歴史・戦史研究「ちはら会」Drei

この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)

2021年02月

medium
 油断はできませんが、コロナ禍もとりあえず下火傾向にあり、緊急事態宣言の解除が始まりそうです。千葉県はおそらく7日まで続きますが、その前日にちはら会予定日があり。公民館に確認したところ、限定的に利用ができることがわかりました。
 そこで、kawaさんと相談し、本格開催の前のプチ例会をすることにしました。いつもと時間が異なっていますので、ご留意ください。

[日時]3月6日(土)9:00-17:00
[会場]おゆみ野公民館 第2講習室
[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
 京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識

 なお、念のため、今回のみ、最大8人までの人数制限をします。ご希望者は、千葉会一門掲示板に書き込みください。先着順とし、8名になったところで、締め切りといたします。(たぶん、いつも8人も行かないんですが、苦笑い)

 mitsuの持ち込みは、ソロとオフ会対戦をした「FREEZING DEATH」(LINDEN LAKE GAMES)。1時間半程度のCDSで、インストもいけます。
988b78e3
 どなたか、お相手がいれば、銀一郎氏追悼で「砂漠の狐」(エポック)。しばらくやっていないんで、リハビリにはちょうどいいかも。

59fd1f8a

 今月のソロプレイ第7弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線シナリオ5「白ロシア」です。ソ連軍20輛に、ドイツ軍10輛が登場するこのシナリオは、先に敵の半数を撃破すれば勝利となります。タイトルからも、正面から大兵力をぶつけて中央軍集団を押し潰したバグラチオン作戦がモチーフと思われます。
 このシナリオのドイツ軍は、史実通り、かなりの劣勢にあります。主力のパンター4輛は優秀な命中率と貫通力を誇りますが、敵もSU100にT34/85、さらにStalinⅡとかなりの装甲を持っていて、近距離にならないとそう簡単には撃破できません。残りの6輛は命中率こそ、ソ連軍より優勢ですが、貫通力と装甲は敵の方が上。つまり、全車輌が中距離以内で撃ち合うと、圧倒的に数の多いソ連軍に軍配が上がる見込みです。
 試しのソロ演習では、1回戦は南西の丘に6輛を、中央にパンターを配備してみましたが、中央北側の森からSU100の援護射撃を受けたT34/85の大軍に呑み込まれ、敗北。ならばと、2回戦は中央南部の森林に籠もり射撃戦をしてみましたが、こちらは地形効果はあるものの射界が悪く、半数の車輌しか射撃ができず、やはりソ連軍の赤い津波を止められず。
 そこで考え出したのが、あえて兵力を二分し、お互いに側面を狙える布陣です。南西の丘に6輛を置くのは替わらず、中央のやや南端寄りに、パンター4輛を配置します。パンターは射界の広さから、初期から遠距離砲撃戦ができ、命中すれば敵の一部を削れます。敵が南西の丘に主力を向かわせるようなら、パンター隊は一旦、森の陰か西端に寄り、側面から敵の突撃部隊に射撃を見舞います。
 敵が先にパンターの制圧に掛かったら、中央南部の森林に入って射撃戦を行います。パンター隊は全滅するでしょうが、それまでに相応の敵を屠れるでしょう。同時に、距離的にはやや厳しいですが、南西の丘の6輛が稜線越しに射撃を行い、敵戦車の側面を攻撃します。うまくすれば、敵の損害限界の10輛撃破も狙えます。それでも、最後は南西の丘の部隊との近距離戦で決着するものと想定できます。
  第1ターン、この布陣をみたソ連軍は、先にパンター隊を撃破すべく、主力をこちらに向けます。助攻として、長距離射撃能力のあるSU100の4輛を北部側に登場させます。この部隊は中央北部の森林に入り、その長い射程を生かして、パンター隊または南西部の丘の部隊の側面攻撃を狙います。
 第2ターン、これを見たパンターが助攻のSU100に、超長距離射撃を実施します。これが見事に、SU100の履帯に命中!1輛を移動不能(実質上の戦力外)にします。
T2ドイツ軍の布陣
T2D
 それでも潤沢な兵力を持つソ連軍は、当初の計画通り、遮蔽地形を利用して前進をします。
 第3ターンは、ドイツ軍は射撃戦に備え、森林へと身を潜めます。ソ連軍は中央の丘の陰に到着し、援護役のSU100は森で射撃準備に掛かります。
T3
 第4ターン、両軍は最良の射撃位置を目指して、移動。
T4
 第5ターン、ドイツ軍は遠距離ながら、長距離砲撃能力を生かして、一斉に準備射撃を実施します。パンター4輛の集中射撃で遠距離で森林内にいたSU100をあぶり出し、1輛を撃破。また、南西の丘から6輛が行ったパックフロントで、1発がT34を貫き、これを撃破します。
T5D
 ソ連軍は、SU100の援護射撃の元、スターリンが前進を行います。
T5S
 第6ターン、またもドイツ軍が遠距離射撃を行い、SU100に命中させますが、威力が落ちた砲弾では撃破できず。
T6D
 流れが変わったとみたソ連軍は、スターリンを先頭にT34の大群が、パンター隊に向かって突撃を開始します。
T6S 突進!
 第7ターン、接近する敵に対し、ドイツ軍の全車輌が一斉射撃を行います。これにより3輛が火だるまとなりますが、残りの車輌は速度を緩めず、パンター隊の至近距離に。
 パンターは連続となる臨機射撃を実施し、さらに2輛を撃破します。が、+5のdr修整(前進射撃+地形効果)を物ともせず、T34/85が2発をパンターに命中させ、これを屠ります。最悪なことに、パンターの1輛はこのタイミングで弾薬切れに!
T7S 肉迫するイワン
 第8ターン、南西の丘にいるドイツ軍は側面攻撃を行い1輛を撃破しますが、遠距離が災いして、これ以上の戦果はなし。
T8D
 ソ連軍は、スターリンの122mm砲で最後のパンターにとどめを刺すと、一転して残ったドイツ軍に突撃します。
T8S 豹を屠り、残存部隊へ
 第9ターン、6輛のドイツ軍は集中射撃で命中弾は出すものの、厚い装甲に阻まれ、戦果なし。
T9D
 ソ連軍は後方のSU100隊を待つために、T34が停止射撃を行いますが、このうち1発が4号戦車の履帯を吹き飛ばし、移動不能に。
T9S
 第10ターン、本来ならば一旦、後方の安全地帯に後退する予定だったドイツ軍は、四号戦車を見捨てられず、やむなく砲撃戦に。が、やはり威力不足で被害を与えられないどころか、ヘッツアー1輛が弾薬切れに。
T10D
 ソ連軍は、SU100とスターリンの前進の間に、T34隊が射撃を行い、2発を4号戦車に命中させ、これを撃破。半数を上回る7輛を撃破または弾薬切れで失ったドイツ軍の敗北が決定しました。
T10S
終了時
 始めはいい具合に敵の戦力を削れたので、もしやと期待しましたが、肝心の近距離戦で撃ち漏らしや弾薬不足があり、流れがソ連軍に。ドイツ軍に今少しの幸運があれば、圧倒的な赤い津波を押しとどめられたかも・・・。いつか、ドイツ軍で勝利したいものです。
生きて帰らず

 今月のソロプレイ第6弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線東部戦線シナリオ4「ドニエプル」です。表題と登場AFV種類から、キエフ攻防戦前後の戦いであり、包囲されたドイツ軍による突破作戦を表しています。
 ここでもソ連軍は15輛と、ふんだんな物量を誇ります。しかも、主力はT34/76からT34/85にレベルアップしており、長距離砲撃能力の高いSU100が5輛です。これに対し、パンター、Ⅳ号戦車、Ⅲ突のわずか8輛のドイツ軍混成部隊が、盤外突破できるかという、状況になっています。
  地形は北西部に森林が、東南部に丘があり、照準線の妨害地形となっています。近距離の戦闘ならソ連軍もほぼイーブンの戦闘能力を持つため、どこから敵が来ても対応できるよう、北西部の森林と東南部の丘に兵力を二分し(片方でもほぼドイツ軍の台数に相当)、照準線が届かない位置に配置します。
 ドイツ軍には北端、南端、中央の進攻路がありますが、両側から全ユニットの攻撃を受ける中央路は論外でしょう。北端か南端かが妥当とみて、数回、ソロ演習をしてみましたが、北部の森林での戦いは移動に時間がかかり、その間に東南部の増援が駆け付け、兵力差で押し切られる展開がたびたび。そこで、今回は、地形的障害の少ない南端からの侵攻ルートとします。
  第1ターン、ドイツ軍は丘の上で待ち構えるソ連軍に警戒しながら、最南端のルートを辿ります。ソ連軍は数的にはイーブンなので、こちらの部隊は方向を変えるのみで接敵せず。T34/85の1スタックのみは、丘の迂回に備えて西側の縁に展開します。同時に、北西部にいるもう半分の部隊を、全力で南の丘に向かわせます。
T1
 第2ターン、ドイツ軍はなおも丘を警戒しながら、その麓を前進します。ソ連軍の援軍は、中央付近に到達します。
T2
 第3ターン、敵が合流する前に片を付けるべく、ドイツ軍が丘の麓から西盤端に向けて、前進を開始します。まず、牽制のため、先頭にいたパンター2輛が方向転換し、丘の西側を固めるT34に接近します。
T3D
 この距離なら外すことが少ないソ連軍は、臨機射撃を実施。2発とも命中しましたが、1発はパンターの傾斜装甲により跳弾、もう1発は履帯を損傷させるに止まります。生き残ったドイツ軍戦車は、前進射撃を見事に命中させ、T34の2輛を撃破します。この隙に三号突撃砲が、盤端を西に駆け抜けます。
  続く、ソ連軍ターン、T34の1スタックは丘を駆け上がり、兵力を有利にします。残りの6ユニットは、中距離での阻止射撃を行うべく、ドイツ軍の撤退路を扼する位置へ。
T3S
 第4ターン、脱出のため、3号突撃砲が南端を突進します。これに対して、長距離能力のあるSU100が臨機射撃を実施します。が、移動中であり、小型目標の敵を捕らえられず。まずいことに1輛は、弾薬切れに。
 それを援護するため、4号戦車とパンターが側面に微速前進し、敵の阻止部隊を捉えます。ここで、パンターの放った前進射撃がSU100に命中し、見事に撃破します。
T4D
 すでに中央を越えた2輛の3号突撃砲を阻止できなければ、ソ連軍の敗北に。T34の中距離射撃能力は決して高くはありませんが、全4輛が準備射撃を行います。確率的には27%でしたが(それを4回)、どうにか1発を命中させ、これを撃破します。
  なんとか、サドンデスは防げる見込みになったソ連軍は、丘の上の2スタックを後退路を睥睨する西端に前進させます。
T4S
 第5ターン、ドイツ軍は3輛の戦車で丘の上に陣取るソ連軍に、近距離から射撃を撃ち込みます。これにより、長距離砲撃能力を持つSU100の2輛を仕留めることに成功しますが、1発が外れ、2輛が生き残ります。やむなく、この状態で脱出部隊を前進させます。
 これに対し、生き残ったT34が臨機射撃を実施し、側面を曝して前進中だった4号戦車1輛を撃破します。怒り心頭のドイツ軍は、もう1輛の4号戦車が砲塔を急旋回させ、このT34を射撃。確率は高くなかったものの、見事にこれを命中させ、仇を討ちます。
T5D
 ドイツ軍の1輛がほぼ突破を決め、もう2輛が中央部に達している状況で、ソ連軍も正念場を迎えます。現在、前線にいる5輛のAFVで、中央の2輛に準備射撃を実施します。いずれも命中率は30%以下でしたが、気迫のこもった射撃は、高速移動中の敵を捕らえ、1輛を撃破、もう1輛を移動不能にしてしまいます。(この瞬間にソ連軍のゲーム的勝利が確定)。
T5S
 実質、移動可能な戦車は2輛にまで減少したドイツ軍は、第6ターン、憎きSU100に集中射撃を行いますが、ああ、1発は跳弾で、もう1発で移動不能にするのがやっと。
T6D
 戦力が約3倍と有利に立ったソ連軍は、生き残った敵を殲滅すべく、全車輌が敵に突撃をかけます。ドイツ軍は近距離の防御射撃で2輛を屠りますが、7輛のソ連軍がこれをかいくぐります。
T6S
 第7ターン、満を持してソ連軍が発砲し、ドイツ軍3輛を全て撃破。ソ連軍の決定的勝利となりました。
T7S
 やはり、このシナリオのドイツ軍は難しい。前半はソ連軍の不運なdrも助けられ、一方的に3輛を撃破したのはよかったのですが、脱出を狙った部隊が中距離射撃で無力化され、最後はいつもの数の力に押し切られた形です。ただ、あと少しだっただけに、何度もプレイしたくなる魅力(あるいは罠?)があります。 

 今月のソロプレイ第5弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線シナリオ3「プロホロフカ」です。その名の通り、クルスクの戦いのクライマックスを描いたシナリオで、両軍合わせて43輌という空前の戦力が登場します。
 マップは非常に開けた戦場であり、長距離砲撃能力に長けたドイツ軍にとってはもってこいですが、車輛数はわずかに10輌のみ。しかも、最も強力なTIGERⅠは、4ターンの増援です。 
 逆にソ連軍は33輌という数を生かし、敵に対して一斉に襲い掛かるように、突入速度を調整します。なお、数は多いものの装甲の薄いSU76は射界外に置き、タイミングを見て突入させることにします。 
 序盤、ドイツ軍は南部中央の森林を拠点にすべく、前進します。対するソ連軍は、最短の接近路から重装甲のKVⅠを送り込み、快速のT34は西側の森林を浸透させます。オープントップのSU76は予定通り、北端中央の丘に上げ、突入の命令を待ちます。
T1
T2
 真夏の太陽が降り注ぐ中、ドイツ軍の先鋒隊は森林に潜んで敵を待ちます。第3ターン、中央部のKVに呼応して、西側のT34部隊が動き出します。
T3
 第4ターン、最近で7へクスに迫った大戦車部隊に対し、ドイツ軍の一斉射撃が火を噴きます。照準を絞った精密射撃はT34の前衛を直撃し、3輛がたちまち被弾します。さらに、後方から駆け付けたTIGERⅠも射撃を開始し、行進間射撃にも関わらず、1発を命中させます。
T4D
 誤算だったのは、この初弾発射で3号及び4号の各1輛が、弾薬切れを起こしてしまったことです。これでドイツ軍はあと3輛の損害(あるいは弾薬切れ)を出すと、敗北になってしまいます。
 左翼にTIGERⅠが投入されたことで、分が悪いと判断したT34部隊は、一時的に後退し、一部は丘の陰に、多くは森林に逃げ込みます。と、同時に中央の丘にいたSU76が一斉に動き出し、配備の薄い東側から接近を試みます。
T4S
 第5ターン、側面に接近するSU76に対し、半数のドイツ軍車輌が発砲しますが、距離があったことと自走砲でサイズが小さいこと(命中dr+1)のため、当たらず。唯一、TIGERⅠの長距離射撃が森に逃げ込もうとするT34を直撃し、これを吹き飛ばします。
T5D
 第6ターン、T34が捕らえにくくなったので、ドイツ軍は視界にいる敵に目標を切り替えて射撃しますが、drが優れず。TIGERⅠがKV1輛の履帯を吹き飛ばしたのみに止まります。
T6D
 このチャンスに、KV部隊の援護射撃のもと、全てのソ連軍車輌が突進を開始します。
T6S
 第7ターン、ドイツ軍は最大速度で砲弾を充填すると、敵に向かって猛射撃を開始します。4号戦車とTIGERⅠが4発を命中させますが、うち2発はT34の傾斜装甲に弾かれます。右翼への増援に向かった3号戦車は、迫り来るSU76の大軍に1輛で攻撃を開始し、SU76の1輛を走行不能にします。
T7D
 が、この程度の損害ならば許容できる物量が、ソ連軍にありました。SU76の一部で援護射撃を行うと、KVⅠ、T34/76、SU76がエンジンを全開にして近距離へ踏み込みます。
T7S
 第8ターン、再び、ドイツ軍の一斉射撃が火を噴きます。外しようのない距離での射撃は次々と敵に呑み込まれ、T34/76の3輛が昇天します。が、1台はしぶとく跳弾となります。
T8D
 同じく近距離となったT34とKVは足を止め、猛烈な射撃を開始します。敵が森林にいるため、命中率はがた落ちですが、それでも大量の射撃により、3号戦車1輛が炎上。4号戦車にも命中しましたが、かろうじて装甲板が持ち堪えます。これで、ドイツ軍の敗北まで、あと1輛に。
T8S
 第9ターン、足を止めたノーガードの撃ち合いは、思いもよらぬアクシデントに。生き残った6輛のドイツ軍が一斉射撃で3輛を屠りますが、ああ、主力の4号戦車が弾薬切れに。しかも2輛!また、後退戦を行っていた右翼の3号戦車もSU76に捕捉され、炎上。この瞬間、損害(及び弾薬不足)が7割を超え、ドイツ軍の敗北が決定しました。
T9D
 勝敗は付いたものの、せっかくなので、その後の「プロホロフカ」をプレイすることに。赤い津波と化したソ連軍は、敵の虎小隊に突進。隣接へクスからの側面攻撃で、TIGERⅠの1輛を撃破します。
T9S
 生き残ったドイツ軍2輛は、最後まで持ち場を捨てず、T34の2輛を撃破するものの、至近距離からの一斉射撃を浴びて、第10ターンに全滅となりました。
T10S
 今回はドイツ軍のdrが全般的に優れず、特に4輛の弾薬不足を出したのが痛かった。まあ、普通に射撃ができていたとしても、ソ連軍の物量の前に、大いに苦戦するでしょうけれども。ともあれ、膨大な車輌でガチンコの射撃戦ができるこのシナリオは、チーム対戦にもいいでしょうね。
損害

 続いて、今月のソロプレイ第4弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線シナリオ2「エレファント」です。クルスクの戦いの北部戦線を描いたもので、この時期では最強の対戦車自走砲フェルデナントが登場します(だったら、表題もこちらかしら?!)。
 TIGERⅠが十分に怪物扱いだった時期に、フェルデナントはクーニッヒ・ティーガーと同等の対戦車能力と装甲値を誇ります。弱点は回転砲塔を持たないことで、前進射撃ができず、側面に回り込まれると一方的に殴られるだけに。また、重い車体を動かすのに電気駆動(80年早い!)のせいで、移動力は2と最低レベルです。
 よって、フェルデナントの長所を生かして勝負するためには、可能な限り遠距離で砲撃戦を行うしかないでしょう。
 セットアップですが、ソ連軍はどこから敵が現れてもいいように、中央付近に全車輌を配置します。ソ連版パンツァー・カイルか?!
 第1ターン、これを見たドイツ軍は北東端からフェルデナントを進入させ、射撃体勢に入ります。
T1
 第2ターン、ソ連軍は一斉に右に回頭すると、全速力でフェルデナントに突進します。ドイツ軍は満を持した準備射撃で全弾を命中させますが、ああ、一発はT34の被弾経始で跳弾に(まさかの10!)。
T2D
 第3ターン、なおも速度を上げて迫り来るソ連軍の大軍に、フェルデナントが連続射撃を実施。またも全弾命中ながら、一発が跳弾(この距離で貫通できないとは!ポルシェ博士は呪われている?!)。
T3D
 第4ターン、多勢に無勢で零距離に入り込まれたフェルデナントは、3輛を昇天させるも、T34の同一へクス内射撃で2輛が撃破されます。
T4S
 第5ターン、懐に入り込んでいたSU76の零距離射撃で、最後のフェルデナントが炎上。ソ連軍の損害は7輛で、勝利条件を満たしました。 
T5S
  う~ん、シチュエーションはそれらしいんですが、いかんせん、ソ連軍の数が多すぎる!よって、作戦もへったくれもなく、ただ、密集して突撃するだけになってしまい。ちょっとツクダチックかしら?!

 今月のソロプレイ第3弾は、WWⅡ戦闘級アイテムの「TANKS+」(CMJ)から東部戦線シナリオ1「赤軍の反攻」です。前回、「TANKSβ」(CMJ)のソロAARを載せましたが、こちらはその原版となったアイテムです。「+」では戦車以外にも、歩兵や対戦車砲が登場します。
  シナリオ1「赤軍の反攻」は基本となるシナリオで、長距離射撃能力に優れた少数のドイツ軍と、重装甲と快速部隊の混合で物量で勝るソ連軍との対戦です。戦場は、最も見通しのよいA盤です。
 第1ターン、ドイツ軍は広く射界の取れる北東部に進入します。これを見たソ連軍は、部隊を二つにわけ、右翼に快速のT34/76部隊を、左翼の森の背後にSU76部隊を、平地にKVⅠを、登場させます。
  第2ターン、ドイツ軍は左翼のT34に遠距離砲撃を実施しますが、さすがに命中弾はなし。
T2D
 ソ連軍は予定通り、全力でT34/76部隊とKVⅠ部隊を前進させます。ドイツ軍は臨機射撃を行いましたが、距離がある上に移動目標ということもあり、命中せず。
T2S
 第3-4ターン、ソ連軍はなおもKVは前進を行い、徐々に距離を詰めます。その他は射界外で、前進のタイミングを待ちます。
T4
 第5ターン、間もなく中距離に入るKVⅠに対し、ドイツ軍の4号戦車2輛が準備射撃を見舞います。精密な射撃は見事に命中しますが、KVⅠの分厚い装甲に阻まれ、損害はなし。
T5D
 ソ連軍は、右翼のT34が再び、前進を開始しますが、移動修整があるので、ドイツ軍は臨機射撃せず。
T5S
 第6ターン、側面を曝しているT34に、ドイツ軍が一斉射撃を行います。遠距離でしたが、今度は2発が命中!が、側面にも関わらず、貫通力が落ちていたので損害はなし。ここで大きなアクシデントが!射撃を行った3号戦車1両が、弾薬切れに。これで、ドイツ軍は、あと1輛が撃破される(あるいは弾薬不足になると)と、敗北になってしまいます。
T6D
 これを見たソ連軍は、森林に隠れていたSU76部隊も合わせ、全車輌が突進を開始します。
T6S
 第7ターン、ドイツ軍は一斉射撃を行うも、微妙にdrに嫌われ、命中なし。ソ連軍はKVが援護射撃をしながら、なおも前進します。このうち、1発の76mm砲が3号戦車に命中しますが、僥倖にも跳弾となります。
T7D
 いよいよ、正念場を迎えた第8ターン、ドイツ軍は中距離の砲撃戦で次々と命中弾を出し、T34の1輛を撃破。が、KVに命中した1発は、重装甲に阻まれます。
T8D
 ソ連軍は、前ターン同様に、KVの援護射撃のもと、T34とSU76部隊が前進。KVの射撃は外れたものの、行進間射撃となったT34の射撃が命中!3号戦車の側面装甲を易々と貫き、これを撃破。この瞬間、ソ連軍の勝利が確定しました。

T8S
 う~ん、近距離戦になる前に少しでも敵を削れれば、よかったのですが・・・。また、わずか4輛しかいないのに、弾薬切れが出ると、非常に厳しいです。まあ、ドイツ軍には武運がなかったようで。

終了時

 続いて「TANKSβ」(CMJ)からシナリオB「怒り」です。シナリオ名の「FURY」は当時、流行った映画の題名からでしょう。
 このシナリオではアメリカ軍4両に対し、ドイツ軍はわずかに1両です。が、この1両がTIGERⅠでして、通常の距離でまともに撃ち合うのは、具の骨頂です。
 ヤンキーとしては、物陰に隠れながら前進し、数を生かして近距離戦または零距離戦闘に持ち込む作戦です。ドイツ軍はこれを防ぎ、優秀な命中率を生かした前進射撃と連続した準備射撃で数を減らしたいところです。
 序盤、アメリカ軍は中央の障碍物をうまく使って前進をしてきます。ドイツ軍はマップ左後方で広角に射界を維持しながら、遠距離射撃または前進射撃のタイミングを図ります。
T2
T4
 第5ターン、アメリカ軍は中央の森林を巧みに使って、忍び寄ります。そして、第6ターン、ドイツ軍から見えないルートに浸透します。
T5
 ここで、TIGERⅠが動きます。車体を旋回させると、側面を曝すことを無視して前進し、敵を射界に捉えます。
T6D
 すかさず、M4A3の2両が臨機射撃をし、TIGERⅠに命中弾!が、1発は側面でも厚い装甲に弾かれます。もう1発が幸いにも履帯を吹き飛ばし、移動不能に。
 TIGERⅠは砲塔を旋回させると、近距離のM4A3に発砲。88mm砲弾が易々と装甲を貫き、1両を撃破します。
T6D
 側面を曝している今しかない!第7ターン、アメリカ軍は後方のM4A3スタックが、虎を攻撃します。停止による準備射撃は正確にTIGERⅠの側面に命中!うち一発が装甲を貫き、撃破!数を生かした虎刈りに成功しました。
T7A

 今月のソロプレイ第1弾は、最新のWGHBに2in1で付いている「TANKSβ」から、シナリオA「赤軍の逆襲」です。発表されている「TANKS+」(CMJ)から、戦車戦に特化したアイテムになっています。
 基本システムは、準備射撃-移動-前進射撃と極めてシンプルです。射撃も命中判定-撃破判定のみで、気軽に撃ち合いを楽しめます。が、勝利するためには、両軍の性能差を熟知し、理にかなった作戦を立てる必要があります。
 このシナリオでは、4両のドイツ軍に対し、2倍の8両のソ連軍が登場します。ドイツ軍は極めて高い命中率と適度な装甲貫徹力を持ちます。12へクスの距離でも命中率は6割で、T34なら正面でも4割で撃破できます。よって、可能な限り、開けた地形で待ち受け、移動中の敵(の側面)を狙って臨機射撃で撃破することを狙います。
 一方、ソ連軍は砲の貫通力はほぼ互角なものの、命中率は雲泥の差で、中長距離なら6-8倍(!)の開きがあります。よって、ソ連軍としては地形を利用しながら敵に忍び寄り、近距離になったところで一斉に展開し、数を生かした射撃戦を行うことになります。
 第1ターン、ドイツ軍は北端近くの平地に前進し、射界を広く取ります。ソ連軍は、装甲の厚いKVのみは正面から前進し、他は地形を利用しながら、視界外へ。
T1
 第2ターン、前進する右翼のT34に対し、ドイツ軍が臨機射撃を行います。遠距離により命中率は20%以下でしたが、3号戦車の1発が命中。が、貫通力が落ちていたため、撃破ならず。ソ連軍は、全力で前進を続けます。
T2S 臨機射撃
T2S終了時
 第3ターンは、ドイツ軍は次の移動を見据えて、臨機射撃せず。
T3終了時
 第4ターン、中距離の射撃戦に備えて、ドイツ軍は森へ隠れます。
T4D
 ソ連軍はなおも前進しますが、右翼のT34が側面を見せたところで、3号戦車が再び、臨機射撃!1発が命中し、T34の履帯を破壊し、移動不能にします。また、大胆にも高速で中央付近を突進するにSU76に対し、4号戦車が臨機射撃をしますが、これは外れます。
T4S OFでT34を移動不能に
 第5ターン、唯一、準備射撃のできる4号戦車がSU76に発砲しますが、車体の小ささが影響して、命中なし。
T5D
 これを見たソ連軍は、一斉に射界に展開して、射撃戦の準備に入ります。
 第6ターン、4-6へクスの近中距離での射撃戦は、ドイツ軍が先制します。森に陣取る敵に対し、3号と4号戦車が正確な射撃を撃ち込み、T34とSu76の各1両を撃破します。
T6D 準備射撃で2両を撃破
 ソ連軍も負けじと打ち返しますが、照準器の性能の差で、1発を当てるのがやっと。それも4号戦車の装甲板に弾かれ、効果なし。
T6S KVの突進、射撃戦
 第7ターン、勝負を付けたいドイツ軍は、3号戦車でSu76を攻撃し、これを撃破!あと、1両破壊で勝利まで、たどり着きます。最も接近しているKVに向かって4号スタックが射撃し、2発を命中させます。撃破の確率は、6割以上ありましたが・・・ああ、分厚い装甲に弾かれ、跳弾となります。
T7D 1輛を撃破も・・・
 後がなくなったソ連軍は、T34とKVの4両で、森に籠もる4号戦車を攻撃します。命中率は27%でしたが、気迫に勝るイワンの射撃が命中!さらに4割の壁を突破して、2両を撃破!この瞬間、ソ連軍の勝利が確定しました。
T7S 数の力でドイツ軍を撃破
 これまでWWⅡの戦車戦アイテムでは、ツクダのタンク・コンバット・シリーズやHJの「戦車戦」、CMJの「ワールド・タンク・バトル」等がありましたが、どちらかというと性能差によって撃破が決まることが多く、単純に撃ち合いを楽しむ、あるいは最善手がわかりやすい傾向にありました。が、「TANKS」では命中と撃破の幅が大きいため、「いつ、射撃をするか」(あるいは、「敢えてしないか」)が重要なポイントになっていて、戦術的思考を要求されます。
 もともと、レックが制作しただけあって、単なるカタログスペックの競合でない戦車戦がプレイできます。基本がシンプルな分、追加車輌やルール、シナリオが製作しやすく、CMJ誌で西部戦線から中東戦争、WWⅠまで幅広くヴァリエーションがあります。そういった意味では、今でも通用する、時代を先取りしたアイテムだったのかもしれませんね~。

 この日、最後の対戦が「古代兵棋」(堀場工房)です。古代将棋またはチェスを彷彿とさせるコンポーネントですが、マップにはSPQRの文字が。そう、ポエニ戦争の会戦を題材としたアブストラクト・ゲームなんです(この謳い文句にひかれて購入してしまいました、笑)。
DSC00216
 マップは7×7マスで、歩兵9ユニット、騎兵4ユニット、指揮官1ユニットです。将棋、チェスとの決定的な違いは、ユニットは全て前進しかできないこと。歩兵と指揮官は前方の3マス、騎兵はそれに加えて前面の2マス目まで移動できます。
 戦闘は攻撃範囲の敵を移動により除去するのですが、歩兵は斜め前方(!)で、騎兵は前面の2マス目です。そう、正面からぶつかり合うと、膠着になってしまいます(移動・戦闘不能)。ただし、EXとすれば、お互いの膠着ユニットを除去できます。
 数は歩兵が圧倒的ですが、騎兵は2ヘクスの前進ができること、敵の歩兵からは膠着による相殺ができないこと(騎兵からの相殺、または敵騎兵による相殺はありえる)など優位性を持ちます。
 もう一つの大きな違いは、セットアップがブラインドであることです。これにより、両軍は作戦を考えて配置をします。開けてみて、その後の戦略を訂正または推進していくことになり、リプレイアビリティは高いです。
 勝利条件は、敵の指揮官を除去するか、敵盤端にユニットを進入させることです。
 ローマ軍(BIBI)対カルタゴ軍(mitsu)でスタートです。
 第一戦の初期配置は、ローマ軍(BIBI)が騎兵と歩兵を左右均等に配置したのに対し、カルタゴ軍(mitsu)は騎兵を右翼に偏重した攻撃態勢です。
セットアップ
  先手をとったカルタゴ軍(mitsu)は、右翼の騎兵を連携させながら突進します。ローマ軍も騎兵1ユニットを送って対抗しますが、カルタゴ軍はその脇をすり抜け、不用意に前進してきた敵歩兵を蹂躙します。
序盤
 ローマ軍は慌てて歩兵による斜傾陣を引くものの、騎兵の集中突進を止められず。カルタゴ軍が盤端への突破で電撃勝利となりました。
終盤
 第二戦のセットアップは、両軍とも右翼に騎兵を集中する配置です。
セットアップ
 前半、ローマ軍(BIBI)の騎兵が単独で突進してきます。カルタゴ軍(mitsu)は歩兵による斜傾陣を引いてこれを牽制すると、歩兵で攻勢に出て、騎兵との膠着に持ち込みます。そこへ中央から投入した歩兵が斜め側面から殺到したため、ローマ軍騎兵はやむなく歩兵との相殺を選ばざるを得ず。中盤までにローマ軍騎兵は全滅します。
騎兵の優位性で、相殺でも勝利に
 ここから、カルタゴ軍が満を持して右翼で攻勢に出ます。騎兵単独では同じ目に遭うので、歩兵と騎兵を組み合わせて、コンバインド・アームズを組み、前進します。敵は歩兵を複合させて阻止線を張りましたが、カルタゴ軍の歩兵による攻撃で相殺になればローマ軍に阻止する手はないということで、投了になりました。
中盤
 前進のみというルールとブランド配置により、毎回、展開が変わる面白さ!不利なセットアップでも、早めに対応できればリカバリーが可能という柔軟さ。さらに歴史的にも、騎兵をいかにうまく活用するか、あるいは阻止するかがポイントになるあたりや戦列を組んだ歩兵の堅陣さなど、アブストラクトながら、まさに古代戦の雰囲気をよく再現しています。「後に引けない」ことによるプレイ時間の縮減もあり、1プレイが30分以内という点も秀逸です。
 ちはら会が再開したら、持ち込みますので、みなさん、いかがでしょうか?

 第二戦は、1月のソロプレイでアップした「FREEZING DEATH」(LINDEN LAKE GAMES)です。ソフィン戦争(冬戦争)を描いたカードドリブンで、戦線が3つしかない(しかもエリア式)シンプルなキャンペーンです。SLG界でもメジャーといえないソフィン戦争ですが、単なる戦役だけでなく、その前の政治闘争や戦争準備も再現されているので、「プレイを通して史実を学ぶ」ことができます。
 BIBIさんの希望により、ソ連軍(mitsu)対フィンランド軍(BIBI)のインストプレイになります。
DSC00208
 戦争開始前の第1-2ターンは、歴史イベントを中心に、両軍とも戦争体制を整えていきます。第1ターンに、ソ連軍が介入ロールを下げるイベントを打ったため、フィンランド軍は静観。かわりに、第2ターンに「オリンピックの開催」をし、介入度を上げます。
T1
 ソ連軍も「地下共産主義者」や「カヤンデル・モデル」を使って、敵の兵力を削りますが、フィンランド軍は急速な動員でどうにか戦争体制を整えます。
T2
 第3ターンにいよいよ開戦となり、ソ連軍はカレリア地峡で主攻勢に出ます。マンネルハイム線に突入したのですが、待ち構えるフィンランド軍の防御射撃が当たりに当たり、第一陣はほぼ全滅します。しかも「スターリンの大粛正」は、その後も2回にわたっての影響することに。
T3 マンネルハイム線、強襲
 ここはかなり厳しいと判断したソ連軍は、追加の攻撃を行いながらも、一転して最北のスオムッサルミ戦線でも攻勢をかけます。
T3
 第4ターン、ソ連軍はスオムッサルミ戦線を押し込みますが、ここまで順調な連合軍の介入drにより、増援がギリギリで到着します。
T4 強固なカレリア地峡
 第5ターン、数を恃むソ連軍は、極北での攻勢を続け、ついに征服一歩手前に。一方のフィンランド軍は、順調に介入drを重ね、サドンデスの連合軍の介入直前までたどり着きます。
T5 スオムッサルミ戦線で攻勢
 最終の第6ターン、こうなったら、なんとしてもスオムッサルミ戦線を落とすしかない(成功すれば介入度が2低下)。ソ連軍の手元のカードは、遙か南方のカレリア地峡の戦闘修整のみ。それでも、兵力的には勝負できるはずでしたが・・・スオムッサルミ戦線の最終防衛線で待ち受けるフィンランド軍の射撃がまたもフィーバー!結果、戦力は大幅に削られ、三度の攻撃も及ばず、敵のスキー大隊が生き残ることに。
T6 スオムッサルミ戦線、墜ちず
 このままなら、VP的には引き分けでしたが、インストということで反撃を示唆したところ、これに応えてフィンランド軍がラドガ・カレリア戦線で攻撃。前線にいたソ連軍を駆逐し、VPを奪ったことで、1点差でフィンランド軍の勝利になりました。
 そのまま、同じ陣営で第二戦に。第1-2ターン、フィンランド軍は、前回と同じ、カレリア地峡にほとんどの戦力を投入しますが、ソ連軍はいずれでも攻勢に出られるよう、北部戦線に兵力を準備します。
T1
 戦争開始の第3ターン、ソ連軍はスオムッサルミ戦線にリソースを集中します。「スパイ」により情報を得た、完全戦力の2個歩兵師団の攻撃により、早々に前線部隊を駆逐すします。そのまま、2個スキー大隊、1個歩兵大隊のいる奥地へ。次々とdr修整のついた射撃が命中し、ソ連軍の圧勝になります。フィンランド軍の防御射撃は、わずかに1ヒットのみ。
 フィンランド軍は慌てて1ユニットを増援に送りますが、2個師団の突進に前にあえなく全滅し、この戦線をソ連軍が征服します(介入度が2低下)。
T3 スオムッサルミ戦線での攻勢
 続く、第4ターン、ソ連軍の目標はラドガ・カレリア戦線に。こちらも少数の兵力しかいなかったため、フィンランド軍が増強を図りますが、それを上回る速度でソ連軍が侵攻。「スターリンの誕生日」でdr修整を得た2個狙撃兵師団が前線を蹂躙。ターン終了時には、ここの征服も確実になりました。
T4 リソースをラドガ・カレリア戦線へ
 こうなると、もはや軍事的にも政治的にも抵抗は不可能ということで、フィンランド軍の降伏となりました。
 初プレイで、ソフィン戦争の知識も深くないとのことでしたが、BIBIさんの感想は「面白い!」。早速、ルールブック一式とちはら会謹製の和訳データを持ち帰っていました。次回は、自分がフィンランド軍をやってみたいです。

 初戦はダイソーブランドの100均ゲームから「トウキョウのハト エサバ・バトル」(ダイソー)です。青と赤の鳩組(?)の餌取り合戦を描いたアブストラクト・ゲームで、ボスの周辺を封鎖して移動不能にすれば(餌がとれなくなり)勝利です。
DSC00199
 手順としては、1手番に1)味方の鳩を配置する、2)味方の鳩を移動する、3)味方の鳩を取り除く(通路の確保と再配置のため)のいずれかを実施します。
 ボスの隣には配置できない、味方から完全に離れる移動はできない、そして、なにより、「マップ(餌場)」は4×4に限られることがポイントです。16マスの「マップ」といっても、専用マップがあるわけでなく、ユニットの配置やとり除きによってに、場が変化していきます。そう、実際に鳩に餌をやると、集まった鳩が蒔いた場所から移動していく様を表しています。
  第一戦は先手を取った赤ハト組(mitsu)ががしがしと攻勢をかけ、青ハト組(BIBI)が対抗して鳩を置いたり、ボスを逃がしたりします。が、最後は餌場の外辺に押し込まれ、ジ・エンドに。
DSC00197
DSC00198
 第二戦は先手を取った青ハト組(BIBI)と後手の赤ハト組(mitsu)が丁々発止の「機動戦」を展開します。後半、青ハト組(BIBI)の王手を奇策で凌いだものの一度傾いた流れは止められず、やはり外辺で周囲を囲まれ、終了。
DSC00200
DSC00201
 ルールはシンプルですが、鳩ごとに移動方法が異なり、また、「マップ」の規定が流動的なため、とっても考えることが多く。ふ~む、これで100円とは、リーズナブルすぎないか?!ウォーゲーマーの対戦にも十分に耐えられるクォリティーでした。

 未だ、新型コロナウィルス感染症は終熄のめどが立たず。感染者数は「減った」ことになっていますが、入院患者と死者数は変わらず、ワクチンが行き渡るまでは、もうしばらくかかりそうです。
 公民館の自粛要請で例会の中止が続きますが、せめてもと、BIBIさんとミニマムオフ会をしました。すっかり定着した換気、マスク、時短の「新しい生活様式」のオフ会です。
DSC00195
 イメージは、BIBIさんが持ち込んだ、ダイソー発売のミニゲームシリーズ。ファミリー系が多いのですが、中にはゲムマで1500円ほどで頒布されていた「本格派」も。商品企画のスタッフにでも、ゲーマーがいたのかしら?!
DSC00192
 しかも、印刷やユニット、動物トークンなど、まさにダイソー・クォリティー。これがたったの100円とは!!ああ、80年代だったら、「ロシアン・キャペーン」も500円ぐらいで商品化されていたかも(そんなわけあるまい!)。
DSC00194
 この日にプレイしたアイテムと戦績です。

トウキョウのハト エサバ・バトル(ダイソー)2戦
 ★青ハト組(BIBI)対赤ハト組(mitsu)☆
 ☆青ハト組(BIBI)対赤ハト組(mitsu)★
FREEZING DEATH(LINDEN LAKE GAMES) 2戦
 ★ソ連軍(mitsu)対フィンランド軍(BIBI)☆
 ☆ソ連軍(mitsu)対フィンランド軍(BIBI)★
古代兵棋(堀場工房)2戦
  ★ローマ軍(BIBI)対カルタゴ軍(mitsu)☆
  ★ローマ軍(BIBI)対カルタゴ軍(mitsu)☆

↑このページのトップヘ