最大数の東部戦線アイテムの中でも、最も数が多いのが、独ソ戦初年の1941年を扱った作品群です。バルバロッサ戦役全体と1941年の緒会戦となりますが、多作なだけあって、オーソドックスな移動-戦闘から、チットプルや戦力未確定、カードドリブンなど、様々なシステムがあふれています。コンポーネントもA4マップのミニミニゲームから、フルマップ5枚のビッグゲームまで、実に多彩です。

[バルバロッサ戦役]12アイテム

電撃戦1941(CMJ)
 タイロン・ボンバ氏デザインの軍団規模のバルバロッサ戦役。もっとも脂の乗っていた時期に作成されたもので、ZOCなし、空へクスへの攻撃/戦闘後前進など、俗に言うボンバシステムの嚆矢。慣れると、ソ連軍が有利だそうですが、じっくり味わってみたい作品です。

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真・バルバロッサ(GJ)☆
 こちらは、髭の大佐こと鈴木銀一郎氏デザインの軍団規模のバルバロッサ。ソ連軍は司令部が防御の要なんですが、これがアントライドという一風変わったシステム。で、これをうまく使いこなせないと、ソ連軍はあっという間に崩壊するので、熟練者がイワンを担当した方がいいです(それでもドイツ軍が経験を積むと、かなり苦しいですが・・・)。

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FIRE IN THE EAST(GDW/HJ)
 GDWが発売していたヨーロッパシリーズの第一作で、言わずと知れたマップ5枚のビッグゲーム。これだけ大きななりにも関わず、装甲効果やオーヴァーラン、航空機および飛行場ユニット(!)、工兵、列車砲など、特殊ルールも多岐にわたり、各陣営とも数人で合宿をしないとやりきれない、ラスボスです。

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1941(GDW/CMJ)☆
  一見、オーソドックスな軍団規模のバルバロッサながら、ドイツ軍の機械化部隊だけが装甲集団という、一風変わったアイテム。この装甲集団が強力で、基本はZOC無視で、縦横無尽に走り回ります。ソ連軍は森林または都市にいないとZOCが持てないので、慣れるまではドイツ軍が圧勝ですが、熟練するときちんとモスクワ前面で決戦になります。

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BARBAROSSA CAMPAIGN(旧GJ)
 行動ポイントシステムを使った  軍/軍集団規模のバルバロッサ作戦。少ない装甲集団をいかに有効に活用するか、実に頭を使います。同人時代のGJ誌のため、コンポーネントの制約で2号にわたって掲載されました。前半のみ、プレイしただけなので、これもじっくりと見定めたい一品です。

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モスクワ電撃戦(CMJ)☆
 若き日の中黒氏デザインの軍/軍集団規模のシンプルバルバロッサ。敵拘束でZOC消失、補給切れによる一発除去など、独特なルールがあり、慣れないと、妙な展開になることも(南方軍経由で、孤立した中央軍集団が補給を確保とか)。それでも90分で、バルバロッサから青作戦までプレイできるあたりは、秀逸です。

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バルバロッサの場合(T誌付録)★
 珍しいシングルブラインドのキャンペーン級で、ソ連軍がブラインドを担当します。当然、通常の規模だと厳しいので、ユニットは軍/軍集団規模になっています。ドイツ軍は強力ですが、補給の縛りがあり、きわめて弱体なソ連軍でもなんとか防御ができるように調整されています。ちはら会で、貴重なプレイ実績あり。

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バルバロッサ作戦(WGHB)★
 ポイント・トゥ・ポイントで描く最もシンプルなキャンペーン級。ドイツ軍-ソ連軍の重に交互に戦闘エリアを指定し、その都度、投入する部隊を決定します。全ての宣言が終わった後に、戦闘となります。肝は、戦闘後に自軍支配エリアならば、勝敗にかかわらず、「撤退」ができる点です。これをうまく使うと、ソ連軍のハイスタックが転戦しながら、防衛ができるようになります。やっと要領を得たものの、未だ勝利になっていないので、ソ連軍で勝つまでやってみたいものです。

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モスクワ電撃戦2(Bonsai Games)
 以前、SSシリーズで発表され、CMJ誌で再版された「モスクワ電撃戦」のリニューアル。ユニットやマップの規模は同じながら、「兵站カード」の使用で作戦立案をプロットすることにより、全く新しいゲームに仕上がっています。千葉会会長yagiさんや作戦級の鬼Das Reichさんも絶賛する新作です。昨年の猿遊会で、トーナメントが行われていました。

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バトル・フォー・ロシア(CMJ)
  ヨーロッパの末期戦を描いた「バトル・フォー・ジャーマニー」をモチーフに、タイ・ボンバ氏が作った一風変わったバルバロッサ作戦アイテム。プレイヤーはドイツ軍の北部戦線と南部戦線を担当し、同時に敵対するソ連軍の南部戦線と北部戦線も兼任します。そう、両者ともドイツ軍ながら敵の妨害も受けるという視点は、これまでの独ソ戦にはなかったと思います。

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モスクワ冬将軍(翔企画)★
  翔企画が発表したバルバロッサ作戦のカードゲームです。エンジンは、ミルボーン(あるいは,モンスターメーカー)で、距離カードを重ねて、モスクワに到達したら、最終決戦を行います。イベントとして季節カードが有り、泥濘では補給切れでわずか3枚のカードしか持てなかったり、凍結は手持ち枚数は復活するものの、戦闘力ががた落ちなど、実にバルバロッサらしさが出ていました。

モスクワ冬将軍

バルバロッサ(アークライト)★
  デッキ構築型(ドミニオン型)のカードゲームです。原版は購入をためらうミリ萌えでしたが、好評だったため、史実準拠写真版が発売されました。装甲擲弾兵や重戦車大隊など、正確には時季外れのカードもありますが、ゲーム展開は面白かった覚えがあります。

バルバロッサ

[1941年]32アイテム

独ソ電撃戦(CMJ)★
  記念すべき国産エポックゲームの第一弾。移動-戦闘のみのシンプルなシステムと、フルマップ1枚で、中央軍集団の電撃戦を描く作戦級です。やりこんでくるとソ連軍必勝に近くなりますが、その後の作戦研究でドイツ軍の全装甲師団集中策が発表され、若干ながらバランスを押し戻しました。アントライドのため、ソロプレイにも向き、経験が少ないプレイヤーには今でも適しています。

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独ソ電撃戦(CMJ)第2版★
 上記のアイテムを再版にかこつけて、マップを拡大し、ヴァリエーションを増やした拡張増補版。マップが拡大しただけで、ドイツ軍の選択肢が大きく増え、抜群に面白くなっています。機動力に劣るソ連軍にとっては、兵力バランスを取るのが非常に頭を使うようになりますが、これも「いとおかし」。

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ドイツ中央軍集団-白ロシア電撃戦(SA)
 3Wから発売された山崎氏デザインの中央軍集団の電撃戦。基本はシンプルながら、作戦級では珍しい隊形変換があり、それによって、各部隊の能力が大きく変化します。一方的だったこの時期の戦いに変化を持たせるシステムは、興味津々です。

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中央軍集団東へ(GJ)
  上記同様に中央軍集団の電撃戦ながら、こちらはスモレンスクを含み、バルバロッサ作戦の中期までが可能です。最大の特徴が戦闘経験によるソ連軍の「成長」です。初期はスタック禁止や勝手な反撃など史実並みのひどさですが、ターンを経ると(痛い思いをして)徐々に制限が解除され、しぶといソ連軍に成長を遂げていきます。

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激闘!グデーリアン装甲軍(GJ)
  傑作「激闘!マンシュタイン軍集団」(GJ)のチットプルシステムを援用した、中央軍集団の電撃戦です。「激マン」がSLG大国アメリカで絶賛され、かのチャールズ・ロバート賞を獲得したのは有名ですが、それに刺激を受けてMMPが同システムで本作を発表しました。日本人の作ったSLGシステムが逆輸入されたわけで、感慨深いものがあります。

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激闘!スモレンスク電撃戦(GJ)
  こちらは「激闘!マンシュタイン軍集団」(GJ)の正統的後継作で、デザイナーも同じくふゅーらー中村氏です。連結するとバルバロッサ作戦の全容を描ける、壮大な「激マン」システムの一作で、すでに発表されている北方軍集団の「激闘!レニングラード電撃戦」(GJ)と合わせたミニ連結が可能です。今後は、南方軍集団とタイフーン作戦(と冬期反攻か?!)も予定されており、全部、そろったら、ぜひ、チーム戦をしたいものです。

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Panzer Gruppe Guderian(AH)★
  スモレンスク攻防戦を描いた作戦級で、オーバーランによる最高傑作。WWⅡでは珍しい強ZOCを採用し、これにソ連軍のアントライドがマッチして、膠着と大突破が紙一重で起こる絶妙なバランスがたまらない。かつてシミュレーター誌で髭の大佐が詳細な研究とリプレイを載せていました。これだけの傑作が、版権の都合か、一向に再版されないのは、この業界にとって大きな損失ですね~。

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スモレンスク攻防戦(CMJ)★
  ドイツ戦車軍団システムを使用し、PGGとほぼ同スケールで描いたスモレンスク攻防戦。こちらは移動-戦闘の手堅いシステムながら、東西南北のマップ端にVP地点が設定されていて、絶妙な兵力バランスが要求されます。ソ連軍の増援内容がランダムに決まるため、リプレイアビリティも極めて高い傑作です。

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レニングラード(SPI/HJ)★
 PGGシステムを援用したミニゲームながら、非常に楽しい作戦級。初期突破についてかなり研究したことがあり、うまくいけばレニングラード突入も夢ではない。惜しむらくは、これがライセンスされた「Basic3」(HJ)以来の絶版になっていて、手軽に対戦できないこと。SAあたりで再版してくれないかしら。

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激闘!レニングラード電撃戦(GJ)
  「激マン」システムで描く、北方軍集団の戦い。単独だと装甲集団が1つしかないので、一本道ですが、14年末に「激闘!スモレンスク電撃戦」(GJ)は発表され、ミニ連結が可能になりました。詳しくは、「激スモ」を参照ください。

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レニングラード包囲戦(CMJ)
 1941年のレニングラード攻略戦から、900日に及ぶ包囲戦、1944年の解放戦までを描く、まさにレニングラード戦のためのアイテム。シンプルなシステムですが、多彩なシナリオでヴァリエーションを広げています。70年代の古き良き時代の香りがします。

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突撃レニングラード(HJ)☆
  レニングラード攻防戦を扱った非常にオーソドックスな作戦級で、最近、SAから再版されました。移動-戦闘の簡単な手順ながら、練度による戦闘修整で両軍の質の差を表しています。目玉は市街地マップで、ドイツ軍の侵攻によっては市街戦が起こることも。冬の時代にかなり詳細な作戦研究を作ったのですが、日の目を見ることもなく眠っています。

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MURMANSK'41(CMJ)△
 北極圏での戦闘を描いたチットプルシステム。事実上の一本道のため、バリエーションは少ないはずですが、なぜか自動車部隊が氷雪森林を駆け抜けることができ(!)、ムルマンスクに辿るつけることも・・・。シナリオだけで止まっていますので、いつかキャンペーンを成仏させたいですね。

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激闘!キエフ電撃戦(GJ)
  「激闘!マンシュタイン軍集団」(GJ)の後継作で、バルバロッサ作戦三部作の最終モジュールです。これにより、北・中央・南の全てが連結し、マップ3枚の壮大な激マンシステムが完成しました。

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ルントシュテットの戦い(CMJ)★
 CMJ誌に掲載された南方軍集団の後半戦を描く作戦級。エリア式のCDSを採用していて、ロストフ方面かクリミア方面かどちらにリソースを回すのか、悩むそうです。120号に千葉会主催yagiさんの作戦研究が載っています。

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RED STEEL(AVALNCHE PRESS)
 7月に行われたキシネフ周辺での激闘を描きます。このアイテムの凄いところは、なんと言っても主役が、ルーマニア軍(!)という点です。4つのシナリオがあり、最大のものは、プレイ時間が12時間(!)だそうで・・・。

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ドゥブノ大戦車戦(CMJ)★
 開戦早々の南方軍集団がソ連軍の大戦車部隊と激突した作戦戦術級です。基本システムは「ドイツ戦車軍団」(CMJ)に戦術的要素を加えたもので、きわめてシンプル。実際は数で劣るドイツ軍が巧みな機動と戦術で勝利した経過が再現できます。

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Panzergruppe Kleist(T誌付録)
 かの有名な「Panzergruppe Guderian」(AH)のヴァリアントで、その名の通り、クライスト装甲集団の苦闘を描きます。元がPGGなので安定性はありそうですが、ハーフマップの機動戦が面白いかどうかは、やってみないとなんとも・・・。

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オデッサ攻防戦(CMJ)☆
 ルーマニア軍とドイツ軍によるオデッサ攻防戦を、チットプルシステムで再現。A4版のミニミニマップながら、決して精強ではないルーマニア軍とソ連軍故に考えることも多く、楽しいのですが、やっぱり主役が地味なので、人気は今ひとつか?!

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キエフ攻防戦(T誌付録)☆
 南方軍集団の苦闘を描いた、チットプルシステムの作戦級。わずか1個の装甲集団のため、まともな包囲ができず、しかも相手は、史上空前の敵戦車部隊。雑誌付録ながら、その苦悩がうまく描かれた佳作です。デザインは、東部戦線の鬼こと山崎雅弘氏。

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モスクワ・オプション(CMJ)☆
 グデーリアンが南方迂回せずに、そのまま、モスクワに直進していたら・・というIF設定のタイフーン作戦です。キエフ包囲戦がないため、元気いっぱいの南方軍が、グデーリアンが通過した後の補給路を狙います。が、ゲームをやりこむと、対処法がわかってきて、ほぼドイツ軍の勝利(モスクワ占領)となります。

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東部戦線:冬季戦41-42(GJ)☆
 ハーフマップながら、タイフーン作戦の初期から終焉、さらにソ連軍の冬期反攻まで描くミニキャンペーン。セットアップの膨大な数のソ連軍が完全に消滅し、モスクワが危機にさらされますが、泥濘と降雪によってドイツ軍の足が止まります。そして、終盤は精強シベリア師団と補充で再建なったソ連軍による怒濤の反撃が開始され、史実同様、崩壊一歩手前まで消耗するドイツ軍の姿が、非常にリアルです。

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モスクワ総攻撃(T誌付録)
 季刊T誌の付録となったタイフーン作戦アイテム。B4のマップに二十個ちょっとのユニットというコンポーネントのミニミニゲーム。これで大丈夫?と思いますが、同デザイナー(伏見素行氏)の「ロンメル戦記」(T誌)が面白かったので、ちょっと期待しています。

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モスクワ'41(CMJ)
 ドイツ戦車軍団システムを使用したタイフーン作戦アイテム。例によって、十分なデヴェロップがされており、バランスも上々のようです。特別ルールもほとんどなく、高齢化が進むゲーマーに優しい作りになっています(笑い)。

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レッド・タイフーン(CMJ)
 「モスクワ'41」(CMJ)のその後を描く、「ドイツ戦車軍団システム」の冬期反攻アイテム。期間限定で使用できる精強なシベリア師団が登場しますが、実はそれにこだわらずに反撃をした方が効果があるとか?!

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モスクワ攻防戦(SA)
 「モスクワ'41」(CMJ)とほぼ同時期に発売されたタイフーン作戦と冬期反攻アイテム。これだけ小規模でかつテーマが細分化された業界なのに、なぜか類似アイテムが似たような時期に重なることがあるようで・・・。デザイナーは東部戦線の鬼-山崎雅弘氏です。作りはカチッとしているでしょうから、CMJ誌の2作と比べるのも一興かも。

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ドイツ国防軍:最初の敗北(同人)
 国際通信社が支援した自主出版のタイフーン作戦と冬期反攻アイテム。他と大きく違うのは、レニングラードからモスクワまで含んでいることで、単なるタイフーン作戦だけでなく、同時期の東部戦線のミニキャンペーンと考えたほうが合うかも。天候や時期によって、数種類のCRTを使い分けるそうで、差別化を図っています。

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OPERATION TYPHOON(SPI/HJ)△
  フルマップ3枚で、タイフーン作戦の中盤から後半を描く、準ビッグゲーム。基本システムは「パットン第三軍」(CMJ)と同じ、戦力未確定システムです。消耗しきったドイツ中央軍集団が、敵も打撃を受けているはずと信じて、最後の攻勢を行ったわけですが、想像を超えるソ連軍の戦略予備が立ちふさがります。展開としては、額面戦力で劣るドイツ軍が緒兵科連合を駆使して、敵を撃破していきますが、ソ連軍にも戦車が行き渡った時点で攻勢が頓挫。このあたりの再現性も秀逸です。

モスクワ攻防戦(学研) 
  「歴史群像」150号の付録となった、タイフーン作戦の最終盤の戦いを描きます。大地が凍結するまでは、ドイツ軍は戦闘-移動-戦闘ができ、凍結後はソ連軍が同様になります(イニシアチブの変換か)。デザイナーは、東部戦線の鬼-山崎雅弘氏です。

モスクワ攻防戦

激闘!タイフーン電撃戦(GJ)
 傑作「激闘!マンシュタイン軍集団」システムを援用した、タイフーン作戦の作戦級アイテムです。先の「バルバロッサ電撃戦シリーズ連結キャンペーン」以後の戦いを描くもので、これとの接続もあるとか。

激闘!タイ電

Roads to Moscow モジャイスクの戦い(CMJ)
 あのこだわりのVance von Borries氏(AH「クレタ島降下作戦」を制作)がデザインした、バルバロッサ作戦中央軍集団の戦い。1941年10月に発生した、モジャイスク周辺の戦闘を再現する作戦級です。ルールブックは28ページと重量級ですが、最近のゲーム事情に合わせてか、ゲーム時間は3時間程度に押さえられています。

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Roads to Moscow ムツェンスクの戦い(CMJ)
 先の「モジャイスクの戦い」(CMJ)とは、元々、2in1でしたが、CMJ誌の最新東部戦線アイテムとして発売されました。当然ながら、状況設定やシステムは、同一です。

ムツェンスクの戦い