やたらと、マイナーテーマばかりを追いかけているちはら会ですが、決してメジャーが嫌いなわけではありません(笑い)。特に西部戦線は、史上最大の空挺作戦(マーケットガーデン作戦)があったので、SLGを始めた頃は、クレタに次いで(?)夢中になったものです。
 
 SLGの本場アメリカが戦勝国となったこともあり、アイテム数は極めて豊富です。「正義の勝ち戦」だったので、「史上最大の作戦」や「遠すぎた橋」「プライベート・ライアン」など、ハリウッドの大作等、映像資料も充実しまくっています。
 
 今回は、正統派中の正統派-西部戦線1944のアイテムを集めてみました。なお、完全に一方的な展開になる、1945年アイテムは「末期戦ジャンル」に入れてありますので、そちらをご参照ください。
http://chiharakai2005.at.webry.info/200803/article_1.html
 
☆★は、いつもの表示です。
無印:未プレイ △:軽くインストプレイ ☆:ソロプレイ済み ★:まさかの対戦済み
 
[戦役級は、補給と水障壁との戦い~1944年キャンペーン]9アイテム
 
 キャンペーンでは、侵攻地点の選定からはじまる上陸作戦型と、ノルマンディからスタートする史実型の二種類があります。前者は、自由度が高く計画の楽しみがある反面、状況想定が広いため、ルール量は多くなりがちです。後者は、戦略的な選択肢はないものの、上陸関係のルールをオミットできるので、通常の作戦級並のルール量で、作戦に没頭できる良さがあります。

アイゼンハワーの戦争(CMJ)
  その名の通り、米英軍による欧州キャンペーンの後半を描いたグランド作戦級です。連合軍の大陸反攻から始まり、ドイツ陥落までを描きます。珍しいのは、イタリア戦線まで入っていまして。新たな切り口で描く西部戦線キャンペーンです。 

アイクの戦争

フォートレス・ヨーロッパ(CMJ)
 大陸侵攻テーマの古典的なアイテム。元のシステムは、あの「Russian Campaign」だったりします。ジェドコ/アバロンヒル/CMJと、時代を超えて三社から発表されました。
 
WAS!WO?NORMANDIE!?(旧GJ)
  上陸計画がブラインドの雑誌付録の戦略級。見た目はミニゲームですが、上陸準備(防衛準備)や各種の特別ルールが目白押しで、十分にタフなアイテムです。ただ、ブラインドなので、ソロが厳しいのが難点ですかね~。
 
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THE MIGHTY ENDEAVOR(MMP)
 上陸作戦を含む師団級の西部戦線キャンペーン。カレー地区からノルマンディ、南仏まで含まれており、コンセプトとしては「フォートレス・ヨーロッパ」(CMJ)に近いようです。MMPのStandard Combat Seriesの一作なので、プレイ感は重くないかと思います。
 
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ビクトリー・イン・ノルマンディ(CMJ)☆
 初期のCMJ誌に付いたセミ・キャンペーン。いわゆるコマンドシステムで、連合軍は初めにかなり苦労しますが、占領地が広がるとOPが倍増し、ドイツ軍が機動で追いつけなくなります。ルールの複雑化を避けるために、上陸はオミットされています。同じシステムに「英国本土決戦」と「Second Front Now!」(CMJ)がありますが、全て上陸侵攻テーマというのが、味噌です(しかも、いずれも西部戦線)。
 
Onslaught(CMJ)
 こちらもコマンドシステムを用いたセミ・キャンペーン。フルマップ1枚ですが、シンプルさでは一番で、プレイしていて極めて楽しいと、評判の傑作ゲーム。かなり、研究がされていてドイツ軍の「ミルフィーユ作戦」が有効なそうで・・・。
 
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Decision in France(CMJ)
 マーク・シモニッチ氏の制作した精密キャンペーン。奇抜なルールはないんですが、ベーシックのルールを積み重ねて、懇切ていねいに西部戦線を描き出します。以前、ボカージュ・シナリオをプレイしたへぼへぼさんが「う~、きっつぅ!」とそのタフネスぶりにもだえ苦しんで(楽しんで?)いました。
 
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ラインへの道(HJ)☆
 パリ陥落以後の連合軍の「苦闘」を描いた作戦級。斬新極まるタイム・スライス・システムを用いていて、状況さえ合えば、マーケットガーデン作戦で狙った複合突破も可能です。が、8月末からの設定が悪かった!補給切れが始まり、強力な要塞群や水障壁に阻まれる連合軍は、史実以上の停滞になってしまいます。ジークフリート線の効果を軽減するか、いっそ、ノルマンディ突破直後に持ってくれば、いけると思うんですが・・・。
 
マーケットガーデン作戦-ドイツ装甲軍団(CMJ)
 名前は作戦級ですが、実は8月から9月前半の西部戦線北方全域を描いた、ミニ・キャンペーンです。ドイツ戦車軍団改め装甲軍団シリーズの一作で、ルールはこれ以上ないくらいにシンプル。ランダムに起こる空挺降下によって、強力なターンオーバーが発生するので、同じ展開になることはありません。
 
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[猛烈な消耗戦と大突破~ノルマンディ上陸作戦]15アイテム
 
D-DAY(エポック)★
 全ては、ここから始まった(by mitsu)・・・自分がはじめて購入した西部戦線アイテムであり、いまだにMy Best作戦級ゲームです。空挺降下に始まり、艦砲射撃、上陸戦闘、ボカージュ、装甲効果、ヤーボなど、全ての要素が、過不足なく有機的に取り込まれたシステム。ファイヤーパワーの高火力に、ドイツ装甲部隊の強靱さ、連合軍の大物量など、何度やっても楽しい傑作です。ただ、最後までいくと、一日例会で終わらないのが玉に瑕ですが、あの醍醐味の前では「そんなのかんけーねー!」(死語)。
 
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D-DAY(翔企画)☆
 通称、SSのD-DAY。師団単位のノルマンディ戦の嚆矢で、シンプルなファイヤーパワーながら、作戦能力ごとに活性化する独特のシステムを採用します。強力な地形効果と強ZOCなど、計画性と予見性が必要で、ちょっとパズルチックです。
 
ノルマンディ上陸作戦(アドテクノス)★
 戦場はノルマンディながら、上陸及び防衛体制を作戦準備から進める異色の作戦級。各ルール自体はシンプルですが、いかんせん、計画・準備・実行を網羅しているので、必然的にルール量は増加しています。上陸後の戦闘だけを行ったことがありますが、師団単位の殴り合いのため、面白さは今一つだった覚えがあります。
 
Breakthrough:Normandy(AH)
 STORM OVER ARNHEM(AH)から派生したエリア式で、前作のTurning point Stalingrad(AH)から大きく進歩し、作戦級として完成したといわれています。交互に未活動ユニットが活性化を繰り返すインパルスシステムで、ノルマンディ戦の前半を扱っています。
 
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The Longest Day(AH)
 マップ5枚、ユニット数2000以上で、マップ外移動や鐵道爆撃まである、ノルマンディ戦役のラスボス。ユニットは大隊単位で、珍しいドイツ軍式の表示になっています(AFVや砲兵は、車輌・装備数!まで載っています)。マップ1枚のシナリオから、時間無制限のキャンペーンまで、「究極」にふさわしい、まごうことなきビッグゲームです。千葉会のyagiさんによれば、「時々、無性にやりたくなっ」て、ソロをするそうで・・・。
 
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大西洋の壁(HJ)△
 AHの「The Longest Day」に対抗して、SPIが制作したノルマンディ戦役の前半の精密作戦級。基本は大隊単位ですが、AFVは中隊に分割できる(!)凝りよう。戦闘システムは、単に火力だけでなく装甲効果を比べ合う、戦術チックなもので、美しいコンポーネントと相まって、むやみにプレイ意欲をかき立てます。ただ、上陸シナリオが単なるサイコロ振りマシーンだったり、連合軍の進撃が早すぎたりなど、細かいところではバランスは今一ですかね・・・。かつて、二つのシナリオをソロしたことがあります。
 
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JUNE-AUGUST'44(CMJ)★
 日本語版としては、最新のノルマンディ戦役の作戦級。カードを併用したシステムで、ノルマンディ戦の鬼才-ダニー・ホルトのデザインです。元は二つのゲームだったものを、日本語版に際して合わせており、お買い得な一品です。

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ノルマンディの切り札(CMJ)★
  最も新しい師団級のノルマンディ・キャンペーンをCDSで描きます。デザイナーは砂漠のキタキツネ氏で、「マンシュタインの切り札」と同システムです。ていねいに作り込まれており、CDSにしては堅実な展開になるそうです。

ノルマンディの切り札

コブラ作戦(CMJ)
  強ZOCによる膠着とオーバーランによる機動戦を再現する、名作PGGシステムのノルマンディ・キャンペーンです。その名の通り、元は突破シナリオのみのアイテムが、好評のため、上陸戦が含まれるようになりました。連合軍は師団単位、ドイツ軍は連隊単位が基本になっています。
 
コブラ作戦

Rush on Avranches-はしれ!パットン(AD/GJ)☆
 パットンの活躍した4つの戦いを収めたクワドリ作戦級の一つ。ノルマンディ戦の転換点となったコブラ作戦を描いています。猛烈な砲爆撃を武器に、連合軍が力押しで突進していきます。ドイツ軍も決して弱くはないので、砲爆撃が当たらないと、かなり苦労します。
 
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オーヴァーロード作戦(T誌付録)
 月刊TACTICS時代に掲載された、付録ゲーム。同号掲載の「プロホロフカ戦車戦」と同じシステムで、戦力減少を1戦力ずつ記録していきますが、ユニット数が少ないので、それほど負担にはなりません。マップ、ユニットともに、完全自作が必要です。
 
シェルブール攻防戦(T誌付録)★
 創刊直後のT誌第2号に掲載されたシェルブール要塞の攻防戦。「ただでゲームが付いてきた!」と、学生時代、休み時間に夢中でプレイしたものです。システムは、移動-戦闘だけのシンプルなもので、ライト系が求められる今なら、リファインもありか?
 
エプソム作戦(T誌付録)
 同じく、月刊TACTICS時代に掲載された、異色のミニゲーム。最大の特徴は、ドイツ軍と連合軍のそれぞれに、シークエンスや戦闘結果表が異なる点でしょう。カーン防衛の中核となった、第12SS装甲師団(ヒトラーユーゲント)の強靱さが、味わえます。
 
Caen1944(季刊T誌付録)☆
 季刊T誌についた初心者用の完全自作アイテム。みんな、「ただ」には弱いのか(笑い)、思わぬ戦術級ゲーマーも、ソロしていたそうで・・・。システムは簡単ですが、連合軍の機動が迅速すぎて、バランスは今一つかしら?!
 
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DESTINATION NORMANDY(CMJ)★
 WGHB第1号に付いたお手頃ノルマンディキャンペーン。発売当初にインストを受けて、何戦かした覚えがあります。イラストはいいけど、なぜか、兵員輸送車なんです。あれが、AFVだったらもっとも燃えるのに・・・。
 
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