最後に残った1ユニットを、戦車の突進で粉砕し、首都ヘルシンキを陥落させます。この瞬間、ソ連軍のサドンデス勝利が確定しました。
わずか1時間半で楽しめる冬戦争の戦略級CDS!フィンランド軍は故郷を守り抜くことができるか?~FREEZING DEATH(LINDEN LAKE GAMES)
最後に残った1ユニットを、戦車の突進で粉砕し、首都ヘルシンキを陥落させます。この瞬間、ソ連軍のサドンデス勝利が確定しました。
この会は、主にシミュレーションという手法を用いて、歴史・戦史を楽しもうという、有志の集まりです。興味ある時代をテーマに選び、図上演習(シミュレーションゲーム)を通して、文献研究では得られない「動きのある歴史」を見つめます。 「ちはら会」では、現在、会員を募集しています。年齢や資格等を問わず、興味のある方ならば、どなたでも参加できます。関心のある方は、下記にご連絡ください。 Eアドレス. chiharakai@apost.plala.or.jp (代表.mitsu)
今月のソロプレイ第7弾は、現代史アイテムから「パットン」(ツクダ)です。同名の戦車から取った戦闘級で、精密極まるタンクコンバットシリーズの一作です。WWⅡ以降の主力戦車や駆逐戦車、対戦車ミサイルまで登場します。ただ、現代陸戦戦闘級の本命だった「レオパルドⅡ」(ツクダ)に当時の最新MBTを組み込むため、「パットン」では、いわゆる第2世代までの戦車の収録となっています。
今回の朝鮮戦争シナリオは、洛東江の戦いから「大邱の夜戦」です。釜山橋頭堡の要である大邱を巡る最後の激戦を描くもので、朝鮮人民軍はT34/85が、国連軍にはM26パーシング(とdrによってはM46)が登場します。
このシナリオの特徴ですが、まず、登場戦車数がdrで決まります。国連軍は最大で8輛、最小で2輛(!)と、かなりの幅があります。平均は4.8輛なので、5台程度が使用できることになります。一方の朝鮮人民軍は、電撃戦の立役者T34/85が7-10輛登場します。平均は8台です。
機動力ではT34/85が若干、上ですが、主砲の能力は国連軍が圧倒的です。両軍とも高速徹甲弾(HVAP:High Velocity Armor Piercing)を使用できますが、国連軍のHVAPは5/6以上の確率で敵の装甲を貫通します。一方の朝鮮人民軍は、至近距離以外では敵を撃破できる確率は1/6強程度です。
もう一つの特徴は、タイトル通り、夜戦であること。両軍とも1d6して距離以下が出ると視認できます。つまり、300m以下でなければ、敵を発見できず、確率的には150-200mの砲撃戦が起こりやすくなっています。かなりの近距離戦といってもよいでしょう。
ただし、国連軍には各戦車に2発の照明弾が用意されており、平均で10へクス程度に発射でき、3-4へクス以内の敵をあぶり出します。敵のダミーを暴露するとともに、通常の夜戦距離(300m以下)に入る前に、国連軍が先制射撃を行えます。
よって、数で劣る国連軍の作戦は、装甲貫通力に±2が得られる丘に陣取り、迎撃をすることになります。敵が中距離(10へクス以内)に近づいた時点で、照明弾で部隊規模を明らかにします。夜戦交戦距離に入る直前に照明弾照射による先制射撃を実施し、あとは優秀な砲撃力を生かして、敵部隊の撃破を狙います。5台以上の主力戦車がいるならば、1-2輛は予備として拘置し、敵の主力を見極めて増援とします。
数では勝るものの、砲撃戦ではかなわない朝鮮人民軍は、ダミーを使用したブラフで左右両翼またはいずれかからの突破を狙うことになります。基本は行進間射撃になるので、命中率は非常に低いですが、数を生かした集中射撃で少ない敵戦車を撃破できれば、「負けない公算」が大きくなります。そう、朝鮮人民軍の勝利条件は、敵の全滅か、2/3以上の突破と、まず、達成不可能なので、3輛以上の突破による引き分けを狙います。
今月のソロプレイ第6弾は、今年が70周年となる「TANKS+」(CMJ)の朝鮮戦争シナリオです。「極東のアラモ砦」という、題名から釜山橋頭堡での戦車戦と思われます。
当然、国連軍が防御側であり、丘の上にある二つの村を守り切るか、一定数の敵を撃破すれば、勝利です。ただし、兵力はM26が2両とM24が1両、4個分隊の歩兵のみ。対する北朝鮮軍は、12両のT34/85と8個分隊の歩兵と、AFVで4倍、歩兵で2倍と兵力差は圧倒的です。
戦車性能は、国連軍が有利とは言え、接近戦ではT34でも十分にM26の装甲を打ち抜けます。数を生かしたソ連軍が至近距離からラッシュを掛けると、その名の通り、「アラモ砦」になる可能性が高いです。
セットアップですが、国連軍は地形効果が使用できる丘の上の村に、主力戦車を歩兵とのコンバインドアームで配置します。
週末に予定されていたちはら会例会ですが、緊急事態宣言の発出が確実になり、施設より利用中止のお願いがありました(まだ、発出前の前のため)。いずれにしろ、実施は無理と判断し、たいへん、残念ながら、1月のちはら会は中止といたします。
一日も早い終熄と「夜明け」を待っています。それまでは、しばし、ソロプレイとミニマムオフ会でしのいでいきましょう。
やっぱり、悔しいので、一応、お知らせは残しておきます。
<中止となった第189回例会のお知らせ>
コロナ禍で大揺れだった2020年も、あと10日となりました。欧州では変異種も出始めたようで、いまだ、終熄の見通しは立たず。
[日時]1月9日(土)10:00-20:00
[会場]おゆみ野公民館 第2講習室
[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識
ここに来て、急にお声かけのあった「THEIR FINEST HOUR」(HJ)。かなり細部まで作り込んだアイテムですが、唯一無二の陸海空の正統派「バトル・オブ・ブリテン」で、ドイツ軍は必敗でしょう。が、上陸だけは果たしたいと策を練っています。どなたか、滅びの美学をやってみませんか?
オークションが主とはいえ、開始まで時間があったので、お手頃な「関ケ原大作戦」(GJ)を広げていたところ、3人が代わる代わるお声かけをいただき、インスト対戦をすることに。
初戦は、ASL待ちのほんきちさんがお相手が来るまでと。序盤は、東軍が岐阜城と犬山城を落とし、若干、リードします。
寒さが増していますが、年末になる前に県内の千葉会へ行ってきました。主な狙いはオークション(の見学)でしたので、ゲーム対戦は軽めに。
こちらは、お誘いに乗って軽くインストいただいた「DUNE」(NINE)。陰謀家のハルコンネンを担当したのですが、実は、全く原作を知らず。アメリカでは相当に人気があるそうで、コロナで延期になっていますが、新作映画もあり。ルール解説でも、設定が独特で、面白そうでした。
例会の終盤、ハヤブサ人気に肖り(うそ)、3人で「テラ・フォーミング・マーズ」を対戦しました。担当した企業は、以下の通りです。
インセントリックス社(エンジョウ)
バレートラスト社(平)
エコライン社(mitsu)
ポイントルナ社(BIBI)
序盤、インセントリックス社(エンジョウ)が宇宙系の大型プロジャクトを次々に成功させ、リードします。その後も、ガシガシ、VPを積み重ねていきます。
結果、ポイントルナ社(BIBI)とバレートラスト社(平)が77点で同点トップ、インセントリックス社(エンジョウ)が1点差とまれに見る激戦でした。エコライン社(mitsu)は、カードの開発が遅れたのが響きました。
12月と言えばバルジでしょうと、エンジョウさんと久しぶりに「バルジ大作戦」(CMJ)を対戦しました。エンジョウさんが希望でドイツ軍を、mitsuが連合軍です。
少しずつ、コロナ感染症の影響が広がっていますが、公民館が継続しているので、12月のちはら会を開催しました。いつもの常連さん6名で、換気・消毒・マスクの規定を守って、以下のゲームを楽しみました。
SMALL WORLD(Days of Wonder)3人戦 ☆エンジョウ・平・mitsu
TOKAIDO(Funforge)とカルカソンヌ(メビウスゲーム)は、平さん持ち込みのデジタル版。PCとプロジェクターを持ち込んで、壁に投写して、4人でプレイ。セットアップと片付けがいらず、実施可能な手を大画面で示してくれるので、便利です。ただし、隠匿系のアイテムはちょっと向かないかしら。携帯を使って隠蔽できるじゃんと思ったけど、それなら別にオフ会の必要がなく・・・(笑い)。
今月のソロプレイ第4弾は、「RAF」(HJ)からキャンペーンシナリオです。8月11日から始まる史実初の航空撃滅戦(あるいは本土防衛線)を描いており、最低でも30日以上の長く苛酷な戦いです。
これまで二つのシナリオをプレイした経験から、イギリス王立空軍の戦略を考えてみました。
まず、第一は兵力の逐次投入を避けること。中途半端な迎撃は、部隊の疲労と損耗を招くだけで何の利点もありません。そこで必ず、敵を圧倒できる(殲滅できる)兵力を集中投入することを原則とします。
そのためには、敵がどこを攻めてくるかを予測して哨戒飛行を組み立てる必要があります。これはオープンになった目標カードの流れを見れば、ある程度の予測が立てられます。
次に敵を圧倒できる(殲滅できる)兵力ですが、護衛のMe109を殲滅できる可能性のある戦力投入とします(そうすれば完全戦力で爆撃機を狙える確率が高い)。情報が明確なら確実ですが、そうでなければ小規模の空襲に絞って1-2ユニットのMe109を殲滅できる兵力を集めます。例えば、規模が1ならどの部隊が来ても、12戦力の迎撃機を当てれば、2/3以上の確率でこれを撃滅できます。
第二は、サドンデス負けの可能性があるところまで追い込まれたら、冷静に今後の空爆を想定し、爆撃阻止(VPの保持)に切り替えます。ただし、少数の迎撃機を投入して殲滅されると、さらにVPを献上することになるので、可能な限りの集中投入は当然です。
そうはいっても、「哨戒飛行部隊の帰還」「第二目標の爆撃」等のイベントにより、大きく状況は変わるわけで、予期せぬ事態は多いでしょう。が、簡単にはサドンデス負けにはならないと腹をくくり、それまでは耐えに耐えて、時折、乾坤一擲の反撃に賭けることに徹します。
特にドイツ軍にイベント「共同攻撃」が適用されると、部隊の消耗は驚くほど急速に進みます。ドイツ空軍が万全の状態で、3日間の全力攻撃があれば、まともに迎撃すると、それだけで勝負が決まる(敗北する)可能性があります。この時は前半に爆撃し放題にさせ、戦闘機が疲労しきったタイミングで反撃をかけるしかありません。それまでに「哨戒飛行部隊の帰還」や「ドイツ軍の回復」が出ないことを祈るだけです。
そして、無事に9月10日を迎えたら、ゼレーベ作戦が発動しない範囲で、増援を投入します。最大で20点近くのVPを失いますが、ここまでRAFが防衛隊を維持していれば、この増援と合わせて、徐々にルフトヴァッフェに対して優位を確立できるはずです。
今月のソロプレイ第3弾は、「RAF」(HJ)からシナリオ「薄く青い戦線」です。バトル・オブ・ブリテンの佳境と言える8月27日開始で、9月11日のゼレーベ作戦の決行・延期までの比較的長いシナリオです。
今月のソロプレイ第2弾は、「RAF」(HJ)からシナリオ「最も苛酷な日々」です。
「RAF」(HJ)はRoyal Air Force(イギリス王立空軍)の略称で、1940年のイギリス本土航空戦を描いた、ウエスト・エンド社のゲームです。変わっているのはソロ専用という点で、「Ambush」(HJ)など、ソロアイテム制作では評判の高いジョン・バターフィールドがデザイナーです。
今月のソロプレイ第1弾は、「独立雷撃隊出動」(Bonsai Games)です。Quaeter International社が発売したソロ戦用の空戦ゲームで、BANZAIマガジンに最新号に転載されました。
このゲームの変わっている点は、イタリア空軍の攻撃機SM79を主役にしているところ。第2次世界大戦の地中海を舞台に、サヴォイアSM79のクルーとなってイギリス軍の船団を攻撃したり、ジブラルタルを狙ったりします。
任務は10回で、13の任務カードからランダムに決定します。目標の隻数、天候や敵の護衛の追加情報があり。目標艦はこちらもランダムに艦船カードから引いてきます。防備は厳重ながら価値の高い空母や戦艦から、対空砲の多い護衛艦、狙いやすい輸送艦まで14枚あります。
攻撃は、基本7枚のイベントデッキに、天候による太陽、雲、波カード、オプションの対空火器、敵戦闘機、味方護衛機、高速飛行カードを指定通りに加え、ランダムに引いてきます。目標までの距離7からスタートし、1枚のイベントを処理すると距離が一つ近づきます。距離4回になると雷撃が可能になりますが、近づけば近づくほど魚雷が当たりやすくなります(距離1なら75%)。が、対空砲火も強力になるので、どの距離で魚雷を放つかの判断が求められます(距離1なら同じく75%で損害)。
10回の任務中、何隻(何回)に命中させたかで、与えられる勲章が異なります。0-2隻なら叙勲なし、3隻以上なら戦功十字章、5隻以上なら銅勲章、7隻以上なら銀勲章、9隻以上なら金勲章です。戦功金勲章はよほどの幸運がないと、難しいでしょう。これ以外にも大型艦に攻撃が成功すると、追加で戦功銀金勲章が獲得できます。
事前の演習後に、今回のソロプレイに。
第1任務は、「追跡」。天候は快晴で波高し(陽光、波カードをイベントに追加)。目標艦は、輸送船RAWNSLEYです。
開始早々、かなりの高波があり、一旦、任務をやり直します(波カードが2枚となり、距離1でも魚雷命中が50%となってしまうため)。注意を引くため、対空射撃の命中率は上昇しますが、輸送艦は対空射撃は低めと判断して、リトライです。
序盤から思った以上に対空射撃が来ますが、距離があったためと、陽光と雲を利用したことで命中なし。高波の中でしたが、至近距離から必殺の魚雷を放ちましたが・・・まさかのはずれ(命中値は66%だった)。
[日時]12月5日(土)10:00-20:00
[会場]おゆみ野公民館 第2講習室
[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識