太平洋キャンペーンがあるように、欧州にも当然、キャンペーンゲーム(戦役)があります。太平洋が急激な日本の拡大と停滞、その後の急激な崩壊と単純な展開に比べ、欧州では局地的なポーランド戦の後、奇妙な停滞を挟んで、西部とアフリカ戦線への拡大、本命の独ソ戦と、段階的な拡大と、最後は2正面作戦の付けで、急激な崩壊といったところが特徴です。

 よって、ゲームとしてはポイントごとの選択肢が多く、あの時、こうしていれば、という歴史のIfがより楽しめると思います。逆に、バランス調整はかなり難しく、デザイナーはあの手この手で調整をしたり、あるいは新規のシステムを用いて見たりと、あり得た「第三帝国」の実験場のようにもなっています。

 今回は、形もシステムもまちまちの欧州キャンペーンジャンルを立ち上げます。ついでに、WWⅡに絡む政治闘争を描いた変わり種も、こちらにエントリーします。

(  )内は出版社
未印:人跡未踏アイテム
△:ちょっとだけソロまたは対戦 
☆:根性でソロプレイ済み
★:まさかの貴重な対戦済み

[生産から政治情勢、戦略、戦闘と、正攻法で描く本格派]5アイテム


第三帝国(AH)△
 古典的名作の呼び名も高い、欧州大戦キャンペーンの嚆矢。いい意味でも悪い意味でも、外連味たっぷりな、ジョン・プラドス氏の代表作で、これまで様々な作戦が研究されてきました。時間をかけて、じっくりと取り組んでみたいですね~。

第三帝国

Barbarossa to Berlin(GMT)
  GMT一連のカード・ドリブン・システムで、その名の通り、ドイツによるソ連侵攻から始まり、連合軍が耐えれば、ドイツ本土決戦までプレイできるそうです。これも腰を据えて、がっつりプレイしたいですね。 

BtB
ヒトラー電撃戦(CMJ)
 枢軸軍・西側連合軍・ソ連軍の3人でプレイする、欧州キャンペーン。ポイント・トゥ・ポイントのマップに、生産カードを使った総力戦体制など、CDSとは違った21世紀らしいシステムです。プレイ時間は8時間以上と、相手を探して時間を確保することが、最優先です。
ヒト電

第三帝国の盛衰(GJ)★
 デッキ構築型カードドリブンで描く、最新の欧州キャンペーン・アイテム。1ターン半年で、エリア式、アルンヘム・システムチックなユニットが約200個と、一見、ライト級に見えますが、最終ターンまで行くと6時間以上という本格派キャンペーンです。デザイナーは、GJ誌の鬼才ふーらー氏。

T5 レニングラード陥落
War in Europe(SPI)
 西部戦線の電撃戦から、泥沼の東部戦線までを師団級(!)で描く、ビッグゲーム。9枚のマップに、トレイ7つを必要とする膨大なユニット、必要プレイヤーはどんだけ?と、とにかくデカい。元はといえば、東部戦線を師団単位で表現した「War in the East」から。以前、シミュレーター誌にキャンペーンのリプレイ(!)が載っていたのが、驚きです。
WiE

[数時間で決着がつく、ライト級のキャンペーン]6アイテム

ヒトラー帝国の盛衰(CMJ)☆
  天才中黒氏のデザインした、ミニ欧州大戦。元は、翔企画のSSシリーズでしたが、ブラッシュアップをして発表されました。海戦好きの同氏らしく、海軍ルールとユニットが充実したり、チットドリブンを取り入れたりと、小技が効いています。ちなみに、ゲーム開始は、本格的に両陣営が戦闘に入った1940年(フランス電撃戦)からとなっています。

ヒト帝

ドイッチェラント・ウンター・ゲルト(GJ)☆
 古くはTactics誌8号に乗ったアイテムで、学生時代にたっぷりあった時間を使って自作プレイしたことが懐かしいです。後に、綺麗なコンポーネントでGJ誌から再版されました(エラい!)。同じく、経済を補給に置き換えて、北アフリカの厳しい補給事情をシミュレートした「アフリカン・ギャンビット」も高梨氏の作品です。

DuG
第三帝国の興亡(CMJ)
 プロフェッサーデザイナーこと高梨氏のデザインですが、初版ルールだと枢軸軍が強すぎるということで、調整が入りました。定番のヨーロッパだけでなく、中央アフリカまでがっつり入っているのが、特徴です。

第三帝国の興亡

Europe at War(CMJ)☆
 「Russian Campaign」や「War at Sea」など往年の名作を世に送り出した、ジョン・エドワーズ氏デザイン。意外とドイツ軍が強力で、ゲームが長引くと両陣営の原爆が完成し、戦略空軍による原爆投下とV2による大陸間弾道弾(!)の報復合戦になることも・・・。

ヨーロッパ・アット・ウォー

SS第三帝国(CMJ)★
  SSとは「すごろくシステム」の略称だそうです。ポーランド戦から始まって、作戦ごとにdrをしていくだけで、フランス戦に英国本土航空戦、バルカン侵攻、アフリカ戦、独ソ戦、最後はドイツ本土決戦まで楽しめる、文字通りの「第三帝国」すごろく。所要時間は、なんと15分!再版前に、ちはら会でオリジナルコンポーネントを作成したのが、懐かしいです。

すごろく


WWⅡ(翔企画)★
 正確には、欧州ではなく、日本を含めた全世界キャンペーン。プレイヤーは、日独英米ソを担当し、自国の勝利を目指します。そう、このゲームでは枢軸軍対連合軍ではなく、展開によっては、ドイツとアメリカが組んだり(!)、日本が電撃的にシベリアに出兵して勝利したりと、パラレルワールドも楽しめます。それでいて、単なるイロモノではなく、国際情勢マルチになっているあたりは秀逸です。もっと評価されてもいいんですけどねぇ~。

WW2



[ウォーゲームではないけれど、政治的暗躍を描く変わり種]2アイテム


ヒトラー暗殺(SPI/T誌付録)★
  その名の通り、ヒトラー暗殺をモチーフにした、ナチス親衛隊(SS)と国防軍諜報部の暗闘を描く対戦ゲーム。ヒトラーを中心とするへクスマップは、両組織の政治的な影響距離を表していて、両軍はマップに散らばる敵味方や中立勢力に接触して同志を増やしていきます。この時、SSは隣接する敵を逮捕・尋問(拷問)することができます。国防軍諜報部はどこかでクーデターを起こすので、お互いに敵をベルリン市街地から排除できれば、勝利します(表題と違って、ヒトラーの暗殺は、絶対条件ではない)。今なら、間違いなくCDSでしょうけど、まじめな(融通の利かない)システムが、この時代を彷彿とさせますね。

ヒトラー暗殺
SPIES(SPI/HJ)★
 正確には、大戦突入前のエスピオナージを扱ったマルチゲーム。プレイヤーは、英仏ソ独伊の諜報組織を指揮し、各国にスパイを送り込み情報奪取をし、あるいは自国の警察で防衛を行います。5人がベストだそうで、慣れが大きく影響するので、プレイヤーを集めて、繰り替えしてプレイしたいものです。ちなみに、表題を「エスピーアイズ」と読んでしまい、SPI社のゲーム制作シミュレーション(?!)と勘違いした知人がいました、とさ(笑い)。
T7
 こんな限定されたアイテムなら、最小ジャンルかと思いきや、それを覆し、13アイテムがありました(びっくり!)。ここまでのプレイ数は6アイテムで、プレイ率は53.8%です。6割突破を目指して、後2アイテムをプレイしたいです。

<2019/10/20の追記>

 先日の対戦で、プレイ率が6割を超えました。前回の更新以後にプレイされたアイテムは、以下の通りです。

SPIES(SPI/HJ)★
第三帝国の盛衰(GJ)★

 これで、アイテム総数は13で、プレイ済みは8です。次の目標は7割突破で、残り2アイテムです。