歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

2021年09月

 この日最後のアイテムは、前回のオフ会でさわりをプレイした「Lord of the Ring」(カプコン)です。担当は、フロド(mitsu)・サム(BIBI)・ピピン(kawa)です。
全景
 旅の仲間として出発した3人のホビットは、ナズグルの追跡を振り切って、裂け谷へ。そこで、特殊カード(さらなる仲間とアイテム)を手に入れ、モリアへ。
 前回のプレイに学んだフロド(mitsu)とサム(BIBI)は、できるだけ早く抜けるべく、手持ちカードをどんどん使って前進します。その甲斐あってか、ほぼ、サウロンゲージの変動なく、これを乗り切ります。
moriaをクリア
 続いて、ロスロリアンで特殊カードの補充をした後、激しい戦いの待つヘルム峡谷へ。まずは、友情ラインを強化していたため、ロハーンの騎士をゲット。が、オークの軍勢に城門を攻められ、サウロンが2マス近づきます。
サウロンが迫り来る!
 こうなったら、メイン行動で勝負するしかないと、集中的にラインを進めますが、その間に、次々とイベントが起こり、サム(BIBI)のカードが枯渇します。なんとか、ピピン(kawa)の機転でくぐり抜け、このシナリオをクリアします。
リソースを使いまくって、ヘルム峡谷で勝利
 続いて、前回に挫折した邪悪の巣窟-シュブロの巣へ。ここも善は急げと、メイン行動をどんどん進めます。ヘルム峡谷でゲットしていた盾を惜しげもなく消費。さらに、サウロンのdrを根性で切り抜け(奇跡的に「何も起こらず」)、ついにここを抜けます。
シュブロの巣を切り抜け
 が、この日は、ここで例会の時間切れとなりました。最後のシナリオ-モルドールはかなりきついでしょうが、行けるところまで行きたいなぁ。ところが・・・。
 このAARを作りながら、ルールを確認したところ、いくつか適用ミスがわかり。
(1)自分のアクションでホビットカードを使用しなかったプレイヤーは、次のいずれかができる。
  *誘惑ライン上で、1マス分、自分のホビットを戻す。
  *ホビットカードを2枚引く。
(2)イベントタイルで適用できない(または最後まで到達した)行動ラインのタイルは、任意の行動ラインに使用できる。
(3)シールドの獲得は、通常は1ポイント。大盾のイラストは、事前にセットアップした盾をランダムで受け取る。
 これにより、サム(BIBI)のホビットカードが補充ができなかったことや、適用できない行動ラインのタイルの活用が、改善できます。一方で、シュブロの巣で威力を発揮した盾がかなり弱かったはずなので、先を見越してしっかりとため込んでおかなければ。
 というわけで、サマリーも作ったので、次回は「正しい指輪物語」をしてみましょう。

 続いてプレイしたのが、mitsu持ち込みの「めぞん一刻-恋のルーレット」(ツクダ)です。五代君と響子さんの恋路を描いたルーレット(双六)で、プレイヤーは最大6人までプレイできます。各自が五代君になって、響子さんのハートを射貫く(愛情ポイントを10以上にする)ことを目指します。物語に登場した呑兵衛の一ノ瀬さんや怪しい四谷さん、恋敵の三鷹、キャバレーで働く朱美、五代君を慕うこずえなどがNPCとして、妨害します。陣営は、赤五代(mitsu)・緑五代(BIBI)・青五代(kawa)です。
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スタート時
 第一戦は、初心者用のアタック表を使用します。アタックの効果が高くなっており、サクサク進むのでインスト向けです。
 序盤、緑五代(BIBI)はお邪魔キャラのイベントで、響子さんに誤解され、心証を悪くします。それでも果敢なアタックで、感情を引き戻し、愛情ポイントを稼ぎます。
緑が誤解される
 赤五代(mitsu)は妨害も少なく、そこそこにアタックができましたが、drに嫌われ、愛情ポイントは増えず。それどころか、恋敵の三鷹とバトルとなり、愛情ポイントがマイナスのなる羽目に。
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 後半、茶々丸でクリスマスパーティがあり、ここでもイベントが連発。確率的にはマイナスが多いのですが、青五代(kawa)はプラスになるラッキーぶり。
茶々丸に集合
 そのまま、響子さんにアタックして、ついに10ポイントをゲットして、勝利しました。
アタック成功!
 慣れたところで、第二戦は、上級者用のアタック表を使用します。
 プレイヤーがテクを覚えたので、お邪魔キャラによる妨害が激しくなり、その間を縫って、各五代君がアタックをかけます。これが、予想外に厳しく、普通の心証が誤解になったり、それでも強行すると、愛情ポイントがマイナスになる展開が続出。
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お邪魔キャラの追いかけが激しく
 青五代(kawa)など、誤解を解くために旅に出て、心証を普通に戻すも、帰ってきたところをこずえに待ち伏せされ、またも誤解。さらに、それを四谷さんに見つかって告げ口されるなど、散々な目に。

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旅から戻るも・・・
 結局、第20ターンが終わった時には、全員がマイナス振り切り(!)という過酷な結果で「引き分け」ました。
全員、マイナス振りきりで引き分け
 う~む、こりゃ、相当、厳しいぞ!なにをやってもドタバタで、嫉妬深い響子さんに誤解され、あげくにはお邪魔キャラ満載で、いつになったら10愛情ポイントにたどり着けるのやら。
 でも、プレイヤーからは想像以上に好評でして、このドタバタや全然進まない感こそ「るーみっくワールド」と評価も。みなさん、同世代だけあって、見てたのねぇ~。

 続いて、BIBIさん持ち込みの「Roll for the Galaxy」(HJ)です。このアイテムは元のカードゲーム「Racel for the Galaxy」(HJ)を、普通のトークンゲーム化したものです。「RftG」では、カード自体がリソースでしたが、「Roll for the Galaxy」(HJ)では、ダイスがリソースとなります。ダイスには標準ダイスに、開発や定住、さらには何でも使えるワイルドなど宇宙開拓が進むと手に入るダイスがあります。
  ランダムに振ったdrを消費しながら、廻りの進行具合を見極め、いかに効率のよい開拓を進めるかは、原作と一緒です。ただし、リソース類が別のタイルやダイスになっている分、初めての人にはわかりやすいかも。
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 第一戦は、巡礼世界(BIBI)・ワームホーム基地(kawa)・宇宙モール(mitsu)で開始。スタート時にVPの高い巡礼世界(BIBI)が次々と開拓を成功させ、リードします。
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 それに負けじと、ワームホーム基地(kawa)が追随します。
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 宇宙モール(mitsu)はなぜか移住drに嫌われ、かなりもたつきます。終盤に開拓数で追いつくものの、低VPが多かったため、伸びず。
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 序盤のリードそのままで、巡礼世界(BIBI)が開拓競争を制しました。
 第二戦は、知性化ナーシュ族の生き残り(mitsu)・浮遊性軟体世界(BIBI)・隕石惑星(kawa)の陣営でスタート。
 先の移住止まりに懲りた知性化ナーシュ族の生き残り(mitsu)は、効率よくdrを援用できる技術を重点的に開発し、drの偏りに影響が少ない開拓を進めます。中盤になってdr数が増えると共に、この威力が増して、次々と高得点タイルを開発します。
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 浮遊性軟体世界(BIBI)と隕石惑星(kawa)も地道に移住を進めますが、相対的に開拓速度が増した知性化ナーシュ族の生き残り(mitsu)がそのまま、12枚目のタイルをゲットし、終了。二戦目の開拓王になりました。
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 この日の緒戦は、ちはら会定番アイテムの「Ships&Tactics」(グループ乾坤一擲)です。kawaさん持ち込みデッキで、ヤマト系が多くなっています。当初は、地球対ガミラスの予定でしたが、セットアップ中にBIBIさんが到着したので、3人プレイに。陣営は、ガルマンガミラス帝国(mitsu)・自由惑星同盟軍マルアデッタVer(BIBI)・地球防衛軍2200(kawa)です。
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 序盤、地球防衛軍がマルアデッサの宇宙隕石に、ガシガシと強力な波動砲を撃ち込み、それにガルマンガミラス帝国も加わって、自由惑星同盟軍を削っていきます。
 本来、攻撃が苦手の自由惑星同盟軍マルアデッサVerは、太陽風などの特殊攻撃を利用し、行動不能な高得点艦を狙って反撃します。
 お互い、隙を狙ってワンポイント攻撃をかけ、損傷艦を屠ったり、あるいは巧みな防御で邪魔されたり。
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 相変わらず、波動砲を撃ちまくる地球防衛軍に、瞬間物質輸送機でピンポイント奇襲を行うガルマンガミラス帝国、小型ミサイルや宇宙気流で点を稼ぐ自由惑星同盟軍で、ゲームは終盤に。
 勝負を決めたのは、ガルマンガミラス帝国による接舷戦闘でした。提督の乗った戦闘空母が、自由惑星同盟軍のリオデジャネイロに体当たりを成功させ、そのまま、白兵戦で占領。このVPが効いて、171点でガルマンガミラス帝国が勝利しました。

 子細あって、9月半ばの土曜日に変更となった第195回ちはら会例会ですが、台風によるアクセス困難の中、今回も無事に開けました。BIBIさんとkawaさんと3人が集合し、それぞれ持ち込んだマルチを繰り広げました。
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 先日にプレイされたアイテムと戦績は以下の通りです。

Ships&Tactics(グループ乾坤一擲)
 ☆ガルマンガミラス帝国(mitsu)・自由惑星同盟軍マルアデッサVer(BIBI)・地球防衛軍2200(kawa)
Roll for the Galaxy(HJ)2戦
 ☆巡礼世界(BIBI)・ワームホーム基地(kawa)・宇宙モール(mitsu)
 ☆知性化ナーシュ族の生き残り(mitsu)・浮遊性軟体世界(BIBI)・隕石惑星(kawa)
めぞん一刻-恋のルーレット(ツクダ)2戦
  ☆青(kawa)・赤(mitsu)・緑(BIBI)
   青(kawa)・赤(mitsu)・緑(BIBI)引き分け
Lord of the Ring(カプコン)フロド(mitsu)・サム(BIBI)・ピピン(kawa)
 シュブロの巣を突破

 少人数のオフ会ですが、組み合わせが決まっているので、じっくり好きなアイテムをプレイでき。たまには、こんなのんびり例会もいいなぁ~。
お邪魔キャラの追いかけが激しく

 この日最後のプレイが、シナリオ「疑惑」です。このシナリオは、AT船を護衛するアッセンブルEX-10側(mitsu)とそれを襲うビーラーゲリラ側(BIBI)の戦いです。
T0
 アッセンブルEX-10側は、キリコ搭乗のマーシィドッグ、ル・シャッコ搭乗のベルゼルガ、カン・ユー/ポル・ポタリア/ブリ・キデーラのダイビング・ビートル3機から、2機を先にセットアップします(残りは増援)。ビーラーゲリラ側(BIBI)は、、一般兵のスタンンディング・タートル4機から、2機を先にセットアップし、イプシロン搭乗のスナッピング・タートルと残り2機は増援です。
  お互いに全機を破壊するか、ビーラーゲリラ側はAT運搬船を破壊すれば勝利です。AT運搬船は装甲1を持ち(常に1ダメージが減る)、総HPは15で相当に堅いです。
 第1ターン、速度が上がらないAT運搬船に対し、ビーラーゲリラのスタンディング・タートル2機がミサイル攻撃をします。前衛のダイビング・ビートル(カン・ユー)とベルゼルガ(ル・シャッコ)がスクリーンを張って妨害しますが、1発が命中し、1ヒットとなります。もう1発は・・・お約束の弾切れ!
T1 もはやお約束の弾切れ!AT運搬船に1ヒット
 アッセンブルEX-10側は、カン・ユー機を突進させ、アームパンチの連打で1機を大破させます。一方のル・シャッコは命中率の高いクエント製アソルトライフルで狙い撃ちますが、敵に釣られたように弾切れ!いかん、弾薬欠乏症が感染ったか?!
T1A2 今度はベルゼルガが弾切れも、カン・ユーのアームパンチが命中
 第2ターン、ここまで輸送船に4ヒットを与えるものの、敵を撃破してターンを延長しなければ勝利は難しいと判断したビーラーゲリラ側は、アッセンブルEX-10のAT狙いに切り替えます。が、大破状態の1機があっさりと撃破され、2:1になって自軍の損害がかさみます。それでも、カン・ユー機攻撃に専念したおかげで、これを大破に持ち込みます。
 第3ターン、イプシロンの駆るスナッピング・タートルが登場しますが、第1アクションフェイズに、2機目のスタンディング・タートルが昇天。怒り心頭のイプシロンは逃げるカン・ユーを追いかけ、なんとかこれを撃破します。けれど、やっぱり、弾切れ!一体、何度目?!これだけ、初弾を弾切れにできるのは、もはやArt of No Ammo-弾切れ芸術でしょう!(笑い)。
T3 イプシロン登場も弾切れ(何度目?!)、カン・ユーは死亡
 第4ターン、カン・ユーが死んでくれたおかげで(?)、キリコのマーシィドッグが登場。初弾をイプシロン機に命中させ、ル・シャッコのベルゼルガとコンビで、ビーラーゲリラ側を追い詰めます。
T4 キリコの猛追とル・シャッコのパイルバンカー
 このままでは終われぬと、スナッピング・タートルが、接近したベルゼルガにアームパンチを命中させます。が、ここでル・シャッコが「クエントの盾」を発動、打撃が0になります。
T4 アームパンチを食らうも、クエントの盾!
 ル・シャッコは、逆襲で3打撃のパイルバンカーをスナッピング・タートルに命中させると、すかさず、キリコが反対側面に肉迫し、アームパンチ!イプシロンは「振り直し」を行うも、やはり命中となり、イプシロンが昇天します。
T4 イプシロン死亡
 こうなると、もはや勢いは止まらず、第5ターンに3機目のスタンディング・タートルが損壊し、第6ターンにベルゼルガに1発を当てるも、最後の1機が爆発し、ジ・エンド。
T5 4機目の敵ATを撃破
T6 水に沈む最後のスタンディング・タートル
 終わってみれば、カン・ユー1機の犠牲で、イプシロンを含むビーラーゲリラを全滅させたアッセンブルEX-10の圧勝でした。宇宙一の卑怯者を排除でき(?)、PSを昇天させ、かつ、キリコがやっと主人公になったわけで、ある意味、パーフェクトゲームと言っていいのでは?!(笑い)

 続いて、シナリオ「アッセンブルEX-10」です。このシナリオは、はじめてアッセンブルの傭兵隊(mitsu)とビーラーゲリラ(BIBI)が激突した設定です。アッセンブルの傭兵隊はカン・ユー以下2機のダイビング・ビートルと増援のキリコ搭乗のマーシィドッグ。ビーラーゲリラ(BIBI)は、イプシロン搭乗のスナッピング・タートルと応援を含むスタンディング・タートル3機です。
T0
 6ターン終了時までに、イプシロンかカン・ユーを討ち取れば、その陣営の勝利。または、アッセンブルの傭兵隊は、カン・ユー機が河を渡り切れば勝利です。
 アッセンブル側はへビー級ATの耐久力に物を言わせて、強引に渡河を狙えるかと思われますが、パニック状態のカン・ユーは3枚のプロットの内、停止+命中率-3の不利なイベントカード1枚を、毎ターン、プロットしなければなりません。
 よって、アッセンブルの傭兵隊は、一般兵のダイビング・ビートルを弾除けに使いながら、カン・ユーの渡河を狙うか、射撃が当たるようならイプシロン機の破壊に切り替える作戦です。ビーラーゲリラはこれを防ぎつつ、キリコ登場前にカン・ユー機を仕留めることを狙います。
 第1ターン、密林の戦場のため、中距離以上での射撃ができないため、前半は両陣営とも移動を選択します。後半になって接触が起こると、イプシロン機は露払いのダイビング・ビートルに先制射撃を見舞います。が、やっぱり弾切れ!BIBIさんの弾薬欠乏症候群は、もはや慢性疾患の域に(笑い)。
T1 ダイビング・ビートルB号機が大活躍!
 ダイビング・ビートルは微速前進をすると、反撃で一般兵のスタンディング・タートルにアームパンチ。これが見事に命中し、スタンディング・タートルは転倒してしまいます。後方に隠れていたカン・ユーが忍び寄り、起き上がれないスタンディング・タートルに射撃を見舞って撃破します。さすが、アストラギウス銀河一の卑怯者!(笑い)
T1終了時
 第2ターン、怒り心頭のイプシロンは、自らも地形効果を利用しながら、ミサイルを撃ち込み、一般兵のダイビング・ビートルに打撃を与えます。ダイビング・ビートルの反撃は当たらず。
T2 イプシロンの反撃!
 また、増援で登場した2機目のスタンディング・タートルが猛チャージをかけます。
 第3ターン、イプシロンはPSの期待通りの破壊力を発揮し、ダイビング・ビートルを撃破。すぐさま、転進し、カン・ユー機に接近します。
 1機になってしまったカン・ユー機は、こそこそと森に潜みますが、スタンディング・タートルが肉迫してアームパンチ。なんとこれがクリティカルヒットとなって、カン・ユー機は転倒してしまいます。
T3 殊勲のB号機が壊滅!カン・ユーはクリティカルを受けて転倒
 第4ターン、キリコ機が増援で登場しますが、その前にスタンディング・タートルが再び、アームパンチを見舞って、カン・ユー機を破壊。この瞬間、ビーラーゲリラ側の勝利となりました。遅すぎたキリコ、今回も役に立たず。
T4 キリコ現るも、アームパンチでカン・ユー戦死
 なんとか、アッセンブルEX-10の傭兵隊に勝つチャンスはないのか、同じ陣営で第二戦に。
 第1ターン、アッセンブルの傭兵隊は積極的にカン・ユーの渡河を習う体をとり、2機を東寄りに移動させます。これに近いイプシロン機が接触しますが、今回も一般兵のダイビング・ビートルが初弾を命中させ、2ヒットを与えます。
T1 またもイプシロンに命中弾!
 第2ターン、イプシロン機は一端、後退し、その間にスタンディング・タートルが傭兵隊に迫ります。傭兵隊は当初、渡河のために前進する予定でしたが、向きを変えて、このスタンディング・タートルを包囲。一般兵のダイビング・ビートルのアームパンチが炸裂し、2ダメージを与えます。一般兵が、獅子奮迅の働きです。
T2 カン・ユーと2機で、スタンディング・タートルを追い詰める
 第3ターン、ここで先手を取ったスタンディング・タートルが逆襲のアームパンチを打ち込み、ダイビング・ビートルに2ダメージを与えます。
 後方からイプシロン機も再接近してきたので、傭兵隊は一端、後退します。
T3
 第4ターン、撃破によって、援軍のキリコを呼ぼうと、傭兵隊は弾除けのダイビング・ビートル(一般兵)を突出させますが、ビーラーゲリラ側が残り2ヒットになったところイで、このATを放置。そう、あえて、ATを撃破せず、増援のキリコを登場させない手なんです!
  一般兵のATをすり抜けて、スタンディング・タートルとスナッピング・タートルが前進します。またも挟撃の危機でしたが、ここでカン・ユーが積極的に打って出ます。微速前進でイプシロン機に接近すると、必殺のアームパンチで敵を転倒に!一体、どうした、宇宙一の卑怯者!(笑い)これはまずいと、イプシロンは特殊能力「振り直し」を実行しますが、転倒こそ免れたもののやっぱり命中し、あと2HPまで追い詰められます。
 第5ターン、どちらのイニシアチブが先か、運を天に委ねますが・・・先攻はイプシロン!ただ、背後に一度、スルーした一般兵のダイビング・ビートルがいるため、後退はできず、微速前進でカン・ユー機にアームパンチを繰り出しますが、ああ、悲運の魔術師BIBIさんのdrは、ギリギリではずれ!
 2番を取ったカン・ユーはもはや後がないと、アームパンチの応酬に。そして、これが見事に命中!「ちょっと待った!」再び、イプシロンが特殊能力「振り直し」を実行しましたが・・・ああ、やっぱり、こちらは命中。「こ、この俺が・・・アストラギウス銀河一の卑怯者に敗れるだと・・・」
T5 カン・ユーのアームパンチ!
 今回の主役は、おべっかつかいで卑怯者のカン・ユー大尉でした。ん?ここまで、のべ、7戦ですが、やっぱり、キリコの活躍はないままでした(2戦目など、登場すらしていない!笑い)。
終了時

 続いて、キリコを抹殺しようとする治安警察の雇われAT乗りとキリコが対決するシナリオ「罠」です。このシナリオで、キリコもやっとパイロットルールが使えるようになります。ただし、初期のウド編ということもあり、スキルポイントはわずかに2。
 対する治安警察の雇われAT乗りは、キリコの元上官のオリア大尉がスキルポイント3で、かつ、一般兵ですがもう一機のスコープドッグがいます。
  早速、プレイしたのですが・・・オリア大尉のスコープドッグが高速移動のキリコ機にミサイルをガシガシ当て(drがやたらとよかった)、キリコは「生存能力」で1ヒットに抑えます。が、これによりスキルポイントが底をつき、もう一機のスコープドッグと通常のマシンガン戦へ。こうなるとイーブンのAT戦であり、多勢に無勢で、ろくに反撃もできないまま、討ち取られます。
 う~む、スキルポイントに限りがあるため、このゲームだとキリコも原作ほど、強くないゾ。そこで、なるべく、複数戦にならないように、位置取りに気をつけるようにします。特に、打撃力の高いオリア大尉のミサイルの射程には十分に注意します。
 第1ターン、両脇から迫る治安警察の雇われATに対し、キリコは遮蔽物の陰に潜み、機会を待ちます。
T1
 第2ターン、ミサイルによる長距離攻撃を狙うオリア大尉が足を止め、一般兵が慎重に近づきます。これに対し、キリコが一瞬だけ、飛び出して、ヘビーマシンガンを見舞います。一般兵も撃ち返して、ともに1ヒットすつを受けます。
T2
 第3ターン、オリア機が接近の兆しを見せたので、キリコは反転して中央の遮蔽物の死角に入ります。そこから、一般兵を狙って射撃し、損害を与えます。一般兵も撃ち返しますが、中距離の射撃戦はキリコに有利に。
T3 可能な限り、1機のみを相手に
 ここで、足を止めた敵に対し、物陰から飛び出したキリコが、ローラーダッシュで接近します。近距離ではミサイルの命中率が大幅に低下するため、オリア大尉は叩かれる一方に。一般兵も援護しますが、命中率は低く、一発を当てるのみ。やむなく、オリア機は隘路に後退します。
 この時点で、キリコ機もあと2HPまで減ったものの、オリア機は大破し、一般兵機も残り2HPに。一般機を撃破できれば、勝利できるところまで、行きます。
T3A3
 第4ターン、逃げるオリア機を追って、キリコが追撃をかけますが、もはやミサイルが効かないと開き直ったオリア大尉は、なんと接近戦を挑んできます。キリコも慌てて防御射撃をしますが、予想外の行動に照準が狂ったのか、はずれ。至近距離まで近づいたオリア機が決死のアームパンチを繰り出し、これがギリギリで命中!2ダメージを受けたキリコ機が昇天し、治安警察の勝利となりました。
T4 アームパンチで昇天
 ああ、惜しかった!分断しての各個撃破がそこそこにうまくいき、勝利手前まで行きましたが、オリア大尉の思わぬ行動に不覚を取りました。次は、うまくいくかなぁと思いますが、しみじみと戦績を見てみたところ、またもキリコの負け。これで、初シナリオからキリコは6連敗に! 
 VOTOMSが最低野郎の隠語だとすると、一行に勝てないキリコの作戦は、VOTOMS TACTICS-最低の戦術ということかしら??! (負け続けて可笑しくなってる?!)

 続いて、キリコとプロトワンの初対戦となった「取引」です。このシナリオでは、キリコ(mitsu)は応急修理した機体ということで、パイロットルールは使えず。プロト・ワン(BIBI)は、キリコを生け捕るために攻撃時には最大で1ダメージしか与えられませんが、命中及び防御に優秀なスキルを使用できます。
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T0
 第1ターン、先攻は自動的にプロト・ワンに。射撃に影響のない低速で接近すると、必殺のガトリングガンを見舞います。「優れた攻撃能力」修整もあり、83%の確率で命中のはずでしたが・・・なんと、ここで弾薬切れ!う~む、前回のキリコの悪癖が感染したか?!
T1A1 まさかの弾切れ
 命拾いのキリコは、全速後退を繰り返して、距離を取ります。
T1 とりあえず、逃げまくるキリコ
 第2ターン、逃げるキリコを追って、プロト・ワンが突進します。第2アクションフェイズに、中距離ながら背後を取って射撃を行います。今度は8以下で命中のはずでしたが、ああ、二度目の弾薬切れ!BIBIさんの弾薬欠乏症は、本物だぁ~(笑い)。
T2 A2  後ろを取ったが・・・2回目の弾切れ!
 第3アクションフェイズに、キリコが足を止め、得意の中距離で反撃に出ます。スキルポイントが少なくなってきたプロト・ワンは、これを使わず、命中弾を受けます。
T2A3
  その後、両者とも移動と撃ち合いを続け、徐々に損害が嵩んでいきます。キリコが巧みな機動でほどよい距離で命中弾を出せば、プロト・ワンはもとより命中率の高いガトリングガンを次々と撃ち込み、スコープドッグのHPを削っていきます。
T3 追い込むプロト・ワン
 激戦は第4ターンまで続き、第1アクションフェイズが終わった時点で、ともに1HPを残すのみ。ここで、ブルーティシュ・ドッグが、最後のスキルポイントを使って命中弾!これにより、スコープドッグは損壊し、プロト・ワンの勝利となりました。
T4 とどめの一撃
 惜しい、惜しかった!キリコにはパイロットルールがないのに、よくぞ、ギリギリまで戦った!でも、やっぱり、キリコが勝てない?!

 9月初旬の例会が中旬になったので、空いた休日にBIBIさんとミニマム・オフ会を開きました。この日のお題は、「VOTOMS TACTICS」(CMJ)。放送終了30年以上たってCMJから新発売された「むせる」戦術級です。詳細は、ソロ記事をご覧ください。
 緒戦は、対戦シナリオのおすすめ「バトリング」です。両陣営の登場ATは、ヘビーマシンガンで武装したスコープドッグ1機です。パイロットはキリコ(BIBI)とコニン少尉(mitsu)ですが、入門用のため、パイロットルールは使用せず。
 リアルバトルがスタートすると、両者は遮蔽物を利用して、接近します。第1ターン、コニン少尉がアグレッシブに前進し、敵寄りの隘路で射線を確保して発砲しますが、移動中のため当たらず。
T1A3
 第2ターンの第1アクションフェイズ、先手を取ったコニン少尉は停止して精密射撃を見舞います。これが命中し、キリコのスコープドッグは1ダメージを受けます。
T2A1 初の命中
 その後、両者とも接近しながら射撃を行いますが、なぜかキリコの射撃は当たらず。近距離でコニン少尉が2発目を当てて、延べ3ダメージに。
T2A2 近距離で2ダメージ
 第3アクションフェイズ、なんとか一矢報いたいキリコは、威力の高い近距離で発砲しますが、ああ、弾薬切れ。押っ取り刀で駆けつけたコニン少尉が、必殺のアームパンチを見舞い、キリコが昇天しました。史実ではアームパンチで絶命するのはコニン少尉でしたが、ゲームでは全くの無傷。
T2A3 決死の反撃も、弾薬切れ
T2A3 アームパンチでキリコ死亡
 早速、同じ陣営で第2戦に。
 一層慎重になったキリコはスタート位置で様子を見をして、ゆっくり回廊に現れます。これを発見したコニン少尉は中距離で発砲。またも初の命中弾は、コニン少尉になります。
T1A3 中距離で初弾命中
 第2ターン、キリコも機体を前進させ、正面からの撃ち合いをしますが、微妙なハイロールで当たらず。コニン少尉は2発目を当て、判定勝ちの条件を整えると、誘うように後退。
T2A1 撃ち合いも一方的に2発目命中
 第2アクションフェイズ、なんとか、射界に捕らえたいキリコは、遮蔽物の背後を前進します。が、一瞬の隙を捉えたコニン少尉が3発目を当て、さらに優位に。
T2A2 三発目
 第3アクションフェイズ、低速前進で近距離にしたキリコも応酬しますが、ああ、やっぱり当たらず。コニン少尉が足を止めて精密射撃でとどめを刺し、キリコ敗死。
T2A3 近距離でとどめの一撃
  う~む、微妙にdrに恵まれず、異能者がパーフェクトゲームを喰らうという珍しい展開でしたが、そのまま、第3戦に。 
 今度は、両者ともかなり慎重に歩を進め、始めの2ターンは接触なしで睨み合いとなります。
T1 慎重な前進
T2 徐々に接近
 ゲームが動いたのは、第3ターンでした。ともに低速移動で街路に飛び出すと、激しい銃撃戦に。今度はキリコも奮闘し、ともに一発ずつを命中させます。
T3A2 共に損害
 ここで、キリコが誘いの後退をかけますが、コニン少尉の射撃の方が早く、近距離で2ダメージを与えます。
 そのまま、踏み込んだコニン少尉が近距離戦を制し、敵のスコープドッグをスクラップにし、ジ・エンド。
T3A3 コニン少尉が一方的に撃ち込む
 それにしても、キリコのdrは惨かった。ほぼ同じ条件ですが、ちょうど1足りずに外れが続き、ここ一番のチャンスでは弾薬切れという、どんだけ悲劇のヒーローか?!TVシリーズなら、10話持たずに主人公死亡で終了という、放送事故級でした(笑い)。

 今月のソロプレイ第7弾は、「装甲騎兵ボトムズ」におけるAT戦闘を描いた「VOTOMS TACTICS」(CMJ)のシナリオ「逆襲」です。「装甲騎兵ボトムズ」は未だに根強い人気を誇る80年代のリアルロボット・アニメですが、最近になってこの新作が出ました。売り文句は「むせるゲーム」でして。実は、プロット版を千葉会でデザイナーさんとプレイしたこともあります。
T0
 システムの肝は、毎ターン、3つのアクションをプロットすることです。アクションには低速・中速・高速での前進・後進に、停止があり、高速移動以外では攻撃ができます。
 攻撃は射撃戦と格闘戦で、射撃戦は距離を元に各武装の命中値以下が出れば、あたりです。ダメージは武装によって色分けされており、ヘビーマシンガンは近距離だと2ダメージ、中距離以上は1ダメージに、ロケット系は全て2ダメージ、ミサイル系は3ダメージになっています。格闘戦は隣接へクスにのみに行え、大抵は2ダメージですが、パイルバンカーは3ダメージで、命中drによってはATが転倒します。
 ターンの始めに3つのプロットを行うため、敵の動きを読むことが重要になります。うまくいけば、有利に攻撃が行えますが、読み違えると一方的に攻撃を受けることも。
 今回のシナリオは、練習用のソロで「逆襲」です。治安警察に包囲されたキリコが、即席のRSCを使って、突破していくというもので、プレイヤーは5両以上の装甲車を倒して、マップ奥に到達すれば勝利です。
 システム習熟をかねて、早速、プレイしてみます。第1ターン、左翼の敵に狙いを絞り、ローラーダッシュで接近すると、ヘビーマシンガンを撃ち込みます。drもよく、2発が命中して、1両目が炎上します。
T1 1st
 第2ターン、中央部の敵を制圧すべく、中速前進×2と停止攻撃をプロットします。第1アクションフェイズ、遮蔽物から飛び出したRSCは正面の車輌に向かって発砲します。1発を命中させるものの、敵の反撃で2発が命中し、2ダメージを受けます。
T2 1st 2発を喰らう
 第2アクションフェイズに正面の敵を撃破し、第3アクションフェイズに右翼の敵を2連ミサイルで吹き飛ばしますが、敵の遠距離攻撃がクリティカルヒットになり、2ダメージを受けます。これで、あと1HPしか残っていません。
T2 2nd 2両目を撃破も、さらに1ヒット
 第3ターン以降、もはや後がないので、1両ずつとのみ撃ち合うように、慎重にRSCを進めます。
T3 1st
 第4ターン、足を止めてヘビーマシンガンを撃ち込み、遠距離攻撃で最終封鎖部隊の1両を撃破します。
T4 3rd
 第5ターンは、前進の脅威となる中央の隘路の敵を、ソリッドシューターで破壊。
T5 1st
 これで、撃破の勝利条件を満たしたので、そろりそろりと前進し、左翼奥にいた車輌と撃ち合いますが・・・第6ターン、ついに銃撃を受けます。これが、ATの装甲を貫通し、キリコ戦死。
T6 3rd RCS撃破さる
 ああ、治安警察をなめると、酷い目に合うことがわかりました。しかし、緒戦でシステムに負けるとは・・・このままでは終われないので、第2戦に。
 複数車輌との撃ち合いは分が悪いと学んだので、可能な限り、敵車輌と1対1となるように心がけます。
 第1ターン、まず、左翼最前線の車輌に向けて高速移動をし、ローラダッシュをしながら2回の射撃を行います。
T1プロット
T1
 これが、drに恵まれ、作戦通りに1両目を撃破します。
 第2ターン、続いて一度、左回廊に飛び出し、正面奥の車輌に損害を与えます。
T2 2nd
 その後で、向きを変えて、中央の車輌の攻撃に向かいますが、これははずれに。治安警察も機関銃射撃を行いますが、こちらも当たらず。
 第3ターン、先手を取ったRSCは隣接へクスに接近すると、必殺のアームパンチ!これが命中して、2両目を破壊します。
T3 1st アームパンチで撃破
 第3アクションフェイズで、遮蔽物を利用しながら、再び、左回廊に飛び出します。
 第4ターン、停止による精密射撃で、損傷していた3両目に引導を渡すと、再び、中央部へ。第5ターン、前衛の装甲車を視認すると、精密射撃を連続し、これを撃破します。
T4
T5 中距離で4両目を撃破
 第6ターン、物陰に隠れている敵に対し、死角から飛び出して、アームパンチ。これがまたも命中し、5両目もスクラップに。これにより、撃破の条件は満たしたので、中央の突破準備に入ります。
T6 アームパンチで5両目を屠る
 第7ターン、ローラーダッシュを繰り返し、最終封鎖部隊の1両を視界に収めると、急停止。そこから繰り出される精密射撃で、確実に命中弾を与え、6両目を撃破します。敵の射撃は奇跡的に当たらず、ここまで弾薬切れもなく、無傷です。
T7 封鎖部隊の1両を撃破
 第8ターン、微速前進をしたRSCは最終封鎖部隊の2両目と、激しい撃ち合いを展開します。先手を取ってヘビーマシンガンをたたき込むものの、初の弾薬切れに。第2アクションフェイズに急遽、リロードして、一発を命中させますが、敵の反撃でついに1ダメージを受けます。
T8 弾薬切れに初損害も、HM攻撃
 第9ターン、なんとしても早急に敵を撃破したいRSCは、停止射撃をプロットして、のべ7両目となる装甲車を破壊。最後の障害を取り除くべく、微速前進で遮蔽物から飛び出します。
DSC01033
 第10ターン、これで片を付けると、RSCはロケットランチャーの一斉射撃を実行。無数のランチャーが火を噴きながら、最後の封鎖部隊を捕らえ、炎上!これにより、次ターンでの突破が確実になったため、終了としました。
DSC01034
 今回はかなりdrに恵まれた感があり、延べ8両の敵車輌を撃破し、かつ損害もわずか1ダメージで済みました。前回、敗北しているので、勝ててよかった~。

 今月のソロプレイ第6弾は、「ルントシュテットの戦い」(CMJ)の関連で、「ドイツ南方軍集団」(サンセット)ロストフ・シナリオです。「ドイツ南方軍集団」は、一世を風靡したPGGの後継作品で、「キエフ」「ロストフ」「星作戦」「コルスン」の4つのシナリオが入ったクワドリです。ただ、惜しむらくは、いずれもハーフマップに多くのユニットが登場するため、本家のドライヴ感がない点でしょうか。
T0
 基本システムは、移動-戦闘-機械化・騎兵移動となっています。一度、敵ZOCに入ると戦闘結果以外で離脱ができない強ZOCと、移動途中に+3追加移動力で可能なオーヴァーラン(以後、
OR)、ソ連軍にのみ必要とされる司令部とアントライドが、特徴です。CRTは8:1以上でないとDEはない後退型であり、戦闘後前進も退却と同数できます。よって、一度、戦線が止まると、膠着が続く反面、機動戦になるとORの威力で二重・三重の戦線の突破もありえます。
 このロストフ・シナリオでは、特別ルールとして、消費移動力が2倍になる曇天・荒天、ドイツ軍に必要となる補給段列、ソ連軍にのみに許されたZOCからの離脱があります。特にソ連軍は、+1追加移動力で敵ZOCからの離脱ができる反面、1/2の確率でステップロスをしたり、あらぬ転進をさせられたり、とかなり不確実な兵力転換とならざるを得ません。
 いつものように、軽くソロ演習をした上で、本戦に入ります。まず、ドイツ軍の勝利条件は、VPによって異なります。Kharkov10点、Rostov15点など、都市の占領が主で、Don及びDonets川の渡河(と補給線の維持)は事実上、困難です。ソ連軍は、敵の占領阻止と都市奪還による各2VP、ドイツ軍の壊滅(1ユニット1点)などで、ドイツ軍のVPを削ります。ドイツ軍としては、Stalinoを取った上で、KharkovまたはRostovの占領ができないと、勝利はおぼつかないでしょう。
 第1ターン、もっとも敵兵力の薄い中央部に対し、ドイツ軍が主力の装甲部隊で突破を目指します。兵力が確定している第28騎兵師団と第13戦車旅団、第255狙撃兵師団に、精鋭歩兵師団を含む5個師団がORをかけますが、drに恵まれず、3回に渉って停滞します。このターンに抜けないと、かなり厳しかったのですが、4回目でやっと成功。イタリア戦車師団や第5SS 自動車化師団がここから突進します。続く、機械化・騎兵移動で、側面展開し、突破口付近の敵司令部や兵力を随時、包囲するとともに、WIKIG師団の1個連隊が長躯、Stalinoを陥落させます。 
T1 ORによる中央突破
T1D スターリノ陥落
 ソ連軍は敵ZOCからの離脱を使って、少なからずの兵力を消耗しながら、主力を後退させます。後方からの増援と合わせて、非常に薄いながらもBerdyansk-Mariipol-Voroshilovgradの戦線を構築します。
T1S 撤収により、薄氷の戦線構築
 第2ターン、突破口側面を中心に歩兵で拘束した敵を包囲殲滅すると同時に、装甲部隊を中央に集結し、ORをかけます。戦闘と機械化・騎兵移動による執拗な機動攻撃が奏功し、ソ連軍の薄氷の戦線を突破!補給切れになった部隊をさらにORで殲滅し、チィモシェンコの司令部までも一時除去します。
T2D 再び、ORでタガンログ占領
 先鋒隊は、補給切れ上等でアゾフ海に突進し、Tabanrogを占領するとともに、南部のソ連軍を丸々、包囲してしまいます。
T2D戦闘
 司令部を失った南部ソ連軍は、わずかな増援でRostov-Donets川の戦線を張るのがやっとです。また、北部では、離脱がうまくいき、Kharkovの外周に防御陣地を構築します。
T2S
 第3ターン、北部に大量のドイツ軍増援が到着し、Psel川沿いに取り残されていたソ連軍を壊滅させます。南部では、大量の被包囲のソ連軍を半数ほど掃討しつつ、Donets-Don回廊を前進します。
T3D ハリコフへ
T3D終了時
 ソ連軍は、南部の戦線構築をあきらめ、Rostovを中心に防御陣地を構築。北部のKharkovでは、増援を投入して、死守態勢に入ります。
T3S ハリコフとロストフの死守へ
 第4ターン、未だ残る包囲下のソ連軍を掃討しながら、Donets回廊を完全に制圧したドイツ軍は、Rostovに対して、攻撃を実施します。 
T4D ドン川西岸を掃討
 が、ここは頑強な歩兵師団により、1ステップずつの損害で膠着します。一方、北部では、周辺の被包囲部隊を撃破しつつ、Kharkov南陣地に2:1攻撃をかけ、敵に1ステップの損害を与えます。
T4D ハリコフへ
 第5ターンから、最重要のVP都市KharkovとRostovを巡る激戦が展開されます。Kharkovではドイツ軍の総力を挙げたフルスタック攻撃が開始され、1:1、2:1、3:1攻撃により、両軍に少なからずの損害が出ます。豊富なステップを持つドイツ軍に対し、ソ連軍も随時、増援を投入して戦線を維持。一時的にかなり兵力を失ったものの、第8ターンまでの4ターンに渉る猛烈な消耗戦を耐え抜きます。
T5D 二大都市での攻防戦
 最大得点のRostovでは、特別ルールにより市街地から発生した増援が奏功し、4個に及ぶドイツ装甲師団の猛攻を、耐え抜きます。と、大量の10個の増援を得たティモシェンコが南部からの反撃を開始。2ターンに及ぶ猛攻で、第14装甲師団を後退させることに成功し、ついに包囲網を打ち破ります。
T5S チィモシェンコの反撃
 こうなると、前面に出すぎていることが危険と判断したドイツ軍は、低比率攻撃をしかけ、戦術的な退却を狙いましたが、この時に限ってなぜかEngが続き、戦線を後退させることができません。
T7D ロストフからの撤収を計るが・・・
 流れが変わったのが、第9ターンでした。すでに北部では、第8ターンから荒天により、補給路が3へクスに減少していましたが、数少ないドイツ軍の補給段列をソ連空軍が襲撃!これを完全に麻痺させてしまいます。その結果は、北部ドイツ軍全域にわたる補給切れでした。当然、Kharkov攻撃どころではなく、枢軸軍は防御態勢に移行します。
T9D ソ連空軍の補給妨害!
 これと呼応するように、Kramatorsk付近とDonets回廊で、ソ連軍の反撃が開始されます。補給切れになったドイツ軍に対し、北と西の二方向から大量の増援を投入した攻勢となります。
T9S 中央部での反撃
 ドイツ軍はなけなしの航空補給を使って、ハリネズミの陣で耐えますが、度重なる波状攻撃で、第10ターンに、Donets回廊の第16装甲師団が師団効果を維持できなくなり、敗退。戦闘後前進で突進したソ連軍前衛が、Mius川前面まで辿り着きます。
T10S 中央から南部での反撃
 続いて、第11ターンに今度は、Kramatorsk近郊の枢軸同盟軍が狙い撃ちされ、突破口が開きます。ドイツ軍は、すぐさま、唯一の予備-第14装甲師団を投入しますが、混戦の中で戦闘後前進により包囲され、1ユニットが壊滅。続く、機械化・騎兵移動フェイズに、補給切れでORを喰らって、さらに1ユニットが除去されます。もはや、塞ぎようにない大穴があき、ここから突進した戦車・騎兵師団がStalinoまで後3へクスに迫りました。
T12S スターリノへの突進
T13S 最後の攻勢
 が、ここで、タイムアップ。包囲されながらも航空補給で3ターンに渉って時間を稼いだ歩兵師団や第16自動車化歩兵師団等の力闘により、なんとか、Stalinoを守り切った形でした。
終了時
 前半は、ドイツ装甲部隊の猛烈な電撃戦が展開され、KharkovとRostovでのソ連軍の粘り、そして冬の訪れとともに猛反攻と、ほぼ史実に近い展開になります。今回は、Kharkov方面での離脱が比較的うまくいったこととRostovでの高火力歩兵のおかげで、両都市は陥落せず。逆襲で、ドイツ軍が失ったユニットが4ユニット(歩兵師団と3個装甲擲弾兵連隊)、奪還された都市1つにより、ドイツ軍のVPは14点となり、ソ連軍の作戦的勝利となりました。

 今月のソロプレイ第5弾は、正統派の東部戦線アイテムから「Kharkov1941-43」(SA)です。元は、SSシリーズの一作だった「ハリコフ大戦車戦」(翔企画)をデザイナーの山﨑氏がリデザインし、拡張版としたアイテムです。第3次ハリコフ戦が主題でしたが、これに第1次から4次までの会戦を追加した、まさにハリコフ会戦だけのゲーム!シナリオ数とこれまでのプレイ状況は、以下の通りです。
 第1次ハリコフ戦 1941.10.6-1941.11.1
 第2次ハリコフ戦  1942.5.11-1942.5.28
 第3次ハリコフ戦 1943.2.1-1943.3.17 ☆
 第4次ハリコフ戦  1943.8.2-1943.9.6
 今回の「第1次ハリコフ会戦」は、ドイツ軍によるバルバロッサ作戦での怒濤の進撃を描いています。
T0 DSC04524
 システムは移動-戦闘と至って簡単ですが、敵ターンの途中に入る機械化対応フェイズによって、戦闘はかなり流動的になります。(都市と大河越し以外は)スタックなしのマストアタックのため、強力な機甲部隊が対応フェイズに隣接し、敵に低比率戦闘を強制。AEや後退により、戦線に穴が開くと、そこから自軍ターンに部隊が突入し、包囲や突破を狙います。
 この機械化ユニットは、ドイツ軍が圧倒的で、6ユニットが自由に機動できます。これに対し、ソ連軍はわずかに1ユニットのみ。しかも、対応移動には、敵ZOC外で司令部の指揮範囲にいることが必要です。
 2回ほどのソロ演習から導き出された展開は、以下のようになります。
・ソ連軍の歩兵と司令部による二重戦線に対し、ドイツ軍が対応移動で戦線を乱す。
・ドイツ軍ターンに浸透した部隊が、歩兵と協力して、敵を包囲攻撃し、撃破。
・次ターンのソ連軍は、開いた突破口に対し、再編された歩兵配置と後退によって戦線を繕う(突出しすぎた敵がいたら、反撃も)。
 勝利条件は、都市占領と工場破壊、部隊壊滅のVPによって決まりますが・・・これがドイツ軍にめっぽう厳しい。全都市の占領はもちろん、最低2個の工場破壊、あとは突破によりますが、うまくいって引き分けでしょう。初プレイでは不慣れもあって、ソ連軍の戦略的勝利(ドイツ軍はわすか3VP!)でした。
 今回のリプレイでは、ドイツ軍の反応移動ー強制攻撃を最大限に活用しつつ、場合によっては補給切れ覚悟でZOC to ZOC突進も狙います。あとは、1:3でいくつ「6(AE)」が出るか・・・。
 第1ターン、ソ連軍は敵歩兵に隣接しないようにしながら、可能な限り、西側で戦線を張ります。これに対し、ドイツ軍の6個機動ユニットが対応移動で接敵し、敵に攻撃を強要します。その結果、1:3攻撃で北方の2ユニットが撃破され、クルスク前面の兵力が大きく不足します。
T1 ソ連軍北方DSC04526
T1ソ連軍 南方DSC04527
 続く、ドイツ軍ターンでは乱れた戦線に付け込んで、敵を包囲し、2ユニットを壊滅させます。
T1ドイツ軍DSC04528
 第2ターン、補充でソ連軍の2ユニットが復活し、クルスク方面に投入されます。が、補給切れにより、後方に取り残された軍団は3ユニットに及びます。
T2ソ連軍DSC04530
 ドイツ軍の機械化部隊は遮二無二、突進し、またも低比率攻撃を強要します。7箇所の1:3戦闘で、1ユニットが自滅。大きく崩れた戦線にドイツ軍が浸透し、4ユニットを包囲殲滅します。
T2ドイツ軍DSC04532
T2終了時DSC04533
 第3ターン、南部ではさらにソ連軍4ユニットが補給切れになり、ピンチを迎えましたが・・・この危機を救ったのが、ロシアの泥将軍でした。消費移動力が2倍となったおかげで、ドイツ軍の突進が止まります。
T3ソ連軍DSC04534
 それでも、補給切れのユニットを狙い撃ちして、司令部・狙撃兵・自動車化の3ユニットを屠ります。さらに2個機械化部隊を投入して行ったハリコフ戦で勝利し、都市の占領とともに、工場の破壊で25VPを獲得します。
T3終了時DSC04535
 第4ターン、今度は一転して、晴れ。ソ連軍は、復活した3ユニットを北に投入し、突出していた装甲師団に包囲攻撃を試みますが、対応移動でするりと逃げられ、戦果なし。逆に南の低比率攻撃でAEとなり、戦線に穴が開きます。
T4ソ連軍の反撃DSC04537
 すかさず、高機動力を駆使して、ドイツ軍の機械化部隊が敵を包囲し、2個ユニットを除去し、スターリノに向かって前進します。
T4ドイツ軍DSC04538
 第5ターン以降は、さすがに泥濘が続きます。泥の大地をドイツ軍は遮二無二、対応移動で前進し、退路を断った上で敵の低比率攻撃を誘います。最低でも2ユニットの除去を目論んでいましたが・・・ああ、ここでソ連軍の反撃(1/6の確率)が成功!なんと、イタリア軍機械化師団が退却不能で、除去になってしまいます。しかも10箇所で起こった1:3攻撃では一つも自滅なし!
T5ソ連軍北部で反攻DSC04541
 最南部ではソ連軍の独壇場になったターンでしたが、中央部ではドイツ軍の攻撃が成功し、ジリジリと前進を果たします。
T5終了時DSC04543
 第6ターン、ついにドイツ軍がスターリノに到着。歩兵スタックへの攻撃は1:2と不利でしたが、装甲師団の戦術が勝り、これを奪取します。
T6終了時DSC04546
 第7-8ターンは、泥と雪の中での死闘が続きます。北部で前進しすぎたドイツ軍歩兵師団を赤軍が包囲殲滅すれば、逆襲でドイツ軍は中央部の攻勢を強め、ついに#1016への連絡線切断に成功します。
T7ドイツ軍DSC04547
T8終了時DSC04552
 そして、迎えた最終第9ターン。ソ連軍は戦闘比1シフトを信じ、南北で総花的な攻撃を仕掛けます。うまくすれば、2ユニット以上を撃破できるはずでしたが・・・最後に来て運命の女神はドイツ軍に微笑みます。ドイツ軍歩兵1個師団を撃破したものの、3個ユニットを失う大損害。しかも、閉ざされていたクルスクへの回廊がクリアに!
T9ソ連軍の反撃DSC04553
 すかさず、ドイツ軍装甲師団が突入し、クルスクを確保。さらに包囲攻撃により3ユニットを撃破。最後は、WIKINGを先頭に3ユニットが突破し、ゲーム終了となりました。
T9ドイツ軍突破DSC04556
T9南部の激戦DSC04554
 今回は、3都市全てを占領し、工場2個を撃破、さらに突破とかなりの好感触でしたが、VPに当てはめてみると・・・
 ドイツ軍 45VP 
 ソ連軍 3VP
 よって、累計VPは42点で、ソ連軍の作戦的勝利。いやはや、厳しいバランスでした。
終了時DSC04557
生きて帰らずDSC04558

 今月のソロプレイ第4弾は、「Panzergruppe Kleist」(T誌付録)です。かの有名な「Panzergruppe Guderian」(AH)のヴァリアントで、その名の通り、クライスト装甲集団の戦闘を描きます。
T0
 シークエンスは、移動-戦闘で、その後にドイツ軍のみ機械化移動があります。戦闘結果以外に離脱できない強ZOCに、流動型の戦闘結果表と、普通に攻撃すると、ただの押し合いになりますが、そこは電撃戦を表現できる仕掛けがあります。そう、オーバーランです。
 移動途中で、+3追加移動力で実施でき、防御側が後退するとZOCを失います。オーバーランでは戦闘力が1/2になりますが、ドイツ軍の機械化師団はスタックによる同一師団効果による2倍化により、実質は額面戦力での攻撃ができます。
 展開としては、ソ連軍の薄い箇所にオーバーランを仕掛け、これを後退させてZOCを奪います。開いた穴から後続の部隊が突進し、通常攻撃で包囲殲滅。さらに、機械化移動フェイズに包囲した部隊をオーバーランで蹂躙し、突進します。敵の主戦線には歩兵また突破した機械化部隊が取り付き、強ZOCで拘束し、後退ができなくします。ちなみに、歩兵師団でもオーバーランはできるので、包囲下の敵を急いで排除したいときに重宝します。
 また、ソ連軍には司令部の指揮範囲という縛りがあり、範囲外だと全ての部隊が補給切れ(戦闘力1/2)になります。よって、突破を果たしたドイツ軍は、この司令部の除去を目論みます。これを救済するため、ソ連軍司令部の撤収というルールがありますが、包囲下で生き残っていればの話で、うまく脱出できても再登場できるのは次ターンとなるため、前線部隊が補給切れで取り残されるのは確実です。
  第1ターンですが、特別ルールによりドイツ軍の戦闘フェイズからとなります。機械化移動のための突破口を開けるべく、ドイツ軍は3カ所で攻撃に出ます。うち、1カ所は5防御力ユニットが出て4:1となりますが、ここがEngとなり、戦線に穴が開きます。
T1D戦闘
 続く、機械化移動フェイズでオーバーランにより後退したユニットを含む3個師団を撃破し、先頭部隊はLutskの戦車師団を捕捉します。
T1D機械化移動
 第2ターン、ソ連軍は大量の増援を投入し中央部を固めますが、司令部がいないため、いずれも補給切れとなります。南部では指揮範囲4の司令部が戦車に命令を与え、なんとかStyr川から中南部の森林地帯を利用した戦線を構築します。
 ドイツ軍は主力をそのまま突進させると、オーバーランで足止め部隊を後退させ、一気にStyr川を渡ります。4:1の攻撃で敵を後退させると、戦闘後前進で1個戦車師団を包囲殲滅し、他を後退させます。南では、歩兵によるオーバーランが成功し、開いた穴から部隊が浸透し、2ユニットを包囲殲滅します。
T2D
 機械化移動フェイズに、オーバーランで戦線を崩壊させると、高速部隊が回り込んで再度の蹂躙攻撃!これにより、中央戦線は完全に崩壊します。
T2DM
 第3ターン、ソ連軍は増援により、薄いながらも、中央のRownoを軸にした防衛拠点を整えます。南部では敵ZOCに拘束された戦車軍団を諦め、南部から登場の司令部を軸にL'vov円形陣地を構築します。
T3S
 ドイツ軍は、かろうじて張った敵戦線を容赦なく蹂躙します。オーバーランで穴を開けると後方に浸透し、司令部ごとRownoの守備隊を包囲攻撃します。赤軍も死に物狂いの抵抗を見せ、一撃では墜ちなかったものの、続く機械化移動でこれを占領します。
T3D
 これにより、遮る敵がいなくなった主幹道路を1個連隊が驀進し、早くも東端のKorostenを占拠します。
T3DM
 南部では円形陣地の一角を装甲師団が切り崩し、敵の後方連絡線を遮断。同時に取り残されていたSan川の防衛線を殲滅し、L'vovへの直接攻撃で1へクスを占領します。
 第4ターン、もはや組織的な防衛が破綻したソ連軍は、2個狙撃兵師団を投入して、Korostenにいる1個自動車化連隊に反撃を行います。自動車化連隊は補給切れなものの、都市の地形効果で実質の戦闘力は変わらず、戦闘比はわずか1:1に。が、ここで赤軍は意地を見せ、最善のdrで自動車連隊をステップロスさせます。
T4S 反撃!
 この危機にドイツ軍は機械化2個師団を投入し、ルートを遮断していたNovograd-Volynskiyの敵を撃破。続く、機械化移動フェイズに、反撃を指揮していた敵司令部をオーバランで殲滅し、反攻の芽を摘みます。
T4D
T4DM 司令部を殲滅
 南部では、L'vov市街地を完全に包囲しますが、イワンが必死に抵抗し(司令部が残るのみ)、なんとかこのターンの陥落は免れます。
 第5ターン、ソ連軍の頼みの特別増援は、わずかに2個師団。状況は絶望的ですが、占領を遅らせんと、Proskurov前面から側面にかけて戦線を構築します。
T5S
 このターンで決めるべく、ドイツ軍はまず、L'vovを占領。大森林と湿地により接近が遅れていたSarnyを、迂回した装甲師団と3個歩兵師団で包囲攻撃し、占領します。Korostenの敵を一掃し、中央部のShepetovkaも歩兵師団で奪取。南部のProskurovだけは、最強の8防御力ユニットが出たため、攻略できませんでしたが、それ以外は全てのVP地点を占拠します。
 残りは機械化部隊の突破で片が付くと、機械化移動フェイズに3個装甲師団と2個自動車化師団を東端に突入させ、勝利条件の100VPをします。決定的勝利にはなりませんでしたが、ドイツ軍の戦略的勝利で幕を下ろしました。
終了時
 ドイツ軍が習熟すると、今回のように史実を越える展開となるでしょう。少なくとも第5軍司令部がStyr川東岸へ退却できれば相当に粘れますが、そのためにはセットアップの要件を変更するのがいいかもしれません。
 mitsu私案:
 第5軍司令部は、第5軍または第22機械化軍団の最低1つを指揮下におけるへクスに配置する。
  もっとも、よほどアントライドが強力で、かつdrがソ連軍に有利でも、いずれはオーバーランの嵐の前に戦線が突破され、包囲殲滅となりますが・・・。

 今月のソロプレイ第3弾は、東部戦線作戦級「Bear's Claw」(シックスアングルズ)から、キエフ=ウマーニ・シナリオです。前回のスモレンスク・シナリオの南方軍集団ヴァージョンで、ドイツ軍の装甲集団は1つのみで、逆にソ連軍の機械化軍団は8個と多くなっています。ただし、狙撃兵師団はやや強力なものの数は少なく、地形はスモレンスクより平地が多くなっています。
 まず、ソ連軍の作戦方針ですが、後退防御策とします。事前のソロ演習で前面防御策を取ったのですが、第1ターンは粘れるものの、第2ターン以降にドイツ軍の歩兵軍団が投入されると戦線が崩壊し、そのまま、ソ連軍主力がごっそり包囲され、壊滅。あとは、無人の野を行くが如く、ドイツ軍の機動力の前にほとんどのVP地点が陥落しました。ならばと、後退防御作戦にしたところ、突出した機械化部隊をうまく撃退でき、この時はいい勝負になりました。
 第1ターン、ソ連軍の第1作戦フェイズですが、足止めの3個狙撃兵師団を除き、主力は計画に沿って後退させ、スラッチ河を利用した戦線を引きます。
T1S1
 続いて、ドイツ軍フェイズですが、敵の足止め部隊を撃破すると、機械化移動で反撃で包囲されないように前進します。が、貴重な1個装甲師団が回復に失敗し、包囲の危機に。
T1D1
 ソ連軍は第2作戦フェイズで、有利な地形を捨て打って出ることも考えましたが、敵の装甲師団を壊滅させることは難しく、猛烈な逆襲を受けると判断し、自重します。後方からの増援を加えて、前線の厚みを増します。
  これに対し、ドイツ軍は第2作戦フェイズで、全面攻勢に出ます。航空部隊を投入し、7カ所で攻撃を行い、少なくとも相討ちで敵の戦線を揺るがせます。機械化移動フェイズに中央に開いた突破口から南方に背面展開し、同時に南方正面でもオーバーランの嵐を実行。drにも恵まれ最南端も突破し、終わってみれば、機械化軍団3個を含む6ユニットとHQを包囲下に置きます。また、北部では湿地帯を迂回した自動車化師団の突進で、2個機械化軍団とHQを補給切れとします。
T1D2
 ソ連軍はやむなく、包囲下の2個司令部と1個狙撃兵師団を撤収させます。
 終了ステージには、有効な反撃不足からドイツ軍に2チットが与えられます。
T1終了時
 第2ターン、ソ連軍は北部で機械化軍団による反撃と南部での包囲下での抵抗を試みます。このうち、2カ所で2打撃を与え、有効な反撃に成功します。
T2S1 反撃と包囲下での抵抗
 が、ドイツ軍第1作戦フェイズに、オーバーランで南部の中央に回廊ができたことで、包囲下の敵部隊をほぼ全力で攻撃し、5ユニットを除去し、3ユニットを後退させます。
T2D1
 そこから、突進した機械化部隊が巧みにオーバーランによる包囲攻撃を繰り返し、中央部から南部の戦線を崩壊させます。
T2DM1
 ソ連軍は第2作戦フェイズで、北部の1カ所で攻撃に出て、有効な反撃を成功させますが、その他では拠点防御を取らざるを得ず。
T2S2
  ドイツ軍第2作戦フェイズで、一方的に包囲下の部隊を攻撃します。ジトミールとヴィンニツァは決死の抵抗で陥落を免れますが、重要拠点のウマーニが墜ちます。続く、機械化移動フェイズに、装甲部隊が駆け巡り、南部から中央のVP地点を一時的に占領します。
T2終了時
 最終の第3ターン、せめて一矢報いんと、ソ連軍は増援を持って、南部2都市を奪還し、中央のボクスラブに反撃をかけ、これを奪取します。
 が、後方から援軍を得たドイツ軍が、逆襲に転じます。拠点を直接攻撃することを避け、第2作戦フェイズを念頭に、周辺の部隊を排除します。同時に、後方の包囲下の3都市を確実に陥落させます。
T3D1
T3DM1
 ソ連軍の第2作戦フェイズ、これで最後と5カ所で反撃をかけ、1カ所で有効な反撃に成功します。
T3S2
 ドイツ軍の第2作戦フェイズ、部隊が揃った枢軸軍はキエフ攻略を諦め、その他の拠点の奪取に向かいます。取っておいた空軍を投入し、4カ所全ての攻撃に成功。ここで、ゲーム終了に。
T3終了時
 VP計算をしたところ、
 ソ連軍:13点(拠点5点、1個歩兵師団の壊滅1点、有効な反撃7点)
 ドイツ軍:34点(拠点29点、有効な反撃5点)
と、トリプルスコアとなりました。
VP
 少なくとも、前進防御よりはまともな展開でしょうが、ドイツ軍が習熟しオーバーランの連打が決まると、ソ連軍の主力が包囲され、今回のような展開になるのはやむなしですかね。ともあれ、スモレンスクとキエフ=ウマーニとも、ソロできたので、次のバルバロッサアイテムに行きます。

 今月のソロプレイ第2弾は、東部戦線作戦級「Bear's Claw」(シックスアングルズ)から、スモレンスク・シナリオです。マップを見ればわかるとおり、ミンスク包囲戦が終わった後の中央軍集団の突進を描いたもので、傑作作戦級アイテムの「PGG」(AH)とほぼ同テーマです。
 手順としては、ソ連軍の作戦(任意の順で移動及び攻撃)-ドイツ軍の作戦-ドイツ軍機械化移動を2回繰り返すもので、第二次世界大戦アイテムではよくあるシークエンスです。
 ユニット規模は、原則は師団ですが、ソ連軍の機械化部隊は軍団となっています。よって、ドイツ装甲師団が9-7-8(攻撃力-防御力-移動力)に対し、ソ連軍機械化軍団は最強で23-8-7(!)とべらぼうな攻撃力を誇ります。ただし、装甲師団は3ステップですが、機械化軍団は2ステップです。
 どうやって、こいつを仕留めるかというと、ドイツ軍の機械化部隊にのみ許された浸透移動とオーバーランで周辺の敵部隊を駆逐して包囲し、同一装甲集団効果と航空戦力でオッズを引き上げ、3:1以上に持って行きます。1ステップでも与えれば、戦力は半減しZOCを失い、かつ、退却により防御時に不利な2コラムシフトを受けるようになります。drに恵まれれば、一撃で撃破することも可能です。
 なお、VPはマップの占領とドイツ軍の除去ですが、例外でソ連軍の「有効な反撃」があります。これは、2打撃以上を敵に与えると、そのたびに平均値2VP の「有効な反撃」チットを獲得できます。逆に、指定回数の反撃を持たせないと、ドイツ軍に「有効な反撃」が与えられます。始めは2回の攻撃義務ですが、ドイツ軍がスモレンスクとイエルニャを占領すると、必要な攻撃回数が1つずつ増えます。
 そのほか、ソ連軍は、増援や補給で司令部の指揮範囲内であることなど、結構、細かなルールがあり。また、ソ連軍は全てアントライドで、戦力の幅が大きく、予測がしづらいです。
  何度かソロ演習しましたが、アントライドでその都度、戦闘比を確認することやドイツ軍はオーバーランを多用するので、結構、時間がかかります。全3ターンですが(実質は6ターン)、3時間程度は見ておいた方がいいでしょう。
 ちなみに、今回のソ連軍は、前進防御と積極反撃作戦にしてみます(有効な反撃チットでVPを稼ぐ作戦)。
 第1ターン、ソ連軍の第1作戦フェイズですが、計画に沿って部隊を前進させます。ヴィテブスクにいる敵の装甲師団に対し、機械化軍団等で4:1攻撃をかけ、「有効な反撃」を1回、成功させます。
T1S1 前線防御と攻撃
 続いて、ドイツ軍の第1作戦フェイズですが、まず、スモレンスク街道の狙撃兵師団にオーバーランをかけ、敵戦線に穴を開けます。そこから浸透した装甲師団が連続オーバーランで1ユニットを除去します。
 戦闘では、北から南まで6カ所で攻撃を行います。アントライドで高防御力のユニットもあり、場所によっては厳しかったのですが、drに恵まれ、3ユニットを除去し、3ユニットを退却させることに成功します。
T1D1
 ドイツ軍の第1機械化移動フェイズでは、機械化部隊が浸透し、敵戦線を乱します。
T1DM1
 これに対し、ソ連軍は第2作戦フェイズで、断固とした反撃を行います。機械化軍団4つを投入した3カ所の攻撃は、全て、成功!敵に合計2ステップロスを強います。これで、「有効な反撃」は4回の成功となり、攻撃義務を大きく超えたVPチット4枚をゲットします。
T1S2 猛反撃
 が、足を止めた反撃により、今度はドイツ軍の第2作戦フェイズで逆襲を受けます。巧みに計算されたドイツ軍の攻撃は、その多くが成功し、敵2ユニットを除去し、戦線に再び突破口が空きます。
T1D2
 そこから第2機械化移動フェイズに機械化部隊が躍進し、半数以上の敵部隊を包囲してしまいます。殲滅を恐れた司令部が撤収した結果、ソ連軍は10ユニットが補給切れとなる厳しい展開に。また、4ユニットが退却の余波で、混乱状態で残されます。
T1終了時
 第2ターン、ソ連軍は大量の増援で薄いながらも戦線を再構築すると、第1作戦フェイズで突出した敵の装甲師団に包囲攻撃をかけます。これがまたも成功し、1ステップロスを与えた上に「有効な反撃」も成功させます。
T2S1 スモレンスク方面の攻防
  これに対し、ドイツ軍は増援を加えた堅実な攻撃で、3個機械化軍団を含む、包囲下の敵部隊を殲滅します。続く、第1機械化移動フェイズで、薄い前線をオーバーランし、突破口から浸透、さらに包囲してオーバーランと連打を決め、敵戦線を崩壊させます。
T2D1
T2DM1
 ソ連軍は、第2作戦フェイズでまたも大量の増援でなんとか、戦線を引きますが、高火力部隊を失っているため、反撃は1カ所のみに。包囲下の機械化部隊に1打撃の結果でステップロスをさせるものも、「有効な反撃」には至らず。
T2S2
 ドイツ軍は、第2作戦フェイズで易々と敵戦線を切り裂くと、第2機械化移動フェイズに、大いなる前進でヤルツェヴォとプレチストエを占領します。ドニエプル河南岸では司令部を含む5個ユニットを包囲下に置きます。一方、別働隊で攻略中だったヴェルキエ・ルキエも陥落し、「有効な反撃」の不足も加えて、一気にVPが上昇します。
T2D2
T2終了時
 最終第3ターンのソ連軍の第1作戦フェイズ、撤収した部隊を併せた10ユニット以上の大量増援を受け取ると、イェリニャ-クリチェフ-スラジ間で戦線を再構築し、突出した敵の自動車化師団に反撃を実施します。これにより、1ステップロスを与え、さらに「有効な反撃」を獲得します。
T3S1
 ドイツ軍も、このターンで最後と、猛烈な反撃を開始します。オーバーランと浸透移動で敵戦線に食い込むと、航空戦力も全て投入して10カ所で猛攻を加えます。結果、スモレンスクとクリチェフを奪取し、敵を半壊させます。
T3D1
 さらに、ドイツ軍の第1機械化移動フェイズでも、相討ち上等でオーバーランを多用し、敵の6ユニットを包囲下に置きます。
T3DM1
 ソ連軍には、もはや組織的な反撃を行う部隊はほぼおらず、増援を敷き詰めて、なんとか拠点を守ろうとしますが・・・ドイツ軍は容赦なく襲いかかり、包囲下の敵部隊を殲滅。イェリニャを陥落させ、第2機械化移動フェイズでロウスラウリとウネチャを占領します。
T3D2
 終わってみれば、ソ連軍が確保できたのはスラジ、ゴメリ等の4地点のみ。拠点VPの9点に「有効な反撃」7点で、合計16点に止まります。対するドイツ軍は、拠点VPの30点に「有効な反撃」不足3点で、33点のダブルスコアに。ただし、多くの機械化部隊がステップロスし、4個師団がカンプ・グルッペになる等損害も大きかったです。それでも、全滅したユニットがなかったのが幸いでした。
終了時
 ちなみに、この後、戦線を思い切って下げ、ドニエプル河南岸の拠点を守る後方防御も行ってみました。第2ターンまではほぼ敵の機械化部隊のみの攻撃だったので、多くのソ連軍が生き残り、最後まで反撃戦力を維持でき、ドイツ軍の2個自動車化師団を屠るという展開に。ただし、最終ターンに猛烈な攻撃と損害上等のオーバーランで、イェリニャとロウスラウリが陥落。しかも反撃不足で相当の反則ペナルティを受けて、ソ連軍:24点対ドイツ軍:44点のやはりダブルスコア近くなりました。やりこむと、いずれの作戦でも、ドイツ軍有利のようです。いっそ、「有効な反撃」の反則ペナルティをなくしてもいいかも(成功した分だけ、ソ連軍にVPが入る)。
 次は、キエフ=ウマーニ・シナリオの予定です。

 今月のソロプレイは、激闘!バルバロッサシリーズの「激闘!レニングラード電撃戦」「激闘!スモレンスク電撃戦」の二連結キャンペーン(GJ)です。その名の通り、両戦線をリンクしたもので、実質、フルマップ2枚弱、ユニット数300ほどのセミ・ビッグゲームにあたります。
T0
 展開としては2作とほぼ同様ですが、序盤に北方軍集団の第4装甲集団と中央軍集団の第3装甲軍集団がアシストし合えるので、ソ連軍の前線部隊の早期壊滅が図りやすくなっています。その分、ソ連軍も第4ターンから増援を12ユニット分、受け取れ、第6ターンからはモスクワ防衛の特別増援12ユニット(!)が加わるので、戦略的な幅が広がりました。ただし、 敵の攻勢軸がどこか、先読みの難しさは変わらないため、兵力配分は相当に難しく、かなりの習熟が必要です。
 第0ターン、ドイツ軍は4つの装甲集団が奇襲攻撃をかけます。練りに練った攻撃で、集中除去-戦闘後前進-包囲攻撃をしかけ、戦車2個師団、歩兵3個師団を撃滅し、歩兵3個師団をステップロスさせます。

T0全景
T0終了時
 第1ターンがスタートしますが、いきなり、ソ連軍第8軍のチットを引きます。すかさず、マンシュタイン・チットで、キャンセルと介入をします。突破口から第4装甲集団の機械化部隊が背面展開し、多くの敵を討ち取ります。
T1 Mチット
 ここから、第18軍、さらに第4装甲集団と3連続して、ドイツ軍北方軍集団の活性化となり、先手を打ってソ連軍第8軍の司令部の除去に成功します。これにより、同軍所属のユニットは行動不可となり、前線で捕捉・撃滅されることが確実です。
 続いて、ソ連軍第3軍のチットが来ましたが、まだ、中央部の包囲環が閉じられていないため、これもグデーリアンチットで介入します。第2装甲集団の部隊が快速を生かして、ソ連軍の3個軍の後方連絡線を遮断します。
 と、幸先よく、補給チット!目論み通り、丸々、3個軍を含む24個師団相当が消耗します。
T1 補給チット
 その後、交互にドイツ軍とソ連軍チットとなりますが、敵が動く前に再び、第2装甲集団チットが来たため、こちらも脱出を指揮するソ連軍第3軍司令部を撃破してしまいます。ここまで、ソ連軍の前線3個軍司令部が壊滅し、麻痺状態に。
 最後に未活動だった第3装甲集団が連続して活性化し、ソ連軍第11軍主力を壊滅させ、先鋒はウィルナに達します。
T1終了時
 第2ターン、ドイツ軍は中央部の包囲を歩兵と一部の機械化部隊に任せると、第2及び第3装甲集団でミンスクへ向かいます。ここを守るソ連軍第23軍が活性化する前に、同軍の包囲に成功します。
T2 3Pz ミンスク強襲
 そのまま、装甲集団の2回の活性化により、包囲下の部隊を次々に消耗させたところで、終盤に補給チット!中央部のソ連軍部隊は全滅し、ミンスクポケットも第23軍司令部を除き、全滅となります。
  一方、北方軍集団では、第4装甲集団がリガを攻略し、ドヴィナ河を突破します。
T2終了時
 第3ターン、枢軸軍は前方への移動を優先し、各部隊を前線へと投入します。中央軍集団では、スモレンスク方面へ2個装甲集団が突進し、オルシャを攻略。一部はドヴィナ河を渡河して、ヴィテブスクへ圧力をかけます。
 北方軍集団では、歩兵の前進を助けるため、第4装甲集団がドヴィナ河の敵を撃破。プスコウへの道を開きます。
T3終了時
 第4ターン、集結を完了した装甲集団の突進が再開します。前ターンに渡河した2個機械化師団の迂回攻撃により、ヴィテブスクを攻略。同時に、ドニエプル河南北からの力押しで、ソ連軍第20軍を半壊状態にします。
T4 スモレンスク陥落
 ソ連軍も後方部隊を投入してどうにか戦線を構築するものの、集中投入された装甲部隊に蹴散らされ、スモレンスクも陥落します。
T4 Gチットでスモレンスクへ
 一方、北方軍集団では、予定通り、プスコウ戦線を蹂躙し、レニングラード外郭防衛線への道を開きます。
T4 マンシュタインチットでプスコウラインを突破
T4終了時
 第5ターン、ドイツ軍は集中状況を維持して、ヴィヤジマ及びロウスラウリ方面へ装甲による連打を続けます。
T5 2Pzで前進攻撃
 ソ連軍も虎の子の戦車師団を投入して、突出した自動車化師団を包囲攻撃しますが、惜しくも損害なし。
T5 16軍の反撃は効果なし
 これにより前線に敵の主力が投入されたため、反撃の再反撃で、ドイツ軍はイエルニャ周辺の敵を撃破してしまいます。ソ連軍は増援でかろうじて、薄い戦線を再構築します。
T5 そのまま、東へ
 北方軍集団では、第4装甲集団及び第18軍がルガ防衛線を迂回し、一部がルガ河を渡河します。
T5終了時
 第6ターン、ここでドイツ軍は装甲部隊を分け、第3装甲集団でヴィヤジマを、第2装甲集団でロウスラウリへの攻勢を行います。チット引きも良く、ソビエト軍の増援はグデーリアンチットでキャンセルして、怒濤の攻撃でヴィヤジマを占領します。
T6 ヴィヤジマ占領
 が、ソ連軍も決死の覚悟で、あらかたの増援及びモスクワ防衛の特別増援を投入し、第3装甲集団に反撃をかけます。第3装甲集団は、これに対応できず、一時は1個装甲師団が包囲下に取り残されます。なんとか、最後の第3装甲集団チットで内と外からの救出作戦を実行し、這々の体でヴィヤジマから撤退します。
T6 ソ連軍の反撃で包囲下に
 が、この影響は、ソ連軍の北部戦線に大きな危機を持たらします。ヴィヤジマ方面に援軍が集中した結果、レニングラード前面を強化できず、第4装甲集団のラッシュで第23軍の戦線が半壊。次のチット次第では、全滅する危機に陥ります。
T6終了時
 第7ターン、その危惧は現実に。第1チットは、第4装甲集団!さらに、マンシュタインチットによる連続攻撃で、浸透した機械化部隊と正面からの力攻により、ソ連軍2個スタックが包囲下で全滅。前面を守っていた消耗した2個戦車師団も高比率の攻撃で壊滅し、レニングラードへの道が開かれます。 
T7 4Pzで第23軍を粉砕
 一方、反撃でヴィヤジマへの道が閉ざされたドイツ軍は、快速を生かして第3装甲集団を南にシフトさせます。再び、装甲集団のツインシフトを取ると、クリチェフ方面にラッシュをかけ、ドニエプル河の支流に沿って、ゴメリへの突進を再開します。
T7 矛先を南部へ転換
T7終了時
 第8ターン、ソ連軍もキエフ方面から必死に増援を投入し、ゴメリ前面に兵力を向けます。が、防御効果の乏しい地形故、ドイツ軍機械化部隊の跳梁を許し、次々と増援ごと部隊を撃破されます。最後は、ゴメリ市への直接攻撃により、これが陥落します。
T8 ゴメリへ向けてラッシュ
T8 怒濤の2Pz
 また、北部では第16軍チットにより、レニングラード市街地2カ所と要衝シュリセリブルクを占領し、レニングラードを完全な包囲下に置きます。最後まで抵抗していたネヴァ河南側の市街地も陥落し、そこから東に突進した機械化部隊により、救出部隊も蹂躙され、ソ連軍の北部戦線は崩壊します。
T8 ソ連軍の増援部隊を殲滅
 と、ここでVP計算をしてみたところ、
 ドイツ軍:190点(都市13カ所占領+追加ボーナス30点+東端への突破30点)
 ソ連軍:63点(都市3カ所占領+追加ボーナス30点+機械化部隊壊滅3点)
と、ドイツ軍の勝利は揺るがないため、終了としました。仮に、第9ターンまで行っても、ドイツ軍のVPは変わらず、ソ連軍が反撃で数点を稼ぐのみかと思います。
VP
 今回、ソ連軍としては一度奪われたヴィヤジマを奪還するなど、善戦はできたかと思います。が、そのため、増援を中央に回しすぎたことが響いて、ゴメリはやむを得ないとしても、古都レニングラードが陥落したのが大きかったです。いやはや、兵力バランスが難しい。また、序盤で前線司令部を軒並み、除去されたことで、ソ連軍が戦線形成に苦慮したことも遠因でしょう。
終了時
 フラットなところでは、ソロで両軍の意図がわかっていてもこの状態であり、習熟するとドイツ軍有利バランスになるかと思います。よって、ある程度、ゲームになれたら、より習熟したプレイヤーがソ連軍を担当した方がいいかもしれません。

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