキレに攻撃をかけ、Drとするものの、そこまで。
T4 首都は攻撃できず
 首都コペンハーゲンを守り切ったドイツ軍の勝利となりました。
終了時
 ドイツ軍が堅実策をとると、あとは第3ターンまでに何度、攻撃を成功させるかにかかってくると思います。第2戦のように、2/3の失敗は論外ですが、一度の失敗でも攻略はかなり困難かと。それでも、一戦は5分程度なので、「もう1回!」と挑戦したくなりますね~。

 勝手に茨城応援ツアーということで、8月に茨城会に参加した際に、密にならない歴史探訪に。
 今回の狙いどころは、平将門関連の史跡です。将門の活動拠点とされている坂東市へ。ちなみに、坂東市は、茨城では鉄道の通っていない数少ない市だそうです。
 まずは、将門が政治や軍事の拠点とした居館-島広山・石井(いわい)営所跡へ。小さいながら史跡になっているので、看板を見つけ、細い道を進むと、こじんまりとした石碑がありました。廻りは清掃されていましたが、碑文は設置後、かなりの年数がたっていました。
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 裏手の廻ると、畑が広がり、館がそこまで続いていただろう景色がよく見えます。
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 こちらは、営所にあったとされる石井の井戸跡。
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 表通りに戻ると、将門の三女が後に庵を結んだという国王神社があり。
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 ここから、ちょっと戻ると、関東一帯に兵を進めた際の軍馬を鍛えた、富士見の馬場。平将門の乱後に当時を忍んで植えられたという、九重の櫻があります。
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 続いて、10-15分ほど車を走らせて、終焉の地とされている北山稲荷大明神へ。将門が流れ矢で命を落とした描写のある、石板が見つかったとのこと。ただし、史跡には指定されていないので、有志の方がボランティアで整備しているそうです。看板もないので、少し迷いましたが、表のコンビニで聞き込んで辿り着きました。定員さんも、稲荷は知っていましたが、将門ゆかりの地とはわからなかった模様。
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  さらにそこから、15分ほどの延命院へ。ここは、将門の菩提寺であり、死後、胴が跳んできて、ここに祭られたという将門山があります。静かな雰囲気の中で、胴塚を見てきました。
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 ちなみに、6月に上京した際に、銀座で見てきた将門の首塚はこちら。
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 ここから、市境を越えて、石井営所襲撃の際に妻子が捕まった深井の地蔵尊へ。一度は葦に紛れて追っ手を潜り抜けたものの、戻ったところを見つかり落命、後に地蔵尊が立てられたとされています。当時は湿地でしたが、今も川の流れは残っていて、往時を偲ばせます。
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 最後は、翌日の茨城会(土浦)に向かう道すがら、大宝八幡宮(下妻市)へ。関東一円を納めた将門が、新皇になるよう、巫女の神託を受けたとされる、由緒正しき八幡宮です。ちょうど、催し物の風鈴が飾られていて、心地よい音色を響かせていました。
 今、話題の鎌倉殿(頼朝)も奥州征伐の折に立ち寄って、寄進をしています。
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 ここに行く途中で、車で鳥居を通ったのですが(道路に鳥居!)、なにやら看板が。古代の城跡で、南北朝時代まで続いた大宝城跡だそうです。
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 夕方になったので、今回はここで終了。まだ、筑波山麓の合戦跡の羽鳥とか、真壁とか、湯袋峠とか残っているので、また、いつか、遠征の際に立ち寄りたいです。以前、str会長さんと筑波山に登ったのですが、ご都合が合えば、みなさま、ぜひ。
 ちなみに、史跡巡りでは大宝八幡宮以外、全く人がいませんでした(笑い)。ともあれ、早くコロナが終熄し、制限なく、みなさんとお会いできることを。

 続いて対戦したのが、moritaさん持ち込みの「ハドリアヌスの長城」(アークライト)です。その名の通り、ブリテン島に進出したローマ軍による防壁防御をテーマにしています。プレイヤーは、各地区のローマ軍指揮官となって防壁を作り、ピクト人の襲来を防ぎます。
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 よくある資源管理・発展ゲームですが・・・マトリックスが尋常でないくらい多い!防衛を受け持つ軍事シートが30×30cmで20弱(!)の要素があり。また、これを支える町の発展も、同じく30×30cmで20弱の要素。これがいろいろな部分で連結していて、1つの資源を消費して発展させると、次の資源が手に入り、これでさらに発展と、ローテーションが続く、続く!わずか6ターン(6年)ながら、初対戦だと2時間くらいかかります。ちなみに、インストだけで、1時間でした(笑い)。
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 普通なら、「テラフォーミング・マーズ」のようにトークンを使って、資源管理をするのですが、あまりにもマトリックスが多いので、この時代に紙とペンです。しかも予備の用紙が100枚以上あって、まるで電話帳です。
 手順としては、初期資源を使って任務を行い、そこで得た資源で次の発展をして、ハドリアヌスの長城を作ります。ターンの最後に、ピクト人の襲撃があり、これを防ぐとVPが獲得できます。が、実は、軍事以外の文化や街の発展の方が、VPが高かったりします。6年後に最も多いVPを得たプレイヤーが勝利します。よって、長城防衛を主題にしつつ、いかに他の要素を発展させるかが鍵です。
 ただし、この発展手順は99%がソロ。しかも要素が多いと来ているので、他人にかまっているゆとりはなし!究極の多人数ソロゲームといえます。
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 今回は、にし・mitsu・morita・strの4人で対戦でしたが、上記のように自分のことで手一杯なので、全然、記録が取れませんでした(AAR泣かせ!)。結果的には、
 にし:74点(文化を含め、満遍なく高発展)
 mitsu:67点(武勇と規律の軍事で突出)
 morita:60点(武勇と名誉で突出)
 str:53点(バランスよく、が突出はなく)
で、にしさんが勝利しました。直接、VPを上げられる街道を早々に整備したのが、効きました。
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 この日の最後に取り組んだのが、我がちはら会謹製の「マルタ島攻防戦:ペデスタル作戦1942」(Bonsai Games)です。前からstr会長をお誘いしていたのですが、今回、インスト対戦となりました。陣営は、str会長が枢軸軍、mitsuが連合軍です。
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 第1ターン、枢軸軍はU205が奇襲に成功しましたが、ああ、雷撃は失敗。駆逐艦による反撃を受けて、U205は撃沈されます。
 その後、イタリア潜水艦やU73も攻撃をかけますが、主導権を取れず、猛烈な対潜攻撃で撃沈されます。
 第3ターンからは枢軸軍の空襲が始まりますが、ここでもZ艦隊のCAPと猛烈な対空射撃が火を噴き、全く敵を寄せ付けず。ベローズ作戦も決まって、連合軍は盤石な体制に。
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 これを覆さんと、第7ターン、イタリア戦艦隊が出撃します。ところが・・・全ての戦艦は燃料切れで出撃できず!せっかくのチャンスが無駄になります。
 この憂さを晴らすように、シシリー島から大量のユンカースが飛来しますが、常軌を逸した対空砲火でバタバタと撃ち落とされ。わずかに対空網を突破した2機が爆撃を行いましたが、ああ、全く当たらず。
 頼みの第8ターン、魚雷艇が船団に肉迫しますが、期待値を下回る5隻を沈めたのみ。
 最終の第9ターン、空爆の合間にイタリア巡洋艦隊が出撃しますが、これは船団に接触できず。そうこうしているうちに、カリブディス隊が到着し、マルタ島の護衛戦闘機が駆けつけ、万事休す。輸送船わずか3隻の犠牲で、船団は無事にマルタ島に到着し、連合軍の戦略的勝利となりました。
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 それにしても、今回は、連合軍の対空砲火が当たりまくり。虎の子のJu87×6の攻撃に対し、13火力の対空砲火で、なんと6発命中させるなど、ほぼ全ての空爆を防ぎました(確率では2発程度)。逆に枢軸軍はdrに恵まれず、奇襲に成功しても雷撃が当たらず、戦艦隊は出撃できず。
 地中海は、連合軍にとって「我らが海」でしたね~。

 続いて、str会長が到着したので、mitsu・にし・morita・strの4名で、風変わりRPG「Dr.MICRO」(バンダイ)をプレイしました。ゲームについては、以前の記事をご覧ください。いわゆるマスター付きのゲームブックで、せっかく茨城化に行ったネタにしようと、準備をしていきました。
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 第1回戦は、演習のストーリー・ダイジェストです。担当は、キャプテン(str)・パイロット(morita)・ドクター(mitsu)・ナース(にし)です。
 いきなり、パイロット(morita)が遅刻します(よく発進できたものだ)。パイロット(morita)はミクロ化すると、注射器内のサブマリンに接近します。ここで、キャプテンが受け入れ、実質上のゲームスタートに。
 相変わらずのブラウン運動に悩まされ、ドクター(mitsu)が治療にもたついたため、クルーは若干、負傷します。が、2回目の治療drに成功し、ラスト判定へ。
 ここで、キャプテン(str)が見事、1を出し、任務に成功しました。「以上、訓練終了。ご苦労様でした。」珍しく(?)スムーズな滑り出しです。
 続いて、2回戦はS1「頸動脈から大脳へ」です。担当は変わらず、キャプテン(str)・パイロット(morita)・ドクター(mitsu)・ナース(にし)です。
 序盤、体内に入った途端、サブマリンは頸動脈流に呑み込まれ、さらに白血球の体当たりを受けて、クルーは結構な負傷をします。そのまま、白血球に呑み込まれますが、ナース(にし)がdr戦に勝利し、脱出します。
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 一時的に毛細血管内に待避したミクロ・サブマリン内で、治療により、クルーが体力を回復します。
 頸動脈内に戻って大脳へ進むサブマリンに、故障が発生。艇体が破損し、浸水が起こります。やむなく、ドクター(morita)とナース(str)が艇外に出て修理をします。成功した途端、今度は抗体が襲いかかってきます。が、抗体が少数だったため、なんとか艇内に逃げ込めました。
 再び、頸動脈に乗って、目的地の大脳へ。ついに細菌カプセルを発見しますが、ここでカプセル防衛のため、ミクロ・ロボット(未確認有害物体)が向かってきます。キャプテン(str)はレーザーメスを使った攻撃を指示しましたが、あまりにハードルは高かった(1d10+1d6:1d6)!
 結果、ミクロ・ロボットが体当たりして、自爆。ミクロ・サブマリンは木っ端みじんに吹き飛び、ゲームエンド。う~む、あと一歩まで行きましたが、やっぱり高難易度です。
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 このままでは終われないので、3回戦はS2「心臓から肺へ」です。担当をシャッフルし、キャプテン(にし)・パイロット(mitsu)・ドクター(morita)・ナース(str)です。
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 体内に入った直後、いきなり、生命維持装置が故障します。キャプテン(にし)は艇を安定させるため、司令官に報告して、一時的に患者の心臓を止めます(オイオイ、そんなことしていいのか?!)。艇内の温度が上がりはじめ、キャプテン(にし)は、ナース(str)に修理を命じます。
 が、これが酷かった!1d10:1d6とはいえ、悉く、ナースがdrに失敗。その回数、なんと、13回!全員が26ダメージ以上を喰らいます。ん?!それだけ、生命維持装置が直らなかったら、普通、患者もクルーも死んでるだろう!(笑い)。
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 ともあれ、なんとか、成功した一行は、目の前に細菌カプセルを発見!Dr.MICROチームは、追跡を開始します。
 細菌カプセルは血液の流れに乗って、三尖弁を通過し右心室へ。と、ここで患者の心臓が活動を再開します。猛烈な奔流に巻き込まれ、クルーが負傷します。パイロット(mitsu)こそ-4HPでしたが、キャプテン(にし)は-16HP、ドクター(morita)は-32HP、ナース(str)に至っては-64HPと、もはや失神寸前に。
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 それでも追跡を優先するキャプテン(にし)は、治療を行わず、カプセルを追いかけます。なんて、冷たいリーダーだ。
 が、その甲斐あって、肺で細菌カプセルに追いつきます。カプセルは毛細血管に引っかかっています。と、ここで再び、肺動脈の急流!全員が-5HP を受け、ゲームブックから「うめき声を上げてください」の指示!全キャラが苦しそうに「う、う、う・・」と演技します(50過ぎた大の大人が・・・笑い)。
 細菌カプセルは、これで再び動き出し、極毛細血管内に入り込みます。膜壁があって、ここにはサブマリンは入り込めません。キャプテン(にし)は、自分以外の3人に艇外活動を命じます。「えっ、キャプテンは?」「私は、司令部からの連絡があるから」「・・・・」他の3人はキャプテンに非難の目を向けながらも、やむを得ず、艇外へ。
 と、急にサブマリンが発進し、3人を置き去りにしてしまいます!!そう、キャプテン(にし)こそが、テロリストの一味だったのです!クルーの治療をしないあたりから「前兆」があったんですね~(全くの偶然でしたが)。ああ、最悪のバッド・エンド!!が、みな、大笑いでした。
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 こりゃ、パンデミックのアルマゲドン・モード並みの難易度です。今まで、本シナリオを4回対戦しましたが、全て、失敗。ソロでも3戦して1回しか勝っておらず、その成功率は1/7程度です。
 これだけ厳しいと「もう、やらない!」となるかと思いきや・・・人生の風雪に耐えてきた茨城会のみなさんには、違った意味で受けていました。
 「はたらく細胞が受けている今なら、再販、行けますね」とか、「サブマリンと敵対キャラ(白血球や未確認有害物体)は、リアルなフィギュアにしよう」とか、挙げ句の果てには「会員の医療関係者にお墨付きを貰えば、売れますよ!ドクターも絶賛!!」とか、盛り上がること!
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 と、これに刺激を受けたstr会長が、一言。「自分もDOシリーズの『源氏物語』を持ってます、次回に持ち込みます。」いやー、遠征の一見ネタのはずが、思わぬ波及効果に(笑い)。また、ちはら会名物B級アイテムに、どうぞ、おつきあいください(笑い)。
 

 続いて、mitsu持ち込みの「太平洋戦争-血戦!!連合艦隊-」(Bonsai Games)をプレイしました。陣営は、日本軍(mitsu)対連合軍(morita)です。事前のソロ演習で、長引けば長引くほど、連合軍に有利になるので、日本軍としては速攻を心がけます。
 第1ターン、日本軍は手順どおり、フィリピン、シンガポールに進出し、これを奪取します。また、井上提督がニューギニアに前進し、ここも支配します。
 連合軍は、ハルゼーをマーシャルに、フレッチャーをオーストラリアに派遣し、兵力の増強を行います。また、蘭印に逃げたマッカーサーがここの支配をもぎ取ります。
 が、ハワイで悲劇が!ここを守るニミッツが、潜水艦攻撃で更迭!連合軍には早々から大きな痛手です。
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 第2ターン、イニシアチブは日本で7:6。十分な燃料(行動数)を手に入れた日本は、南雲機動部隊を長躯ハワイへ。ここで、スプールアンスとの決戦が起こり、日本軍が勝利し、スプールアンスは戦死してしまいます!
 また、ソロモンこそ、リーに制圧され、近藤が戦死しますが、山本長官自らがマーシャルを攻略し、同時に蘭印も手に入れます。これにより、VPは振り切りに。
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 第3ターン、またもイニシアチブは日本で5:4。ハルゼーはハワイ奪還を目指して、再度、南雲機動部隊と激突します。が、dr1差が響いて敗退します。
 一方、ソロモンに山本五十六が殴り込みをかけ、壮絶な消耗戦の果て、リーを討ち取ります。また、井上はオーストラリア攻略を成功させます。
 この結果、日本軍の占領地が10となり、サドンデス勝利を達成しました。
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 今回は、第1ターンにニミッツを除去できたことと、南雲艦隊が負けなかったことが大きかったです。日本軍が勝つには、この先行逃げ切りしかないでしょうね。

 続いてmoritaさん持ち込みの「決戦天王寺」(Bonsai Games)を対戦しました。その名の通り、大坂夏の陣の最後の戦いを描いた合戦級ですが、部隊ごとにチットによる活性化をします。ただし、ランダム引きでなく、事前に選んだ部隊を交互に活性化していくシステムです。チット選択も勝っている側から行うため、ここにも駆け引きが生まれます。
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 移動はZOC進入で停止とオーソドックスですが、混乱状態の部隊はZOCを失うので、通り抜けができます。
 戦闘は原則1対1のメイアタック。1d6して攻撃力を足し、敵の防御力以上ならヒットになります。この時、他の敵に接触していない味方がいると、+1修整がつきます。ヒットが出たら、後退かステップロスかを選びますが、後退が士気低下が2なのに対し、ステップロスは1低下なので、可能な限り、ステップロスで耐えたいところです。
 混乱状態のユニットは、2d6で防御力値以下を出せば、回復できます。また、東軍は人の再編成フェイズがあり、除去されたユニットも混乱状態で復活できます。
 勝利条件は敵のモラル崩壊か、盤外突破で家康の首を取ること。展開は、史実どおり、西軍が正面部隊に突撃をかけ、ユニットを討ち取って敵のモラルを下げます。敵が混乱したところで、機を見て盤外突破を狙うという流れになります。
 今回の陣営は、豊臣方(mitsu)対徳川方(morita)です。
 第1ターン、イベントは「毛利勢の奮闘」。毛利勝永が行動終了時に隣接する敵ユニットは、全て混乱状態になる西軍イベントです。
 早速、これを生かして西軍はまず、毛利勢が突撃し、通常攻撃と合わせて正面の真田信吉と本多忠朝隊を混乱させます。ここに、真田信繁隊が突入し、本多忠朝を討ち取ります。これで、東軍のモラル値が8となります。
T1 本多忠朝、戦死!
 第2ターン、東軍は井伊隊と中央の予備を投入して、豊臣方の進路を塞ぎます。
T2 中央の予備が穴を防ぎ、松平隊が反撃
 これに対し、豊臣方は敵が動ききったところで、攻撃を開始。高い戦闘修整を発揮して次々にヒットを与えます。徳川方はやむなく後退したことで、モラルがガタ落ちになります。
T2 大坂方、がっつり反撃
 第3ターンのイベントは、またも「毛利勢の奮闘」に。東軍は最強の伊達隊を投入して右翼を攻撃しますが、drに恵まれず、効果はなし。
T3 伊達隊が介入するも・・・
 大坂方は、敵の動きを見切った上で、突撃開始。敵の弱い中央部を毛利隊と真田隊が突き、大損害を与えます。結果、この時点で東軍の士気が限界点を超え、前線部隊が雪崩を打って崩壊。大坂方の勝利となりました。
T3 東軍のモラル崩壊
 ミニゲーム風にしてはルールが多い印象ですが、やってみるとそれぞれが有機的に機能していて、考えどころ満載です。特に損害選択については、引くか引かぬか、悩みが多く、よし!デザイナーは国外(中国)の方だそうですが、実によく大坂夏の陣の雰囲気を醸し出しています。自分もユニットを切って、次の対戦に備えたいと思います。

 お昼を過ぎると、茨城会のみなさんがやってきまして。これでやっと、乗っ取りの危機を免れました(笑い)。早速、お手軽にできるアイテムの「パタパタくるりん:風の谷のナウシカ編」をmitsu・morita・にしの3人でプレイ。キャラは、ナウシカ・ユパ・クシャナ・クロトワで、パージカードはご期待通りの巨神兵「薙ぎ払え!」です。
 序盤、やたらとユパが来て、表の2/3がユパという、祭状態になります。が、このへんから、moritaさんがユパを裏返すようになり。ということは、ユパではない?!
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 mitsuは正体を気取られないよう、あえて裏返しを避ける作戦に。にしさんもこれに追随しますが、徐々に空き地がなくなり、やっぱり、ユパを裏返しに。
 自分がクロトワだったので、ということは、2人はクシャナとナウシカか?!この想定で、さりげなくクシャナとナウシカを減らすようにし、最後に開いている枠に勝ち目のなくなったクシャナを置き、クロトワをパタりんします。
 これで、クロトワが5枚となり、ナウシカを鼻の差で抜いて、勝利しました。パージカードの巨神兵は、1枚も使わず仕舞いでした。
 クロトワ(mitsu):5枚
 ナウシカ(morita):4枚
 クシャナ(にし):3枚
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 この日の緒戦は、moritaさんと「スコープ:スターリングラード」(Bonsai Games)です。誤解を恐れずに言うと、スターリングラード戦をモチーフにした神経衰弱です。
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 第1戦は、4×3のクイックデュエルです。先手を取ったソ連軍(morita)が、いきなり初手でドイツ軍(mitsu)の狙撃兵を発見し、これを除去します。
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 ドイツ軍も反撃に転じますが、囮を引かされ、危ない状況に。やむなく、生き残った狙撃兵は移動します。
 その後、両軍はサーチを繰り返しますが、無人地帯が続きます。
 と、中盤にドイツ軍が、ついに敵スナイパーを発見!これを除去して、状況をイーブンに持ち込みます。
 後は、どちらが早く敵を見つけるか、でしたが・・・ドイツ軍が狙撃兵を発見!奇跡的に逆転勝利となりました。
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 第2戦は、4×4のディープフロントです。陣営は、ドイツ軍(mitsu)対ソ連軍(morita)で変わらず。 
 今度は、ドイツ軍に幸運が訪れます。初手で敵スナイパーを撃ち抜くと、反撃を躱して、なんと2連続で狙撃兵狩りに成功します。
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 こうなると、後は確率の問題でしたが、両軍は機動戦を行った後、やはり、敵を発見したのはドイツ軍に。珍しく3対0の完勝でした。

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